平成 27 年 2 月 13 日(金) 国際経営経済論 B 第 1 回 ガイダンス/国際経営経済論 B を学ぶのにあたって 1.講義概要: ビックビジネスはアメリカ経済の象徴であるといえる。このビックビジネスはベンチ ャービジネスから発展したものが多く、その過程で生まれたイノベーションは世界経済 に大きな影響を与えている。そして今日のメガコンペティションの時代、ビックビジネ スは更なる発展を求め、政治をも巻き込んで様々な挑戦をしている。本講座ではビック ビジネスの活動やその活動に対する評価などを分析・考察する。 2.キーワード: ビックビジネス、大量生産方式、自由貿易主義、WTO、リストラクチャリング、M&A、 シリコンバレー、IT 革命、メガコンペティション、アウトソーシング、OEM、ODM、 EMS、モジュール生産、CSV、シェールガス革命、リショアリング 3.到達目標: (1)ビックビジネスの活動を「製造」と「イノベーション」から捉える。 (2)ビックビジネスが世界経済にどのような影響を与えているのか、最新の研究を概観し ながら分析・考察する。 4.授業計画: 2 月 13 日(金) (第1回)ガイダンス/国際経営経済論 B を学ぶのにあたって (第2回)アメリカのビックビジネス (第3回)東西冷戦と西側自由貿易体制の確立 2 月 16 日(月) (第4回)西側経済のけん引役としての米・西独・日 (第5回)アメリカ製造業のリストラクチャリング (第6回)IT 革命と経済のグローバル化 1 2 月 17 日(火) (第7回)ベンチャービジネスとアメリカ経済 (第8回)IT 革命時代のビックビジネス (第9回)世界最適地生産体制の確立 2 月 18 日(水) (第 10 回)新興国企業の攻勢 (第 11 回)アメリカ資本主義と CSV (第 12 回)シェールガス革命とその影響 2 月 19 日(木) (第 13 回)オバマ政権とリショアリング (第 14 回)リショアリングが世界に与える影響 (第 15 回)確認テスト 5.予習・復習のポイント: 原則、 次回の講義プリント等を HP(http://seesaawiki.jp/momotake_lab/)に掲載する。 最低でも用語等は事前に予習しておくこと。復習は、講義中に指摘した重要概念を中心に 課題を出すので、講義の内容の定着をはかること。 6.履修上の注意: オフィスアワーはない。そのため、何か質問等がある場合には [email protected] にメールをすること。 配布資料は http://seesaawiki.jp/momotake_lab/からログインしてダウンロードして もらう。なお、詳しいダウンロード方法は第 1 回目の講義時に説明する。 ※ダウンロード方法 ① http://seesaawiki.jp/momotake_lab/ にアクセス。 2 ② http://momotake-lab6.seesaa.net/ ←6 (講義中、 「6」又は「dio」と指定された学生さん専用)←直リンク禁止! ③ ID:ibaraki PW:iu2015 を入力する。 ④ PDF ファイルをダウンロード、自身で持参する。 7.成績の評価方法: 課題 30%: 2 月 13 日(金)に課題を出します。2 月 17 日(火)までに提出をしてください。 確認テスト 70%: 2 月 19 日(木)の 15 回目の講義内で確認テストを行います。 8.教科書・参考書: (教科書)指定しない。プリント等を配布して教科書とする。 (参考文献) 丹野・榊原 共著『グローバル化の経営学』実教出版(\2,160) ISBN-10: 4407310790 3 9.講義前資料(ビックビジネス隆盛前夜) ●閲覧映像~現代の驚異 #328 世界最大のマシーン4 映像にあるように、世界中の資本を集め、大国となったアメリカであるが、1776 年に 独立したばかりの頃は、各地域が自給自足的な経済構造を持つ農業国であった。陸上輸送 は道路や交通手段が発達していなかったために、大量輸送には大きな困難があった。しか し、陸上輸送が困難であったのに対し、海上輸送ははるかに容易であった。これを可能に したのが大西洋沿岸内水路です。この大西洋沿岸内水路は、アメリカ資本主義形成の原動 力となった。 ●閲覧映像~現代の驚異 #374 大西洋沿岸内水路 映像にもあるように、1820~30 年にかけて多数の運河が建設され、また河川の改修が 行われた。そしてさらに運河を閉鎖に追い込んでいったのが 1840 年代以降に建設が行わ れていった鉄道の建設である。 鉄道は他の輸送機関に比べて多くの利点を持っていた。第 1 に、建設費が運河や道路に 比べて安かったことや、迅速な輸送を可能としたことである。第 2 に、水の供給のために 比較的低い地域に限定されることもなかったし、水量を調節するための施設も必要なく、 全国どこでも線路を敷設できた。第 3 に、運河のように、洪水、日照りによる水量の不足、 凍結などの自然的条件に左右されることもなかったし、河川のように南北に規定されるこ ともなく、まっすぐに西部へ行くことができた。鉄道が河川の流路に沿って作られる場合 には、地点間の距離を短縮できるような近道を作ることができた。 鉄道建設ブームは、1840 年代に最初にニューイングランド地域で発生し、40 年代末期 には西部と南部でも起こった。50 年代には、運河は建設されるよりも廃棄される方が多く なる一方で鉄道建設は加速し、鉄道はミシシッピ以東の地域での基本的な輸送網となった。 北部地域での鉄道は、初期には運河への集荷のための培養線や、河川や人工水路との間を つなぐものとして建設された。しかし、鉄道建設が本格化した 40、50 年代以降には、北 部の鉄道は拡大する西部に対応して大きく北東部と北西部とを結びつける役割を果たすこ とになり、特に 50 年代前半には 4 大幹線鉄道が成立し、運河や水運全体系の補完的地位 から主要な運輸・交通手段として発展した。 参考文献 安部悦生他(2002) 『ケースブックアメリカ経営史』有斐閣ブックス。 4
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