インド準備銀行が臨時会合で0.25%の利下げを決定

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2015年3月4日
マーケットレポート
インド準備銀行が臨時会合で0.25%の利下げを決定
~1月に続き 2度目のサプライズ緩和へ~
3月4日、インド準備銀行(中央銀行、以下「中銀」)は臨時の政策決定会合で0.25%の利下げを決定し、レポ
金利は7.75%から7.5%へ、リバース・レポ金利は6.75%から6.5%へ引き下げました。今回は1月に続いての
緊急利下げとなりました。
◆ 利下げの背景
中銀は1月の利下げ時、「追加利下げについては、インフレ圧力の更なる低下を示すデータや財政再建へ
の取り組みが維持されるか次第」としていました。1月の消費者物価指数は算定方法の変更が影響し前年同
月比で+5.11%と前月から小幅加速しましたが、声明文ではインフレ圧力が高まるリスク要因は残存するもの
の、2015年度(2015年4月~2016年3月)の後半には消費者物価上昇率が6%を下回って推移するとの見通し
を示しました。また財政再建については、2月28日に連邦政府が公表した2015年度予算案では多くの構造改
革策が盛り込まれていると積極的に評価し、再建計画に遅れが生じても州政府が協力的であれば質的に補
完できるとしました。中銀は財務省と4%±2%のインフレ目標の導入で合意(3月2日公表)したことを声明で
指摘し、中銀と政府が共通の目標のもと金融政策、財政政策での連携を強化していく体制が整ったとしてい
ます。
中銀はこのタイミングでの利下げについて、足もとの低調な景気指標を勘案し、先手を打った政策対応が
必要と判断したとしています。
◆ 今後の見通し
インドでは実質GDP(国内総生産)の算定基準が変更された結果、2014年7-9月は前年同期比+8.2%、1012月期は+同7.5%となり、中国を上回るペースでの高成長となっています。しかし声明文にもあるとおり、足も
との生産や輸入、設備稼働率、信用の伸びの実績からはGDP成長率ほど景気回復には力強さを感じない状
況となっています。中銀はインフレ目標達成へ向けて先ずは2016年1月時点で消費者物価上昇率で6%未満
を目指すとしており、物価動向を見極めつつ段階的な利下げ余地を探っていく方針と見られます。
インド・ルピー(対米ドル)為替レートと
SENSEX指数の推移
政策金利と消費者物価指数(前年同月比)の推移
(2012年1月~2015年3月、月次※)
(%)
12
11
10
9
8
7
6
5
4
(2012年1月1日~2015年3月2日、日次) (ルピー)
30,000
70
インド・ルピー安↑
インド・ルピー高↓
消費者
物価指数
25,000
インド・ルピー
(右軸)
60
レポ金利
20,000
50
SENSEX指数
(左軸)
リバース・レポ金利
12/1
13/1
14/1
15/1
15,000
12/1
40
13/1
14/1
(年/月)
※消費者物価指数は2015年1月までのデータ、2012年1月~2014年12月分と2015年1月分は算出基準が異なります。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成
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