建設業許可事務等及び経営事項審査事務の変更点について

建設業許可事務等及び経営事項審査事務の変更点について
島根県土木部土木総務課建設産業対策室作成
1.建設業許可事務について
(1)様式等の変更時期
・平成27年4月1日からは、新様式で提出して下さい。
(2)暴力団の排除の徹底
許可の欠格要件及び取り消し要件に以下の2点が追加されます。
①暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員又
は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者(以下「暴力団員
等」という。)
②暴力団員等がその事業活動を支配する者
(3)暴力団の排除の徹底に伴う役員の範囲の拡大
①内容
以下のとおり、従来の役員から、役員等(建設業法第5条第3号に規定する役員等(以
下「役員等」という。)
)に拡大されます。
・従来の役員に加え、「相談役」
、
「顧問」や、役員と同等以上の支配力を有する可能性
のある者として「総株主の議決権の 100 分の 5 以上を有する株主」及び「出資の総
額の 100 分の 5 以上に相当する出資をしている者」
(個人であるものに限る。以下「株
主等」という。
)について、
「役員等の一覧表」(様式第1号別紙1)に記載すること
になります。
・
「役員」は履歴事項で確認が可能だが、
「役員」以外は確認することが困難なため、
「顧
問」
、
「相談役」
、株主等についてはすべからく記載して下さい。
・
「取締役と同等以上の支配力を有するものと認められる者」については名称に係わら
ず該当する者がいる場合、企業判断で記載して下さい。
・執行役員、監査役、会計参与、監事及び事務局長等は役員には含まれないが、
「取締
役と同等以上の支配力を有するものと認められる者」に該当する場合、記載して下
さい。
・取締役が株主も兼ねる場合には株主の併記は必要なく、取締役の記載のみで結構で
す。
・個人事業者については、経営業務の管理責任者に該当する者を記載して下さい。
②提出書類等
・施行日前の時点(平成27年3月31日)で既に許可を受けている建設業者におい
て、同時点で既に相談役、顧問、株主等であった者については施行日後に改めて届
出を行う必要はないが、施行日後に新たに就任した相談役、顧問、株主等について
は変更届出等が必要となります。
・更新時等には、平成27年3月31日時点で既に役員等(役員、相談役、顧問、株
主等)であった者及び平成27年4月1日以降に役員等となった者(変更届を提出
した)者について、役員等一覧表に記載して下さい。
・「役員等の一覧表」に記載した全ての者について、
「許可申請者の住所、生年月日等
-1-
に関する調書」
(様式第12号)等の書類の提出が必要です。
・登記事項証明書及び市区町村長の証明書は、新たな者が役員、相談役、顧問及び令
第3条に定める使用人となる場合提出していただくが、株主等については、提出は
不要です。
(4)個人情報保護に伴う申請書類の追加等
個人情報保護に伴い、申請書類等に個人が特定される情報が記載されている書面につい
ては閲覧に供しないことから、以下について変更されます。
・「専任技術者証明書」(様式第8号)は個人情報が含まれており、閲覧に供することが
できないため、営業所専任技術者を閲覧時に確認できるよう、新たに「専任技術者の
一覧表」(様式第1号別紙4)の作成が必要となります。
・上記と同様な理由から、専任技術者の変更がわかるよう、様式8号の区分の2「有資
格区分の変更」以外の場合に、「変更届出書」(様式22号の2)の提出が必要となり
ます。
・「工事経歴書」(様式第2号)について、「注文者」及び「工事名」の記入に際しては、
その内容により個人の氏名が特定されることのないよう十分に留意することという旨
が記載要領に明記されました。
・記載例としては、注文者「A」、工事名「A邸新築工事」等と記載すること等が考えら
れます。
・なお、経審審査時に必要な確認書類と工事経歴書の内容が分かるよう、社内で整理し、
相互に関連付けして下さい。
(5)申請時における事務負担の軽減措置
・役員等及び建設業法施行令(昭和31年政令第273号)第3条で定める使用人に関
する略歴書について、職歴の記載が不要とされ、
「住所、生年月日等に関する調書」
(様
式第12号及び第13号)となります。
(経営業務の管理責任者は作成不要)
・経営業務管理責任者については、建設業の経営経験の確認が必要なため、別途「経営
業務の管理責任者の略歴書」(様式第7号別紙)を提出して下さい。
・「役員等の一覧表」
(様式第1号別紙1)や「建設業法施行令第3条に定める使用人の
一覧表」(様式第11号)に生年月日及び住所の記載が不要となります。
・財務諸表に記載を要する資産の基準を総資産等の 100 分の1から 100 分の5に緩和さ
れます(様式第15号記載要領)。
・上記財務諸表の緩和は、事業年度が施行日前に終了する場合であっても、書類の提出
が施行日後である場合には、新たな基準により提出することが可能です。なお、施行
日後も従前の基準により財務諸表等を作成し、提出することも差し支えありません。
・営業所専任技術者の証明が監理技術者資格者証によっても可能になります。
・技術検定の合格後合格証明書の受領までの間については、試験実施機関が発出する合
格通知書の確認で足りるものとなります。なお、受領後は、合格証明書が必要です。
・国土交通大臣許可業者の許可申請書等の提出部数が正本1通及び副本1通になります。
副本は、受付印押印後、申請者に返却します。
(6)一般建設業の営業所専任技術者(主任技術者)の要件の見直し
一般建設業の営業所専任技術者の要件について、以下のとおり改正されます。
-2-
・職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)による技能検定のうち、型枠施工の
試験に合格した者等が、とび・土工・コンクリート工事業に加え、大工工事業の営業
所専任技術者の要件に追加されます。
・型枠施工のコードは、許可:64 経審:164(1 級)
、264(2 級)
・職業能力開発促進法による技能検定のうち、建築板金が、建築板金(内外装板金作業)
と建築板金(ダクト板金作業)の2つになります。
・職業能力開発促進法による技能検定のうち、建築板金(ダクト板金作業)の試験に合
格した者等が、板金工事業及び屋根工事業に加え、管工事業の営業所専任技術者の要
件に追加されます。
・建築板金(ダクト板金作業)のコードは、許可:70
経審:170(1 級)
、270(2 級)
・職業能力開発促進法による技能検定のうち、コンクリート積みブロック施工、スレー
ト施工及びれんが積みの廃止に伴い、建設業法施行規則(昭和24年建設省令第14
号)第7条の3の営業所専任技術者の要件から削除されますが、告示(建設業法施行
規則第7条の3第1号又は第2号に掲げる者と同等以上の知識及び技術又は技能を有
するものと認める者を定める件(平成17年国土交通省告示第1424号)
)において
引き続き営業所専任技術者の要件として記載されます。
・新旧表
職業能力開発促進法
新
旧
型枠施工
大工、とび・土工
とび・土工
屋根、板金
屋根、板金
建築板金
(内外塗装板金作業)
建築板金
(ダクト板金作業)
管、屋根、板金
-
(7)経営業務の管理責任者
・暴力団の排除の徹底に伴い、役員の範囲は拡大されましたが、経営業務の管理責任者
の要件は、従来どおりであり、拡大はされていません。
・経営業務の管理責任者の変更がある場合には、「変更届出書」(様式22号の2)によ
る届出も必要となります。
(8)変更届出書(様式第22号の2)
記載要領に以下の2点が追加されます。
(記載例は別紙のとおり)
①届出の内容が、経営業務の管理責任者である役員等の氏名に係る場合には、
「備考」の
欄にその旨を記載すること。
②届出の内容が、営業所の新設の場合には、
「変更後」の欄に、当該営業所に専任で置か
れる法第7条第2号又は第15条第2号に規定する技術者の氏名を記載し、
「備考」の
欄に当該営業所の名称を記載すること。
2.許可申請書等の閲覧制度の見直し
許可申請書等の閲覧制度について、以下の2点が改正されます。
①個人情報を含む書類を閲覧の対象から除外すること。
②国土交通大臣の許可を受けた建設業者の許可申請書等の写しについて都道府県知事に
-3-
よる閲覧を廃止すること。
・①について、改正法附則第2条第2項により、施行日(平成27年4月1日)後に提
出された書類について適用し、施行日前に提出された書類については、なお従前の例
によることとされています。
・②について、主な情報は国土交通省のホームページで検索可能です。
3.浄化槽工事業及び解体工事業の登録事務
浄化槽工事業及び解体工事業の登録について、以下のとおり改正されます。
(1)暴力団の排除の徹底に伴い役員の範囲を拡大
従来の役員に加え、顧問、相談役や、総株主の議決権の 100 分の5以上を有する株主
等について、申請書への記載や住所、生年月日等に関する調書等の書類が必要となりま
す。
(2)申請時における事務負担の軽減
役員や浄化槽設備士に関する略歴書について、経営業務管理責任者を除き、職歴の記
載が不要とされ、「住所、生年月日等に関する調書」となります。
4.経営事項審査
(1)改正項目及び再審査
経営事項審査のうち、経営規模等評価(その他の客観的事項等)の、以下の項目及び基
準が改正されます。
①改正項目
・建設機械の保有状況(再審査は、新たに評価対象となる「モーターグレーダー」、
「移
動式クレーン」、
「大型ダンプ車」のいずれかを保有する場合に限られます。
)
・若年技術者及び技能労働者の育成及び確保の状況
・技術職員数(再審査は、大工工事業について職業能力開発促進法(昭和44年法律第
64号)の規定による技能検定のうち型枠施工の資格を、管工事業について同法の規
定による技能検定のうち建築板金(ダクト板金作業)の資格を、それぞれ有する者に
限られます。)
(注)再審査を受けない場合においても、改正前の評価方法に基づく経営事項審査が有
効です。
②再審査の時期等
・建設業法施行規則第20条第2項の規定に基づき、改正前の評価方法に基づく経営規
模等評価の結果の通知を受けた建設業者については、平成27年4月1日から同年7
月29日の間に限り、許可行政庁に対し再審査を申し立てることができます。
・再審査は改正に係る事項に限られるため、今回の再審査の対象となるのは前項(1)
の3項目です。
(2)改正内容等
別添資料のとおり
-4-
届 出 事 項
変 更 前
変 更 後
変更年月日
備 考
営業所の新設
―
日野営業所
27. 8. 4
建設業法施行令
第3条に規定す
る使用人
―
春日井 太郎
27. 8. 4
専任技術者
―
春日井 太郎
27. 8. 4
営業所の廃止
東大和営業所
―
27. 7.31
建設業法施行令
第3条に規定す
る使用人
柳澤 次郎
―
27. 7.31
専任技術者
柳澤 次郎
日野営業所
営業所新設
日野営業所
東大和営業所
営業所廃止
―
27. 7.31
東大和営業所
取締役(経管者)が退任し、新たにこれまで役
員ではなかった者が取締役兼経管者に就任
役員等の氏名
片岡 信幸
高木 敬央
取締役・経営業
務管理責任者
27.7.1
取締役(経管者)が退任し、これまで取締役だっ
た者が新たに経管者に就任、また別途新たに役
員でなかった者が取締役に就任
役員等の氏名
片岡 信幸
-
27.7.1
取締役・経営業
務管理責任者離
任
役員等の氏名
(経営業務管理
責任者の変更)
髙城 辰哉
髙城 辰哉
27.7.1
経営業務管理責
任者就任
役員等の氏名
-
高木 敬央
27.7.1
取締役
取締役(経管者)が経管者のみ離任し、こ
れまで取締役であった者が経管者に就任
役員等の氏名
(経営業務管理
責任者の変更)
片岡 信幸
片岡 信幸
27.7.1
経営業務管理責
任者離任
役員等の氏名
(経営業務管理
責任者の変更)
髙城 辰哉
髙城 辰哉
27.7.1
経営業務管理責
任者就任
営業所の業種の追加
土木工事業
土木工事業
27. 8. 4
杉並営業所
―
造園工事業
東京 太郎
東京 太郎
専任技術者
杉並営業所
27. 8. 4
杉並営業所
担当業種、有資格区分の変更
建築工事業
建築工事業
造園工事業
―
専任技術者
佐藤 孝
―
27. 7.31
足立営業所
中原 広太
建設 花子
27. 7.31
足立営業所
建設 花子
髙芝 利顕 27. 7.31
営業所の業種の廃止
専任技術者
27. 7.31
足立営業所
足立営業所
営業所の業種廃止に伴う削除
専技の配置営業所のみの変更
中野営業所
専技の配置営業所のみの変更
-5-