林間地域の林や植生による影と モジュールレベルリモート

SolarEdge® パワーオプティマイザ・ケーススタディ | 50kwx6 低圧システム | サイトオン戌井原太陽光発電所
林間地域の林や植生による影と
モジュールレベルリモートモニタリング
設置日時:2014年11月
場 所:山梨県北杜市小淵沢町上笹尾字戌亥原
設置規模:300kW
パネル:HT-SAAE 300w
パワーオプティマイザ:P300i
パワーコンディショナ:山洋電気
「山梨県北杜市は、内陸で高地のため、雨が少なく晴れの日が多く、年間日照時間が約 2,200
時間と全国でも有数の太陽光発電に適した地域です。新宿区神楽坂に本社をおく弊社が太陽光
発電のビジネスを始めるにあたり重視したのは、この高い日照時間と交通アクセスの良さで
した。しかしながら、このあたりは別荘地帯であり豊かな林に囲まれており、影の影響は避けら
れません。ソーラーエッジのパネル毎のM P P T機能は、影による出力低下を最小限にとどめ、
かつ神楽坂オフィスにいながらにして200k mはなれたサイトの状況がリアルタイムにわかる
ため、重宝しております。」
サイトオン社 山本様 談
山梨県北西部にある小淵沢町は、北にそびえる八ヶ岳連峰を頂点に南側に向かってなだらかな傾斜を
している八ヶ岳南麓の町である。甲信国境の地にあり、甲府盆地と諏訪盆地のほぼ中間に位置するため、
古来より交通の要衝とされていた。戦国時代には、甲斐国統一を進める守護武田氏と信濃諏訪氏が甲信国
境のこの地域でも争いを起こしており、近くの下笹尾にある笹尾砦
(笹尾塁)
はその名残をとどめている。
パネル導入前のスケ ッ チア ッ プソフトに
よる予想図。自然環境で使われる太陽光発
電システムの導入に際しては、このような
立体画像での分析に基づいたパネル毎の
発電シミュレーションが、後々のトラブル
を未然に防ぐ為にも重要である。
SolarEdge® パワーオプティマイザ・ケーススタディ | 50kwx6 低圧システム | サイトオン戌井原太陽光発電所
ソーラーエッジモニタリング画面
ソーラーエッジモニタリングシステムは、導入後の問題発見、分析に強力なツールとなる。
A
B
このストリングには、朝一番に数枚のモジュールに影が
かかり、それが少しずつ解消していくのがわかる。
C -1
各モジュール出力の微妙なばらつきは、パネル表面の汚
れか、パネルの性能のバラツキが考えられる。設置当初
に同じバラツキがあったかどうかも、参考になる。
C -2
一枚のモジュールが、電圧が丁度三分の二で同じカーブ
を描いている。バイパスダイオードショートが疑われる。
同じ日の同じストリングの電流の状態を見てみると、電流の方はどの
モジュールも同じである。電流が同じなのに電圧だけがきっちり三分の二
になっている事から、ほぼ確実にバイパスダイオードの問題と推定される。
ストリング単位でのモニタリングシステムでは、このような一枚
のパネルの三分の一の電圧低下を発見することはまず困難で
ある。バイパスダイオードショートは、同じパワーコンディショナ
に接続される全てのパネルの出力低下をもたらす。
C -3
例えばこのケース
(11直列4並列)では、このパネルのみでのロス
は33%であり、一見43.67/44=99%の出力となり、1%のみの
出力減と思われがちだが、ソーラーエッジ無しのシステムでは、
その影響は他のパネルにも波及し、もっと大きな出力減となる。
過去のデータを見てみると、実は設置当初からバイパス
ダイオードに問題があったことがわかる。
バイパスダイオードショートのパネルが一枚入った11直ストリ
ングと、11枚とも正常な11直ストリングの電圧比は10.67:11
になり、10.67のストリングから電流を取り出す為に、パワー
コンディショナは電圧を10.67迄下げる。その事により、他の
ストリングはVmpからはずれた所で動作する事になり、電力
がざっと10.67/11.00=97%に減少する。電圧を下げないと、
10.67のストリングは電力を発生出来ないので、4並列では25%
失う事になり、故にパワコンは電圧を下げてでもこのストリング
から電力を取りだそうとするからである。
ソーラーエッジ有りのシステムでは、この問題はなくなり、バイ
パスダイオードの問題による43.67/44=99%の出力減だけで
済む。
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