化学 - 医学部・歯学部の進学予備校メビオ / Mebio scholastics

近畿大学医学部 2015年度
(後期)
入学試験 解答速報 化学
2015年3月8日 実施
Ⅰ 〔1〕硫黄は周期表の
で
4
も酸素
ⓕ 16 族に属し,原子番号は
1
2
ⓕ 16 番,価電子数は
② 2 価の陰イオンになる.イオン化エネルギーは酸素
6
〔2〕硫酸の製法は
5
3
⑥ 6個
② より小さ く,電気陰性度
② より小さ い.
7
⑤ 接触法.
1000
18.0
= 90.0 倍希釈なので,濃硫酸
=
0.200
90.0
mL を水で希釈.混合気体 2.24 L 中の NH3 を x mol とすると,2 × 0.200 ×
8
⑤ 11.1
1.00 × 102
1000
=
80.0
⇐⇒ x = 9 ⑥ 2.40 × 10−2 mol となり,求めるアンモニアの体積割
1000
2.40 × 10−2 × 22.4
× 100 = 10 ⑦ 24.0 %.
合は
2.24
1 × x + 1 × 0.200 ×
Ⅱ 溶液 A は NaOHaq 少量で白色沈殿,多量で溶けるので両性元素のイオンを含むが,NH3 aq に溶けない
のでそれは Zn2+ ではない.この時点で A に含まれるのは Al3+ かまたは Pb2+ になる.次に溶液 B には
Ba2+ で白色沈殿が生成し,それが塩酸に溶けないのでその沈殿は BaSO4 とわかり,B は Na2 SO4 と決定
される.A と B を混合しても沈殿が得られないことから A に含まれていたのは Al3+ と決定される.以上
より,
11
③ Al(OH)3 ,
12
⑥ [Al(OH)4 ]− ,
Fe3+ に加えて溶液となり呈色するのは
16
13
ⓓ BaSO4 ,
14
③ ㋒,
③ KSCN 溶液で呈色反応の色は
⑧ ㋗.
15
17
⑤ 血赤 色
(K4 [Fe(CN)6 ] だと濃青色沈殿が生成する.また,Fe2+ 溶液に加えると青白色沈殿が生じるので不適)
.硝
酸酸性条件で硫化物が沈殿するのは
18
⑨ ㋑と㋔.
1.0 × 10−10
= 19 ③ 1.0 × 10−8
1.0 × 10−2
[[Ag(NH3 )2 ]+ ]
mol/L を代入して,
= 20 ⓔ 1.0 × 106 倍.(4)
[Ag+ ]
AgCl が沈殿し始める時,[Ag+ ][Cl− ] = Ksp ⇐⇒ [Ag+ ] =
mol/L.(3) 式に [NH3 ] = 1.0 × 10−1
式に [NH3 ] = 1.0 × 10−1 mol/L と,[[Ag(NH3 )2 ]+ ] = [Cl− ] を代入すると,[Cl− ] = 1.0 × 10−2 mol/L と
求まり,これが溶けた AgCl の濃度と一致するので,
21
ⓒ 1.0 × 10−2 mol/L となる. Ⅲ 【実験1】 面心立方格子の単位格子内の原子数は
22 ④ 4 個で,a〔cm〕と r〔cm〕の関係は,
√
2
23 ⓓ
×a〔cm〕,原子 1 個の占める体積は半径 r〔cm〕の球の体積なので,
r =
4
√
√
2πa3
×4
4
2
3
24
3
3
πr =
24 ⓗ
×πa 〔cm 〕となり,充填率は
× 100 =
25 ⓔ
3
3
24
a
√
2
×100π 〔%〕.
6
単位格子の密度を d〔g/cm3 〕とすると,単位格子中に 4 つの原子が含まれることから原
子 1 個の質量は m =
da3
M
=
より NA =
4
NA
に等しいので,
NA =
da3
〔g〕,これは原子量をアボガドロ定数で割ったもの
4
⑨
26
27
4M
.与えられた数値を代入すると,
da3
ⓖ
4 × 27
= 40 × (4.1)−3 × 1024 =
2.7 × (4.1 × 10−8 )3
【実験2】 反応式の係数比から,1.0 mol の電子より O2 は
た電気量は
流れた電子はその 4 倍の
流れた電気量に相当し,
入すると,NA =
⑤
32
② 0.25 mol 発生.いま,実験で流れ
29
② it〔C〕であり,発生した O2 は
30
④ 5.8 ×1023 /mol.
28
⑧
31
V
〔mol〕であることから
22.4
V
〔mol〕で,これに e × NA 〔C/mol〕を掛けたものが
5.6
V
× eNA = it から NA =
5.6
5.6 × 2.5 × 10−2 × 8.8 × 103
=
1.6 × 10−19 × 1.4 × 10−2
ⓓ
33
34
5.6it
.与えられた数値を代
eV
① 5.5 ×1023 /mol.
Ⅳ 問1 C5 H12 O の異性体は以下の通り.(C∗ は不斉炭素原子)
アルコール
CH3 –CH2 –CH2 –CH2 –CH2 –OH CH3 –CH2 –CH2 –C∗ H –CH3 OH
CH3 –CH2 –CH–CH2 –CH3
OH
CH3
CH3 –CH2 –C∗ H –CH2 –OH CH3
CH3 –CH2 –C–CH3 OH
CH3
CH3 –C∗ H –CH–CH3
OH
CH3
HO–CH2 –CH2 –CH–CH3 CH3
CH3 –C–CH2 –OH
CH3
エーテル
CH3 –O–CH2 –CH2 –CH2 –CH3 CH3 –CH2 –O–CH2 –CH2 –CH3 CH3
CH3 –CH2 –O–CH–CH3 CH3
CH3 –O–CH2 –CH–CH3 (1) 第1級アルコールは
コールは
37
35
④ 4 種類,第2級アルコールは
CH3
CH3 –CH2 –C∗ H –O–CH3
CH3
CH3 –C–O–CH3
CH3
36
③ 3 種類,第3級アル
① 1 種類.
脱水して生じる分子式 C5 H10 (
38
⑧) のアルケンは,
CH2 =CH–CH2 –CH2 –CH3 CH3 –CH=CH–CH2 –CH3 (シス・トランス)
CH3
CH3
CH3
CH2 =CH–CH–CH3 CH3 –CH=C–CH3 CH3 –CH2 –C=CH2
の
39
⑥ 6 種類存在し,そのうち炭素原子が全て同一平面上に固定されているのは 2–メチ
ル–2–ブテンのみの
(2) エーテルは
40
① 1 種類.
⑥ 6 種類.
41
(3) 不斉炭素原子を含む構造は
42
④ 4 種類.
問2 (1) C5 H11 OH + Na −−→ C5 H11 ONa +
. 1.5 L (
1.52... =
.
43
44
1
12.0
1
H2↑より,発生する水素は
×
× 22.4 =
2
88
2
①⑤)
(2) 発生するのは H2 で,同じく H2 を発生するのは
45
⑤ (Zn + H2 SO4 −−→ ZnSO4 + H2 )
講評 総マーク数は減少したものの,大問数も増えて総合的には去年度よりも時間が掛かってしまう内容と
なった.しかし計算量は決して多くはないので,溶解度積など苦手意識を抱きがちな範囲でもしっかりと
押さえ,最低9割を目指したい.
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