本体 その15

【5】滞納整理事務
(1)市税滞納整理に関する組織体制と平成 25 年度の方針と実績推移
滞納整理とは、納税者等が納期限までに市税を納付しない時に行われる
一連の事務処理を総称するものである。市の滞納整理事務に係る組織体制
や、平成 25 年度の方針と実績推移の概要は次のとおりである。
1.組織体制
市の滞納整理業務は、財政局税務部に収税課を置き各市税事務所の統括
を行い、各市税事務所の収納対策担当が滞納整理を行っている。収税課と
各市税事務所(滞納整理担当者のみ)の人員と業務内容は次の表のとおり
である。
【収税課、収納対策特別チーム、市債権回収対策室と各市税事務所収納対
策担当の人員数と業務内容】
課・市税事務所等
人員数
業務内容
収税課
9 人 滞納整理事務の調査・企画及び指導、滞
納処分に関すること
収納対策特別チーム
7 人 高額難件事案の滞納整理に関すること
市債権回収対策室
4 人 市税と国民健康保険料の重複事案などの
滞納整理に関すること
梅田市税事務所
43 人 北区、西淀川区、淀川区、東淀川区の納
税相談、市税の徴収、滞納処分に関するこ
と
京橋市税事務所
27 人 都島区、旭区、城東区、鶴見区の納税相
談、市税の徴収、滞納処分に関すること
弁天町市税事務所
29 人 福島区、此花区、西区、港区、大正区の納
税相談、市税の徴収、滞納処分に関するこ
と
なんば市税事務所
46 人 中央区、天王寺区、浪速区、東成区、生野
区の納税相談、市税の徴収、滞納処分に
関すること
あべの市税事務所
60 人 阿倍野区、住之江区、住吉区、東住吉区、
平野区、西成 区の納 税相談、市税 の徴
収、滞納処分に関すること
船場法人市税事務所
13 人 法人市民税等の納税相談、市税の徴収、
滞納処分に関すること
(出所:市提供資料より監査人加工)
(注)人数は副参事、係長、係員(課長、課長代理、再任用、嘱託は除く)
。
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各市税事務所においては滞納事案の滞納状況に応じて、効率的かつ効果
的に滞納整理を行うために、3つのグループに分けて対応している。各グ
ループの業務内容と体制図は次のとおりである。
グループ
初期グループ
中期グループ
後期グループ
【市税事務所における収納対策担当の体制】
業務内容
滞納後 120 日以内のもの、現年課税分(電話催告、文書催
告、滞納処分)
滞納後 120 日を経過した事案及び滞納繰越分(財産調査、
滞納処分)
不動産差押等、主に滞納処分後の換価を待つもの、破産事
件事案
【市税事務所における体制図】
収納対策担当課長
収納対策担当課長代理
(1~3名)
オペレーター
初期グループ
中期グループ
後期グループ
担当係長
(1~4名)
担当係長
(2~5名)
担当係長
(1~6名)
担当職員
(3~9名)
担当職員
(3~16名)
担当職員
(1~15名)
(出所:市提供資料より監査人加工)
2.平成 25 年度の方針と目標・実績推移
① 平成 25 年度の方針
平成 25 年度は、景気が緩やかに持ち直しているものの、依然として納税
者を取り巻く環境が厳しいとして、目標徴収率達成のために、市は次のよ
うな取り組みを実施している。
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・納税推進のためのオペレーターの活用と積極的な滞納整理
・「滞納繰越分の集中整理期間」の設定
・不動産公売等の実施
・市税収納対策特別チームによる積極的な滞納整理
・大阪府・大阪市合同滞納整理特別対策チームの滞納整理
・大阪府・大阪市合同滞納整理特別対策チームの拡充
上記のような取り組みにより、平成 25 年度実績徴収率は、目標徴収率
96.5%を超えた 96.8%を達成し、個人市民税等主要な税目において徴収率を
上昇させている。また収入未済額については 184 億円と前年度より 33 億円
圧縮している。
② 目標と実績の推移
市の徴収率は目標、実績とも上昇傾向にあり、毎年度 0.3~0.5 ポイント
上昇している。平成 21 年度から平成 23 年度は実績が目標を下回っていた
が、平成 24 年度から平成 25 年度は実績が目標を上回る状態にある。
【市の目標徴収率、実績徴収率】
(%)
98.0
97.0
96.8%
95.9%
95.9%
95.4%
96.0
96.5%
96.1%
95.8%
95.0
94.0
96.3%
95.0%
95.3%
目標徴収率
実績徴収率
93.0
92.0
91.0
90.0
平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度
(出所:市提供資料より監査人加工)
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(2)滞納整理事務の概要と流れ
滞納整理事務の概要は次のとおりである。下記フローに従って滞納整理
事務を実施し、収納管理・滞納整理システムによって管理している。
【滞納整理事務の流れ】
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