3-10.諸施設の検討と設定②/遊・憩い施設 (1)自然探索・鑑賞施設 本公園の中でも、もっとも自然を残した部分に入り込むゾーンであり、現況の自然を極力 保全しながら、自然の中での散策や眺望を楽しむ空間として整備することとする。 具体的な方針としては、次のように考える。 ・自然の空間を残すため、できるだけ自然地形を変えずに、人の入り込む部分のみに対 して伐開・整備を行う。 ・整備施設としては、園路整備と園路沿いの休憩施設程度を基本とする。 ・眺望の良い部分については、展望広場や砦などの展望施設を設け、散策の目的として 魅力ある施設を設ける。 ・部分的には、修景や自然回復を目的とした補植を行う。 施設内容としては以下のようなものが考えられる。 表 自然探索・鑑賞施設一覧 施設種類 自然の森 概 要 想定箇所 自然をそのまま利用する施設とし、自然感の高い空間の中で散 保全する尾 策し鑑賞できる森とする。 自然の道 根部 自然のままを利用した散策を主体とする道として、園路整備と 保全する尾 簡単な休憩施設程度の整備とする。尾根沿いで眺望の良い箇所 根部 には展望広場及び砦などの展望施設を設ける。 古墳の森 古墳(今泉古墳)を異色の魅力として活用するため、そこに導 今泉古墳周 く園路整備と多目的競技場背景としての疎林形成を図る。 辺 展望広場・展望施設 古墳の森 自然の森 古墳 自然の道 図 自然探索・鑑賞施設計画図 97 (2)花と緑の施設 遊・憩い施設の中では、自然探索的な施設とは違って、季節によって強いアピール力をも つ花の魅力を味わう施設として整備する。 具体的な設計方針としては、次のように考える。 ・季節による花や実の変化、色彩の移ろい等により変化ある施設づくりを行う。 ・ある程度まとまった景観を提示するために、群としての魅力を作り出し、強くアピー ルする。 ・異なる花や緑を用い、異なる趣をもった施設を整備し、複数の魅力によって多くの時 期に楽しめるようにする。 施設内容としては以下のようなものが考えられる。 表 花と緑の施設一覧 施設種類 花木園 概 要 想定箇所 花の咲く樹木を中心に植栽し、四季折々に咲き乱れる花 武道館・テニスコ によって利用者の目を楽しませ、公園の集客施設として ー ト 間 の 水 路 沿 い 整備する。 花の園 都市計画道路から見える水面と傾斜空間を利用して、草 メ イ ン エ ン ト ラ 花によるカラフルな空間として道路沿いを彩る。 ンスから幹線園 路沿い 落葉の林 せせらぎと共に落葉・紅葉する樹木を配置し、美しい景 せせらぎ周辺 色の提供する施設で、秋期の魅力施設として整備する。 落葉の林 花の園 花木園 図 花と緑の施設位置図 98 (3)水の修景施設 水の修景施設は、公園内のうるおいある空間として、既存の中池とともに、花や緑とは異 なった修景効果をもたらす施設として整備する。 また本公園では、敷地内に雨水調節機能が要求されており、調整池を整備する必要がある。 そこで、当該施設に対しても、常時は修景池として水面による修景を行う。 具体的な方針としては、次のように考える。 ・本公園では、水路を付け替える必要があり、その際、水路から分水し自然水の修景利 用を図る。 ・調整池の修景利用(アート空間や水生植物を楽しめる施設としての利用)を行う。 ・自然資源としての価値が高く評価された中池の保全を図る。 施設内容としては以下のようなものが考えられる。 表 水の修景施設一覧 施設種類 せせらぎ 概 要 想定箇所 上流からの水の一部を、水路内から一部を分水して園地 保 全 す る 尾 根 筋 内に引き込み、せせらぎとして整備する。 の麓(付け替え水 路脇) アートの池 調整池を水とアートを楽しめる修景施設として活用す 畑 分 川 線 両 側 に る。 植物の池 位置する調整池 調整池を水生植物や水際植栽による季節の変化を楽し 最 下 流 に 設 け る める修景施設として活用する。 調整池 せせらぎ アートの池 植物の池 図 水の修景施設位置図 99
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