栃木県薬物の濫用の防止に関する条例(仮称) (案)の主な内容 1 目的 薬物の濫用による保健衛生上の危害の発生を防止し、県民が安心して生活することが できる社会の実現を図ることを目的とします。 2 対象となる薬物 ① 大麻取締法に規定する大麻 、、 、、 、、 ② 覚せい剤取締法に規定する覚せい剤、覚せい剤原料 ③ 麻薬及び向精神薬取締法に規定する麻薬、麻薬原料植物、向精神薬 ④ あへん法に規定するけし、あへん、けしがら ⑤ 毒物及び劇物取締法施行令に規定するトルエン、シンナー等 ⑥ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医 薬品医療機器等法」という。 )に規定する指定薬物 ⑦ ①から⑥までのほか、中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用(当該作用 の維持又は強化の作用を含む。 )を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用され た場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物 3 県、県民及び事業者の責務 (1) 県の責務 県は、薬物の濫用の防止に関する施策を総合的に策定し、実施します。 県は、国、他の地方公共団体等と連携して施策を推進します。 (2) 県民の責務 県民は、薬物の濫用による危険性に関する知識と理解を深め、薬物の濫用を防止 するよう努めるとともに、県の施策に協力するよう努めるものとします。 (3) 事業者の責務 事業者は、事業の実施に当たっては、薬物の濫用の防止に努めるとともに、県の 施策に協力するよう努めるものとします。 4 基本計画 薬物の濫用の防止に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、薬物の濫用 の防止に関する基本的な計画を定めるものとします。 5 基本的な施策 (1) 薬物の濫用の防止に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、必要な体制 の整備に努めるものとします。 (2) 薬物の濫用の防止に関する事項について、調査研究を推進するとともに、情報の収 集、整理、分析及び提供に努めるものとします。 (3) 薬物の濫用の防止に関する県民の理解を深めるための教育及び学習の推進に努める ものとします。 - 1 - (4) 相談体制の充実、専門的な治療の充実など、薬物の依存症からの回復に必要な措置 を講じるものとします。 6 薬物の濫用を防止するための主な規制等 (1) 知事指定薬物の指定 法律で規制されている薬物以外の薬物(2の⑦)のうち、県内において現に濫用 され、又は濫用されるおそれがあると認められるものを知事指定薬物として指定す ることができることとします。 (2) 知事指定薬物に関する禁止行為 次に掲げる行為を禁止します。 ① 知事指定薬物を製造し、又は栽培すること。 ② 知事指定薬物を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で所持すること。 ③ 知事指定薬物を販売又は授与の目的で広告すること。 ④ 知事指定薬物を所持し、購入し、譲り受け、又は使用すること。 ⑤ 多数の者が集まって知事指定薬物をみだりに使用することを知って、そのための 場所を提供し、又はあっせんすること。 (3) 知事指定薬物に対する取締り 次に掲げる取締りを行うことができることとします。 ① 報告徴収、立入検査、検査のための製品の収去 ② 知事指定薬物に関する禁止行為を行った者に対する警告 ③ ②の警告に従わない者に対する知事指定薬物の製造中止等の命令 ④ 緊急時の指定前の薬物の製造中止等の勧告 (4) 罰則 次に掲げる者に罰則を科すこととします。 ① 知事指定薬物に関する禁止行為((2)の①∼④)をした者 ② 報告徴収、立入検査又は検査のための製品の収去を拒んだ者 ③ 知事指定薬物の製造中止等の命令に違反した者 なお、法人の従業者等が、その法人、使用者等の業務に関し違反行為をしたとき は、行為者を罰するほか、その法人、使用者等に対しても罰則を科すこととします。 (5) 広域規制製品等の所持に関する届出義務 医薬品医療機器等法第76条の6の2第1項の規定により製造、販売、広告等が広 域的に禁止される物品と同一のものと認められる物品(広域規制製品等)を所持す る者は、当該広域規制製品等の名称、数量等を知事に届け出なければならないこと とします。 7 栃木県薬物指定審査会(仮称) 知事指定薬物の指定に関する事項、勧告に関する事項及び薬物の危険性に関する事項 について調査審議させるため、栃木県薬物指定審査会(仮称)を設置します。 - 2 -
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