あおいろ【蒼色】 - N Drive

蔵の裏手の山中にある井戸
おかざきの
あおいろ
愛知県岡崎市
【蒼色】
清流と戯れ、夏の味覚に隠されたストーリーを思う
清らかな水が造る岡崎の銘酒
一級河川の矢作川を中心に、豊かな水に恵まれた岡崎市。東部の山あ
岡崎市保久町神水。その地名が表す通り、日本酒
や はぎ がわ
ほっきゅうちょう かん ずい
おとがわ
いを流れる男川では、涼を求めて人々が集い、やなでの鮎のつかみ取
造りの肝となる清澄な水が湧く地域に、江戸時代
りが夏の風物詩となっている。一方、岡崎市の北部、矢作川の支流沿
から蔵を構える柴田酒造場。
口にふくんだ瞬間、
まろ
こま だて
こう
つかさ
いの県道から駒立町に入ると、
みずみずしい実を付けたぶどう棚が続
やかでやさしい香りに包まれる代表銘柄「孝の司」
に
き、
さながら
〝ぶどう街道〟
といった趣をみせる。岡崎駒立ぶどう狩り組
象徴されるように、穏やかな味わいが特徴の酒は、
合組合長の岡田益夫さんは
「50年以上にわたり町内の農家が手を取
0.2という極めて硬度の低い軟水から生まれてい
り合って、おいしく、気軽に楽しめるぶどう狩りを守ってきました。最近
る。柴田酒造場では、蔵の裏手の山中にいくつもの
では、バーベキューや川遊びもできるように整備して一日中楽しめるよ
井戸を掘り、酒造りに最も適した地下水を引いて仕
うに工夫したり。親子代々で、毎年訪れてくれる人も多いんですよ」
と
込み水として使う。
微笑む。岡田さんが見せてくれた組合創立時の古い写真や色あせた
「水流は自然環境や天候に
チラシからは、昭和から平成の今まで「もっと楽しませたい」
というひた
よって、刻々と変わる。水が
むきな思いが感じられる。蒼く清い水、見上げれば夏空に豊かな実
酒を造るというように、
より
り。岡崎なら夏の日の一日を心ゆくまで楽しめるに違いない。
良い酒を造るために森林を
岡崎駒立ぶどう狩り
N
Note
#
01
青空を仰ぎ、たわわに実るぶどうを味わう
す」
と語る八代目の柴田秀
岡崎駒立ぶどう狩り組合
岡崎市駒立町 ☎0564-45-5151 http://www.nande.com/coma-grape/
営業時間/9:30∼16:30 開園期間/7/20∼10/10頃
和さん。山を守り、水の恵み
東名高速 岡崎ICより約30分
に感謝しながら伝統の味わ
寒暖差を生かした、良質なぶどうの産地として知られる駒立町。
「 町内の
7農園が協力してぶどう狩りの受け入れをしています。7月下旬から8月
はデラウエア、8月下旬からは巨峰など6種類ほど楽しめ、色々なぶどうを
味わいたいと何度も訪れてくださる常連の方もいます」
と岡田さん。
N
Note
#
02
保 全し、水 源を守っていま
いを継承する。
清々しい水辺で大自然を体感
N
男川やな
Note
#
03
岡崎市淡渕町字日向23 ☎0564-82-2089
営業時間/10:00∼15:00
(L.O.14:00) 定休日/火曜 ※7・8月は無休
http://home1.catvmics.ne.jp/~ns5021/otogawayana.htm
東名高速 岡崎ICより約30分
「神の水」が生むやさしい一滴
柴田酒造場
岡崎市保久町神水39 ☎0564-84-2007
営業時間/8:00∼17:00(土曜は9:00∼)
休業日/日曜
http://www.kounotsukasa.co.jp
東名高速 岡崎ICより約40分
5月下 旬から10月頃までの期 間は、アユのつかみ取りや鮎 料 理 、炭 火
バーベキューで夏を満喫。6月にはホタル観賞、秋から春にかけては、地
元産のそば粉を使ったそば打ち体験など、一年中自然体験が楽しめる。
蔵に隣接する直売所では、
「孝の司」
「家康の里」
「神
水」などに加え酒粕入りの手作りワッフルも販売され
ている。蔵の見学希望は、事前に連絡が必要。
●N Drive 公式サイト
[www.n-drive.jp]
では、柴田酒造場の
ていねいなしごとストーリーをさらに詳しくご紹介しています。
男川やな