看護部全20セクションが発表した

ナース ワゴン
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No. 30
勤医協中央病院 2015 年度看護部門会議 報告レポート②
これまで頑張ったこと、これから頑張ること!
看護部全 20 セクションが発表した
「2014 年度の活動のまとめ」と「2015 年度の方針」
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6 階東病棟 ホスピスケアセンター
2014 年度の活動のまとめ
平均在院日数は 23.6 日と過去最短で、入院患者数は 366 人と過
去最高でした。4 人に 1 人は在宅復帰となっています。当センター
に入院したまま、放射線治療を受けられるようになり、患者さんの
不安軽減につながりました。病棟園芸部を設立し、ボランティアさ
んと共に病棟ガーデンに花を植え、患者さんに楽しんでいただきま
した。家に帰りたいと願う患者さん、家族の思いに応えるための支
援をがんばって行ってきました。退院した後の定期往診は 306 件、
臨時往診は 39 件、在宅看取りは 19 件でした。
2015 年度の方針
多職種と協力しながら、患者さんとご家族の思いを大切にする療
養を支援します。
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第 2 外来 検査治療部門
2014 年度の活動のまとめ
内視鏡室での検査件数は上部検査・下部検査・治療を合わせて
8483 件、放射線治療を受けた患者さんは 156 人、外来化学療法
室での治療件数は 2059 件でした。患者さんに安全で安楽な検査や
治療を提供できるよう、セクション内での学習会を 16 回開催。セ
ミナー研修にも積極的に参加しました。
2015 年度の方針
患者さんの苦しみを拾い上げ、患者さんの立場に立ち、患者さん
の生活を一緒に支える看護を提供するために、学びの場を増やし、
実践の場で生かしたいと思います。
地域連携センター
2014 年度の活動のまとめ
退院支援スクリーニング(困難患者さんの抽出)は 680 件で、
そのうち 171 件(25.1%)について退院支援計画書を作成。12
件の退院時共同指導書作成とカンファレンスへの参加も行いまし
た。転院調整は681件で、後方受け入れ先の亜急性期病院を訪問し、
連携先の拡大を図りました。
2015 年度の方針
中堅看護師を対象にした退院支援の研修会を開催し、入院時から
退院困難者の抽出を行います。また、各病棟との連携を強化し、
「退
院時カンファレンス」に参加します。(電話をください)外来への
介入を強化し、療養に関する相談にも対応します。
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手術室
2014 年度の活動のまとめ
総手術件数 2442 件で、2012 年度より 349 件増、前年度より
58 件増となりました。そのうち全身麻酔は 1754 件です。ハイリ
スク超緊急手術が飛び込んでくる手術室となり、情報共有の大切さ
を再確認しました。深夜帯の ER 支援では、新たな看護技術を構築
でき、成長につながりました。
2015 年度の方針
手術件数のさらなる増加が予想される中、「緊急手術のスムーズ
な受け入れ」「安全意識の向上」「効率的な手術室の運用」「効率的
な働き方への改革」などの課題に取り組み、現状に合わせながら責
任を果たすことができるよう、手術を担う看護のプロ集団として力
を蓄え発揮していきます。
血液浄化センター
2014 年度の活動のまとめ
部署での学習会は新人教育も含め 48 回を開催し、院外の研修会
にも一人 1 回以上は参加するなど、学ぶことで「看護の質」を高め
てきました。チーム医療を発展させ、院内外の関係セクションや多
職種との医療連携を構築しました。人工呼吸器装着患者や緩和外来
の透析患者の受け入れも実施。感染対策の徹底と基準化にも取り組
みました。
2015 年度の方針
患者さんが安心して血液透析を継続できるよう、外来・病棟・血
液浄化センターが協働するチーム医療を実践。看護研究や学習を行
い、実践している看護内容を科学的に実証しながら、次世代へ引き
継げる看護ケアを構築します。
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5 階西病棟 糖尿病内分泌 ・ 腎臓病センター
2014 年度の活動のまとめ
糖尿病教育患者 76 人を受け入れ、11 月からは新しいパンフレッ
ト(テキスト)で療養指導を行いました。退院療養計画書作成件数
は 31 件、在宅カンファレンス件数は 15 件です。認知症患者への
環境調整を行い、安全を確保しながらの透析治療を実施できました。
2015 年度の方針
6 科混合病棟(総診 12・整形 5・呼吸器 10)となるため、業務
整理を行い、安全・安心の医療を展開します。高齢者の在宅調整な
どではチーム医療を展開できるよう、学び合う環境を整えていきた
いと思います。
6 階西病棟 呼吸器センター
2014 年度の活動のまとめ
安全な専門医療を提供し、呼吸器・循環器管理・家族看護・在宅
酸素の看護ケアの質を向上させるため、定期学習を実施し、院外研
修にも積極的に参加しました。病床稼働率は 98.8%、平均在院日
数 14.6 日と経営に貢献もできました。
2015 年度の方針
看護実践能力を高めるため、継続教育を推進。DPC 病院として
の意識を持ち、社会情勢へ目を向け、地域の人々の要求に基づいた
看護を推進します。
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医療安全室
2014 年度の活動のまとめ
インシデントの総数は 2365 件(- 256)で、そのうち看護部
門は 1835 件(- 153)と前年よりも減少しています。入院数や
外来数の増加に反して減少している背景には「患者数が増加し多忙
となったことでインシデントを報告する時間がない」ということが
考えられます。2014 年度はインシデントから誤嚥・窒息看護の手
順書をプロジェクトチームで作成し、2015 年 5 月から運用を開始
しました。院内ラウンドや年2回の全職員安全研修会などを開催し、
安全な職場風土づくりを進めました。
2015 年度の方針
多職種が関わる医療を実践する中で、コミュニケーションスキル
の向上でインシデントの削減を目指します。また、ピクトグラムの
定着を目指し、看護師業務委員会と連携して看護部門の医療安全に
取り組んでいきます。一人ひとりの看護職員が安全な医療・看護を
提供できるよう、学習会や研修会の積極的開催や多職種がスムーズ
に連携できる環境づくりを進めます。また、インシデントの「原因
と対策」を現場とともに考え、基準・手順の遵守を推進していきた
いと思います。
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中央材料滅菌室
2014 年度の活動のまとめ
器械器具の洗浄評価結果は良好で、硬性内視鏡についても「ブラ
シ洗浄+超音波洗浄」で安定的に除染力が向上。病院機能評価再審
に伴い、再生器械や器具の中央処理化を強化しました。手術件数の
増加に従い、残り番体制と休日勤務体制を実施。手術器械ファイル
を整理し、作業時間の短縮を図ることができました。
2015 年度の方針
手術部門や医療安全委員会と一緒に手術器械の員数チェックやメ
ンテナンスの強化対策に取り組みます。スタッフ全員が同じ方法で
同じ結果を出せるよう、業務手順を見直します。急性期病院として、
「全病棟のネプライザーキッドの洗浄・払い出し」「各種セット器械
の見直し」に取り組みます。
ICU
2014 年度の活動のまとめ
「断らない救急」の受け皿として、ICU 基準を見直し、新たな疾
患を追加。入退室や OPE 出しのチェックリストを作成しました。
患者さんの個別性を尊重するために、看護計画の開示や、患者さん
やご家族が安心できるように環境を整備しました。入院時から退院
時を見据えることができるよう、患者さんと関わる全ての職種や他
セクションとの連携を強化。積極的なコミュニケーションを心がけ
ました。
2015 年度の方針
ベテランの知識と経験を、新たに来た仲間に惜しみなく提供し、
後継者・人材育成に取り組みます。今年度も、患者さんの安全・安
楽と家族の信頼が得られるよう、一人ひとりが自覚を持ち看護実践
を行っていきます。
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3 階東病棟 運動器リウマチセンター
2014 年度の活動のまとめ
在院日数が短縮されたことで入退院が頻繁となる激務の中、学習
会を重ね、BIPAP やレスピなどの重症患者さんの受け入れを行い
ました。食事介助数や介護度が増えて早出を開始し、休日日勤を増
員しました。4 分割カンファレンスを 9 件、在宅調整カンファレン
スを 9 件実施し、困難事例をみんなで討議して乗り越えました。
2015 年度の方針
運動器リウマチセンターの看護職員として個々の知識を高めなが
ら、多職種との連携を深め、スムーズに在宅調整し、転院・退院に
つなげます。働きやすい職場環境を作るため、業務改善にも取り組
みます。
2 階東病棟 心臓血管センター
2014 年度の活動のまとめ
入院件数は前年度よりも 196 件増の 1635 件で、平均在院日数
は 0.5 の短縮となりました。他職種の 4 分割カンファレンスに定期
的に参加することで、患者さんの情報共有や療養指導がスムーズに。
新人指導計画を見直し、日勤受け持ち看護師数を増加させることが
できました。
心臓カテーテル部門では患者さんの待ち時間を短縮できたことで
患者さんの不安軽減につながりました。
2015 年度の方針
引き続き 4 分割カンファレンスを定期的に開催することで、チー
ム医療を推進。医師・看護師・薬剤師・MSW・栄養士・リハビリスタッ
フ、心外来看護師などで「心不全チームカンファレンス」を行いま
す。患者さんが安心して療養できるように、パンフレットやステッ
プ表を改訂。看護の質をアップできるように、学習会を開催し専門
知識を深めます。
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5 階東病棟 総合診療センター・血液内科センター
2014 年度の活動のまとめ
気になる事例について医師をはじめとする多職種とカンファレン
スでディスカッションし、自分たちの看護が患者さんやご家族に寄
り添っていたかを振り返りました。ユマニチュード(認知症ケアの
手法)の研修に参加し、多職種合同のプロジェクト活動を開始。9
月から介護福祉士 3 人が配置され、看護師と協働で「プライマリー
担当、患者計画の立案、評価、カンファレンスの参加、患者さんの
家庭訪問など」を実施しています。
2015 年度の方針
2014 年に亡くなった 2 事例の振り返りを SEA で行います。ポー
トフォリオで個人目標を管理するようになり 3 年が経ちましたが十
分に活用できずにいることから、再び学習会を開きます。「個人目
標を楽しんで管理できるようになること」が目標です。
4 階西病棟 乳腺センター・消化器センター
2014 年度の活動のまとめ
臨時入院数は約 646 件、手術件数は 1242 件と多忙な中で、病
棟所属の皮膚・排泄ケア院内認定看護師が講師となり、ストーマの
学習会を 7 回シリーズで実施。装具選択についての基準を作成しま
した。ストーマサイトマーキングの実践的な学習会も行いました。
また、意思決定が困難な患者さんの事例を通じ、臨床倫理四分割法
を使って他職種と議論したことで、制御しなくても安全に療養でき
る環境づくりを行うことができました。
2015 年度の方針
4 月から新人 4 人、既卒者 2 人が加わりましたので、新人指導要
綱の見直しや既卒者用の指導要綱を作成します。臨時の手術や入院
に応えられるよう、病棟内での業務改善を推進し、業務スリム化を
行います。
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看護支援室
2014 年度の活動のまとめ
院内看護師のキャリアプログラムを運営・実践し、皮膚・排泄ケ
ア院内認定看護師(創傷・フットケアコース)
3 人、緩和ケア院
内認定看護師 3 人を卒業させました。所属の臨床心理士が新人看
護師のメンタルサポートを実施。健康管理室を設置したことで面談
回数が増えました。地域への啓発活動として「第 4 回 知っていま
すか? 緩和ケア」を開催し、ヒーリングプラザでパネル展示を行
いました。
2015 年度の方針
「質の高い看護実践」「各専門分野の教育・指導・相談」「地域医
療機関看護師との連携と地域啓発活動」を頑張ります。
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第1外来
2014 年度の活動のまとめ
患者さんの在宅療養を支えるために、療養指導に重点を置いて活
動しました。糖尿病の患者さん延べ 376 人(26 人増)に指導し、
ウォークラリーや食事会を継続しました。フットケア外来は延べ
71 人(28 人増)、ストーマ外来は延べ 74 人(ご家族含む)
、リウ
マチ教室は延べ 30 人、禁煙外来は延べ 153 人(40 人増)に療養
指導を行いました。救急外来では、患者さんの担当看護師を明確に
することや待合室にテレビを設置するなどの工夫を行い、待ち時間
の緩和に取り組みました。外来診療の運用マニュアルや看護業務基
準を整理し、業務の効率化を図りました。
2015 年度の方針
患者さんが安心してかかれる外来づくりを目指し、紹介患者さん
の受け入れと逆紹介を積極的に進め、地域の医療機関や在宅分野と
の連携を強化します。成長できるチーム医療を目指します。
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4 東病棟 消化器センター
2014 年度の活動のまとめ
抗がん剤治療で定期的に入院してくる患者さん全例にプライマ
リーを付け、短期間でも有効に関わりました。学習会を経て、内服
1 患者 1 ファイル使用を開始。日曜休日勤務を 4 人から 5 人体制へ
変更し、安全な医療・看護の実践を目指しました。病棟でバレーボー
ルチームを結成し、大会へも出場しました。
2015 年度の方針
プライマリーナーシングの充実を図り、ケアの質の向上を目指し
ます。個別性のある指導カリキュラムを作成し、働き続けられる病
棟づくりを進めます。
ER-HCU
2014 年度の活動のまとめ
救急車搬入件数は 7406 台(前年+ 2098)で、救急車不応需件
数は 694 台(前年比- 87)でした。「断らない救急」の実践から、
交通外傷や腹部刺傷などの外傷患者さんの受け入れが増大。患者
さんの年齢層も幅広いものとなりました。また、SU(脳卒中診療)
の立ち上げを準備。広島県大田記念病院で 2 人の看護師が 2 週間の
研修を受けました。協力し合いながら学び、チーム力がアップしま
した。
2015 年度の方針
新人を加え、39 人という大きな集団となりました。24 時間
365 日いつでも救急要請に応えられるよう、スムーズな受け入れ
体制と看護の質の向上を目指します。SU 運用を確立し、脳卒中の
患者さんをスタッフ全員が受け持ちできるよう、努力とともに成長
しチーム力を高めます。
救急車搬入件数 7000 件を受け入れるスキルアップと業務のスリ
ム化に取り組みます。
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感染制御室 CNIC
2014 年度の活動のまとめ
全職員を対象に、スタンダードプリコーション(感染性があるも
のとないものの区別と取り扱い方)についての院内学習会を開催。
ベッドサイドに「経路別感染対策サイン」を導入しました。看護技
術マニュアルに「感染管理ベストプラクティス集」を追加。感染管
理院内認定看護師の 2 期生が 5 人誕生しました。リンクスタッフの
活動や手指衛生の取り組みを強化し、手順書やマニュアルなどを作
成し、成果を上げています。
2015 年度の方針
血液・体液の曝露を 30%減少させます。手指衛生の遵守率を向
上させるために、手指消毒剤の使用量を 1 患者 1 日あたりの目標を
決めて取り組みます。また、注射の準備環境を清潔にします。感染
管理院内認定看護師のフォローアップ研修を実施します。
3 階西病棟 回復期リハビリテーション病棟
2014 年度の活動のまとめ
プライマリー看護・介護の定着を目指し、それぞれの役割を明確
化。退院支援パスを活用した支援として家庭訪問 80 件(前年度+
15)を実施し、在院日数も平均 61.6 日(前年度 66.1 日)と短縮
ができました。また、リハビリテーション看護・介護を看護師と介
護福祉士の協働で行いました。
2015 年度の方針
回復期リハビリ病棟Ⅰ取得を目指し、経営に貢献します。プライ
マリーケアを継続し、チーム医療の質向上も目指します。
看護部門会議は他セクションの情報を得たり、看護部全体のある
べき姿や方向性をともに確認し合う、良い機会です。安全で安心
な看護を実施するために各セクションで議論を重ね、急性期基幹
病院として地域社会に貢献できるよう、チーム力を生かして頑張
りましょう。
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看護部門会議で認定式が行われました
この春、院内認定看護師
2 期生 11 人が誕生しました!
皮膚・排泄ケア院内認定看護師
(創傷・フットケアコース)
3 人
ER-HCU 佐々木由紀
ICU
小田聡美
3 東病棟 柏谷香菜子
緩和ケア院内認定看護師 3 人
血液浄化 中村由紀子
4 西病棟 南絵里香
6 西病棟 石井千晴 感染管理院内認定看護師 5 人
第 2 外来 清水真紀
ICU
安藤真希
手術室
水野舞
血液浄化 袖城久美
3 東病棟 澁谷美里
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