5-9-1 5.9 廃棄物(産業廃棄物)

5.9 廃棄物(産業廃棄物)
1.ペーパースラッジ(PS)のリサイクル
PS処理工程とリサイクル用途及びPSの再利用率(平成 25 年度)は図 5-9-1、図
5-9-2 に示すとおりである。
(乾燥)
乾燥PS
PS
(焼却)
・鉄鋼用ホーミング防止剤
・建材
・土壌改良剤
シリカパウダー
・土壌改良剤
・建材
・自動車用防音・防振シート
・農業用建材
・透湿性、保水性歩道板
・道路用路床材
図 5-9-1 PS処理工程とリサイクルの用途
図 5-9-2 PSの再利用率(平成 25 年度)
出典)富士製紙協同組合ホームページ
2.予測
(1)予測項目
産業廃棄物の種類、発生量及び処理状況
産業廃棄物のリサイクルの状況
(2)予測地点
事業実施位置とした。
5-9-1
(3)予測対象時期
工事及び事業活動が定常に達した後で廃棄物等の発生が最大となる時期とした。
(4)予測方法
対象事業の計画の内容、排出抑制対策等の状況、その他の類似の事例等を勘案し
て計算等により予測した。
3.予測結果
(1)工事の実施
工事の実施時において廃棄物等の発生が最大になる時期は、造成等の施工時であ
る。造成等の施工時に発生する廃棄物の量の予測結果は、表 5-9-1 に示すとおりで
ある。残土は1日5台程度の運搬であるため、廃棄物の運搬に係る環境影響は無い
と考えられる。
表 5-9-1 造成等の施工時に発生する廃棄物の量
廃棄物の量(m3)
廃棄物の種類
建設副産物(切土)
処理・処分方法
約 6.0km 離れた民間の残土処分業者に引き渡し、
適切に処分。
5,368.4
(2)土地又は工作物の存在及び供用時
土地又は工作物の存在及び供用時において廃棄物等の発生が最大になる時期は、
焼却残さ(焼却灰、飛灰)の排出時である。
焼却残さ(焼却灰、飛灰)の排出時に発生する産業廃棄物の量の予測結果は、表
5-9-2 に示すとおりである。
表 5-9-2 焼却残さ(飛灰)の排出量
計画施設稼働前
処理施設
種類
焼却灰
既存施設
(t/年-wet)
計画施設稼働後
既存施設
(t/年-wet)
計画施設
(t/年-wet)
0
0
25,000
40,000
0
焼却施設
飛
灰
38,000
65,000
5-9-2
処理方法
―
リサイクル
(骨材建材)
4.評価
(1)評価の手法
廃棄物(産業廃棄物)の影響が、事業者の実行可能な範囲でできる限り回避または
低減されているものであるか否かについて見解を明らかにし、かつ、国、県等によ
る環境の保全の観点からの施策によって基準又は目標が示されている場合は、予測
結果との間に整合が図られているか評価した。
環境保全目標は、
「廃棄物の排出量を出来る限り抑制すること」とした。
(2)環境保全のための措置
廃棄物による影響を低減させるため、環境保全のための措置として以下の事項を
実施する。
a.工事の実施時
造成等の施工時に発生する残土は約 6.0km 離れた民間の残土処分業者に引き渡
し、適切に処分する。
b.土地又は工作物の存在及び供用時
・飛灰は外部の資源化施設にて骨材建材として再利用することで、マテリアルリサ
イクルの推進と最終処分量削減の両立を目指す。
・施設の維持管理や管理事務に伴い発生する廃棄物は、極力発生量の抑制に努める
とともに、適正に処理・処分する。
・焼却残さ(飛灰)の搬出は、飛散防止のために覆い等を設けた適切な運搬車両を
用いる。
・施設の能力を十分発揮できるよう、適切な維持管理に努める。
(3)評価の結果
a.工事の実施時
①
環境への負荷の回避又は低減に係る評価
造成等の施工時に発生する産業廃棄物は可能な限り業者に委託して再資源化す
ることにより、発生する廃棄物の量は実行可能な範囲できる限り低減されている。
b.土地又は工作物の存在及び供用時
飛灰は可能な限り外部の資源化施設にて骨材建材として再利用する計画であり、
マテリアルリサイクルの推進と最終処分量削減の両立を目指していることから、
焼却施設の稼働に伴って発生する廃棄物の量は実行可能な範囲で出来る限り低減
されている。
5-9-3