発展新演習夏期 中1国語 指導のポイント 説明的文章 (1) 1 【指導のポイント】 文章中における指示語と接続語について学習する。通常、説明的文章では既知の事例から推論される事柄を主張する。その際、これらの語 を用いて、事例と主張をつなぎ合わせ文章にしていく。要約指示語の内容を読み取ること、接続語の役割を理解することを目指す。文章読 解の基本であり、論説文や抽象度の高い文章には頻出する。指示語・接続語に注目し、論旨を捉えることを目標とする。 ◆指導ページ P.2 ∼ 7 ◆ ■筆者の主張 真っ向から向かい合うことでそれに対峙する能力が 身 に つ く 点 は﹁読 書﹂ も﹁ク ロ ス カ ン ト リ ー﹂ も 同 じ である。 ■展開 ︿読書に必要なもの﹀ ・積極的な知性・難解な本ではさらなる能動性 ① 退屈な場面 ② 深く考えなければついていけない 深くて起伏のある著者の精神性に﹁寄り添う﹂ ための忍耐力 ︿読書で得られるもの﹀ ■筆者の主張 固有名詞は社会的なコンテキストの中にそれ自身の 本来の意をもっている。 ■展開 ︿こどもが社会化する過程﹀ 学校に入学︵社会組織に入る︶ 社会的コンテキストをもつ言語を集積しだす 社会を営む人間になる ■筆者の主張 人 為 的 に 流 行 を つ く り 出 す 一 般 論 は 存 在 し な い。 人 類史が明確に説明しつくせないのと同様に流行り廃り はわからないものだ。 ■展開 ︿流行とは?﹀ 日常にありふれている 流行 個人的な奇矯 これら三つの範疇には本質的違いはない 一般化・固定化・永続化 ○平衡=物のつりあいがとれていること。 重要語句 てしまう︶ ︵そんなものがあれば人類が歩んだ歴史の謎がわかっ 人為的に流行をつくり出す一般論はない こともある 技術力で価格破壊を起こせば需要を感化できる ︵*︶ ︵↓ 著名人による宣伝、多くの宣伝を打つ︶ 新しい規範づくり ﹁潜在的欲望﹂は存在しない ︿流行のつくり方﹀ 演習問題Bの板書例 ︿言語学﹀ こ と ば の 科 学 で は あ る が、 本 質 的 に そ の 側 面 は 欠 如 している。 ○帰属=特定の組織体などに所属し従うこと。 重要語句 そ も そ も そ の 固 有 性 は 社 会 に お け る も の、 歴 史 的 な 固有性である。 ︵ ↓ 人名 キムさん、アインシュタイン︶ 正しい認識 ない。 普通名詞と一般名詞の違いの側面からのみ考えてい て、 社 会 的 コ ン テ キ ス ト に お い て 考 え る こ と は し て い 演習問題Aの板書例 精神の起伏に対する寛容性 ① ② 読解力 ・アルペンスキー界の不世出の王者のインゲマル 練習法⋮起伏の激しい斜面をバックルを外して滑る 甘えとなり野生の感覚を鈍らせるバックルを外す 雪面を足の裏の精妙な感覚でとらえることができる ■筆者の主張 ︵まとめ︶ 起伏に対して安全具なしで真っ向から向かい合うこ と で そ れ に 対 峙 す る 能 力 が 身 に つ く 点 は﹁読 書﹂ も ﹁クロスカントリー﹂も同じである。 ドストエフスキーを読む ① 心の野生が鍛えられる ② 判断力も身につく 重要語句 ○能動=他 か ら の は た ら き か け を 待 た ず に み ず か ら 活動すること。 ○精妙=極めて細かく巧みであること。 例 自身の起伏を生み出す力 ︿クロスカントリー﹀ 確認問題の板書例 発展新演習夏期 中1国語 指導のポイント 説明的文章 (2) 2 【指導のポイント】 文章は「事実・例示」 、 「考察」 、「問い」 、 「結論」などから構成されている。筆者はそれを段落ごとに構成し、論旨を展開している。接続詞 や内容をもとに、各段落の関係を理解していくことは、筆者の主張を理解する正攻法である。ここでは、文章を構成する段落のもつ役割を 考えながら、文章を理解することを目標にする。 ◆指導ページ P.8 ∼ 13 ◆ ■筆者の主張 人は持続的な生物多様性の創出などという人間本位な 思想を捨て、脈々と続いている地球生命系の中に共存す る道を見つけるべきである。 ■展開 ︿地球生命系﹀ ① 生物種の移住や種の栄枯盛衰 ② 気候変動のような環境の変遷 四十億年の長い進化の過程のそのときどきで、安定し た生態系を形成 ① 競争関係 ︵捕食者・被食者の関係︶ ・生態系の維持の構造 ■テーマ 撞着語法はシャレた表現であり、それが古くからある ことは興味深い。 ■展開 ︿寺田寅彦﹁科学者とあたま﹂﹀︵一見矛盾した論︶ 科学者は頭がよすぎても大成せず、適当にぼんやりし ているくらいがよい 着けて取り組む 愚直 ↓ あらかじめ余計なことを考えずに腰を落ち 困難にすぐに気が付き、それ以上は手をつ 秀才 ↓ けない ︿撞着語法﹀︵↓ 矛盾をはらむ言い回し︶ 一見同一次元にある概念を並べた表現だが、それら を別々の次元にある概念としてその表現を読むと機知 に富んだ意をもつ。 ︵↓ それらの構成概念を拡張的に読む知識が必要︶ 深い︵↓ 大人のことば︶ ■テーマ 自らの身体も自然に他ならず、それと真っ向から対峙 することが自然と向き合う環境問題には重要なのである。 ■展開 ︿都会﹀︵↓ 意識の世界︶ ×努力・辛抱・根性 ○頭の回転が速い・気が利く・上手に言葉が扱える + シミュレーション能力 都会人として成功 ︿医学﹀︵↓ 人体を自然として扱う︶ ︱ それを受け入れる ↓ 努力・辛抱・根性 ﹁そうなっているものは仕方がない﹂ ↓ 両者は長期的には同じ捉え方になる と。 たは通ることが不可能な時に︶遠回りするこ ○迂回=本来の道を行かず、特定の場所を避けて︵ま 重要語句 ↓ ①の意識、強い精神力をもつ ︵②の意識は自然を排除する︶ ・環境問題に対峙するとき ︵↓自然としての自分自身と折り合いをつける︶ 自らも死を迎えることを受け入れる ・社会的なできごとに対して ︵自然に対峙する姿勢︶ ① 結果ありきの考え方 ② 意識の世界︵都会の考え方︶ 演習問題Bの板書例 ︵食物連鎖の平衡︶ ② 数量的平衡 ︿地球生命系に対峙するヒトの姿勢﹀ 自分の行動に目がくらんで、我が物顔で振る舞う習慣 ︵そもそも人と自然の共生は宿命である︶ 公然の秘密、まけるがかち、ありがためいわく 演習問題Aの板書例 このようなシャレた表現法が古くからあることは興味 例 がある その振る舞いが地球環境の劣化をもたらし自らの首を 絞めている ○矩=道理から外れる。 ずれは衰える。 ○栄枯盛衰=繁 栄 が い つ ま で も 続 く こ と は な く、 い 重要語句 道を見つけるべきである。 想を捨て、脈々と続いている地球生命系の中に共存する 人は持続的な生物多様性の創出などという人間本位な思 人の誕生は地球生命系の歴史のほんの一瞬でしかない。 地球生命系は多様な共存者たちの中で平衡をとってきた。 ■筆者の主張 ︵まとめ︶ ︵地球生命系の中に自らが入り、共存していく道︶ 地球生命系の維持機構の一端を担うような新たな進化 ×持続的な生物多様性の人為的創造 多様性を持続する ︿今後求められる姿勢﹀ 確認問題の板書例 発展新演習夏期 中1国語 指導のポイント 文学的文章 (1)─ 小説① 3 【指導のポイント】 小説文では、人物の感じたこと考えたことを読み込んでいく必要がある。ここでは、人物・場面・事件の基本要素から文章を読み込んでい く。その事件がどのような場面で登場人物にどのような情景として映るかを捉えながら読んでいくことを目標にする。文章展開の構図は異 なるが、説明的文章と同様にして理解できることもみていく。 ◆指導ページ P.14 ∼ 19 ◆ ■場面 旅回り一家の兄弟の兄︵勘平︶と弟︵銀平︶が拾い犬を通 して対話している。 ■場面 に普段から抱く、平凡 主人公︵山本太郎︶は父︵正二郎︶ な生活への愚痴をこぼしている。 ■場面 画塾で主人公︵ぼく︶が対峙している太郎の症状が改善 しようとしている。 ︿僕の自信のないこと﹀ ■情景 ︿太郎の私生活﹀ ■情景 ︿弟﹀ ・日本の平均程度の乏しい小遣いを預金する際の名前の ■背景 小犬を拾う 記入で、自らの平均的名前を意識する ・学区の小学校、中学校に通う︵↓生活空間に広がりが ない︶ 自我の芽生え ○稚拙=幼稚で未熟なこと。 ○緩慢=動きがゆったりしてのろいこと。 重要語句 ︵太郎の画︶ 走っている自分を描く ︶ ︵↓ 明確に自己が存在してる 公園で仲間と競争 ︵太郎の画︶ 運動場の子供を自分自身の視点からの絵 を描く ︵↓ 自己が存在しだしている︶ 画塾の友人と公園や川原で遊ぶようになる 太郎には自我を形成していく環境が存在していない ︿太郎の場合﹀ アトリエの外で受ける自我の抑圧に対峙すること ↓ 規模が大きく途方もなく耐えがたい。 子供の内的な問題に試行錯誤する ↓ その疲労感には耐えられる。 ︶ ・食うのにことを欠く家計︵↑旅回りの芝居一座 ・友人の一太の家も無理 もっと生活空間に広がりを持たせ、平凡とさよならし たい。 演習問題Bの板書例 劇場の裏手の防空壕跡で飼う ︿兄﹀ ︿父﹀ 人間が平凡な生活から出発すること 人間としての謙虚さを育み、それを持ち続けることを 願う ない。︶ ︵考える余地などなく、結局はそんな願いは達成し な全て平均的な人は存在しない その願いの真っ当さは理解するが、実際にはそのよう ︿父の願いに対する太郎の思い﹀ 演習問題Aの板書例 劇場の裏手の同じ場所で芝居の秘密特訓 ■対話 ・河原にその犬を置いたとき 銀平にじゃれようとして、無垢な目で見上げた。 ○ご法度=してはいけないこと。禁止のおきて 重要語句 ︵必死に練習に励む緊張の糸がゆるんだ︶ が溢れそうになった。 銀平は心を打たれた。同時に勘平も思いがけず、感情 子犬は断固許さない︵父に通告する︶ ︵弟 ︶ 芝居の練習の邪魔 のん気に子犬を飼おうとしている ︵兄 ︶ 必死に特訓している ︿小犬の今後について話す﹀ 確認問題の板書例 発展新演習夏期 中1国語 指導のポイント 文学的文章 (2)─ 小説② 4 【指導のポイント】 先に引き続き小説文の根幹にある、人物の感じたこと考えたことを読み込んでいくことを学習する。ここでは、人物の描写の変化から、心 情の変化を追いかけることにも注意を払う。またその人物がどのような背景でその場面にいるのかを合わせて読み取り、人物像を捉えるこ とを目標にする。特別なこともなく、状況を整理しながら読み進める。 ◆指導ページ P.20 ∼ 25 ◆ ■場面 遊び友達を四五人連れた少女ひろ子が、お手伝いのま きと話している。蔦の芽をむしった疑いがある。 ■人物描写 ︵まき︶ ﹁嘘だろ!両手を出してお見せ﹂ ■場面 主人公︵照代︶が近所のサヤさんとのやり取りで、自己 嫌悪を覚えている。 ■情景 ︵サヤさん︶ ﹁私 も ね、 ⋮﹂ ↓ 人 は 向 き 合 う 姿 勢 で 関 係 ■場面 主人公︵自分︶が雨あがりの日、学校の帰途で、いつも の道からそれて崖の近道を選んだ。 ■情景 踊り場まで、滑り落ちる ︵ひろ子︶ ﹁はい﹂と素直な良い子を装って返事 ︵サヤさん︶さらにそれを念押し ︵私︶私は無言で足を速めた。↓ 素直には聞けない 石垣の手前までさらに滑り落ちる 性が変わる ︵まき︶当惑 ︵私︶冷やかにそれを否定 誰かが見ていなかったか気になる ↓ 他者に存在を認知してもらいたい ︵返答返しが続き、自信をなくししどろもども︶ さらに、まきはひろ子に問い詰める 誰かがその滑稽な様子を見ていなかったか気になる ↓ 他者に存在を認知してもらいたい ︵ひろ子︶大人びた言いまわしで不人情なことはしない 試みるが、その衝動を自分で受け入れることはすぐに はできない。 確たる自己を肯定できない︵同一性の欠如︶ ↓ 社会に対する自己充足感の欠如︵孤独︶ ・今の自分 ↑ 世界として認識する客観的自分 ・不意に自分を引きずり込んだ危険 ↑ 自分の判断意識 ・ 傾斜に出かかるまでの自分 ↑ 自我をもち思考する自分 ︿自分の心﹀ 演習問題Bの板書例 人の目を引きたい気持ちが衝動でいつもにないことを ︵サヤさん︶ 当惑 ︵生意気に可愛げなく大人の論︶ ︵私︶悪びれて毒を吐く い ○歯牙にもかけない=相手にしない。 重要語句 葛藤 ↓ 自己嫌悪 ・小さい頃から私が好きになる人はそれに応えてくれな 解している ・正論を説き私を導こうとしているサヤさんのことを理 ︿私の本音﹀ 演習問題Aの板書例 と返答 ひ ろ 子 た ち が 帰 っ て し ま う の で、 態 度 を 切 り 替 えて懐柔にでる ○憤慨=ひどく腹を立てること。 重要語句 微笑ましく思っている。 て怒りが生じたが、それでも子供の悪戯に過ぎず ︵私︶一連のやり取りを聞いていて、むしられた蔦をみ 子供たちの生返事 ︵まき自身が孤独に放り捨てられた。↓ 不人情に敏感︶ ︵まき︶憤慨 確認問題の板書例 発展新演習夏期 中1国語 指導のポイント 文学的文章 (3)─ 随筆 5 【指導のポイント】 随筆文は筆者の実体験をもとに書かれている。出来事の描写は、筆者の目に映るものをもとに描かれるため、「∼のようだ」、「∼みたいだ」 といった比喩の表現や筆者独自な表現が見られる。つまりそういった表現を読み込んでいくことが随筆文の読解において重要である。ここ では、話題に注目するとともに筆者の情景を表すそれらの表現に注目し、読むことを目標にする。 ◆指導ページ P.26 ∼ 31 ◆ ■話の舞台・テーマ 花の開花や木の芽吹きにはせる思い ■舞台の描写 公園の2,3本の楓の芽吹きすら足を止める ︿楓の芽吹き﹀ 楓の純林を見に行きたい ︿筆者の好み﹀ ■テーマ 筆者がお正月の風俗で感じることについて ■展開 ︿お正月の子供風俗﹀︵ ↓ 社会参加の練習︶ ■テーマ 子 供 を 可 愛 い と 思 う こ と は 世 の 常 で あ り、 自 ら の 対 峙の仕方も正当性が高いようだ。 ■展開 幼児期の子供は輝くように可愛い ︿子供との関係性﹀ 晴着・特別な箸・お年玉・年始の使い ところが、今でも時折輝きを見る 両者が相殺されて、幸福のほうが大きい ︵漱石の﹁夢十夜﹂を引用︶ 大きくなれば、思いがけない異物 ︵謙虚さが生まれる︶ 非日常を演出し、フォーマルな形式に参加させる 今 で も 正 月 は 鯛 を 食 べ る︵ ↑ 社 会 的 責 務 を 果 た す 誇 ︿祖母のおごり﹀︵ ↑ 没落した旧家︶ りを保つ、矜持︶ ︵*︶成長する子供に身構え過ぎていた うこと 悪い行いをすれば悪い報いがあるとい ○因果応報=人 は よ い 行 い を す れ ば よ い 報 い が あ り、 重要語句 ︵ ↓ 今でもあり余って可愛く見えると、疑ってしまう︶ やも知れない そ の 立 ち 振 る 舞 い が、 自 分 の 子 と の 間 で 再 現 さ れ る 因果応報 去ることもしている ︶ ︵そして現在、それにいじける実父を逆手にその場を きた。 自 身 は 可 愛 げ の な い 子 供 で あ り、 父 を 淋 し く さ せ て ︵*︶の理由 年を重ね、筆者も大人になった 祖母のおごりを理解し、立派に感じている 演習問題Bの板書例 ・咲きだそうとする花 ↓ 見守る 芽吹き 新緑 ↓ 見やる ︵その趣向性の自己に見る根源︶ 老い 次の代への継続・新しい誕生︵ ↑ 下心 ︶ 演習問題Aの板書例 ・広がろうとする葉 成長も後退もすぐには進まない 用心深い・懸命な努力 ︵ ↓ 柿の葉・けしの花︶ 例 ︵気持ちの入れよう︶ 確認問題の板書例 発展新演習夏期 中1国語 指導のポイント 古 典 6 【指導のポイント】 古典とくに、古文について学習する。古文は日本語に他ならないが、文法や仮名遣いが現代の日本語と異なりそれを理解して読む必要があ る。ここでは、歴史的仮名遣いと現代仮名遣いの対応を理解し、代表的な古今異義語にも触れる。また文に助詞を補うことも学習する。こ れら基本的事項を身につけ、古文を読解できるようになることを目標とする。 ◆指導ページ P.32 ∼ 37 ◆ ・文法事項 ■本文 ︿現代仮名遣い﹀ ・文法事項 ■本文 ・文法事項 ■本文 しょうか︵いやできない︶ げにも ↓ それはよい あまつさへ ↓ さらには 何とか答え候べきや ↓ 何 と 答 え ら れ る こ と が で き ま ・内容 しゃんとが酒に酔っていて、大海の水を飲みつくせな ければ全財産を差し出すことを約束 ︵果たせない不可能な約束︶ いそほにその約束を無効に取り付ける方法を懇願 ︵そのかわりに奴隷の身から解放する︶ 大海の水を河から流れ込む水を差し引いて一定になっ たものと定義し、問題を読み変えた。 全ての河をせき止めるのは不可能 ︿うれしきもの﹀ ・大切な人の病状がよくなったと便りをもらうとき てもらえるとき ・まだ見ない物語 ・つぎはいだ文 ・夢解きの者が悪夢を問題ないと診断するとき ・身分の高い人が、ためになる話を目を見て話聞かせ ・内容 くちをしからぬ ↓ まんざらでもない もしは ↓ あるいは さらなり ↓ 言うまでもない やんごとなき ↓ よい ︿現代仮名遣い﹀ せうと きはめて あたへん ↓ あたえん のたまひて ↓ のたまいて おどろきさはぎ ↓ おどろきさわぎ ↓ しょうと ↓ きわめて ︿現代語訳﹀ 腹あしき人 ↓ 怒りっぽい人 然るべからず ↓ 不適切だ ・内容 怒りっぽい良覚僧正 とくとく ↓ 早く まほしう ↓ まほしゅう まづ ↓ まず ︿現代語訳﹀ 演習問題Aの板書例 いそほの詭弁で言い負かした、しゃんとが先生として 崇拝される とうれしい つくった和歌が世に知られ、ほめれられるのはきっ 演習問題Bの板書例 近くの榎の木にあやかって ︵ ↑ あだ名︶ ﹁榎木の僧正﹂ ︵ ↑ あだ名︶ ﹁堀池の僧正﹂ そこにできた掘池にあやかって 切り株を掘り捨てた︵ ↑ 僧正激怒︶ ﹁きりくいの僧正﹂︵ ↑ あだ名︶ 残った根にあやかって ︵ ↑ 僧正激怒︶ その木を切った 確認問題の板書例 発展新演習夏期 中1国語 指導のポイント 詩 歌 7 【指導のポイント】 詩歌を読むための基本的事項を整理する。ここでは、詩、歌や俳句の形式や特色を理解し、表現技法の特徴を捉える。またそれらの基礎事 項を念頭に具体的に詩歌に触れることも行う。その中で、それら表現技法が詩歌にもたらす効果を読み取ることを目標とする。入試などで 問われることは少ないが、国語の基礎素養として身につけたい。 ◆指導ページ P.38 ∼ 43 ◆ 1 ︿形式・表現技法﹀ ・現代の話し言葉、特定のリズムや形式はない ↓ 擬人法 ↓ 口語自由詩 ・ 新芽がなかまに追いつこうと成長する かずかぎりもなく同時的 ︿内容﹀ ・二行五群 ↓ 見やすい 倒置法 ・重い鳥のように⋮ひと声さけんで通る ・何かしら安堵のように⋮わたしの腕がコトリと垂れる ・またも孤独を迎える興奮に⋮わたしの瞳の色が変る ︿内容﹀ シグナル ︱ それらを見ている ↓ 自分 終列車 ︱ いつかはやってくる決められたもの ↓ 運命 ルと同等であると洞察 ・人の人生を北国からの列車とその運行を決めるシグナ シグナルの赤 ↓ 次に来るものを待つ興奮 シグナルの青 ↓ 無事にものごとをやりとげた安堵 1 A ↓ 子 供 と と も に 過 ご す 時 間 さ え あ れ ば、 ど ん な ぜ い たくもいらない B ↓ 四句切れ 死というのは身近であるが、全く知ることができ なく命ははかないものである ようになっている様子が見えて美しい C ↓ 冬の川は水がすきとおっていて、川底の砂が鱗の 2 ︿表現﹀ ・栗のイガみたいに⋮歩いていた ↓ わたしが屈託している様子 ・ところどころに擬人法が散りばめられている ・対称的表現 んばる気力がわく。 肯定感がゆらいでも、確たる夕日を眺めると明日もが どんなに屈託していても、わたしが悩みを抱えても、 夕日は雄大でそんなことを吹き飛ばしてくれる。自己 ︿内容﹀ ⇔ 空に ぴったと はりついている 地球がごうごうと走っている 演習問題Bの板書例 個に注目できない その現象をまじまじとは見れない ↓ ただ必然 もし 大音響 木々の芽吹きは計り知れなく厳かで力強い 像をこえる力強さだろう 仮にその超絶をみることができるとすると、それは想 2 A ・自らのいのちが尽きることを直視はできない B ・切れ字 ↓ ぞ ・一人旅の寂しさ C ﹁そ﹂↓ふるさとの訛 演習問題Aの板書例 10 不可能に近くそれだけ超絶的必然 確認問題の板書例 発展新演習夏期 中1国語 指導のポイント ﹁ね﹂をいれて区切っていく 1 ⑴ 女性は⋮おばです。 3 ⑴ ︵目をこするのは母︶ 7 ⑷ ︵明るい性格は妹︶ ・﹁彼の明るい性格の妹﹂に変える ⑶ ︵さびしいのは霧笛︶ ・﹁さびしく響く霧笛﹂に変える ⑵ ︵姉が食器をふいた︶ ・﹁姉がふき、ていねいに棚にしまった﹂に変える ・彼女は ↓ 彼女は、 ・﹁彼女は﹂を﹁母に﹂の後に移動する ⑴ 私は/新しい/かさを/さした。 6 ⑵ 彼も⋮来る ↓ 主語・述語の関係 ⑶ 眠って いて ↓ 修飾・被修飾の関係 ⑷ ムクゲやサルスベリ ↓ 並列の関係 ⑴ 明るく 笑った ↓ 補助の関係 5 ⑵ 取材班⋮試みた。 ⑶ 伝えることは⋮難しい。 ⑷ 温泉旅館は⋮にぎわう。 ⑵ 風が/野原を/さわやかに/吹きぬける 2 修飾語 主語 述語 ⑴ 古い 柱時計が 十二時を 打った。 主語 接続詞 ⑵ 毎朝、コーヒー、または 紅茶を 姉は ⑴ 岩 ↓ 大きく、どんとしている。 ⑵ ボールが転がる ↓ 動き出すと止まらない 演習問題Bの板書例 修飾語 出かける。 飲んでから 独立語 修飾語 ⑶ 大海原、そこには人の冒険心を かきたてる 主語 何かが ある。 3 燃え立つように 赤く 咲く ↓ 修飾・被修飾の関係 ⑴ ⑵ 遊覧船が⋮進む ↓ 主語・述語の関係 ⑶ 夕方だから、帰るよ ↓ 接続の関係 ⑷ かかって いる ↓ 補助の関係 ⑸ はい、そうです ↓ 独立の関係 ⑹ 賢く 美しい ↓ 並列の関係 4 せ た。 は/明るい/気分 で/自転車 ① ﹁ね﹂をいれて文節で区切る ② 文節を自立語と付属語に区切る ⑴ ぼく を/すいすい/走ら ます。 │ │ は/わたしたち も/お祭り を/見物し に/行き │ │ │ ⑵ 当日 │ │ │ │ │ 確認問題の板書例 文法・表現 8 【指導のポイント】 国語表現全般的な事項として、文章表現について整理する。文の単位(文章、段落、文、文節、単語)で理解する。文法的に正しい文、伝え たい意図が明確に表現できる文を書くことを学ぶ。また文章の構成についても学習し、それらを用いて明瞭な文章を書けるようにすること を目標とする。 ◆指導ページ P.44 ∼ 49 ◆ 演習問題Aの板書例
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