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憲法予習編
第 5 回目
レジュメ
・憲法第 3 章「国民の権利および義務」
(六法の用意をお願いします)
(板書)⇒基本的人権の規定がある
・憲法第 10 章「最高法規」
憲法 97 条 「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわた
る自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に
堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利とし
て信託されたものである。
」
・人権をめぐる歴史
(板書)1.イギリスの「権利章典」(イギリス人の権利)
2.アメリカの「ヴァージニア権利章典」
3.フランスの「人権宣言」
・人権の歴史
1.自由権(~~をする自由)
:国家から干渉されない自由
⇒表現の自由
(精神的自由権の 1 種)
⇒財産権
(経済的自由権の 1 種)
2.社会権:国家によって助けてもらう権利
⇒経済的弱者を救済する
⇒歴史的に、ドイツのワイマール憲法が重要
・国家との関わりの仕方
(板書)人権の種類
1.国家からの自由
⇒
自由権
2.国家による自由
⇒
社会権
3.国家への自由
⇒
参政権
・分類における相対性
知る自由
⇒情報を受領することを国家から干渉されない自由(自由権)
⇒行政の保有する情報を国民が知る権利(社会権)
・23 条と「大学の自治」
憲法 23 条 「学問の自由は、これを保障する。」
学問の自由
⇒学問をすることを国家から干渉されない自由
⇒「大学の自治」も保障される
・
「大学の自治」と「制度的保障」
大学の自治とは、
外からの不当な影響を受けないこと
自主的に運営すること
制度的保障とは、
学問の自由を保障するために、
大学の自治という「制度」を保障すること
・人権を主張できるもの
憲法第 21 条 1 項 「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、こ
れを保障する。 」
憲法第 26 条 1 項 「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応
じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。 」
自然人に人権は認められる、では、組織にはどうか?
⇒出版社に、出版の自由は認められる
⇒大学法人に、学問の自由は認められる
・人権享有主体性
(板書)法人の人権享有主体性
1.法人に人権は認められるのか?(認められる)
(理由)法人が現代社会における社会的実体であること
法人が現代社会において重要な活動を行なっていること
2.どのような人権が認められるのか?
八幡製鉄事件を参照
・八幡製鉄事件
「憲法第 3 章に定める国民の権利および義務の各条項は、性質上可能なかぎり、
内国の法人にも適用される」。 ⇒ 性質から考慮する(性質説)
・自然人(外国人、天皇)の人権享有主体性(双方とも認められる。性質から考慮する。
)
憲法第 3 章 「国民の権利及び義務」
憲法第 4 条 1 項 「
「天皇は、この憲法に定める国事に関する行為のみを行ない、
国政に関する権能を有しない」*一部、言い間違いがあります。⇒参政権は認められず
・マクリーン事件(性質説)
「憲法第 3 章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみ
をその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対して
も等しく及ぶ」 ⇒ 権利の性質上、外国人に入国の自由は認められない