2015年・多様化するストレージと 成熟化するHDD市場動向

IDEMA ヘッド部会・プレゼン資料(150116)
2015年・多様化するストレージと
成熟化するHDD市場動向
2015年1月16日
HORI Technology Office
ストレージアナリスト 堀内義章
携帯:0900-8532-7533
メール:[email protected]
アジェンダ
 世界と日本の経済動向
 IT業界の変化
 ストレージの動向
 HDD業界動向
 新しい動き(ウエラブル端末、人工知能、IoT)
 半導体メモリ動向
 今後の期待される分野
 まとめと今後の展望
世界と日本の経済動向
 世界の経済動向
 米国経済の好調さ
 昨年の金融緩和の停止と今年中頃、政策金利の利上げの動き
 ドルの強さ
 雇用の増大と失業率の低下(昨年11月まで5.6%)
 シェール石油による石油の中東依存度の低下
 高いGDP成長率の伸び(2014年Q1はマイナス、Q2・Q3はプラス成長)
 移民よる人口増と個人消費の増大
 キューバとの国交回復交渉開始
 オバマ大統領の議会での民主党勢力の弱さ
 ウクライナ問題でロシアへの制裁で両国関係の悪化
 世界のテロに対する強い発言
 欧州連合(EU)
 GDPの低成長とデフレ傾向
 ウクライナ問題でロシアへの制裁によるロシアへの輸出の低下
 失業率の高止まり(11%台)。特に若年層の失業が目立つ
 英国のユーロ圏離脱の国民投票とギリシャの金融危機問題
 通貨ユーロ安によるGDPの低下
 フランスの国力の低下(経済を含めた)、ドイツは輸出が好調で昨年の成
長率は1.5%増を見込む
 中国のGDPの低成長による輸出の低下
 無差別テロによる欧州全体(全世界)の不安要素
 新たなユーロ圏参入のリトアニアで19カ国に
 ロシア
 ウクライナ問題の欧米の経済制裁によりルーブル安、輸出入の低下
 逆オイルショックによる原油価格の低下(1バレル=40㌦台)
 GDP成長率の大幅な低下傾向
 旧ソ連圏での経済圏構築の動き
 中国
 経済成長の鈍化(7%台前半)
 不動産バブルのよる土地神話の崩壊
 海外からの投資の減少
 労働賃金の高騰により、他国へ移動する企業も増加
 老齢者社会の対応(2億人)と一人っ子政策の解除
 日本との外交不在による国同士の閉塞感
 5年単位の計画経済と一欧独裁体制
 アジアインフラ投資銀行の設立に向け準備中(22カ国が参加予定)
 東南アジア、特にフィリッピン、インドネシア、ベトナムなど発展途
上国の経済発展とインフラ事業
 BRICSで、ブラジル、南アフリカなどが経済成長の伸び悩み、インド
は、石油価格の低下と利下げで盛り返す。
 イスラム国の国家の成立に向けた不気味な動きとテロの脅威
 中東地域の石油政策とアラブ諸国の政治の不安定さ
 アフリカ全体の経済の停滞
 領土問題に揺れるアジアと日本
 日本の経済状況
 2年前の安倍政権発足で、株高・円安、大幅金融緩和でデフレ脱却へ向かって進行中
 大企業中心に企業収益は増大
 大胆な金融緩和(80兆円)により、更に株高・円安に
 有効求人倍率の上昇(1.12倍)完全失業率(昨年は3.6%見込)の減少
 デフレ脱出へ向け、消費者物価指数2%へ向けて対応中
 昨年4月の消費増税(8%)による2014年Q2(年率換算で6.7%減)、Q3(同1.9%減)とマイナス成
長。Q4は同3.4%増の見込み。2014年はGDP成長率は0.5%減の見込み、2015年は1.5%増を予測
 円安により、来日外国人の増加(1,218万人/前年同期比28%<1~11月>、2014年は1,300万人
を見込む)と消費の拡大
 第3次安倍内閣発足(2014年12月24日)と2015年度予算案決定(93.6兆円、2015年1月15日)
 貿易収支は2年5カ月連続赤字、だが赤字幅は減少。経常収支は5カ月連続の黒字。原油安(14
日現在42.95~43.05㌦)は、好材料
 赤字国債による国の借金は今年3月で1,038兆円の見込み
 中国、韓国との外交正常化への早期実施とオーストラリアとのEPA発効(15年1月15日)
 問題点の対応として、国会議員や公官庁職員の効率化と人員削減、エネルギーの基本政策の提
示、地方の活性化(働ける場所、教育、コミュニティの地域確率)、人口減少歯止めの少子化
対策、子育てをしながら働ける社会環境と保育園の充実と職場の整備、管理職・役員の拡大、
高齢者のクオリティライフと働ける仕事づくり、教育機関の充実と国際人の育成(語学)、高
齢者の医療無償化
米ユーラシア・グループが予想する
2015年の世界の主要リスクリスク
(2015年1月6日 日本経済新聞)
災害・気候(地震・雷・火事・台風・竜巻・豪雨・猛暑・大雪)/テロ
1
欧州の政治
6
「現職」指導者の弱さ
2
ロシア
7
戦略(産業)部門の弱さ
3
中国経済減速の影響
8
サウジアラビア対イラン
4
金融の兵器化
9
台湾と中国
5
「イスラム国」の拡大
10
トルコ
OECDによる経済見通し(GDP成長率)
(2014年11月26日、日本経済新聞、朝日新聞)
2014年
2015年
2016年
世界
3.3(3.5)
3.7(3.9)
-
日本
0.4(1.2)
0.8(1.2)
1.0(-)
米国
2.2(2.6)
3.1(3.5)
3.0(-)
ユーロ圏
0.8(1.2)
1.1(1.7)
1.7(-)
中国
7.3(7.4)
7.1(7.3)
6.9(-)
*( )は5月時点予測(-)は予測なし
地域のGDP成長見通し
(2014年12月18日 日本経済新聞)
2014年
2015年
9月時点
今回修正
9月時点
今回修正
アジア新興国
6.2
6.1
6.4
6.2
中国
7.5
7.4
7.4
7.2
東南アジア
4.6
4.4
5.3
5.1
先進国
1.5
1.4
2.1
2.1
日本
1.0
0.2
1.4
1.5
世界銀行が発表した世界経済成長率予測
(2015年1月14日 日本経済新聞、朝日新聞)
2015年
2016年
世界全体
3.0
3.3
米国
ユーロ圏
日本
ロシア
東アジア・太平洋全体
中国
インド
インドネシア
タイ
ブラジル
メキシコ
3.2
1.1
1.2
▲2.9
6.7
7.1
6.4
5.2
3.5
1.0
3.3
3.0
1.6
1.6
0.1
6.7
7.0
7.0
5.5
4.0
2.5
3.8
主要中銀の金融政策には共通点も多い
(2014年12月19日 日本経済新聞)
FRB(米国)
ECB(欧州)
イングランド銀行(英国)
日銀(日本)
政策金利
0~0.25%
0.05%
0.50%
なし
量的緩和
10月終了し,資
産規模を維持
検討中
資産規模を維持
資産規模拡大中
導入
導入
導入
導入
フォワード・
ガイダンス
フォワード・ガイダンス:
19999年に日銀の速水優総裁(当時)がゼロ金利政策を「デフレ懸念の払拭が展望できる情
勢になるまで」継続すると説明し、これが世界におけるフォワード・ガイダンスの先駆け
アジア太平洋地域で進む自由貿易圏の枠組み
(2014年11月4日 朝日新聞)
TPP
米国、カナダ、ペルー
メキシコ、チリ
RCEP
日本
ベトナム、マレーシア
シンガポール、ブルネイ
オーストラリア、
ニュージーランド
APEC=
FTAAP
ロシア、香港、台湾
パプアニューギニア
中国、韓国
インドネシア、フィ
リッピン
タイ
ラオス、カンボジア、ミャンマー、インド
年齢層による人口比率
国名
中国
米国
インドネシア
フィリッピン
日本
(国連推計)
若年(15歳未満) 生産年齢(15~64歳) 老年(65歳以上)
1980年
2013年
2050年
1980年
2013年
2050年
1980年
2013年
2050年
1980年
2013年
2050年
1980年
2013年
2050年
35.4
18.0
14.7
22.6
19.5
18.2
41.1
28.9
18.9
43.1
34.1
24.1
23.6
13.1
12.5
59.5
73.1
61.3
66.1
66.1
66.5
60.4
55.3
65.9
53.7
62.0
66.6
67.4
61.9
50.9
5.1
8.9
23.9
11.3
14.0
21.4
3.6
5.2
15.8
3.2
3.9
9.3
9.0
25.1
36.6
アベノミクスの2年の評価
政権発足時(2012年12月26日)
▼成長戦略の実現はこれから
GDPと成長率
514兆円(▲1.2%)
雇用者数
5,490万人
実質個人消費
307兆円
▼デフレ脱却は道半ば
消費者物価指数
▲0.2%
実質賃金
▲1.6%
日銀の長期国債保有残高
89.1兆円
▼金融市場は円安・株高に
日経平均株価
1万230円
1㌦=円
85.3円
▼財政健全化は遅れ
国の債務残高
997兆円
▼都市と地方の格差はなお残る
10都市の百貨店売上高
▲0.4%
その他の地方百貨店売上高
▲3.0%
直近(2014年11月21日)
522兆円(▲1.6%)
5,626万人
306兆円
1.0%
▲3.0%
179.8兆円
1万7,357円
117.5円
1,038兆円
▲0.2%
▲1.8%
第3次内閣の基本方針要旨
【復興加速】省庁の縦割りを厳に排し、被災地の心に寄り添いながら東日本大震災からの復興、福島の再生を加
速する。
【経済再生】強い経済の再生なくして安定した社会保障も財政再建もない。17年4月から(消費税率を)確実に引
き上げ、経済再生と財政再建の同時実現を目指す。経済再生を最優先課題と位置付け、成長戦略を一層強
く実行を加速する。「経済の公好循環」を継続し景気回復の実感を全国津々浦々にまで届ける。
【地方創生】家族や地域の「絆」の再生に取り組む。人口減少や過疎化など地方が抱える構造的な課題にも真正
面から取り組む。
【女性が輝く社会】社会のあらゆる分野で20年までに指導的地位で女性の占める割合を30%以上にする目標の確
実な実現に全力を挙げる。
【教育再生】多様な価値に対応できるよう改革を進めるとともに、家庭の経済事情に左右されることなく希望す
る教育を受けられるよう、再生を推進する。
【暮らしの安定】消費税率10%の実現は17年4月になるが、子育て支援、医療、介護など可能な限り予定通り実施
する。
【外交・安保】強固な日米同盟を基軸に「地球儀を俯瞰する外交」を一層協力に推進。切れ目ない安全保障法制
の整備を進める。沖縄の基地負担軽減を目に見える形で実現するため、本土における努力を行う。
歴代政権の当初予算比較表
(2015年1月15日 産経新聞)
2009年
2010年
麻生政権 鳩山政権
2011年
2012年
2013年 2014年 2015年
菅政権 野田政権
安倍政権
一般会計予算総額(兆
円)
88.5
92.2
92.4
90.3
92.6
95.8
96.3
税収(兆円)
46.1
37.3
40.9
42.3
43
50
54.5
国債発行(兆円)
33.2
44.3
44.2
44.2
42.8
41.2
36.8
*25年度は年金の国庫負担分を補填する、つなぎ国債(26兆円)を別途計上
日本政府の経済見通し
(2015年1月13日 朝日新聞)
2014年度(見込み)
2015年度(予測)
国内総生産(実質、%)
個人消費
▼0.5
▼2.7
1.5
2
住宅投資
▼10.7
1.5
設備投資
輸出
国内総生産(名目、%)
完全失業率(%)
鉱工業生産指数(%)
1.2
6
1.7
3.6
▼0.5
5.3
5.2
2.7
3.5
2.7
3.2
1.4
▼8.3兆円
▼4.6兆円
消費者物価指数(%)
貿易収支
IT業界の変化
 スマートフォンを中心とした繋がる社会とスマートコミュニティ社会の到来
 スマートフォン・タブレットの伸び鈍化とパソコンの減少幅の縮小
 ウエラブル端末、ウインドウズ2003のサポート終了によるクラウドの活用
 データセンターの全世界への拡充と膨大データ蓄積・大容量ストレージ
 超高画質4K、8Kの放送によるテレビの普及と大容量記録の装置
 自動運転交通システムによる情報処理
 防犯・監視のための高画質監視カメラの設置網
 在宅勤務、在宅スクール、在宅コミュニティ、在宅買物、無人コンビニの普及
 国・地方自治体・市町村など申請書類入手はインターネットで手軽に
 図書館のオンライン貸出
 ペーパレス社会実現へ向け半導体メモリ、iVDR(information Versatile Device
for Removable usage)(様々な用途に使え、持ち運びできる情報デバイス)の活用
 医療の遠隔通信システムによる診察・管理
 遠隔農業による栽培管理
 今後は、ビッグデータ、クラウド、ウエアラブル端末、人工知能、IoTがキーワード
各種ストレージの容量と今後
ストレージの種類
HDD
光(DVD、BD)
現状(枚)
発表または予定
今後のターゲット
3.5型ディスク
1 TB
1.333 TB
2.5 TB
2.5型ディスク
670 GB
1 TB
1.5 TB
25/50/100/128GB
300~1024 GB(多層膜)
1 TB
(ニアフィールド記録)
300GB
0.8/1.6TB(重ね記録)
3.9 TB
NAND型、3次元
128/256/512GB/1TB
多値、3~4ビット
5TB
SSD型(3次元含む)
128/256/512GB/1TB
多値、3~4ビット
5TB
2.5TB(非圧縮)
6.2TB(圧縮)
LTO7(6.4TB)/LTO8(12.8TB)
/LTO9(25TG)/LTO10(48TB)
エンタープライズシステム
用(8.5TB)
152TB
5.0TB
158/150TB発表
DAT(8mm幅)
320GB(圧縮)
640GB(圧縮)
1.24 TB
DAT(8mm幅)
320GB(圧縮)
640GB(圧縮)
1.24 TB
5型ディスク
ホログラム
半導体メモリ
MRAM型(SSD)
磁気テープ
LTO
テープカートリッジ
4GB
ストレージの動向
 光ディスク
 アーカイブ用として、100GB、300GBおよびオートローダーにして容量をアップ、4年後には32GBへ
 パナソニックは来年2月から、新設・増床が続くデータセンター(DC)向けに、重要なデータを長
期間保存が可能なスケーラブル光ディスクライブラリーシステム「データアーカイバーLB-DH8シ
リーズ」の受注を開始する。光ディスクの特性を生かし、低消費電力・低コスト運用を実現。シス
テムは、データ保存用光ディスクを格納した「データアーカイバーマガジン」と「ボトムモジュー
ル」(マガジン移送装置)、「拡張モジュール」(マガジン録再装置)、「拡張モジュール」(マ
ガジン装着装置)の3種類のモジュール、マガジン管理ソフトウエアを組み合わせた構成。ベース
モジュールには、1本当たり1.2TBのデータ保存ができるマガジン(光ディスク12枚)を76本装着可
能。初期投資を抑え、ボトムモジュールとベースモジュールだけの最小構成(91.2TB)から19イン
チラックに7つまで拡張モジュールを増設した最大構成(638.4TB)までスケーラブルなモジュール
拡張構成で柔軟な運用ができる。導入コストは最小構成で哉700万円、638.4TBの最大構成で約
1,500万円。RAID技術を光ディスクに応用し、最大216Mbpsの高速データ転送と、不測の障害から
データを保護する高い信頼性を確保。50年の寿命を持つ光ディスクを採用し、定期的なデータ移し
替えのコストもあっからない(2014年12月18日 電波新聞) 。
 磁気テープ
 LTO6は、記録容量が2.5TB(圧縮で6.25TB)、LTO7(6.4TB)、LTO8(12.8TB)、LTO9(25TG)、
LTO10(48TB)、エンタープライズシステム用(8.5TB)と最終152TBまでのトレンドの発表
 ソニーは4月30日、世界最高の記録容量を実現する磁気テープ技術を開発。データカート
リッジ1巻当たりの容量は185TB(現行の主流の製品の約74倍)。 18.5GB/inch2を記録。粒
を従来の数十nmから7.7nmまで小さくすることに成功。
 現状では、アーカイブとしては一番、信頼性のある磁気テープ
 システム開発のユニテックス(東京、土田義徳社長)は、大容量のデータをメモリカードか
ら磁気テープに転送する新型装置を開発
 富士フィルムは、米IBMが発売したデータ記録装置向けに磁気テープをOEM供給すると発表。
磁性体の塗布方法を工夫したり、テープの母材を薄くしたりして、記録容量を従来品に比べ
て4倍に増やす。IBMの新型装置「TS11150ドライブ」向けで、1巻につき10TBのデータ記録が
可能。バリュウムフェライト(BaFe)の磁性体を微粒子にして均一に塗布した。テープ表面
のうねりや厚みのムラをなくした平滑な表面にすることで、効率良くデータを記録できるよ
うにした。テープの母材を変更し、BaFeを塗った後の全体の厚さを5μmと従来品より1.1μm
薄くした。これにより同じ大きさのカートリッジに約200m長く収容できるようになった
(2014年10月27日 日経産業新聞) 。
 磁気ディスク
 エレコムは金融機関向けフロッピーディスクの代替品となる独自のメディア「NFD」を子会
社のハギワラソリューションズ(名古屋市)が開発。金融機関に根強い需要がある。1GBが5
千円/枚。読み取り装置が1万円。
HDD業界動向
 日立製作所は、WDの持ち株式の一部を売却する。持ち株の5%の2.4%を売却(625万株)、約400
億円。
 米調査会社IDCは、2014年の世界パソコン(PC)出荷台数が3億862万台(前年比2.1%減)に落ち込む見通
しを発表した(2015年1月14日 電波新聞)。一方、パソコン需要を奪っているタブレット型多機能
携帯端末も成長が鈍化。今2014年の世界出荷台数は2億3,570万台(同7.2%増)にとどまる見
込み。大型スマホの台頭などを背景に、伸び率は昨年の52.5%から大幅に低下。
 米アップルが来春にも横浜市に技術開発拠点を設ける。アップルは多くを語らないが、浮かん
でくるコーワードは健康だ。高齢化という分野で「課題先進国」の日本で、得るものは多いと
見ている模様だ(2014年12月11日 日本経済新聞)
 HDD世界最大手のWDは、HDDおよびSSDを含めた世界のストレージ(記憶装置)市場見通し
を発表。クラウドコンピューティングやIoT市場からの需要増を受け、14年の売上高は380
億㌦(前年比5.6%増)、15年は420億㌦(同10.5%増)が見込まれるという。現在、記憶
装置需要のほぼ半分が個人向ストレージ器機やPC向けで占められる。しかし、データセン
ターサーバーなどエンタープライズ(企業)向けの需要が急速に伸びており、近い将来に
は同分野が容量ベースでメーンの用途になるWDは予想。15~16年には企業向け需要がPCを
上回り、20年には記憶装置消費の半分を構成するとみている。WDはPCから個人向けスト
レージ、データセンター向けなど幅広いラインアップで、様々な需要に対応。また、企業
向け事業の強化に積極的企業を買収。13年にはSSD用キャッシュソフトの米ベロビット・
エンタープライズSSDの米エステック、ビリデントシステムを次々と買収しており、最近
も子会社HGSTのスカイエラを買収している(2014年12月24日 電波新聞) 。
 パナソニックは、12月からトリプルチューナ、HTML5、リモート視聴など先進機能に
対応したHDD内蔵CATVデジタルセットトップボックス(STB)「TZ-HDT620(500GB)
/HDT621(1TB)シリーズ」4機種を発売する(2014年10月27日 電波新聞)。
 シャープは、録画番組を見ながら番組予約や編集操作ができる「2画面見ながら操
作」機能を搭載した地上・BS・110度CSデジタルチューナ内臓AQUOSブルーレイ「BDT1650(1TB)」(税別・8万円前後)を発売(2014年10月28日 電波新聞)。
 バッファローは、USB3.0対応のポータブルHDD「HD-PFNU3-C」シリーズを11月末から
発売(2014年11月12日電波新聞)。 「2TB(2万1千円)/1TB(1万4,300円)/500GB
(1万2千円)。
 茨木大学は日立製作所が開発したコンテナ型データセンターを導入。校舎内のサー
バー室にあるIT機器を移設して専有型のプライベートクラウドを構築、全学生と教職
員9千人が利用する教育研究・校務用システムとして10月から利用(2014年10月21日
日経産業新聞) 。
 日立製作所や日本HP、日本IBMはビッグデータ分析が高速にできるPCサーバーや統合
型サーバーを発表(2014年10月27日 日経産業新聞)。独SAPの「HANA」などデータ処
理ソフトが高速に動作するように最適化した
 TOAは防犯カメラシステム用のネットワークレコーダ2機種を発売。32台のカメラを接
続できる「N-R332-4(4TB)」(100万円)と「同R332-8(8TB)」(130万円)、取り
付け工事別。商業施設、オフィスビルなど大型施設や多店舗展開するチェーン店舗な
どの遠隔監視などの監視用などに提供していく。年間450台の販売を予定(2014年11月
27日) 。
 バッファローは、家庭向けネットワーク対応HDD「リンクステ―ションMyBox LS411DX
シリーズ(4TB/3TB/2TB)」を12月中旬から発売。デジタルライフ推進協会が策定する
「DLPAリモートアクセスガイドライン2.0」に対応(2014年11月26日 電波新聞) 。
 米調査会社ガードナーが発表した14年7~9月期(Q3)の世界サーバー市場動向による
と、出荷台数は253万台(前年同期比1.0%増)、売上高は125億6千万㌦(同1.7%増)
だった(2014年12月10日 電波新聞)。米IDCも同様のレポートを発表したが、こちら
は出荷数238万台(同5.7%増)、売上げは128億㌦(同4.8%増)。
 富士通は国内データセンターの処理・保管能力を5割増やす。523億円かけて新設備を
建設し、16年に稼働させる。同社のデータセンター投資で過去最大。情報システムの
クラウド化でデータセンターの需要は急増。NTTグループなど国内勢に加え、米アマゾ
ン・ドット・コム等も日本市場の開拓に動いており、積極投資で対抗。群馬県館林市
と兵庫県明石市にある主力センターに新棟を建設(2014年12月12日 日本経済新聞) 。
アップルの健康関連事業
 ウエアラブル端末の開発:腕時計型「アップルウオッチ」を開発中。心拍
数などが計測可能
 情報集約:基本ソフト(OS)に健康関連の情報を集約する機能を組み込む
 病院との連携:メイヨークリニックなど米有力病院と提携し、データ解析、
体調管理など医療サービスのソフトと連携
 自治体との連携:神奈川県の健康関連プロジェクトに参加
年末商戦に向けた各社のPC・タブレットの主な新製品
(2014年10月21日 日経産業新聞)
メーカー名
機種名
特徴
税別価格
発表時期
アップル
iMac レティーナ5K 4Kテレビを上回るフルハイビ
25万8,800円~
ディスプレイモデル ジョン(HD)の7倍の画素数
富士通
エスプリモWH77/S
3Dカメラを搭載し、手ぶりで
22万円強
ゲームを楽しめる
11月21日
パナソニック
レッツノートRZ4シ
リーズ
2イン1PCで世界最軽量の745g 16万円~
販売中
販売中
デスクトップ型
ノートPC
タブレット型
NECパーソナルコ
ラビィU LU550/TSS
ンピュータ
着脱可能でパソコンのように
15万9,800円前後
打ちやすいキーボード
11月20日
東芝
10月下旬以降発売の同社製レ
コーダに録画した番組を視聴 9万円前後
できる
11月中旬
ダイナブックN51
レノボ・ジャパン ヨガタブレット2プロ プロジェクターを内蔵
華碩電脳(エイ ミーモパッド7
11時間駆動で、重量が269g
スース)
ME572C
5万9,500円前後
11月中旬
2万7,500円前後
販売中
PS4とXboxの比較
(2014年12月12日、2015年1月7日 日本経済新聞)
PS4
Xbox One
2014年1月11日
発売日
2014年9月29日
2,899元~
価格
3,699元~
500GB
HDD容量
500GB
1850万台(2015年1月4日現在)
販売台数
ー
上海東方珠集団(メディア大手)
合弁相手
百視通(インテ―ネットテレビ大手)
HDDと主要部品のメーカー
HDD主要部品分野
HDD
会社名
(3社)
ヘッド(3社)
メディア(4社)
サブ基板
ブランク材
Seagate、Western Digital(HGST)、東芝
専業
1社 TDK
内製
2社 Seagate、Western Digital(HGST)
専業
2社 昭和電工、富士電機
内製
2社 Seagate、Western Digital(HGST)
アルミ
5社 Seagate、Western Digital(HGST)、昭和電工、富士電機、東洋鋼鈑
ガラス
2社 旭硝子、HOYA
アルミ
2社 古河電工、神戸製鋼所
ガラス
3社 HOYA、旭硝子
スピンドル
専業
2社 日本電産、ミネベア
モータ(3社)
内製
1社 Samsung電機
サスペンション(4社)
ニッパツ、 Hutchinson、TDK、サンコール
HDDと主要部品の2014年7~9月期のシェア
HDD
磁気ヘッド
メディア
スピンドルモータ
面記録密度の動向
TMR-PMR+ECC媒体(現状)
・実用化(垂直記録)
:744.1 Gb/in2(東芝)
900 Gb/in2 (昭和電工)
(Seagateの2.5インチHDDに2TB/3枚 で導入)
HGST(10TB/8枚)Seagate(8TB/6枚)
(shingled write recording<瓦記録>)
・開発(熱アシスト記録) :1.5Tb/in2(TDK)
⇒ TMR-PMR+ECC媒体
~1 Tb/in2
⇒ (TMR-PMR+ECC媒体)
又は、shingled write recoding(瓦記録)~2 Tb/in2
⇒ CPP-GMR
~5 Tb/in2
⇒ TAMR(HAMR、MAMR)、Energy Assisted
Recording probably on BPM/Shingled Write
& Two Dimensional Magnetic Recording (TDMR)
~10 Tb/in2
面記録密度の推移とタイプ別容量
インチ別
現状
発表・導入方向
目標
2.5
670GB
750GB
1.5TB
3.5
1TB
1.333TB
2.5TB
HDDトレンド
 スマートフォンやタブレットの伸びの鈍化とHDDのゲーム用、外付けHDD、データ
センター、海外の新興国での一部パソコンの浸透により2014年のHDDは前年(2013
年は5億5,166万台)からプラスで5億6,670万台(前年比2.7%増)の見込み、2015年
は5億6,100万万台(1.1%減)、2016年は5億5,500万台(前年比0.9%減)を予測
 データセンター向けに3.5型HDDのディスク枚数増加による容8TB量アップ(8TB/6
枚、10TB/8枚)。
 ゲーム向け500GBタイプが好調。ソニー・エンタテインメントの新型「PS4」は、
本年1月4日現在で、1,850万台を販売。更に中国のゲーム機解禁により、更に増加
が見込まれる。
 クラウドの活用により、データセンターは益々増加の一途
 磁気ヘッド・ディスクの面記録密度の向上は、現在、熱アシスト記録が量産化に
有望だが、磁気ヘッドにレーザーを用いるためその信頼性と安定性を確認中。
 製品的には、データセンター向けサーバー、カセット型iVDR、監視カメラシステ
ム、ホームサーバー、モバイルサーバー、災害・気象予測システムとうに期待
HDDの予測
万台
日本国内の普及を予想する主な技術
(2014年12月16日 日本経済新聞)
 2020年:「蚊の針ほどの細かさで痛くない注射針
 2025年:「1週間は冷凍・冷凍しなくても生鮮食品を流通」「優れた芸人や匠の技能を伝承
するシステム」「パーキンソン病やALS(筋委縮性側索硬化酒症)などの再生治療」「大量
のウナギの稚魚を成魚に育てて出荷するシステム」「全域地球システム(GPS)に代わり、
姿勢や身振りまでわかる位置検出技術」
 2026年:「過半数の語学学校で人工知能が教師を務める」
 2030年:「がんの疑いがある状態から発症を抑える予防薬」「噴火しそうな火山を知らせる
技術」「津波を弱め、伝わる方向を変える」「温暖化ガスの二酸化炭素をプラスチックに変
える」「生涯にわたって感染を予防するインフルエンザワクチン」「人口10万人未満の小都
市でエネルギーの自給自足」
 2032年:「1年以内に発注するM7以上の巨大地震の時期、規模、場所、被害を予測」
 2033年:「砂漠でも収穫できる作物」
 2035年:「若返る成分の投与や、老化を招く物資を抑える工夫で健康寿命を延ばす」「免疫
を調整して副作用をなく特定のアレルギー症状だけに効く薬」
 2038年:「曇らない宇宙で太陽光発電し、地上に電気を送る」「人間の子宮の代わりに胎児
を育てるシステム」
ウエアラブル端末のタイプ
タイプ
かつら型
名称と企業名
スマートウオッチ(ソニー)
眼鏡型
グーグルグラス(グーグル)、デレパシー・ワン(デレバシー)
インテリジェントグラス(NTTドコモ)
衣服型
ヒトエ(東レ)
腕時計型
リストバンド型
指輪型
ギャラクシー・ギア(Samsung電子)、スマートウオッチ(ソニー)、
ニスモウオッチ(日産自動車)
フューエルバンド(ナイキ)、モフ(モフ)
リング(ログバー)
人口知能
 NTTコミュニケーション科学基礎研究所と岡山県立大学など研究チームは膨大な英文の
データベースからの文の構成を読み解く人工知能を開発した。会話文や新聞記事の特
徴をコンピュータが分析し、文意や表現の理解を目指す。将来は自動翻訳装置やロ
ボットの対話システムに生かす(2014年10月31日 日経産業新聞)。
 人工知能の応用例
・海外の街を案内するスマートフォン用ソフト ・英語の長文を自動要約
・自然な文書に変換する自動翻訳装置 ・世間話ができるロボット
 大日本印刷は人工知能(AI)を使って知的作業を支援するシステムを開発すると発表。
ロボットと人が対話した際、音声認識や機械学習などAI関連技術を使って人の意図を
推測し、適切な助言をする。第1弾として、音声による施設内の道案内システムとアイ
デア発想を支援するシステムを開発(2014年11月13日 日経産業新聞) 。
 KADOKAWA・DWANGO(角川ドワンゴ)傘下のドワンゴは、人工知能(AI)の研究所を
設立。教育や環境問題などへの応用を目指し、人間の知能を上回るAIの研究に取り
組む。研究成果は動画サービス「ニコニコ動画(ニコ動)」などで情報発信する。
社内に「ドワンゴ人工知能研究所」を設け、人工知能学会の山川宏理事が所長に就
いた(2014年12月1日 日本経済新聞)。
 日本IBMは12月18日、人の言葉を理解する認知型コンピュータ「ワトソン」をネッ
ト経由で使えるクラウド型新サービスを始めた(2014年12月19日 日本経済新聞)。
IoTは多様な分野で活用が期待できる
(2015年1月1日 日本経済新聞)
工場
自動車
社会インフラ
産業用ロボットの
車と車、車と交通
橋や水道管などの状況
稼働状況を監視し
インフラが通信し
を監視し、事故防止や
生産性を向上
運転が自動に
改修コストを削減
↖↘
↑↓
↖ データを分析 機器を制御
↘ センサーからデータ収集
↖↘
↗↙
↑↓
↑↓
↑↓
↗↙
↗↙
↗↙
クラウド・500億台のモノから40兆GBのデータ
全世界でのIoTによる経済効果
・航空機の燃料削減
~300億㌦
・電力の機材削減
~660億㌦
・医療システムの効率向上
~630億㌦
・鉄道システムの効率向上
~270億㌦
・石油・ガスの設備投資抑制~900億㌦
*経済効果はインテルの資料より作成。各分野で燃料削減など業務効率が1%向上した場合の15年間の累計額
インダストリー4.0およびIoT関連の標準化団体・
コンソーシアム (2014年8月21日 日刊工業新聞、2015年1月8日 日本経済新聞)
団体名
主なメンバー
インダストリー4.0
独シーメンスほか、ドイツに拠点を持つ企業
インダストリアル・インターネット・コ 米AT&T、米シスコシステムズ、米GE、米IBM、米インテルが発起人。。
ンソーシアム(IIC)
(日本からは富士通、トヨタ、東芝、日立製作所が加盟)
米クアルコムが主導。韓国LG、中国ハイアール、スウェーデン・エレク
オールシーン・アライアンス
トロラックス、米シスコシステムズ、米マイクロソフト、など(日本か
(AllSeen Allaince)
らはパナソニック、シャープが加盟)100社以上
オープン・インターコネクト・コンソー 米インテルが主導。米ブロードコム、韓国Samsung電子、米デル、米HP、
シアム(OIC=Open Interconnect
米ウインドリバー、米GE、米シスコシステムズ、台湾メディアテック、
Consortium))
独シーメンスなど50社以上
米ネスト・ラブ(グーグル)が主導、英アーム・ホーでインングス)、
スレッド(Thread)
Samsung電子など40社
米アップルが主導、米ハネウエル、オランダ・フィリップス、ハイアー
ホームキット(HomeKit)
ルなど40社以上
米スマートシングス(Samsung電子)が主導、ハネウエル、フィリップ
スマートシングス(AmartYhings)
ス、米ジョウボーンなど
物聯網(ウーレンワン)
中国の地方政府が中核となり実証実験。第1号は無錫市
2018年平昌冬季オリンピックで第5世代(5G)移動通信とIoTを基盤とし
事物インターネット基本計画
た試験サービスを実施する予定
半導体メモリ動向
 米IBMは、不採算の半導体製造部門を米半導体受託製造会社のグローバルファウンド
リ(GF)に譲渡すると発表(2014年10月21日 日本経済新聞)。人工知能型コン
ピュータ「ワトソン」など付加価値の高い事業に経営資源を集中させる。
 韓国Samsung電子はメモリ半導体の一種であるNAND型フラッシュメモリの先端製品で、
記憶容量を従来より5割増やせる新型技術を開発。今回は32段の3次元NANDの一部を3
ビットに切り替え。
 NANDで世界2位の東芝も米サンディウクと共同で、18年度までに6年間程度で最大9千
億円を投資する。
 2013年・世界の半導体受託生産の市場シェア(売上高ベース、米ICインサイツ)
台湾積体電路製造(TSMC、台)~46.3%、グローバルファンドリーズ(米)~9.9%、
聯華電子(UMC、台)~9.2%、Samsung電子(韓)~9.2%、
中芯国際集成電路製造(SMIC、中)~4.6%、その他
 中国ファウンドリ大手の中芯国債(SMI)は「このほど、オランダ半導体製造装置大
手のASMLと戦略的提携を発表(2014年10月30日 電波新聞)
 米クアルコム(スティーブ・モレンコCEO)は、英半導体設計開発企業のCSRを買収すると
発表。CSRは1999年設立のファブレスメーカーで,ケンブリッジに本拠を置く。無線通信
「ブルートゥース」関連技術やオーディオ処理、ロケーション技術に強みを持つ。クアル
コムは今回の買収により、IoTや車載情報器など、急成長分野の事業強化を図る(2014年10
月17日 電波新聞) 。
 韓国Samsung電子は1、SSDソフトの米プロキシマ・データの買収を発表。サーバーなどエン
タープライズ市場向けSSD事業の強化が目的。買収後は非公開で、既に手続きは完了。プロ
キシマルは、サーバー用SSDに使用されるキャッシングソフトのパイオニア企業(2014年11
月5日 電波新聞) 。
 韓国のSamsung電子は、メインストリームPC向け2.5インチSSD新製品「850EVO」を発表。同
社独自の3次元垂直構造のNAND型フラッシュメモリ「3D V-NAND」を採用したシリアルATA
6Gbps対応製品で、容量は120/250/500GB/1TBの4種類(2014年12月11日 電波新聞) 。
 WD傘下のHGSTはこのほど、エンタープライズSSDの米スカイエラを買収したと発表。買収額
は非公開。スカイエラはカリフォルニア州のサンノゼに本社を置くスケールアウト型デー
タセンター向けSSDの開発企業で、WDとはこれまでも提携関係にある。買収終了後は、HGST
に完全統合される(2014年12月24日 電波新聞) 。
 半導体受託生産(ファウンドリ)世界最大手、台湾のTSMC(台積電)はこのほど、
総額55億7千万㌦の設備投資計画が取締役会により承認された発表。先進プロセス
技術およびメインストリーム技術の生産能力拡大や、一部ロジックラインの特定
用途向けラインへの変換などに充てられる。また、半導体の生産設備やオフィス
ビルの拡張、15年第1四半期の研究開発の強化などにも使用される予定(2014年11
月24日 電波新聞)。
 韓国Samsung電子は、自社の20nm技術を適用した業務初の8Gb(1GB)LP(低消費電
力)DDR4モバイルDRAMの量産を開始。これを4枚積層した4GB RAMモジュールを15
年初頭にリリースの予定。新モジュールは既存のLPDDR3モジュールに比べデータ
処理能力は2倍高速ながら、最大40%、消費電力を削減できる。LPDDRはスマホや
タブレット等、モバイル機器のワーキングメモリとして広く採用(15年1月8日 電
波新聞)。
 韓国Samsung電子は携帯用の外付けSSD新製品「ポータブルSSD T1
(250GB/500GB/1TB)」(179.99㌦)を発表。名刺を1回り小さくしたサイズで、
容量は250GB、500GB、1TBの3種類。今月下旬から米国など15カ国で販売する。同
製品は、同社が独自の立体垂直構造NAND型フラッシュメモリ「V-NAND」を採用し
た高性能メモリストレージ器機。USB3.0の接続で、連続読み書き/書き込み速度最
大450Mbps。ランダム書き込み8千IOPS、ランダム書き込む2万1千IOPS。書き込み
速度は外付けHDDの100倍以上(2015年1月13日 電波新聞) 。サイズは71×9.2㎜。
重さ30g。
 ニコンは12月、最新型ArF(フッ化アルゴンエキシマレーザー 波長193nm)ス
キャナ「NSR-S322F」を発売。この新型露光装置は、実績ある「同S320F」の重ね
合わせ精度とスループット(生産性)を向上させ、顧客の先端デバイス製造にお
ける高精度化と安定量産のニーズに応える(2014年11月29日 電波新聞)。
 半導体ウエハーの再生事業を手掛けるRSテクノロジーズ(東京、方永義社長)は、
直径450㎜の次世代ウエハーの再生事業に乗り出す。同社の主力工場(宮城県大
崎市)に450㎜エウハーに対応した設備を導入し、15年1月から稼働する。450㎜
ウエハーの再生処理能力は月産1万枚。現在、450㎜ウエハーを使った製造技術は、
半導体製造装置メーカーや研究機関が開発を進めている。450㎜ウエハーは単価
が約40万円と高く、開発段階で使用したウエハーを廃棄するとコストがかさんで
しまう。一方、RSテクノロジーズは新品のウエハーの約4分の1の価格で使用済み
ウエハーの表面に付いた膜などを除去し、新品ウエハーとほぼ同じ状態に再生す
る。同社は使用済みウエハー再生事業で世界シェア2割弱と首位(2014年11月27
日 日経産業新聞) 。
 14年7~9月期・世界のNSNDフラッシュ売上げシェア(DRAMエクスチェンジ)
Samsung電子~29%、東芝~23%、サンディスク~19%、マイクロン~12%、
SKハイニックス~10%、インテル~7%
 TDKは突然の電源遮断が発生してもデータ消失を防げる産業用のSSDを15年1月か
ら発売すると発表。高い信頼性求められる医療機器や各種産業機器のデータ記憶
装置として利用を見込む(2014年11月19日 日本経済新聞)。
大画面タブレット
(2014年12月3日 日本経済新聞)
会社名
アップル
レノボ
富士通
機種名
iPadエア
YOGAタブレット
アローズタブQH55/S
9.7型
10.1型
10.1型
2048×1536
1920×1200
1920×1200
iOS
アンドロイド4.4
ウインドウズ8.1
記憶容量(GB)
16/64/128
16
64
電池持続
最大10時間
約18時間
約11時間
画面サイズ
解像度
OS
寸法(幅✕高さ✕厚みmm)
169.5×240×6.1
255×183×7.2(最大) 265.5×188.8×10.2
重さ(g)
437~444
619
680
発売日
10月22日
10月17日
12月中旬
5万8,104~9万6,984
3万7,500前後
12万4千円前後
価格(円)
大型スマホ
(14年11⽉12⽇ ⽇本経済新聞)
企業名
機種名
通信会社
カメラの画素数
寸法
(幅✕高さ✕厚さmm)
重さ(g)
発売日
価格
特徴
アップル
iPhone6プラス
Samsung電子
ソニーモバイル
ギャラクシーノー
エクスペリアZ3
トエッジ
ソフトバンク、KDI、NTTド
NTTドコモ、KDDI
コモ
1,600万画素
NTTドコモ、ソフトバンク、
ー
77.8×158.1×7.1
82×151×8.5
72×146×7.3
172
177
152
9月19日
8万円台前半~10万円台後半
10月23日
9万円台前半
10月23日
7万弱~8万円前半
SIMフリー版含む
アップルの新製品
(2014年9月12日 日経産業新聞)
大きさ(高さ×幅×厚さmm)
重さ(g)
画面サイズ(インチ/解像度)
メーンカメラ
バッテリー持続時間
(3Gでの連続通話時間)
価格(SIMフリー版、税別)16GB
32GB
128GB
NFC
iPhoen(従来) iPhone6(新製品) 6プラス(新製品)
123.8×58.6×7.6 138.1×67.0×6.7
158.1×77.8×7.1
112
129
172
4.0(1136×640) 4.7(1334×750)
5.5(1920×1080)
800万画素
800万画素
800万画素(手ぶれ機能)
最大10時間
最大14時間
最大24時間
5万7,800円
6万2,800円
ー
×
6万7,800
7万7,800
8万9,800
〇
7万9,800
8万9,800
9万9,800
〇
高性能アンドロイドスマホ
(2014年12月24日 日本経済新聞)
企業名
シャープ
富士通
グーグル/モトローラ
機種名
アクオスクリスタルX
アローズNX F-02G
ネクサス6
ソフトバンク
NTTドコモ
ワイモバイルとグーグ
ルプレイ
アンドロイド4.4
アンドロイド4.4
1310万
2070万
1300万
2610
3500
3220
73×139×11
74×144×9.4
83×159×10
157
166
184
発売日
12月19日
11月19日
12月11日
価格(新規一括)
7万円弱
9万円弱
7万5,168~8万5,540円
通信会社
OS
カメラ画素数
電池容量(mA時)
寸法(幅✕高さ✕厚さmm)
重さ(g)
アンドロイド4.4
主な近距離無線通信方式比較表
(2014年10月7日 電波新聞)
方式B26B26425:H26446
国際規格
通信プロコル
周波数(MHz)
通信速度(kbps)
Wi-Fi
IEEE
802.11(a/b/g/n/ac/pな
ど)
Wi-Fi Aliance
5600
5200
2400
300000
54000
11000
Bluetooth(クラッシック) IEEE 802.15.1
Bluetooth SIG
2400
最大24000
Bluetooth LowEnergy
Bluetooth SIG
1000
ZigBee Alliance
2400
2400
902-928
868-870
2400
規定なし
ZigBee
ZigBee
Green Power
IEEE 802.15.1
IEEE 802.15.4
IEEE 802.15.4
Sub-GHZ(特定小電力無線) !EEE 802.15.4
ZigBee Alliance
通信距離(m) 用途
PC/周辺機器、スマホ、タブレット、DSC、プリンタ、自動車
(スマホ、カーナビ/インパネ接続、カーナビとリアシートモ
ニタ接続、車車間通信など)
10(クラス2) ワイヤレスヘッドフォン、スマホ、タブレッド、自動車(スマ
1(クラス3) ホ・カーナビ接続用、ハンズフリーヘッドセット用)
数m未満
ウエアラブル端末、スマホ用アクセサリ、ヘルスケア接続
100
250
50
RFリモコン、ヘルスケア
250
50
照明制御、空調制御
150-950
100
700
スマートメーター、HEMS機器
Z-Wave
オリジナル
Z-Wave Alliance
779-956
100
40
9.6
30
HEMS機器
EnOcean
ISO/IEC 14543-3-10
EnOcea Alliance
305.868
902
928.35
125
100
照明制御、空調制御
135kHz未満
30
数m未満
鉄道自動改札
13/56MHz
10
数m未満
万引き防止
2.45GHz
5
数m未満
構内無線
860-960MHz(UHF帯)
5
数m未満
物流管理
433MHz
30
数m未満
海上輸送、国際物流
ISO/IFC 18000-2
ISO/IFC 18000-3
RFID
ISO/IFC 18000-4
ISO/IFC 18000-6
ISO/IFC 18000-7
ISO/IEC 15961
159.611.592
ISO/IEC 15961
159.611.592
ISO/IEC 15961
159.611.592
ISO/IEC 15961
159.611.592
ISO/IEC 15961
159.611.592
携帯通信網の変遷
(2014年12月30日 日本経済新聞)
世代
商用化
特徴
通信速度
1G
1981年
アナログ電話、音声通話のみ
2G
1991年
デジタル化、メッセージ送信可能に
64kbs
3G
2001年
ブロードバンド化、スマホ登場
2Mbps
4G
2010年
高速データ通信が可能に
100Mbps
5G
2020年頃
あるゆるものが通信で繋がる
10Gbps
今後の期待される分野
 新製品への刺激策
 高画質監視カメラシステム
 家庭用ホームサーバー、モバイルサーバー
 大容量・低価格映像記憶カセットiVDRの活用
 データセンター
 コールドストレージ
 新しい開拓分野
 医療遠隔診療システム
 電子看板システム
 遠隔操作農業システム
 防災監視システム、気候・災害予知システム
 自動運転システム
 ITインフラシステム
まとめと今後の展望
 世界経済は、変化が激しく、昨年は米国の独り勝ちで、欧州のデフレと失業者対策、ロ
シアのウクライナ問題とルーブル安の克服、中国の低成長安定計画経済、日本は成長戦
略を実施、新興国のフィリッピン、インドネシア、ベトナム、ミャンマーが成長に期待、
インド、ブラジル、南アフリカは、為替の克服と内需がカギ、中東の安定化やイスラム
圏のイスラム国問題とテロの防止策などが、今後重要課題
 フマートフォン中心の繋がる社会へ。携帯電話は全世界で約20億台、その内スマート
フォンは50%以上へ。
 スマートフォン、タブレットの伸びの鈍化とパソコンの減少幅の縮小、逆にHDDとしては、
前年比2.7%増加
 2014年のHDDの出荷台数は5億6,700万台(前年比2.7%増)の見込みで、2015年は5億6,100
万台(同1.1%減)、2016年は5億5,500万台(同0.9%減)と予測
 自動運転やIoTにより、大容量と高速処理は、今後さらに進み、HDDの大容量化は急務
 HDDとしては、データセンター向けサーバー、ゲーム機器、リームーバブルHDDカセット
(iVDR)、監視カメラシステム、ホームサーバーなどが今後の鍵
 ストレージ(HDD、光、半導体メモリ、磁気テープ)は用途に応じて活用され、相互に伸
びていく。
 情報を永久の残すためのコールドストレージ分野の標準化が、定義を含めて検討中
 新分野として遠隔医療診断システム、遠隔操作農業、災害予知・気候予測システムなど
 今後のキーワードは、ビッグデータ、クラウド、ウエラブル端末、人工知能、IoT
PNG大使館にて(2014年11月14日)
PNGソワム村の子供たち(2014年11月8日)
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