1-5-2 氏名 三枝 孝充 所属 サウスカロライナ医科大学 腎臓内科 使用言語 英語 対象者 学生、研修医、医師 タイトル How doctors are trained in the US and how Japan sticks to the "old fashioned" way 内容 アメリカの教育の特徴は、学習者にトピックの知識を単に問うだけでなく、なぜそうなるかを考えさせ、それを新しい発想へ 展開できるように導くことだと思います。また“Show and tell”に代表されるように、幼少時から自分の意見を人前で発 表するスキルを養う点も特徴的です。あらゆる情報が容易に得られる現在、アメリカの医学部の多くは、教室での集団受 動教育は最小限にとどめ、少人数による対話重視型の教育方法が、より学生の情報の保持率や理解度を高め、数々 の知識の統合につながると考えています。このように、アメリカでは、幼少期から始まるブルームズの教育分類学の基本理 念が医学部教育から卒後研修まで明示され、その基準や質を独立した組織が認証・認定し、施設に関係なく良質の 医師を育成することを目標としています。これを可能にしている大きな要因は、教育や臨床・研究に力を注げるファカルテ ィーを組織に確保するシステムがあることです。また、アメリカの臨床研修は、とにかく患者数が多いことが特徴で、患者は 多人種・多文化な背景をもっているため、幅広い疾患に遭遇する機会があります。その一方、アメリカの医療制度は高 額な医療費、無保険患者や地域格差など多くの課題を抱えているのも事実です。しかしアメリカには、外国人にも対等 な立場で研修し、競い合って行ける環境があります。臨床留学は、自ら道を開拓しなければならないという苦労と引き換 えに、英語力の向上はもちろんのこと、現地の人々との交流やその土地の文化、風習に直に触れ、今まで見えなかった 「世界」と「外から見た日本」が実によく見えてくるのです。このような臨床留学の話が皆さんの良い刺激になれば幸いで す。
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