講演会の様子はこちらをご覧ください。

利根保健生協 60 周年記念講演会報告
歯科分野 食べられる口づくりーおいしく長生きのまちづくりを目指して
神奈川県茅ヶ崎市 村田歯科医院 黒岩恭子先生
1 月 18 日利根保健生協 60 周年記念講演会を組合員、職員合わせて 110 名の参加者を得て開催するこ
とができました。
開会挨拶
利根歯科診療所所長 中澤桂一郎
超高齢社会の中で最期まで口から食べられる取り組みが求められています。
米山武義先生の言葉から 「要介護者の口腔環境はだれかがケアをしない限り悪くなることはあっ
ても自然に改善することはない、そして心も老化してしまう 口腔は死を迎えるまで大切な器官で
ある」 岸本葉子さんの言葉からー「今の時代に 私たちが求める健康観とは ただ長生きをする
のではなく、人生の最後まで人間らしく自分らしくあり続けること」
医療生協の歯科として「食べることを支援できる歯科診療所」としてがんばりたいと思います。
利根歯科診療所利用委員会委員長 三ツ井久雄氏
口から食べることの素晴らしさを新聞記事から紹介していただきました。「1 本の点滴より 1 口の
スプーン」という内館牧子さんの投稿の紹介
緊急手術後に意識不明の状態からの生還の理由 「口から食べたこと」 担当医師の言葉
口から食べることによって体に元気がもたらされる、困難でも口から食べることが命をつなぐこと
になります。組合員として利根歯科診療所、生協みなかみ歯科とともに歩んでいきます。
黒岩恭子先生 講演内容
50 年近く前から虫歯予防に力をいれ口腔ケアの重要性を説いてきました。歯科でずっとケアを受け
ておられた患者さんは高齢になっても歯も残り QOL の高い生活を送ることができます。施設で食べ
られなくなった方の口腔ケアをすることで、食べることが実現し生きる意欲を引き出すことができ
ます。患者さんが痛くなく、吸引で傷ついたのどをいたわり口腔ケア、咽頭ケアをするために
“くるりーなブラシ”を考案し広めてきました。食べられる口を作ることが大切です。実際に学生さん
に登壇してもらい口腔乾燥している状態を再現し、食べることができない実感をしてもらいました。
そこに丁寧に保湿をしながら“くるりーなブラシ”でケアをしていく実演を見ていただきました。
休憩中に行った「あいうべ体操」 細谷歯科衛生士長
黒岩恭子先生も口腔周囲筋の活性や唾液分泌の促進などあいうべ体操を推奨していただきました。
介護予防にもぴったり、きれいな唾液をしっかり出すことの大切さを実感してもらいました。
原田専務理事のまとめ
黒岩先生の取り組みは医療生協の歯科の歩みとだぶります。生まれてから亡くなるまでー
安心して住み続けられるまちへ。医療生協の地域包括ケアを目指していきましょうとまとめました。