改善に向けた前向きな姿勢を評価し、受発注者相互の連携と対応を再

九州・沖縄8県3政令市との意見交換会の総括と平成27年度方針
改善に向けた前向きな姿勢を評価し、受発注者相互の連携と対応を再確認
九州地方整備局への要望と提案、「業務円滑化調整会議」を通じて継続協議
(一社)建設コンサルタンツ協会九州支部(略称:建コン九州支部
植田薫支部長)は5
日、九州支部における発注行政機関との意見交換会の平成26年度総括と平成27年度方針
についての合同記者会見を行った。この中で、各自治体は災害対応や産業政策などの観点か
ら地域コンサルタントの優先発注の姿勢を明確に表明し、それぞれの自治体にあった入札契
約方式に向けた意見交換の継続を確認し、最低制限価格制度・低入札調査制度の導入、予定
価格の事後公表、業務成績評価の実施と活用などについても複数の自治体から改善に向けた
取組みの意向が示されたほか、改正品確法の運用指針については、受発注者の共通の目標と
して、取り組んでいくとの前向きな回答があり、相互の連携や具体的な対応を再確認した。
また、九州地方整備局とは「業務円滑化調整会議」を通じて今後の要望と提案に関わる議題
について継続的に協議していくこととした。建コン九州支部では平成27年度以降も着実に
前進していくことを目標に議論を積み重ねていきたいとしている。
この日の会見には、植田支部長(第
一復建㈱)をはじめ、木寺佐和記副
支部長(西日本技術開発㈱)
、森尾有
副支部長(㈱千代田コンサルタント九州支
店)
、柴田貴徳理事・対外活動部会長
(㈱福山コンサルタント)
、横矢直道
対外活動部会委員長(㈱福山コンサ
建コン九州支部意見交換会の平成26年度総括と平成27年度方針
についての合同記者会見(建コン事務局)
ルタント)らが出席。植田支部長の
挨拶に続いて、担当役員から九州支
部における意見交換会の26年度総括と27年度方針や自治体との意見交換の内容について
の説明が行われた。平成26年度の意見交換会は①7月に本部の開催主体として九州地方整
備局・自治体と意見交換が行われ、これを受けて12月に整備局と支部の実務者会議、②10
月から九州ブロック7県と3政令市、③本部の開催主体で沖縄総合事務局・沖縄県、④11 月
に沖縄県と支部とそれぞれ意見交換会を開催した。
26年度の要望と提案は、業界の現状について経営環境の悪化による疲弊によって、健全
な発展及び技術者の魅力向上と展望ある成長が困難な状況。深刻な課題として離職者の増加
と新卒者・若手技術者の減少が顕著で、技術の継承が困難な状況にあるなどとし、①品質の
確保、②技術力による選定、③魅力ある建設コンサルタントに向けての3点を柱に意見交換。
また、
「経営の安定化」については改正品確法で「適正な利潤の確保」として明確に規定、根
幹的な達成すべき条件で重大な責務であり、今後の意見交換会においての重要な視点として
位置づけることとしている。
自治体との意見交換では、災害対応や産業政策などの観点から地域コンサルタント(県内
に本社を持つ企業)への優先発注の姿勢を明確にし、改正品確法の理念である「地域におけ
る担い手育成」とも合致すると表明。一方、プロポーザル方式や総合評価落札方式について
は、事務量や期間等の問題、選定結果に対する説明責任などから適用な進まない実情がある
ため、今後、各自治体の実情に合った適切な入札契約方式に向けた意見交換を継続していく。
また、最低制限価格・低入札調査制度の導入、予定価格の事後公表化、業務成績評価の実施
とその活用などについては、複数の自治体から改善に向けた取組みの意向が表明された。さ
らに、改正品確法の運用指針については、その理念を受発注者の共通の目標として、実現に
向けて取り組んでいくとの前向きな回答があり、今後、相互が連携して具体的な対応をして
いくことを再確認した。
平成27年度の意見交換会は、計14回の開催を予定し、要望と提案の課題を組み立てると
ともに、改正品確法の運用指針を基準としながら、その理念の実現に向けた取組みなどにつ
いて意見交換。特に九州地方整備局とは「業務円滑化調整会議」において継続的に協議、自
治体との意見交換についても、着実に前進することを目標に議論を積み重ねていくことにし
ている。また、改正品確法の運用指針については、中長期の予算漸減の中、
「担い手の育成・
確保」
、「適正な利潤の確保」の同時成立の可能性、自治体首長等の意向が改正品確法の理念
と異なるスタンスの場合についての対応、運用指針の実行可能性などに視点を置いている。