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かなめ環境NEWS-エクストラバージョン
2015.1.1 発行
要興業
藤居
秀三
★☆★ 今回のトピックス ★☆★
① 35道府県91地点で投棄電池を確認、
19地点で水銀検出
⑤ 世界の平均気温が過去最高、平年を0.27度
上回る
⑧
⑨
⑥
東京都、再生エネルギーの割合を2024年までに
② 中野区がごみ集積所に監視カメラ6台設置
20%目指す
⑩
③ プラスチックごみ推定27万
が世界の海を汚染 ⑦ 渋谷区が一定規模以上のビル所有者に再利用率
80%の数値目標
④ 栃木県の河川敷や山中に犬80匹遺棄
35道府県91地点で投棄電池を確認、19地点で水銀検出
世界の平均気温が過去最高、平年を0.27度上回る
―気象庁の使用済み電池、来年度までに土壌入れ替え―
―気象庁が速報値を発表、日本の平均気温は過去11番目 ―
気象庁がかつて全国の山に設置した「無線ロボット雨量観測所」の電池が投棄され
ていた問題で、同庁は12月26日、35道府県91地点で計2462個の電池を確認し
たとする調査結果を発表した。投棄されたのは「空気湿電池」で、電極に無機水銀
を少量含み、10道県19地点では国の基準を超える水銀が検出された。来年度まで
に土壌を入れ替える。使用していたのは1980年代半ばまでで、同観測所は全て廃
止された。
(12月26日 時事通信)
温暖化ガス削減目標づくりのCOP20が
ペルーのリマで開催
小型家電リサイクル制度、全国43%の市区町村
が参加
国連環境計画が温暖化被害対策の初の報告書を公表
―適応にかかるコストは2050年までに年間5000億ドルに達する恐れ―
気象庁は12月22日、2014年の世界の平均気温は平年を0.27度上回り、1891
年の統計開始から最も高いとする速報値を、11月までのデータから分析して
発表した。日本の平均気温も0.28度で、1898年の統計開始以降11番目に
高かった。気象庁は、世界の平均気温が上がった理由について、陸地はアジアや
欧州の広域で気温が高い状態で推移し、海洋も熱帯域を中心に水温が高かったと
分析。夏に発生したエルニーニョ現象も一つとして挙げた。年平均気温は100年
当たり世界で0.7度、日本では1.15度の割合で上昇。世界的には1990年代半ば
中野区が、ごみ集積所に監視カメラ6台設置
以降で高温の年が多く、平年より高い順の上位10位は最近10年のうちの7年が
―悪質なごみ出しや資源の持ち帰りを防ぐ―
占める。気象庁は「二酸化炭素など温暖化ガス増加に伴う地球温暖化の影響が考
中野区は、ルール無視のごみ出し等を防ぐため、今年度中にごみ集積所に監視カメ えられる」としている。
(日本経済新聞 12月23日)
ラを設置する。23区では足立、葛飾区に続く取り組み。中野区長が12月18日の
東京都、再生エネルギーの割合を2024年までに20%目指す
記者会見で発表した。粗大ごみの不法投棄や分別をしないごみ出し、資源ごみの持
ち出しなどは、区内のごみ集積所約1万4400カ所のうち150〜200カ所、資源
―供給、需要両サイドの施策強化で、国の目標を前倒しした導入を図る―
回収場所約7600カ所のうち約20カ所で起きている。監視カメラは、付近住民に 東京都は10年後の24年までに、消費電力に占める再生可能エネルギーの割合
知らせた上で撮影範囲を限って設置する。記録媒体は区職員だけが扱い、映像は記 を、現状の6%から約20%に高める方針だ。都の再生可能エネルギー拡大検討会
録後1週間程度保存された後、自動的に上書きされる。カメラは原則3カ月以内に の報告書を受けたもので、供給・需要両サイドの施策強化により、国のエネル
別の場所に移す。中野区長は「悪質なごみ出しが特定されれば指導に活用する。プ ギー基本計画の目標である2020年13.5%、2030年約2割を前倒しした導入を
ライバシーには問題ないと考えている」と述べた。
(12月19日 毎日新聞) 図る。都民や事業者に再エネ導入を促し、更なるコスト削減や技術開発を誘導し
ていく考え。供給サイドの取組みにおいては、太陽光ではリフォームの機会を捉
プラスチックごみ推定27万トンが世界の海を汚染
えた既存住宅への導入支援や、バイオマス・小水力などでは食品廃棄物等の発電
―魚などが摂取の可能性も―
施設や区市町村の廃棄物発電施設の整備を促進するなど支援を図る。
世界の海に浮遊するポリ袋や漁具などプラスチック製のごみの重さが、推定で27
(12月10日 環境新聞)
万トン近くに及ぶとの調査結果を、12月10日、米国などの研究者グループが米オ
ンライン科学誌に発表し、ロイター通信が伝えた。汚染の影響で、海鳥や哺乳類が
渋谷区が一定規模以上のビル所有者に再利用率80%の数値目標
死に、生態系が損なわれる他、漁網がイルカや海亀に絡まったり、破片が喉に引っ
―運用開始は2017年度、目標を下回る場合10円/㎏の協力金―
かかるケースもあるという。砕けて粒子状になったものは5兆個を超えると推定。 渋谷区は、一定規模のビルの所有者に対し、「再利用率80%」の数値目標を
PCBなどを吸着後に、魚が摂取することもある。(日本経済新聞 12月12日) 課し、下回った場合は1㎏当たり10円の協力金の拠出を求める都内初の制度を
国連環境計画(UNEP)は12月5日、ペルー・リマで開催中の第20回国連気
候変動枠組み条約締約国会議(COP20)で、報告書を公表した。報告書は、途
上国が干ばつや洪水など地球温暖化に伴う被害を抑えるための適応策の現状と今
後に関するもの。適応にかかるコストは2050年までに年間2500億~5000億
ドルに達する恐れがあるとし、途上国を中心に被害が深刻化するとした。先進国
による途上国の適応を支援する資金については、2012~2013年にかけて資金
の総額が230億~260億ドルだったが、「新規もしくは追加的な資金がなけれ
ば、2020年以降は大幅な不足に陥る」と警告した。(12月6日 日本経済新聞)
2017年度から開始する。条例改正案では、同1万㎡以上のビルの所有者に対す
る数値目標として「再利用率8割」を条例本則に明記。その上で、「区長が特に
理由があると認める」ケースに限り、再利用の代替え手段として1㎏当たり10円
の協力金の支払いを規定した。条例案が可決された場合、条例施行は2015年4
月1日で、協力金制度の本格運用は2017年度からを予定する。ただ、協力金制
度については、当分の間は、延床面積3万㎡以上のビルに限定して実施する条項
を盛り込んだ。効果検証後1万㎡以上に拡大する時期を決める方針。区は条例
で、延べ床面積3千㎡以上のビルの所有者に対し、「再利用計画書」の提出を義
務付けている。数値目標は事業者が決定しており再利用率は現在50%程度。協力
金制度を排出抑制につなげたい考え。協力金は東京二十三区清掃一部事務組合の
分担金や循環型社会形成の啓発活動などに充当する。 (12月5日 都政新報)
2013年4月に始まった小型家電のリサイクル制度に、全国の43%に当たる754
市区町村が参加していると12月30日、環境省の調査で分かった。参加は自治体
の判断に任されるが、開始直後の19%からほぼ倍増した。制度は自治体が小型家
電を集め、国の認定するリサイクル業者らに売却する仕組み。資源が乏しい日本
で製品に含まれる貴金属やレアメタル(希少金属)の再利用を促すのが狙いだ。
調査は2014年5~6月に行い、全市区町村から回答を得た。参加との回答の他、
「参加に向けて調整中」「未定だが、どちらかというと参加方針」との回答が計
35%に上った。予算等の事情で不参加の自治体には、回収ボックス設置などの支
援をし、参加を増やしたい意向。認定業者が昨年度に処理した小型家電は計約1
万3千トン。再資源化された鉄や金、銀などは約7500トンで約7億円分に相当
する。
(12月1日 日本経済新聞)
栃木県の河川敷や山中に犬80匹遺棄
―元ペットショップ店員二人に廃掃法違反、動愛法違反で罰金―
宇都宮区検は12月9日、栃木県の河川敷や山中に犬80匹を捨てたとして廃棄物処
理法違反と動物愛護法違反などの罪で、知人の女性とペットショップを実質的に経
営していた元店員(39)と、元店員(21)を宇都宮簡裁に略式起訴した。宇都宮
簡裁は同日、元店員(39)に罰金100万円、元店員(21)に罰金50万円の略式
命令を出した。ペットショップは那須塩原市内にあり、引取りも行っていたとみら
れる。2人は廃業する愛知県のブリーダーから、販売等の目的で犬を引取りトラッ
クで運搬。「木箱に入れて運ぶ途中に死んでしまった」と供述。10月30日夜、宇
都宮市の鬼怒川河川敷に45匹の死骸を遺棄し、那珂川町の山中に27匹の死骸と生
きた犬8匹を遺棄して略式起訴された。
(日本経済新聞 12月10日)
温暖化ガス削減目標づくりのCOP20がペルーのリマで開催
―米中主導で途上国譲歩、すべての国が参加する削減目標づくりに合意―
ペルーの首都リマで開催の第20回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP20)
が12月14日、合意に達した。合意文書が強調したのは「すべての国」の参加
だ。世界の二酸化炭素排出の合計で4割超を占めていた米中は、今まで削減義務
を負わずにいたが、温暖化対策を任期残り2年の総決算としたいオバマ大統領
と、大国として責任を果たす姿勢を訴えたい習近平国家主席の2人の思惑は一致
し、11月に米中首脳が共同で温暖化削減目標を公表。COP20でも合意に至っ
た。抵抗勢力の筆頭格だった中国の変化で途上国も一枚岩ではなくなった。今は
温暖化ガスの半分以上が途上国から出る為、「産業革命前からの気温上昇を2度
以内に抑える」という国際目標の達成には、途上国の参加も不可欠だ。一方で課
題も残る。各国の温暖化ガスの削減方法や時期は未定で、各国の目標をお互いに
検証する仕組みも白紙のまま。温暖化の責任と対応を巡って20年以上続いた先進
国と途上国の対立が「共通ルールによる削減目標づくり」という今回の合意で解
消に向かうかどうかが鍵になる。
(12月15日 日本経済新聞)
小型家電リサイクル制度、全国43%の市区町村が参加
―2013年度は鉄や金、銀など約7億円分が再資源化―