論文のキーワード: ファジー理論 目的 PID 制御のパラメータ設計の経験

論文のキーワード: ファジー理論
■目的
5 自由度のロボットアームの制御器設計法を提案する.
設計と実行が容易な PID 制御が一般的であるが,ロボットのように環境から影響を受けシス
テムが非線形性を示すものに対しては,性能が著しく下がる.それに対処するために,随時,
PID ゲインを調整する必要がある.ここで,ファジー理論を用いれば,複雑なプロセスを経る
ことなく安定な制御ができる.また PID のゲイン設計における熟練者のノウハウを制御システ
ムに実装することも可能である.
こ こ で は , オ ンラ イ ン で PID ゲ イ ン の 調 整 をす る の に 都 合 のい い FLS( fuzzy logic
supervisory)を主に扱う.
■PID 制御のパラメータ設計の経験則
1. 入力が正の値で大きい場合,𝐾𝑃は大きく𝐾𝐼,𝐾𝐷を小さくすると,システムの応答が早くなる
2. 入力値が非常に小さいとき,𝐾𝑃を小さく,𝐾𝐼,𝐾𝐷を大きくするとオーバーシュートが減り,
応答が早くなる
→Fuzzy 制御に経験則を組み込む(FCL 部分に該当)
■Fuzzy制御:具体的な数値→あいまいに評価(とても大きい,大きい,普通など)→あ
いまいな評価に基づいて,具体的な操作を決定
例)エアコンの制御
■この手法で PID 制御の経験則を実装した部分が,下図の青い FCL 部分
■逐次,FCL を使うから,パラメータを逐次設計できることになるので,普通の PID より
もいい結果が得られましたという結果(下図)