高松協同病院東病棟チームマネージャー 宮地真由美 - 香川民医連

1.国際講演
①「世界に広がる HPH-HPH の可能性と地域・住民主
体のヘルスプロモーションへの期待―」
ハンネ・ターネセン 氏
ヘルスプロモーションは、その人が、あるいはそ
の地域の人々が人生の中でやりたいことを実践でき
るということだという趣旨の言葉が最も印象的であ
った。まさに民医連や医療福祉生協での健康観自体
が世界標準であることに確信がもてる。喫煙や飲酒、
運動不足、肥満(または栄養不足)などについて話
をすることに関して医療従事者側がむしろ躊躇して
しまっていて、実は患者側はサポートや介入を希望
している(患者の約 8 割)という指摘も重要であっ
た。
②「京畿道医療院水原病院の健康増進活動」
アン・ジュヒ(安 奏姫) 氏
アルコール問題、喫煙問題、運動習慣の推進、肥
満改善への取り組み、性知識の研究・教育活動など
先進的な活動に感銘を受けた。
2.実践報告
①「住民全体の健康な地域づくりに向けて-佐久総
合病院のヘルスプロモーションの実践-」
前島文夫 氏
佐久総合病院の理念に「生きがいのある暮らしが
実現できるような地域づくり」と「国際保健医療へ
の貢献」が明記されていることを知り共感する。ま
た健康祭りや演劇、地域ブロック活動などの実践に
活かされてきた歴史に驚かされるが、逆に民医連や
医療福祉生協・協同組織が他の地域で実践してきた
歴史ともあわせて、そこにみられる不変性の方が重
要ではないかと考えた。今後は自治体や他の医療機
関等との協力・協同(自治体とは必要によっては闘
いも)が重要であることも共通していると思われた。
関等との協力・協同(自治体とは必要によっては闘
いも)が重要であることも共通していると思われた。
②「医療生協さいたま HPH の戦略と実践」
福庭勲 氏
現在香川民医連でも平和病院と協同病院を中心に
HPH 加入の準備を進めているが、HPH への登録・加入
後にどうすればよいか考えていたところであったの
で、職員に向けての定期的な学習企画や HPH 推進セ
ンターの設置やその体制、1 職場1HPH といった実際
の活動などの具体的な報告がありがたかった。
3.パネルディスカッション
「忙しい中でも病院や事業所の課題を職員や地域
住民と共有し、その解決に向けて共同して取り組む
ためにも HPH 活動が重要」だとの指摘はより認識を
深め、今後の活動への意欲にもつなげることができ
そうである。医師や保健師、看護師その他のメディ
カルスタッフや事務も含めて、HPH を職員研修の中
にどう入れ込んでいくことができるか、そこに我々
民医連・医療福祉生協の後継者育成や組織自体の存
続の問題そのものがかかわっていると感じた。
(高松協同病院 北原孝夫)
4.ポスターセッションについて
②「医療生協さいたま HPH の戦略と実践」 福庭 勲
ポスターセッションにはニューカマーセミナーに
氏
参加していたため基本的にみられなかったが、抄録
現在香川民医連でも高松平和病院と高松協同病院
集にも目を通し、地元の活動に活かしていきたい。
県連理事に続いて各事業所の管理者・職場長のみなさんに、憲法に対する想いをリレーで投稿してもらい
の 2 病院を中心に HPH 加入の準備を進めているが、
また佐久総合病院からの演題発表があったことは、
ます。
生協法人全体での推進委員会の打ち上げやその中で
HPH を民医連以外の医療保健機関に広げていく上で
出される各院所や事業所、現場からの声なども共通
重要な一歩になるだろう。
終戦から 70 年近くが経過しました。戦争が悲劇を生むことを誰もが思い「戦争をしない」と誓い憲法第
9
した課題があり非常に参考になった。また HPH への
条が作られたと思います。私は戦争のない平和な日本に産まれ良かったと安心していましたが、集団的自衛
登録、加入後にどうすればよいか考えていたところ
権を容認された今では憤りや今後の生活に不安を感じています。
であったので、職員に向けての定期的な学習企画や
5.HPH ニューカマーセミナーについて(国際ネッ
今回の半ば強引に閣議決定した安倍首相の行動にも疑問を持ちますし、国民の意見を無視して突っ走って
HPH 推進センターの設置やその体制、1 職場1HPH と
トワーク認定研修会)
いることに日本の将来が危機感にさらされることとなった決定でもあったと思います。アメリカの政治要求
いった実際の活動などの具体的な報告がありがたか
会員になる意義やその役割及び義務、さらには日
を断れない日本がアメリカに戦争参加を強要された場合、同盟関係維持のため戦争に巻き込まれるのではな
った。香川での今後の活動に早速活かしていけそう
本や東アジアでの地域ネットワークづくりの重要性
いでしょうか。集団的自衛権は自国を守るというより戦争に加担する可能性が高まることが懸念されます。
を理解できた。やはり日本独自や東アジアの文化に
世界で一番安全な国と選ばれている日本の今後はどうなるのでしょうか。
特徴的なエビデンスを積み重ねていく必要もあるだ
私は集団的自衛権に反対です。憲法第 9 条を守り、安心して暮らせる平和な日本を次の世代へ繋げていく
3.パネルディスカッションについて(前記の講師
ろう。またあらためて自分達の日常的な活動が国際
ことが私たちの使命だと思います。
4 人による)
的なヘルスプロモーションの視点で先進的なレベル
忙しい中でも病院や事業所の課題を職員や地域住
であることに確信をもったのと同時に、「見える化」
民と共有し、その解決に向けて共同して取り組むた
高松協同病院東病棟チームマネージャー
宮地真由美 していく必要があることも肝に銘じた。
めにも HPH 活動が重要だとの指摘はより認識を深
スモールグループの中で若手の診療所の医師から
め、今後の活動への意欲にもつなげることができそ
出た、地域包括ケアのシステムは民医連や医療生協