医薬品情報2015年 3月号

【2015年 3月号】
医 薬 品 情 報
2015年 2月 27日発行
1.採用医薬品〈2月薬事委員会における採用〉
2015年 3月 4日(水)より処方して下さい。
①ソルデム2輸液 (500mL) --------------------------------------------------------------------------------------------------1
②ジーラスタ皮下注 3.6mg ---------------------------------------------------------------------------------------------------2
③フルティフォーム 125 エアゾール 120 吸入用 ----------------------------------------------------------4
2.採用取消候補医薬品 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------------6
1)採用取消医薬品
①クロール・トリメトン注、②トラマールカプセル 25mg
2)採用取消候補医薬品
①ノイトロジン注 100μg、②フルティフォーム 125 エアゾール 56 吸入用
3.限定採用薬に関する医薬品情報の提供----------------------------------------------------------------------------7
4.安全性速報---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------8
【ラミクタール錠による重篤な皮膚障害について】
5.医薬品添付文書の改訂(2015 年 1 月, DSU No.236) --------------------------------------------12
6.医薬品・医療機器等安全性情報(2015 年 1 月, No.320) --------------------------------16
7.使用期限間近の医薬品リスト-----------------------------------------------------------------------------------------17
8.医薬品情報
ステロイド性骨粗鬆症のガイドラインについて-----------------------------------18
問い合わせ先:薬剤部
医薬品情報管理室 内線2727
独立行政法人地域医療機能推進機構 九州病院
ブドウ糖-電解質液(脱水補給液)
薬価収載日
ソルデム2輸液 (500mL)
薬
2008年6月
価
126円/袋
SOLDEM 2
(テルモ)
組
成
〈成分・分量〉1 袋 500mL 中
ブドウ糖 7.25g, 塩化ナトリウム 0.85g, 塩化カリウム 1.120g,
L-乳酸ナトリウム液 5.440g, (L-乳酸ナトリウムとして) (2.720g)
〈電解 質量〉1 袋 500mL 中
Na+ 38.75mEq, K+ 15mEq, Cl- 29.5mEq, L-Lactate- 24.25mEq
〈 熱 量 〉1 袋 500mL 中
29kcal
効能・効果
脱水症及び手術前後の水分・電解質の補給・補正
用法・用量
通常成人,1 回 500~1000mL を点滴静注する.投与速度は通常成人 1 時間
あたり 300~500mL,小児の場合,1 時間あたり 50~100mL とする.なお,
年齢,症状,体重により適宜増減する.
禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.乳酸血症の患者
[乳酸血症が悪化するおそれがある.]
2.高カリウム血症,乏尿,アジソン病,重症熱傷,高窒素血症のある患者
[高カリウム血症が悪化又は誘発されるおそれがある.]
副
作
同
効
用
薬
<添付文書参照>
ソルデム1輸液(200mL, 500mL)、ソルデム3A輸液(200mL, 500mL、
ソルデム3AG輸液(200mL, 500mL)
1
持続型 G-CSF 製剤
ジーラスタ皮下注 3.6mg
薬価収載日
2014年11月
薬
106,660円/筒
価
G-LASTA Subcutaneous Injection
(協和発酵キリン)
一
組
般
名
ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)
成
1 シリンジ(0.36mL)中、ペグフィルグラスチム 3.6mg を含有する。
効能・効果
がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制
用法・用量
通常、成人にはがん化学療法剤投与終了後の翌日以降、ペグフィルグラス
チムとして、3.6mg を化学療法 1 サイクルあたり 1 回皮下投与する。
禁忌(次の患者には投与しないこと)
1. 本剤の成分又は他の顆粒球コロニー形成刺激因子製剤に過敏症の患者
2. 骨髄中の芽球が十分減少していない骨髄性白血病の患者及び末梢血液
中に骨髄芽球の認められる骨髄性白血病の患者
[芽球が増加することがある。]
重要な基本的注意
1. ショック、アナフィラキシー等が起こることがあるので、このような場合には
本剤の投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。また、過敏症等の反応を
予測するために、使用に際しては十分な問診を行うとともに、あらかじめ本剤
による皮膚反応試験を行うことが望ましい。
2. 本剤投与により骨痛、背部痛等が起こることがあるので、このような場合には
非麻薬性鎮痛剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。
3. 急性骨髄性白血病患者では本剤投与により芽球の増加を促進させることがある
ので、定期的に血液検査及び骨髄検査を行い、芽球の増加が認められた場合に
は本剤の投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
重大な副作用
1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明) ショック、アナフィラキシーを起こ
すことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投
与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
2. 間質性肺疾患(0.5%) 肺臓炎、肺障害等の間質性肺疾患が発現又は増悪するこ
とがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難及び胸部 X 線検査異
常等が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮し、本剤の投
与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
3. 急性呼吸窮迫症候群(頻度不明) 急性呼吸窮迫症候群が発現することがあるの
で、観察を十分に行い、急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、両側性びまん
性肺浸潤影等の胸部 X 線異常等が認められた場合には、呼吸管理等の実施を考
慮し、本剤の投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
4. 芽球の増加(頻度不明) 急性骨髄性白血病において、芽球の増加を促進させる
2
5.
6.
7.
8.
副
作
同
効
ことがあるので、観察を十分に行い、芽球の増加が認められた場合には、本剤
の投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
脾腫(0.3%)・脾破裂(頻度不明) 脾腫、脾破裂が発現することがあるので、
血液学的検査値の推移に留意するとともに、腹部超音波検査等により観察を十
分に行い、脾臓の急激な腫大が認められた場合には、本剤の投与を中止するな
どの適切な処置を行うこと。
毛細血管漏出症候群(頻度不明) 毛細血管漏出症候群が発現することがあるの
で、観察を十分に行い、低血圧、低アルブミン血症、浮腫、肺水腫、胸水、腹
水、血液濃縮等が認められた場合には、本剤の投与を中止するなどの適切な処
置を行うこと。
Sweet 症候群(頻度不明) Sweet 症候群が発現することがあるので、観察を十
分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止するなどの適切な処
置を行うこと。
皮膚血管炎(頻度不明) 皮膚血管炎が発現することがあるので、観察を十分に
行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止するなどの適切な処置を
行うこと。
用
薬
<添付文書参照>
グランシリンジ、グラン注射液、ノイトロジン注
3
喘息治療配合剤
フルティフォーム 125 エアゾール
薬価収載日
2014年11月
薬
6,759.1円/瓶
価
120 吸入用
Flutiform Aerosol
一
組
般
(杏林製薬)
名
フルチカゾンプロピオン酸エステル/ホルモテロールフマル酸塩水和物
成
1 回噴霧注中、フルチカゾンプロピオン酸エステル 125μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物 5μg を含有する。
効能・効果
用法・用量
気管支喘息
(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2 刺激剤の併用が必要な場合)
通常、成人には、フルティフォーム 50 エアゾールを 1 回 2 吸入、
1 日 2 回投与する。
なお、症状に応じてフルティフォーム 125 エアゾールを 1 回 2~4 吸入、
1 日 2 回投与する。
禁忌(次の患者には投与しないこと)
1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者
[ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]
2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重
に投与すること)
結核性疾患の患者
[ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]
重要な基本的注意
1.本剤は既に起きている気管支喘息の発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、
毎日規則正しく使用すること。
2. 本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。
特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤
は使用しないこと。
3. 気管支粘液の分泌が著しい患者では、本剤の肺内での作用を確実にするため、
本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用すること。
4. 過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれが
あるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。
5. 本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、短時間作動型吸入 β2 刺
激剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。また、その
薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、
喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受
診し医師の治療を求めるよう患者に注意を与えること。そのような状態では患
者の生命が脅かされる可能性があるので、患者の症状に応じてステロイド療法
の強化(本剤のより高用量製剤への変更等)を考慮すること。
6. 感染を伴う喘息症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染
4
症の治療を考慮すること。
7. 本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与
を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。
8. 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により
全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小
児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があ
るので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少
用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、
全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量
するなど適切な処置を行うこと。
9. 全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。
減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること。
10. 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全
が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能
検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。ま
た、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。
11. 本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である ChurgStrauss 症候群にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症
状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤
との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の
推移や、他の Churg-Strauss 症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等
の血管炎症状等)に注意すること。
12. 全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、めまい、
動悸、けん怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるの
で、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
13. リトナビルとの併用により全身性のステロイド作用(クッシング症候群、副腎
皮質機能抑制等)が発現したとの報告があるので、併用する場合には注意する
こと(「相互作用」の項参照)。
14. 本剤は患者の喘息症状に応じて最適な用量を選択する必要があるため、本剤の
投与期間中は患者を定期的に診察すること。
重大な副作用(いずれも頻度不明)
1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明)ショック、アナフィラキシー(呼吸
困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある
ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適
切な処置を行うこと。
2. 重篤な血清カリウム値低下(頻度不明)β2 刺激剤により「重篤な血清カリウ
ム値の低下」が報告されている。また、β2 刺激剤による血清カリウム値の低
下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強する
ことがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は
血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このよ
うな場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
3. 肺炎(0.42%)肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認
められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
副
作
同
効
用
薬
<添付文書参照>
アドエアディスカス、アドエアエアゾール、レルベアエリプタ、
シムビコートタービュヘイラー
5
2.採用取消医薬品
1)採用取消医薬品
①クロール・トリメトン注
[ポララミン注採用に伴い]
②トラマールカプセル 25mg
[トラマールOD錠 25mg 採用に伴い]
2 月 12 日(木)までに異議申し立てがありませんでしたので、採用取消とします
2)採用取消候補医薬品
①ノイトロジン注 100μg
[ジーラスタ皮下注 3.6mg 採用に伴い]
②フルティフォーム 125 エアゾール 56 吸入用
[フルティフォーム 125 エアゾール 120 吸入用採用に伴い]
6
3.限定採用薬に関する医薬品情報の提供
2月新規の限定採用薬基本情報
1)<ストロカイン錠5mg>
1
一般名
オキセサゼイン
2
薬効分類名
消化管粘膜局麻剤
3
適応症
食道炎、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、過敏性大腸症(イリタブルコロ
ン)に伴う疼痛・酸症状・あい気・悪心・嘔吐・胃部不快感・便意
ひっ迫
4
用法・用量
1日3~8錠を3~4回に分割経口投与する。
5
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
6
使用部署(診療科)
外来(外科)
7
製薬会社
エーザイ
8
薬価
5.70 円/錠
2)<テタノブリン IH 静注 1500 単位>
1
一般名
破傷風抗毒素
2
薬効分類名
血漿分画製剤
3
適応症
破傷風の発症予防並びに発症後の症状軽減
4
用法・用量
破傷風の発症を予防するためには,通常 250 国際単位を投与する.重
症の外傷例には 1,500 国際単位を投与する.広汎な第 II 度熱傷などの
場合は適宜反復投与する.
破傷風の治療においては,軽~中等症例では,1,500~3,000 国際単
位,重症例では 3,000~4,500 国際単位を投与する.なお,症状により適
宜増量する.
5
禁忌
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者
6
重大な副作用
ショックを起こすことがあるので,観察を十分に行い,呼吸困難,喘鳴,胸
内苦悶,血圧低下,脈拍微弱,チアノーゼ等が認められた場合には投与
を中止し,適切な処置を行うこと.
7
使用部署(診療科)
入院(ICU)
8
製薬会社
田辺三菱製薬
9
薬価
20,859 円/瓶
7
4.安全性速報
ラミクタール錠による重篤な皮膚障害について
ラミクタール錠による重篤な皮膚障害が報告されています。詳細は以下の資料をご参照下さい。
8
9
10
11
5.医薬品添付文書の改訂
(DSU No.236 より)
★:警告、◎:投与禁忌、併用禁忌、○:重要な基本的注意、重大な副作用
1)アブラキサン点滴静注用 (大鵬薬品)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
感染症(敗血症を含む)が起こることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた
場合には、抗菌薬投与等の適切な処置を行うこと。
○:重大な副作用(追記)
感染症:好中球減少の有無にかかわらず敗血症等の感染症があらわれ、死亡に至る例が報
告されている。本剤投与後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置
を行うこと。
2)アモキシシリンカプセル(東和薬品)、ワイドシリン細粒200 (MeijiSeika ファルマ)、
オーグメンチン配合錠 (グラクソ・スミスクライン)
○:重大な副作用(下線部改訂)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens‐Johnson 症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮
膚炎):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱
症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、
頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常
が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
○:重大な副作用(追記)
無菌性髄膜炎:項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄
膜炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、
適切な処置を行うこと
3)イーケプラ錠、ドライシロップ (大塚製薬)
○:重大な副作用(追記)
横紋筋融解症:横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、
脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を
中止し、適切な処置を行うこと。
○:重大な副作用(下線部改訂)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens-Johnson 症候群):観察を十分に行い、発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、
咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う
こと。
4)エンブレル皮下注シリンジ【限定】 (武田薬品)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
本剤を含む抗 TNF 製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者
(HBs 抗原陰性、かつ HBc 抗体又は HBs 抗体陽性)において、B型肝炎ウイルスの再活
性化が報告されている。本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認する
こと。B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者に本剤を投与する場合は、肝機
能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活
12
性化の徴候や症状の発現に注意すること。なお、これらの報告の多くは、他の免疫抑制
作用をもつ薬剤を併用投与した患者に起きている。
5)オーグメンチン配合錠 (グラクソ・スミスクライン)
○:重大な副作用(下線部改訂)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens-Johnson 症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚
炎):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、
紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、
関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常が認め
られた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6)乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン(武田薬品)
○:重大な副反応(追記)
急性膵炎:急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、発熱、嘔
気、嘔吐、血清アミラーゼ上昇等の異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
7)キロサイド注 (日本新薬)
★:警告(新設)
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験
を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。
また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説
明し、同意を得てから投与を開始すること。
○:重大な副作用(追記)
中枢神経系障害:脳症(白質脳症を含む)、麻痺、痙攣、小脳失調、意識障害(意識消
失を含む)等の中枢神経系障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常
が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8)注射用サイメリン(田辺三菱製薬)
★:警告(新設)
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を
持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される患者についてのみ投与すること。また、
本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同
意を得てから投与を開始すること。
9)ジェブタナ点滴静注【限定】(サノフィ)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
重篤な骨髄抑制が高頻度にあらわれるので、下記の点に留意すること(特に、体表面積
の小さい患者及び高齢者では、好中球減少症、発熱性好中球減少症等の骨髄抑制の発現
頻度が高かったとの報告がある)。
1) 本剤の投与にあたっては G-CSF 製剤の適切な使用を、最新のガイドライン等を参考
に考慮すること。特に発熱性好中球減少症のリスク因子(65 歳以上、Performance
Status 不良、発熱性好中球減少症の既往歴、広範囲放射線照射等の強い前治療歴、腫
瘍の骨髄浸潤等)を有する患者においては、G-CSF 製剤の予防投与(一次予防)を考慮
すること。
13
2) 投与後は頻回に臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、
異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止する等、適切な処置を行うこ
と〔「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項参照〕。
3) 特に感染症の発現に十分注意し、好中球減少、CRP 上昇、発熱等の有無を確認するこ
と。発症又は増悪した場合には、直ちに抗生剤の投与等の適切な処置を行うこと。発
熱性好中球減少症が発現した場合は、適切な抗生剤の使用について、最新のガイドラ
イン等を参考にすること。
10)ストロメクトール錠 (マルホ)
○:重大な副作用(下線部改訂)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens-Johnson 症候群):中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:
TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)があらわれることがあるので観察
を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。。
11)ソブリアードカプセル (ヤンセンファーマ)
○:重大な副作用(追記)
白血球減少、好中球減少:白血球減少、好中球減少があらわれることがあるので、定期
的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与の中止を
考慮し、適切な処置を行うこと。
12)トラゼンタ錠【限定】(日本ベーリンガーインゲルハイム)
○:重大な副作用(追記)
肝機能障害:AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあ
るので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置
を行うこと。
○:重要な基本的注意(追記)
本剤と GLP-1 受容体作動薬はいずれも GLP-1 受容体を介した血糖降下作用を有している。
両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
13)フォシーガ錠【限定】(小野薬品)
○:重大な副作用(追記)
脱水:脱水があらわれることがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十
分に行うこと。口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合に
は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症
等を発現した例が報告されているので、十分注意すること。
14)メソトレキセート錠 2.5mg(ファイザー)、リウマトレックスカプセル(ファイザー)、
注射用メソトレキセート 5mg、50mg、200mg(ファイザー)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
B型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者に対する本剤の投与により、重篤な肝炎や肝障
害の発現が報告されており、死亡例が認められている。また本剤投与終了後にB型肝炎ウ
イルスが活性化することによる肝炎等の発現も報告されている。本剤投与に先立って、肝
炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者
(HBs 抗原陰性、かつ HBc 抗体又は HBs 抗体陽性)又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者
14
に対し本剤を投与する場合、投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査や肝炎ウイ
ルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型又はC型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の
発現に注意すること。
15)ラベキュアパック (エーザイ)
○:重大な副作用(下線部改訂)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens‐Johnson 症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮
膚炎):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱
症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、
頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常
が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
○:重大な副作用(追記)
無菌性髄膜炎:項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜
炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適
切な処置を行うこと。
16)ロタリックス内用液(ジャパンワクチン)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
・本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」を参照して使用すること。
・被接種者の保護者に、腸重積症を示唆する症状(腹痛、反復性の嘔吐、血便排泄、腹部
膨満感、高熱)を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
〔海外の市販後安全性調査では、本剤接種後に生じた腸重積症例のほとんどが初回接種
から7日間以内に報告されている。また、海外の疫学研究では、初回及び2回目接種後
7日間における腸重積症発現のリスクが報告されている。
15
6.医薬品・医療機器等安全性情報
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「安全性情報」に格納していますので、ご覧下さい。
医薬品・医療機器等安全性情報(No.320
2015 年 1 月)
16
7.使用期限間近の医薬品リスト(2015 年 3 月現在)
年
月
3
4
2015
5
医薬品名
個数
エクセグラン散20%
エンシュア・H メロン味
サイトテック錠200
ジアソキシドカプセル25mg
シュアポスト錠0.25mg
ソル・コーテフ静注用500mg
ツルバダ配合錠
フェノバール注射液100mg
ヘルベッサー注射用50
ベンザリン細粒
マブリン散1%
ミニリンメルトOD錠120μg
ミールビック
リスモダンP静注50mg
リドカイン静注用2%シリンジ
レベミル注300フレックスペン
アレルゲン診断エキス アスペルギルス
エクストラニールUVフラッシュツインバッグ2000mL
エクセグラン錠100mg
エストラサイトカプセル156.7mg
LH-RH注射液
カルベニン点滴用0.5g
希ヨードチンキ
ダイアニールN-PD-4 2.5腹膜透析液シングルバッグ5L
ネオフィリン注250mg
ノボリンN注フレックスペン
プロジフ静注液400
イオウカンフルローション
エピビル錠300
エンシュア・H 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン
カルベニン点滴用0.5g
コレバインミニ83%
サンピロ点眼液1%
ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液シングルバッグ2L
デタントール0.01%点眼液
トミロン細粒小児用100
ドボネックス軟膏50μg/g
ニコチネルTTS30
ニコチネルTTS20
バル筋注100mg
パーロデル2.5mg
プロトピック
ペリアクチン錠4mg
マイスタン錠10mg
リドカイン静注用2%シリンジ
レベミル注300フレックスペン
処方可能な薬剤がございましたらご協力お願いいたします。
17
薬価
0.5
6000
2
270
360
36
88
259
29
33
2 1,337
30 3,863
7
75
1 1,391
0.5
1810
0.2
3130
20
202
10 6,050
1
407
1
164
1 2,601
1 4,320
4 2,423
92
32
35
370
1 3,939
4 1,484
2
710
5 2,460
1
92
2 2,067
12 19,071
1
261
30 1,710
3
270
3 2,830
2 1,484
10
113
5
660
8 1,212
8
1576
1
1012
1
1382
14
398
7
372
10 1,615
100
109
2
682
798
5.7
18
43
1
164
2 2,601
在庫
金額
3,035
540
12,960
22,792
969
2,674
115,908
525
1,391
905
626
4,054
60,500
407
164
2,601
4,320
9,692
2,962
12,978
3,939
5,936
1,420
12,300
92
4,134
228,852
261
51,297
810
8,490
2,968
1,131
3,303
9,696
12,612
1,012
1,382
5,583
2,604
16,150
10,950
1,364
4,549
778
164
5,202
月平均
使用量
3.4g
10.4缶
36.7錠
0錠
4.2錠
2瓶
0錠
1管
2.8瓶
0g
0g
2錠
13瓶
0管
2.6本
0本
0.1瓶
0袋
0.1錠
0C
0瓶
10瓶
0mL
0袋
12.9管
0本
0瓶
0.2本
0錠
15.6管
3.9瓶
68.4瓶
6.3包
0.5本
0袋
0.2本
13.7本
0本
0枚
0枚
0管
0錠
0本
8錠
10錠
51本
0.3本
8.医薬品情報
ステロイド性骨粗鬆症のガイドラインについて
ステロイドは強力な抗炎症作用と免疫抑制作用を有しており、膠原病、呼吸器疾患、腎
疾患および移植後拒絶反応などの治療に用いられている。その反面、様々な副作用も生じ
ることが知られおり、その一つとしてステロイド性骨粗鬆症がある。ステロイド性骨粗鬆
症は最も重篤な骨粗鬆症の一つであり、早期からの予防と治療が必要である。
そこで今回、ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療薬についてまとめた。
●ステロイド性骨粗鬆症のガイドラインが 10 年ぶりに改訂され、2014 年改訂版では、ガ
イドラインの対象、スコア法による個々の骨折リスクの評価、薬物療法の推奨などが定め
られている(図 1)。
図 1. ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン
18
2014 年改訂版
●薬剤の有効性と推奨
国内外の無作為化比較試験などから、骨密度低下と椎体骨折の予防に対する効果や一次
・二次予防試験における有効性を総合的に判断し推奨薬剤が決定されている。以下に当院
採用薬のみを下記表にまとめた。
ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン薬物療法の推奨度
A:第一選択薬として推奨する薬剤
B:第一選択薬が禁忌などで使用できない、早期不耐容である、あるいは第一選択薬の
効果が不十分であるときの代替薬として使用する
C:現在のところ推奨するだけの有効性に関するデータが不足している
参考資料
1)整形・災害外科 2014.6
Vol.57 No.7
ステロイド性骨粗鬆症の新ガイドライン
2)ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン:2014 年改訂版
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