公明党へ謝罪要求。

公明党殿
平成 26 年北区議会決算特別委員会での公明党・大島実区議が行った、北区民
主商工会を名指ししての議会発言の撤回と謝罪を求める要請書
2015 年 2 月 20 日
北区民主商工会
代表 宇津木正志
北区豊島 2-13-7
電話 03-3913-6632
私たち北区民主商工会は 1947 年 11 月の創立以来 68 年間、一貫して地域中小
業者の営業と暮らしを守る活動を続けている商工団体です。会員の思想信条は
保障され、会の方針・活動は 1 年に 1 回の定期総会を最高決定機関におき、常
任理事会・理事会での合議による民主的手続きにより行われています。会の財
政も会員一人ひとりの会費を基に、どこからの補助も受けずに自主独立の運営
をしております。
さて、貴党の大島実区議が当会には時前に何の予告も無く、突如平成 26 年北
区議会決算特別委員会の場で、北区民主商工会に対する偏見と事実無根の内容
による一方的な発言を数回に渡り行い、北区民主商工会が主催する北区民商ま
つりと夜のオリエンテーリングという行事は北区の後援事業として相応しくな
い、今後は後援承認を見直せと迫りました。
公開された議事録によりますと、9 月 25 日の質問で大島区議は町会の方から
の声という形で、「(北区民主商工会は)直接的に言えば○○政党の組織じゃな
いかと。これは、知っている方たちは、誰しもそういうことを言いますよ。若
い人たちは、なかなかその点、わからないけれども、四十代を過ぎている方た
ちは、特に全共闘とか、そういう経験をしている方たちは、五十代、六十代の
団塊の世代の方たちと言えば、民商と言えば、どこどこ組織の前衛組織ですよ
と。これは当たり前の話です。」と、北区民主商工会が組織としてどこか特定の
政党に属し、その政党のために活動していると決めつけた発言を行っています。
北区民主商工会は規約にある通り、
「本会は北区の商工業者をもって組織」
(総
則第 2 条 1)され、「中小業者が相互の信頼と協力のもとに、営業の繁栄と生活
の向上を期することを目的」(総則第 3 条)に活動を行い、「会員は、本会の規
約に従う義務を有するが、他の一切の制限をうけない」(付則第 23 条)という
規定により、思想・信教・政党支持・政治活動などの自由は保障されています。
現に会員には様々な政党支持の方たちが所属し、北区民主商工会としても、特
定の政党の選挙支援活動を行ったことは無く、会員に押し付けたこともありま
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せん。
大島実議員の発言は憶測による事実無根のものであり、議会という公の場で
の発言として許される物ではありません。
北区民主商工会が主催している、北区民商まつりや夜のオリエンテーリング
は、地元でがんばる区内中小業者の事業・商品・お店を多くの区民の方々に知
ってもらい、このイベントを通じて顧客を増やし商売を伸ばす機会にしてもら
い、ひいては北区地域経済活性化に寄与する事を目的に行っています。
参加業者も民商会員に限らず会員外の店舗も多く参加し、共に自店の事のみ
ならず、みんなで協力し合って地域活性に繋がる物にして行こうと取り組んで
います。また、このイベントの主旨をご理解いただき、商店街からも応援を受
け、商店街事務所でのポスター掲示・チラシ配布も引き受けていただいていま
す。
そして、北区からもその点を評価され、
「区内の中小企業と地域住民の交流が
図られ、地域、経済の活性に寄与するもの」と後援名義の使用が許可され、花
川区長からも来場またはメッセージで「民商まつり・夜のオリエンテーリング
は地域に元気をもたらしている」と挨拶をいただいてきました。
ところが大島実議員はこの様な民商まつり・夜のオリエンテーリングのイベ
ントそのものの評価ではなく、北区民主商工会が発行している民商ニュースで
の活動記事を取り上げ、政治的主張を行っている団体には後援名義を出すべき
ではない、という主旨の発言を行っています。
ご存知の通り、憲法第 10 条で「国民の基本的人権は侵すことの出来ない永久
の権利」として保障され、その具体として、憲法第 19 条「思想及び良心の自由
は、これを侵してはならない」、憲法第 20 条 1 項「信教の自由は、何人に対し
てもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の
権力を行使してはならない」、憲法第 21 条 1 項「集会、結社及び言論、出版そ
の他一切の表現の自由は、これを保障する」と規定されています。
北区民主商工会が、会員や地域中小業者の経営と暮らしの実態の中から、そ
の経営と暮らしを守るための政策提言や政治的要求を発表し、その実現のため
に活動する事は、憲法に保障されている正当な活動です。北区民主商工会に限
らず、例えば経済団体連合会や商工会議所なども国や自治体などに、経済や国
民生活に係る問題での政策提言をそれぞれの立場から行っており、公益・任意
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を問わず団体が政治表現を行うことは、極当たり前の活動といえます。
大島実区議は民商ニュースに掲載されている、北区民主商工会の主張の中身
をもって、「まちの人たちから、後援名義はおかしいと言われている。」と発言
し、北区民主商工会への後援名義の再考を求めています。大島実議員は、民主
主義社会での議員としての立場からは、ポスターの張り出しにクレームを言わ
れたまちの方たちに、
「思想・信条が合わなからと差別してはいけない」と諭す
ことが本来の議員の役割ではなかったのでしょうか。
民商ニュースは北区民主商工会構成員の会報として書かれている物であり、
不特定多数の方にフリーペーパーのように撒かれるものではありません。まし
てや、民商まつりや夜のオリエンテーリングの場で来場者に民商の政治的主張
を殊更広報し、考え方を押し付けるような行為は 1 度も行ったことはありませ
ん。
前述したように、北区民商まつりや夜のオリエンテーリングは、北区内中小
業者と北区住民がふれ合い、知り合う場として行っており、地域経済活性を目
的としたイベントです。後援規定にあるとおり、政治・宗教活動と認められる
除外規定には当たりません。
それを、どんな良い内容の行事であっても、その団体の思想・信条が自分た
ちと違うからポスター掲示はおかしい、との一部のまちの方たちの要請を持っ
て後援名義は取り消せというのは、それこそ大島実議員の言葉を借りれば「不
公平」という事になるのではないでしょうか。憲法で保障された思想・信条の
自由、結社の自由、表現の自由を侵害する不当な発言と言わざるを得ません。
大島実議員は平成 24 年 11 月に行われた民商まつりでの、花川区長の挨拶の
壇上の光景に言及し、「東京 12 区の小選挙区の民商から応援をもらっている女
性候補も後ろに立って、区長がその前で挨拶している。」「北区長が区議会議員
10 人、そして、次の衆議院選挙に立つ候補者を後ろに立てて、前で挨拶してい
る。」その中で花川区長が「北区民主商工会は、定期的に飲食店をめぐるツアー
を実施しており、地域の賑わいづくりに貢献されております。今後とも、区内
産業の発展のために、さらなるご協力をお願い申し上げます。」と祝辞を述べて
いる事に対し、
「今みたいなコメントを言っているわけですから、この後援のあ
り方については真剣に考えていただきたい。これでは不公平でしょう。おかし
いでしょうということです。私の質問は、これ以上やると雰囲気が悪くなりそ
うですから、これで終わりたいと思います。」と、あたかも北区民主商工会があ
る特定の政党だけを壇上に上げ、花川区長のスピーチを政治利用したかのよう
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な発言を述べていまが、これこそ大島実議員の偏見と誤解による一方的な発言
です。
北区民主商工会では、北区民商まつりや夜のオリエンテーリングは、ご承知
の通り毎回全会派の皆さんに招待状をお渡しし、民商まつりでは本部テントに
お越しいただいた方は分け隔てなく来賓としてご署名いただき、開会セレモニ
ーの時間にお越しいただいた来賓の方は、登壇願いご紹介しています。
大島実議員が問題にした平成 24 年の場面でも、招待状を全会派の皆さんにお
届けした中で、日本共産党区議の皆さんと、当時みんなの党のいぬい宗和区議
にご登壇いただいています。日本共産党の池内さおり衆議院候補が登壇した事
は事実ですが、北区民主商工会から要請をしたわけではなく、共産党区議の方
たちと一緒に来賓署名をいただいたので登壇してもらいました。もしもその当
時の公明党候補者であった、太田昭宏現衆議院議員がお見えになっていれば当
然登壇をお願いしたはずです。因みに平成 23 年には、公明党の宮島修区議も本
部テントに見えられたので、来賓として応対させていただきました。
この様に北区民主商工会は、北区民商まつりや夜のオリエンテーリングを全
ての会派にオープンにしており、特定政党のみを優遇し登壇させているかのよ
うな議会での大島実区議の発言は、事実に基づかないものであり認める事は出
来ません。
もう一点、同じ場面の発言で、
「小選挙区で民商の応援をもらっている女性候
補」との下りがありますが、北区民主商工会は再三述べている通り、会員の思
想・信教・政党支持の自由は保障されており、北区民主商工会として特定政党
の候補者を応援した事はありません。大島実議員の発言は事実無根なものです。
以上の様に、平成 26 年北区議会決算特別委員会における貴党・大島実区議の
発言は、北区民主商工会に対し、議会という公の場で偏見と事実無根により一
方的に中傷・非難する発言であり、正式な記録として残されるべき発言ではあ
りません。ホームページ等で誰でも閲覧できる議事録に、この様な発言記録が
残される事は、北区民のみならず多くの方に北区民主商工会への誤解と偏見を
与える事になり、大きな損害を被ります。大島実議員は係る発言を行う事を当
事者である当会に一切事前通告もせず、私たちは議会傍聴して発言内容を聞く
どころか、当会を対象にした発言があった事すら議会終了後に知りました。当
事者に一切の反論、抗議を行う機会を与えない中で一方的に発言し、公式記録
として残すような行動を取った大島実議員の行為は、信義則違反であり、卑劣
としか言いようがありません。
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今、区内中小業者にとっては、大手スーパー・チェーン店などが強い資金力・
企画力で地域に進出する中、個々の経営努力だけでは太刀打ちできない状況が
広がっています。その中で、地域業者が連携しながら、地域住民と手を携えて
地域コミュニティーの形成を図る事が、個々の営業を伸ばす事になり、地域経
済全体の活性化にも繋がっていくと思います。
国でも地方創生を掲げ、これからは内需を増やし、地域循環による経済活性
を推し進める方針を発表、その担い手の中心は地域でがんばる中小企業だと位
置づけ、小規模企業振興基本法を全会一致で制定しました。
地域経済を活性化させるという 1 点で、思想信条を乗り越えた共同の取り組
み、地域連携が求められています。北区民主商工会が催している北区民商まつ
りや夜のオリエンテーリングも、地元中小業者が集まり自店の経営向上と同時
に、北区の地域活性を地元で商売する仲間たちとして取り組み、地元商店街・
町会役員さんからも、「商店街に活気が出る」「この企画は面白い。出来る事は
協力するよ。」と応援もいただいています。
この様な地域活性の取組みに対し、殊更政治的思考を持ち込み、イベントを
攻撃、縮小を試みる大島実議員の行動は、地元中小業者の頑張りに水を指す物
であり、地域経済活性を願う多くの区民を失望させる行為といえます。
私たち北区民主商工会は、当会に対する貴党・大島実議員の偏見と事実無根
による、悪意に満ちた一方的な発言を、公の議会の場で行った事を許すわけに
いきません。従って貴党に対し、大島実議員の発言の撤回と北区民主商工会に
対しての謝罪を求めるものです。
貴党の誠意ある回答をお願いします。
以上
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