情報連絡員からの報告(要旨) 《製造業》 食料品製造業 1.<北海道 水産食料品> 12月上旬は衆議院総選挙の影響等により、少し受注が弱くなった。下旬はいつも通りの商 品の動きが戻ったが、月間トータルでは前年割れとなった。 2.<青森県 菓子> 原材料高に続き、バターの品薄と大雪の影響によりイチゴが高騰し、クリスマスケーキの価 格を値上げした店舗が多かった。ケーキのサイズは昨年と比べ小さくなり、全体としての売上 は、値上げした割には横ばいである。 3.<山形県 麺類> 1年の最繁忙期として、またお歳暮用ギフトへの期待が高い12月であったが、総選挙があ って11月後半から12月半ばにかけてギフト需要が苦戦、期待外れとなった。一方で、年末 の年越しそばは例年堅調な需要を維持しており、小売関連も直販においても順調な動きとなっ た。 4.<岐阜県 食肉(国産)> 12月は特に豚の枝肉価格が高かった。PED(豚流行性下痢)の影響がいつまで続くか不 透明な状況。組合が製造するコロッケの販売が好調であったため、設備操業度は上昇した。 5.<石川県 パン・菓子> 売上高・収益状況とも横ばいであった。天候不良がなければ好転していたと思われる。個人 消費について、消費者は欲しい物には高くてもお金を使う傾向にあると思う。消費者に欲しい と思ってもらえる商品作りを目指したい。 6.<島根県 醤油等> 組合員全体として、出荷量・売上高ともに減少傾向が続いている。贈答品としての商品の動 きも引き続き低下傾向にある。 7.<高知県 食品団地> 12月度の商況は順調、お歳暮商品、年末年始用商材も活発な動きが見られた。特に、首都 圏向けの商品・商材が好調であった。 8.<長崎県 水産加工品> サバ等の加工原料の水揚げが激減し魚価も高騰したので、加工原料の確保が困難となり大き な課題となった。また、歳暮の送料の値上げで販売数量が減少し、やや厳しかった。 9.<大分県 菓子> 繁忙期のはずなのに注文が減り、厳しい状況。コンビニの影響が大きいと思われる。 10.<鹿児島県 味噌醤油> 12月は寒い師走となったため、荷動きは前年並みで推移した。しかし、円安による原材料 価格高騰の影響が本格化するのはこれからであり、先行きの不安は払拭されていない。 11.<沖縄県 麺類> 年末は各事業所が年越しそば用のそばの製造に追われ、24時間体制で取り組んだ。全体的 に売上を伸ばしており、製造した麺が完売した事業所もあった。他に、県外向けの「沖縄そば セット」も好評で売上の増加に繋がった。 繊維・同製品製造業 12.<秋田県 ニット> 春物商品の立ち上がりが遅れており、各社とも前年同月比で売上が減少している。 13.<福島県 縫製品> 百貨店等の小売段階での売上が低調である。その影響により、さらなるコストダウンの要求 や受注数量が減少傾向。1月になると夏物の生産時期に入るのでやや好転するのではないかと 期待している。 14.<新潟県 外衣> 昨年のアパレル業界は今までに経験のない悪い年だった。消費税増税前と後では100か0 かとの企業もあり、大変な一年だった。来年は羊年である。ウールの生地を着て暖かく良い年 になるよう願っている。 15.<愛知県 毛織物> 秋冬物も終わり、春夏の生産期に入ったが受注量が伸びない。要因として、昨年の消費税率 アップの駆け込み需要で増産したが、天候不順等の影響で商品の売れ行きが悪く、店頭在庫が あり調整に入っている感があることが考えられる。 16.<滋賀県 綿織物> 先行きに対する不透明感は強いものの、足下の動きは良い。 17.<大阪府 タオル> 年末の需要期であるが、動きは鈍いままである。生活雑貨品、法人ノベルティなど、予想以 上に消費税増税が影響しているようである。 18.<和歌山県 毛皮製衣服・身回品> 11月に続き売上が増加しているが、円安による原料高や製造コスト高により収益状況の悪 化が続いている。組合員によりばらつきはあるが、平成27年度から製造コストのアップ分を 販売価格へ転嫁していく動きが見受けられる。 19.<鳥取県 婦人服> 国内生産は持ち直しの動きがあるが、アパレル業界では、全体として原材料の輸入比率が高 いため、仕入れコスト上昇が顕著である。消費税増税後、低下傾向が続いており、12月は前 月比、前年同月比とも売上高が大幅に減少。アベノミクスの好影響は感じられない。 20.<山口県 外衣・シャツ> 円安のためか、メーカーが国内での生産を求めていることと、以前より製造工場が減少して いるために、小ロットながらも方々から引き合いがある。 21.<愛媛県 縫製> 消費税率の引上げ後は大きな受注減もなく受注量は微増傾向であったが、ここに来て若干で はあるが下降状況である。 木材・木製品製造業 22.<福島県 製材> 丸太の出材は順調であるが、製品市況が低調なことから、製材工場では必要なものを手当て する当用買いに徹している。しかし、円安の影響で外材製品の入荷が少なくなっていることか ら、今後は国産材製品の引き合いが増える可能性がある。 23.<茨城県 木材・木製品> 全般的に需要が鈍く、実需の盛り上がりが見られない状況である。プレカット工場、販売店 でも徹底した当用買いの姿勢である。年明けの製品荷動きの期待感はなく、先行き不透明感が 強い市況である。 24.<山梨県 木材・木製品> 消費税率引上げに伴う需要減は予想以上で、一時的に前年対比50%程度落ち込んだ。 25.<富山県 一般製材> 消費税増税前の駆け込み需要の反動が依然続いており、木材需要が減少して、木材供給事業 者のジリ貧状況が続いている。円安により外材は原料高の製品安で厳しい状況であり、木材産 業が全体的に先行き不安な状況である。 26.<奈良県 製材> 年末は多少駆け込みがあり忙しかったが、まとまった仕事も少なく小口の仕事が多かった。 年明けに期待したい。 27.<徳島県 木材> 売上高減少、収益状況不変。雪の影響で原木丸太出材量は少なかった。丸太価格は強含みに 展開しているが、取扱数量が減少しているため売上は大きく減少している。また製材所におい ても、製品価格が弱含みの中、原木丸太不足と原木価格の上昇により厳しく推移している。 28.<高知県 一般製材> 原材料、製品ともに価格に大きな変動はなく、年末に向けての駆け込み需要は多少あったも のの、製材製品の市況は低迷している。 29.<福岡県 木材> 家具等の需要が鈍く、取引先の在庫調整による受注の伸び悩みがある。円安に伴うコスト増 も足かせになっている。 紙・紙加工品製造業 30.<北海道 加工紙> 衆議院総選挙のため、お歳暮等の贈答品ギフトの販売が弱く、紙器・段ボール箱の受注、出 荷が悪い。前年同月と比較すると、かなり厳しい経営が続いている。 31.<茨城県 段ボール> 12月は前年並みの量を確保できた所が多かったと感じられた。しかし、勢いは感じられず、 アベノミクスの効果がいつ現れるのか未だ分からない。逆に、円安による材料の値上げから収 益が圧迫されないか不安が残る。 32.<鳥取県 和紙> 年末需要はほぼ終わり、前月比で売上高はやや減少、前年同月比でも弱含みの状況。燃料油 の高騰があり、収益状況にも多少の影響が出ている。 印刷 33.<岩手県 印刷・同関連> 業況の悪化は、依然続いている。売上、収益とも減少傾向で、春頃には紙の値上げも予想さ れ、改善の兆しが見られない。春の需要、新年度の予算による官公需に期待する。 34.<群馬県 印刷> 昨年より売上が減少する中、原材料の値上げで収益は悪化傾向で、受注の不安定感や企業間 格差が見られる。こうした中、新しい加工品へチャレンジする企業も見受けられる。 35.<愛知県 印刷> 昨年末に製紙メーカーから一斉に印刷用紙の値上げ発表があった。コスト面で大変厳しい状 況が続いている。 36.<兵庫県 印刷> 年末需要・選挙需要で多少活気づいたかのように思われるが、繁忙期は一時的であり、紙離 れを改めて痛感させられた。年賀状需要をみても、若年層はメールでのやり取り、一般家庭は 個人制作及びコンビニへの発注、企業は内製化という現状である。 37.<岡山県 グラビア印刷> 原材料については原油価格の下落により若干の価格低下となったが、その反面、従前の価格 転嫁の交渉が完全に凍結しており、さらには価格引下げの要請まで出てきている。収益体質が 正常化されないうちの急激な原油価格の下落は、非常に悪影響を及ぼしている。 38.<鹿児島県 印刷> 選挙の効果からか、一時的に印刷業界に活気が感じられた12月であった。年末に見受けら れる廃業等も今回はなく、昨年同時期と比較すると若干持ち直してきた感がある。この状況が 持続して、本格的な景気回復となることが望まれる。 化学・ゴム 39.<群馬県 ゴム製品> 企業間で受注はまだら模様の中、秋から年末にかけ、零細ゴムプレス成型メーカーが数社廃 業した。 40.<長野県 プラスチック製品> 売上は昨年比累計で約17%増と順調に推移した。しかしながら金型は、1月は多少受注が 見込めるが、依然として不透明である。円安による国内の仕事量の増加に期待したいが、価格 競争は否めない。 41.<京都府 プラスチック製品> 電子・精密機器・自動車の各部品製品は、足踏み状態で推移しているものと上向き状況で越 年のものがある。売上高は増加傾向だが、原材料、電気料金高で収益状況はついてきていない。 42.<和歌山県 化学> 原油安が続いているがその好影響がまだ出ず、原材料は高止まりが続いており、半年経過後 の原材料等の値下がりに期待したい。平均稼働率は上昇し、売上も微増ながら伸びているが収 益増に繋がらず、逆に資金繰りが悪化したところも出ている。 43.<岡山県 ゴム> 売上高は前年実績を下回っているが、なんとか収益を確保できている。円安の急激な進行は あるが、原油価格の下落により、今年前半は原材料費の値下がりが期待できそうである。 44.<広島県 ゴム> 上半期は消費税増税前の駆け込み需要の名残もあり、前年度上半期と同程度の仕事量が確保 できたが、下期は円安進行にもかかわらず、売上は対前年比マイナスとなりそうである。国内 販売不振、現地生産への移行が要因と思われる。 窯業・土石製品製造業 45.<山梨県 骨材・石工品等> 主な取引先は生コン会社になるため、土木・建築関連の工事の増減が収益の増減に繋がる。 特に大規模な公共工事の有無は、景気の動向に大きく影響する。現在は、中部横断自動車道建 設工事の進捗状況によるところが大きい。したがって、公共工事等が少ない地域の経済状況は 厳しい。 46.<岐阜県 タイル> 前月より特に変化は見受けられない。各社冬季休業に入ったが、受注残は少なく、年明けの 稼働開始日を先延ばしにする企業が相次いでいる。 47.<富山県 生コンクリート> 出荷量は、県西部のアウトレットモール等関連で増加した部分もあるが、県全体でみると需 要の低迷に加え降雪等の影響で、前年同月比17%減となっている。 48.<石川県 粘土かわら> 消費税増税の後遺症に加え、降雪と降水量が戦後最多を更新したこともあって、出荷量が前 年比大幅な減少となった。燃料単価については、原油安と円安の相殺により、相変わらず高値 安定が続いている。 49.<山口県 生コンクリート> 出荷量は前月比94%、前年同月比84%。現時点では、セメント・骨材等の資材調達にお いて特に問題は生じていないが、砂利など原材料価格が一部値上げされている。 50.<香川県 石材加工> 前年同月は消費税増税の影響があり比較はできないが、例年の12月と比べるとあまり変化 は無い。ただ、新年に入ってからの受注が入っていないため今後の動きに不安がある。 51.<長崎県 生コンクリート> 長崎本土地区全体の落ち込みが続いており、12月は前年比22%減の出荷実績であった。 特に島原地区は前年比50%を割る出荷実績となっており、大型工事も少なく状況は非常に厳 しい。 52.<熊本県 コンクリート製品> 民需主体の県央地区は前年を下回りながらも底堅く推移している。一方、公共工事に頼らざ るを得ない郡部地区においては、ほぼすべての地区で前年を下回っており、今後、目立った発 注もないことから厳しい状況が続くと想定される。 鉄鋼・金属製造業 53.<茨城県 鍍金> 12月の売上高は久しぶりに前年比5~10%程度の増加だった。家電、自動車部品等は相 変わらず低調であり、機械部品についても受注量が減少している。建築・建設関係の業種は好 調である。業界全般の景況としては、前年より若干取り戻している感じである。金属材料(銅、 ニッケル、亜鉛等)は円安傾向で値上がりしている。工業薬品の価格は大きく変わらない。 54.<千葉県 金属製品> 10月までの特需が終了し、通常の生産体制に戻ったものの、大幅な売上減は避けられた。 55.<新潟県 銑鉄鋳物> 受注残が減少し残業も減っている。受注状況の先の見通しはあまり芳しくない。最近の為替 の急変動で副資材等がさらに値上がりする可能性があり懸念している。 56.<三重県 鍍金> 当業界の生産量は11月とほぼ横並びの状況であった。扱い製品によって受注が多いところ と少ないところがみられるが、全体的には若干の減少傾向であった。自動車関連はそれなりの 生産量であるが、家電製品は減少傾向が続いている。半導体関連は11月同様増加傾向にあり、 1月以降はまだまだ伸びる要素がある。 57.<京都府 鍍金> 組合員ごとに売上高の増加、減少の差が大きいように感じられる。 58.<大阪府 建築金物> 依然として、円安により原材料費が高騰しているなか、販売価格に転嫁できず厳しい状況が 続いている。 59.<島根県 鉄鋼> 製造業は前月同様、堅調に推移した。建設業は年末の駆け込み需要も少なく、前月比横ばい であった。 60.<香川県 鍍金> 業界の全体的な景況は好転しているものの、とどまることを知らぬ円安は原材料高に直結し ており、加えて電気料金も懸念要因である。原油安になったとはいえ、燃料が激安とはいえず、 コスト管理を各社で徹底しているところである。 61.<宮崎県 機械金属> 業況は好転の気配がありながらも、円安による原材料の高騰が不安材料である。 一般機器製造業 62.<秋田県 一般機器> 当面の受注量は確保しているが、これから先の新規受注等は不透明である。円安の影響によ り原材料価格が上昇傾向となっているが、値上がり分を販売価格に転嫁することが難しい状況 となっている。 63.<栃木県 一般機械器具> 新規受注の状況が好転せず、売上高は減少傾向になってきている。収益状況については、コ ストダウンによる影響と低価格対応のため、利益がなかなか出せず、悪化傾向となっている。 設備操業度は上昇傾向となっているが、利益を考えると横ばいと予想され、ますます厳しい状 況が予想される。 64.<埼玉県 一般機器> 設備操業度が上昇しロスも少なくなり、収益状況は好転している。スポット的なメンテナン ス依頼等が増加し売上増、収益にも貢献している。 65.<静岡県 生産用機械器具> 引き続き商談件数は多いものの、成約までに時間がかかるケースや、来期へずれ込むケース が散見されるなど、景気動向の様子見感が窺われ、春先の落ち込み懸念や先行き不透明感が強 まっている。 66.<富山県 金属加工機械> 全体としては設備の操業度は増加傾向にあるが、円安によるコスト高やエネルギー価格の上 昇に伴い、収益増加につながっていない。 67.<福井県 機械> 円安傾向により輸出中心の組合員では一部動きが見られる一方、原材料高への懸念が生じて いる。その他、原油価格は下落しているものの、電気料金の値上げが決定しているため、コス ト増となる可能性が高い。 68.<京都府 一般機械器具> 全体的に操業度は上昇しているものの、依然として収益状況が好転しているところは限定的 である。 69.<兵庫県 一般機器> アベノミクスによる生産コストの上昇分が販売価格に転嫁できずに収益を圧迫。資金繰りも 悪化している。中小の金属加工業においては、今春の賃金アップは困難な状況にある。受注増 加よりも単価引上げを優先したい。生産性向上のため経営努力をしているが、コスト上昇分に 追いつかない。 70.<岡山県 工作機械> 組合員間でのばらつきはあるものの、概ね前年並みの数値を確保している。もう少し収益面 での改善を期待したいが、これといった目途はたっていない。 71.<福岡県 一般機械器具> 12月に入り受注堅調な組合員が増加した。使用電力量も前年同月を上回った。 電気機器製造業 72.<新潟県 配電盤> 売上高が前年より増加して納期に間に合わないため、注文を断っている組合員がある一方、 反対に売上が減少している組合員があり、当組合の組合員の中に格差が顕著に表れるようにな った。太陽光発電等の制御盤など大手電機メーカーと取引のある組合員は好調である。 73.<長野県 その他の電子部品> 全体的には低調に推移。一部、自動車や航空関連に携わっている分野は多忙。アベノミクス の成長戦略に期待するところ大。 74.<兵庫県 電装品> 自動車、電機をはじめ、主に関係する業界の国内市場は予想以上に停滞しているものとみら れる。各組合員とも短期的には忙しく対応してはいるが、収益面での好転の実感はほとんど無 いものと思われる。 輸送用機器製造業 75.<静岡県 輸送用機械器具> 消費税増税後の買い控えによる販売台数の落ち込みが続いているため、自動車部品メーカー の生産は減少している。 76.<広島県 造船> 円安による原材料の高騰により、収益性が悪化している。造船関連の受注は増加傾向である が、収益性の見込みは低い。 その他の製造業 77.<石川県 漆器> 12月度も輪島への観光客の入込は、大雪などの影響があり、昨年比で10%程減少となり、 観光業の影響は大きい。個人消費について、年末商戦らしい高額商品が売れる場面が少なくな った。消費税率引上げの影響が続いているようだ。 《非製造業》 卸売業 78.<福島県 再生資源> 昨年12月は例年になく雪が多く、通常増加するはずの古紙発生に影響があった。需要につ いても低調であったが、輸出価格は円安の影響から強含みで国内価格を引っ張る形になり値上 げ傾向になった。今後、需給の低下はさらに続く見込みで、年明け以降、推移を注視していか なければならない。 79.<茨城県 食品> 月半ば頃までは野菜・果実ともに単価安で推移していたが、全国的な大雪の影響もあり、一 転して単価高となった。年末に需要が高まるみかんも雪で収穫出来ず、単価高となった。一年 を通して天候の影響により単価が大きく変動し、販売に苦慮した年であった。 80.<長野県 織物・衣服・身回品> 物価の上昇や消費税増税の影響等で贈答のやり取りを控える傾向があり、企業でも年々減少 し、詰め合わせの需要が落ちている。また、震災の影響からスキー客は例年より減少している。 81.<山梨県 ジュエリー製品> 消費税率引上げにより売上不振が続いている。材料のほとんどが輸入のため円安の影響が大 きく、販売不振に加えて原材料のコストアップ分を価格転嫁できず、厳しい状況が続いている。 82.<静岡県 セメント> 例年見られる年末に向けた公共工事等への出荷も少なく、12月としては低調な出荷数量と なった。 83.<石川県 各種商品> 食品関連商品については、消費税率引上げ後の影響は夏場以降戻りつつあるものの、今後は 急激な円安による輸入原材料・商品の値上げが予想されることから、販売価格へのスムーズな 転嫁が課題となり、収支の圧迫が懸念される。 84.<大阪府 電気機器> 業界全体として増収基調が続いているが、関東エリアの伸張率に比べて関西エリアの伸張率 は低い状況が続いている。売上の伸張に比べると利益率の伸びは鈍い状況。各社とも、活発化 している需要環境によって、利幅の低下を販売量でカバーしている状態にある。 85.<広島県 電設資材> 昨年は、消費税増税前の駆け込み需要とアベノミクス効果の恩恵により好調に推移していた が、消費税増税後は反動減により落ち込んできている。しかし、一昨年と比較するといくらか の伸びを示しているようである。 86.<熊本県 野菜> 果実・野菜とも11月は大幅な落ち込みとなったが、年末の需要が急速に高まり、前年比1 00%まではいかなかったものの、単価99%、取扱高98%、数量100%まで回復した。 しかしながら累計では、依然として厳しい資金繰りが続いている。 87.<大分県 農産物仲卸> 例年はあるはずであろう年末の需要が今年はなく、静かな年末を迎えた。業界全体同じよう な状況で、スーパー、外食が非常に悪くなっている。小麦、米とも過剰気味になってきている。 88.<沖縄県 青果> 天候の悪化による国産青果物の供給不足から年末向け商品の価格が高騰。事前に値決めを行 っていた量販店向け販売価格は変更することができず、収益が悪化してしまった。 小売業 89.<青森県 家電> LED照明関連の動きが良かった一方、年末にも関わらずテレビの動きが良くなかった。 90.<埼玉県 石油> 原油価格の下落により石油製品の価格が下がり、消費が戻りつつある。 91.<千葉県 中古車> 新車販売の低迷から、下取りの減少による良質車不足が深刻化している。全体的に相場は下 降傾向だが、好調な輸出に支えられている。年末の需要に期待感がふくらんでいる状況。 92.<富山県 農機具> 昨年4月以降の消費税増税による影響と米価が低下したことへの反動を引きずり、明るい材 料が望めない。 93.<石川県 燃料> 12月は販売価格が低下したものの、仕入価格がそれ以上に低下したことにより収益は改善 された。月初の降雪により、スタッドレスタイヤの販売・交換等で売上が増加した。個人消費 について、上記の通り、冬物の販売が好調であった。 94.<福井県 共同店舗> 11月が堅調に推移したため、12月のボーナス商戦への期待が高かったが、突然の衆議院 解散と荒天により12月前半は苦戦した。一方、選挙後は、年末にかけて盛り上がりをみせ、 堅調に推移した。資材高騰による商品値上げの影響があり、売上を落としている店舗が目立つ。 価格訴求以外への転換が必要である。 95.<奈良県 家電> 冬物商品の販売が伸び、在庫の数量も減り、去年の売上実績と比べても今年の方が良かった。 12月に入ってからの気温の低下も影響している。 96.<徳島県 畳> 売上高不変、収益状況不変。12月前半の寒波で山間部の仕事が翌年に延びた。12月中旬 頃までは納品があったが、それ以降は低調である。一般家庭の畳替えは少なかった。現状で増 税は厳しい。 97.<高知県 各種商品> 大型店が年始から営業することもあり、小売店の年末の売上はいまいち。年末にイベントを 行ったこともあり売上はやや増加したが、相変わらず厳しい状況は続いている。 98.<長崎県 食肉> 12月ということで、本来であれば月初より飲食店関係の需要が活発化し、そのまま繁忙期 に突入するというパターンだが、選挙の影響もあり、前半が非常に不振であった。さらに追い 打ちをかけるように原料相場が近年例のない高値となり、後半は仕入れの手当のつかない部位 も出たようだ。売上面ではそれなりに確保したものの、利益面ではかなり厳しい状況であった という意見がほとんどであった。従来の12月とは全く違った動向であったことは間違いない。 商店街 99.<青森県 青森市> ボーナスが支給され、お歳暮・クリスマス・正月の準備と、12月は最も売上の高い月でも あり、商店街各店は書き入れ時でもあった。しかし、長引く消費税増税の影響と各料金の値上 げにより消費者の財布の紐は固く、厳しい状況は変わっていない。 100.<秋田県 湯沢市> 12月は、クリスマス等の年末商戦により、飲食店では賑わいを見せていたが、全体的にみ ると、前年同月比で客足が伸び悩み、売上が減少した。 101.<群馬県 前橋市> 例年以上の寒波で、歳末にもかかわらず客足は少なく、お歳暮の売上も昨年より悪化の様子。 中心商店街の売出しセールも盛り上がりに欠けた。円安に伴う仕入価格の上昇で厳しい状況が 続く気配。 102.<岐阜県 大垣市> 年末商戦に入る前に衆議院選挙があった影響で、年末商戦が不発に終わった。年末の忘年会 の時期には寒波が押し寄せ、飲食関係も不発に終わり、散々な歳末となった。前年同月比では 全体的に5%ほど減少。 103.<滋賀県 大津市> 商店街では景気回復の実感はまだまだ無く、購買欲が冷えたまま26年も終わってしまった。 新年は景気回復の実感が持てるように頑張っていきたい。 104.<京都府 京都市> 12月前半は特に人通りが少なく閑散としていたが、中旬以降はクリスマスムードと師走の 買物客で賑わっていたように感じる。ただ、業種によってバラツキがあり、ギフト以外はあま り売れていないようだ。外国人観光客も落ち着き、在住者の方が多かったようだ。 105.<兵庫県 西宮市> 先行きの見通しに明るいものはないが、12月はさすがに消費が上向いた。 106.<島根県 松江市> 12月度の駐車場収入は昨年対比90%と前月に比べ多少はアップしたものの、依然として 低迷している。年末は選挙と寒波の影響で実感としては賑わいを感じられなかった。年末年始 の長期の休みもあり、実質の営業稼働日数も少なくなってしまった気がする。景気の低迷感は 続いている。 107.<岡山県 岡山市> 先月同様、消費税増税による売上減少が続いており、商店街の通行量も激減している。大型 ショッピングモールがオープンした影響について、予想よりお客は減っていない。 108.<香川県 高松市> 消費税増税は先延ばしとなったが、すぐに消費マインドが回復する状況にはない。隣県の岡 山駅前の大型ショッピングモールの誕生も、週末を中心に売上へのダメージを感じさせる。 109.<愛媛県 今治市> 12月は寒さが厳しく、雨や雪の影響もあって客足が遠のいた。そのため、売上も減少した 店舗が増えた。また仕入れ価格上昇に伴い、厳しい状況の店舗が多い。 サービス 110.<岩手県 旅館> 今月は、宿泊を伴う忘年会の取扱いもいまひとつで、さらに衆議院選挙が重なったこともあ り、売上は伸びなかった。 111.<栃木県 理容> 年末ということも影響しているのか、来客者数は先月と比較すると増加している。それに伴 い、売上も増加したようだ。 112.<山梨県 旅館> 円安の好影響を受けて宿泊客は増加している。ツアーバスによる短期型から個人や小グルー プでの長期滞在型になるよう旅行会社に対し提案を行っている。 113.<愛知県 警備> 業況は先月と同様で特段の変化はみられない。人手不足から、この時期に増加する受注をこ なしきれない状況にある。 114.<兵庫県 クリーニング> 年末に入り、正月用にと思っていた商品があまり出なかった。年々、お正月だからと言って クリーニングに出てこなくなった。 115.<和歌山県 旅館・ホテル> 年末の売上高は順調だった。投資効果が出ている旅館が見られる。相変わらずインバウンド (外国人観光客)の宿泊も順調に推移している。また、国体に向けての工事関係の長期宿泊客 が増えてきている。 116.<大分県 旅行> 組合員より「忙しい」との声を聞くようになった。世の中の景気が上向きになって、旅行業 にも良い影響が出始めているようである。 117.<宮崎県 自動車整備> 12月は前半が忙しかったため期待していたが、後半は入庫が伸びず、最終的には前年同月 比微減だった。 118.<鹿児島県 旅館> 12月前半、忘年会シーズン真っ只中に衆議院選挙が行われたことで、宴会等の数が減少し、 前年より売上が減少した施設が多かった。後半は、正月休みの入りが例年より早い企業が多か った影響もあり、観光地を中心に宿泊客数が前年より好調な施設が多く、やや持ち直した感が ある。 建設業 119.<山形県 板金> 新築工事に関しては例年通りの忙しさが見られず、同業者全体として閑散状態のまま年越し となってしまった。 120.<群馬県 塗装工事> 年末の工事の中には職人不足等の要因で、工期延長が発生しているものもある。残業と休日 出勤で対応するため人件費が上昇し収益状況は悪化傾向である。一方で、工期を優先する元請 に対して経費増加交渉を行える機会も散見される。 121.<埼玉県 鉄骨工事> 需要は堅調であるが、人手不足、資機材不足などで諸費用の上昇もあり、収益向上になかな か繋がらない。 122.<新潟県 木造建築工事> 消費税率10%への引上げが延期され、アベノミクスによる公共工事の予算増額や東京オリ ンピック決定による期待感で、材料費・人件費ともに上昇してきている。また、依然としてロ ーコスト住宅の需要が高く、一般工務店は競合できない。 123.<岐阜県 管設備工事> 全体的に仕事量はあるが、工事単価が上がっていない。材料費が値上がりし、また技術者確 保のため人件費も上がっており、利益が減っている。仕事量を確保するため、安価で受注する 企業があると、業界全体の単価が低くなる可能性がある。 124.<滋賀県 土木工事> 公共工事の発注は依然少ない。業者数も多く、受注できないケースが多い。落札率は若干上 がっている。湖北地域はまだまだ低い。 125.<奈良県 鉄構> 価格も若干持ち直してきた。しかし、年明け以降は工事量が減少しそうな雰囲気である。 126.<山口県 左官> 公共工事の比率が高まっている。民間工事はマンションが中心。この一年、技能者不足の中 でも状況は好転したが、今は横ばいの状態か。工期遅延の恐れのある現場が発生している。 127.<徳島県 解体工事> 売上高増加、収益状況不変。公共・民間の解体工事について、戸数・売上金額ともに前年度 比大幅なプラスとなっている。 128.<愛媛県 クレーン> 仕事量は少し減り気味になっている。人手不足のため、1年程度は人員確保に苦労していた が、少し落ち着いた状況になっている(若年労働者不足は大きな課題のまま)。 129.<福岡県 板金> 12月は天候の不順もあったが、例年になく工事量が少なかった。応援の依頼も少なく、あ っても遠方が多く、単価も低い。見積もりは多少あったが、なかなか実現はしない。ガソリン の値下がり等の好材料はあるが、円安で値上げが著しい。1月より多くの建材の値上げが予定 されており、今年も厳しい。 130.<鹿児島県 電気工事> 官公庁等の大型工事・太陽光設備工事件数の増加により、技術者の不足が顕著となっている。 そのため、工期内完成に大きな支障をきたしている状態である。労務単価も上昇している。 運輸業 131.<北海道 一般貨物自動車運送> 燃料価格が連続して大きく値下がりし、収支の状況はやっと改善し始めているが、今後の円 安動向が心配である。荷動きは、雑貨、建築関連があまり良くなかった。 132.<岩手県 一般貨物自動車運送> 先月から燃料価格が大きく値下がりしている。いつまで続くのか不安であるが、少しばかり の利益は確保できそうである。 133.<栃木県 一般乗用旅客自動車運送> 週末の深夜にはタクシーを待つお客様が見受けられ、前年より若干売上が上がっている。 134.<静岡県 道路貨物運送> 12月に入り輸送量は増加したが、車両の減少により余剰貨物が捌ききれない状況であった。 燃料価格は値下がりしているが、荷主より運賃値下げの要請があるのではないかと気になって いる。 135.<三重県 トラック> 原油価格の下落により燃料価格が若干値下がりしたものの、高騰時に運賃への転嫁ができて おらず、苦しい経営状況に変わりはない。 136.<鳥取県 運輸> 12月の物流は、年末需要の影響もあって出荷量が増加し、一時的に車両不足もみられた。 また、燃料価格が値下がりし、好転の兆しはみられるものの収益状況は依然として厳しい。 137.<岡山県 トラック> 対前年比較においては、消費税増税前の駆け込み需要の関係から、売上高は減少。燃料価格 が大きく下落していることで、経営環境においては一服しているが、乗務員不足は依然として 続いている。 138.<山口県 一般貨物自動車運送> 年末商戦やお歳暮等の需要により、食品輸送関係が伸びた。また、原油価格の下落による軽 油の値下がりも利益確保への追い風となっている。倉庫保管案件も順調であり、特に輸送と保 管がセットになった受注が増えてきている。 139.<熊本県 一般貨物自動車運送> 相変わらず人員が不足している。例年に比べて荷動きが少ない。燃料が多少安くなった点は 助かっている。
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