25-65(PDF:284KB)

資産の総合評価シート
施設名
文化交流プラザ
施設所管課
市民局生活文化スポーツ部文化振興課
評価番号
25-65
1 分析結果
(1)データ評価結果
・残耐用年数:37年(グループ平均:29.2年)
・新耐震基準
①建物性能
対ベンチマーク
○
②利用度
※ホールの他、会議室、プール等の機能も備えている。
※H19年度に、旧郵政公社より約20億円(土地・建物込)で取得。
※H43年度までに約51億円の設備等改修費が見込まれる(中長期保全計画)。
・稼働率はグループ平均を下回っている。
H21-23平均 39.7% (グループ平均:48.9%)
対ベンチマーク
×
③運営コスト
・総コスト:美浜文化ホールに次いで低い(H23:147,077千円)
推移は横ばい。
対ベンチマーク ・1人当たりコスト、㎡当たりコストも概ね横ばい。
○
【まとめ】
・建物性能、運営コストには大きな課題はない。
・利用度は、稼働率が平均を下回っており、課題がある。
※データ評価では、建物性能は課題なしであるが、今後の設備等改修費の負担を踏まえると、今後も継続的に利用すべきか
どうかについて、検討する必要がある。
(2)現用途の需要見通し
①利用実績の検証
・利用実績は、回転率・利用者数ともグループ内で低位。
・利用者の地域性は特にない。
・音楽系の利用が特に多い(59%)。次いで企業・団体活動、講演会・シンポジウムなど。
・リハーサルや練習などは全体の12%程度。
・日中に比べ、夜間利用はやや低い。
・5月、8月に稼働率が特に低下している。
②将来の人口動態などを踏まえた ・長期的には、総人口の減少に伴い利用者数の減少が見込まれる。
利用状況の変化
・都心回帰など広域的な人口動態による、広域的なイベント(音楽・舞台芸術のプロ興
行)の減少や、施設の老朽化による集客力の減少などにより、利用者数が減少する可能
性がある。
・クラシック音楽に適した音楽専用ホールのため、クラシック音楽の需給バランスに影響
を受けやすい。
③将来における効率性の変化
・長期的には、利用者数の減少による効率性の低下が見込まれる。
・効率性を上げるためには、周辺ホールとの統合可能性の検討や、音楽ホールの特性
を活かした企画力の強化が必要。
【まとめ】
・利用実績は回転率・利用者数ともグループ内で低位。
・利用者の地域性は特にない。
・音楽系の利用が多いが、講演会等の利用も多く、回転率の低さを踏まえると、音楽専用ホールとしての特性を活かしきれて
いない。
・長期的には、総人口の減少や、都心回帰の影響により利用者数が減少する可能性がある。
・クラシック音楽の需給バランスに影響を受ける。
・効率性を上げるためには、周辺ホールとの統合可能性の検討や、音楽ホールの特性を活かした企画力の強化などが必要。
(3)公共施設再配置
①検討すべき再配置パターン
・千葉都心の3ホール(市民会館・文化センター・文化交流プラザ)を比較。
・市民会館(単独施設)は更新時期が最も近く、一方稼働状況は最も良好。
・文化センター、文化交流プラザはいずれも複合ビルであり、かつ築後25年未満。
・施設特性(規模・構造)や稼働状況を踏まえると、現況ではただちに集約化できる状況
にない。
②留意すべき制約条件
・本施設は、平成21年度事務事業評価の外部評価及び今年度の指定管理者選定評価
委員会総合評価において、今後のあり方を抜本的に見直す必要があるとの指摘があ
り、本市として施設のあり方を再検討した。
・その結果、改修・設備更新費用が多大なことから、本施設の用途変更や大規模な設備
更新は実施しないこととした。また、音楽ホールは老朽化が進んでいる市民会館と併
せ、本施設の売却も視野に入れながら再構築を検討するとともに、新ホール建設場所に
ついては本庁舎再整備やスポーツ施設再整備と合わせて検討することとした。
【まとめ】
・施設特性や稼働状況からは、現況ではただちに集約化できる状況にない。
・施設のあり方を検討した結果、音楽ホールは老朽化が進んでいる市民会館と併せ、本施設の売却も視野に入れながら再構
築を検討することとした。
(4)資産の立地特性
①重視すべきエリア・資産の特性 ・都市機能集約ゾーン、千葉都心
・JR千葉駅徒歩3分
・接道条件は良好(市道新町若松町線)
・千葉駅前に位置。金融機関や商業施設などが周辺に立地。
②公共としての活用ポテンシャル ・立地上は活用可能性は高い。
・現施設については、音楽ホールとしての特性や稼働状況から、複合化など効率性向
上の余地は低い。
③外部転用のポテンシャル
・立地上は活用可能性は高い。商業地域。
・複合ビルであり、ホールの転用は多額の改修費用を要するため、現況を前提とした活
用が基本となるが、民間によるホール経営は、収益性が厳しいと考えられる。なお、会議
室等の民間への賃貸は可能と考えられる。
・民間に賃貸・売却等を行う場合、土地建物取得時の交付金の返還義務が生じる。
【まとめ】
・良好な交通アクセスや、商業地域であることから、公共・民間ともに活用ポテンシャルは高い。
・現建物を民間が活用する場合、現況が中心となるが、民間が当ホール等を経営する場合、収益性は厳しいものになると考
えられる。会議室等の賃貸は可能と考えられる。
・民間に賃貸・売却等を行う場合、交付金返還による財政負担の増大に留意する必要がある。
2 総合評価
評価結果
・本施設は、旧郵政公社から取得し、会議室、プール等を備えた施設であり、今後、多額の設備等改修費
が見込まれている。
見直し
・千葉都心に近接する3つのホールについて統合の可能性を検討したが、各ホールの施設特性・稼働状
況から、現況ではただちに集約化できる状況にない。
方向性
①集約化
②複合化
・事務事業評価外部評価等の指摘を受け、施設のあり方を再検討した結果、音楽ホールは老朽化が進ん
でいる市民会館と併せ、本施設の売却も視野に入れながら再構築を検討することとした。
・あり方検討の結果に基づき、今後、稼働状況や将来需要を踏まえたホール及び付属機能の検証や、施
設の配置バランスや千葉都心の活性化を踏まえた立地の検討を行うべきである。