情報連絡員からの報告 - 全国中小企業団体中央会

情報連絡員からの報告(要旨)
《製造業》
食料品製造業
1.<北海道 水産食料品>
年度末決算の企業が多く、荷動きは非常に悪い状況で終了した。新年度に向けての予算組み
も、世界情勢と国内情勢の変化が激しく難しいのが実情。
2.<岩手県 麺類>
年度末の忙しさも無く、年明け以降景気の後退感が感じられる。売上げ減少と原料高騰によ
る製造原価の上昇で利益の確保も非常に厳しい経営環境になっている。
3.<宮城県 冷凍水産物>
この3月で震災から5か年を経過したが、復興状況の地域格差が顕著であり気仙沼地区では
水産加工団地の整備が整い、これから事業基盤の冷蔵庫等を建設する組合員もあり、一日も早
い復興計画達成が望まれる。
4.<福島県 味噌醤油>
原発事故による賠償請求(将来分)は、事故から5年経過しているとの理由で風評に関する
賠償額が減額された組合員もいる。風評の影響で売上げも伸びず、賠償も思うように進まない
中、県産原料の使用状況を問われる企業も少なくない。
5.<茨城県 納豆>
中小メーカーは後継者不足でジリ貧の経営状態が継続。次年度以降、支部制を解消して一本
化を検討している。
6.<新潟県 蒟蒻>
昨年末比で3月末の価格は約5%下がった。製品の動きが悪く原料在庫が捌けない。暖冬傾
向で心太の早期投入要請が多い。天候に左右されやすい商品構成のため、早めの対応を心掛け
ないと商機を逸することになる。今まで以上に天候にあった販売スケジュール管理が必要だ。
7.<島根県 醤油等>
出荷量の減少傾向は止まらない。大手企業は国内需要の減少を輸出でカバーして横ばいの出
荷量だが、地方の中小企業は地域の需要がメインなので減少が継続している。
8.<徳島県 菓子>
大企業の年度末決算では高収益を上げているようだが、地方の中小企業にとっては円安や賃
上げの影響で収益が益々圧迫されている。原材料においても未だに値上げが続いている。
9.<鹿児島県 蒲鉾>
卒業・入学・就職等で異動の時期にもかかわらず、平月と変わらない売上げ水準。全体でみ
るとマイナス2%の売上げだった。
10.<沖縄県 豆腐・油揚げ>
大手量販店での競争が厳しく供給過剰で返品が増加。量販店との取引は必要だが、業界の立
場は弱く、売上げ確保も厳しいのが現実である。
繊維・同製品製造業
11.<秋田県 ニット製品>
新規取引の問合わせや期中追加生産が活発だが、小ロットの依頼が多い。また加工賃の改善
がなされず採算も良くない。従業員の賃金を上げて、人員と技術者の確保をしたいが、難しい。
12.<東京都 ニット製品>
消費税の引き上げ後、消費マインドが低調に推移している状況に加えて原材料価格の高止ま
りや人件費負担の増加などにより、依然として厳しい経営環境。日銀のマイナス金利政策も現
在までに何の恩恵ももたらしていない。
13.<石川県 ねん糸等>
業種格差はあるものの、売上高・収益状況とも需要減少により低調に推移。個人消費も依然
低調。加工費の改善もなく、設備投資までには至っていない。撚糸業界の特性上、日曜・祭日
等の勤務もあり、求人が難しく、この点においても設備拡充が難しい。
14.<大阪府 ニット製品>
外衣、インナーともに内需不振が景況悪化の原因である。
15.<兵庫県 繊維・同製品>
円高、株安が続き不安定な経済状況。中国経済失速を受けて世界経済の業況が悪く、現状維
持が精一杯である。
16.<和歌山県 その他の繊維製品>
景況感回復の兆しは見えず、特に個人消費の落ち込みが激しい。4月には生活必需品が値上
がりするため、個人消費がさらに冷え込むのではと懸念される。
17.<岡山県 織物>
好況だった昨年同期に比べると低調。円高傾向が不安要因となっている。
18.<山口県 外衣・シャツ>
仕事は定期的にあるが、賃金は上昇しても加工賃が上がらず、ギリギリの経営状態。
木材・木製品製造業
19.<北海道 一般製材>
来年度の消費税増税が実行されるのか否かが不明で、増税前の駆け込みを期待する声とその
後の反動を危惧する声の双方があり、先行きも不透明である。
20.<福島県 外材輸入>
為替の円高傾向で米材製材大手が値下げに動くなど荷動きは低調。価格も弱含みの状況。
21.<埼玉県 木材・木製品>
昨年まで10年間程度好調だった年度末業務が今年は低調に終わった。
22.<新潟県 製材>
受注も増えてきたが、春の出だしが年々遅くなってきている。消費税の再増税も住宅産業は
真っ先に影響を受ける業種なので、対応が必要である。
23.<岐阜県 家具>
消費者マインドがさらに冷え込み、売上高も低迷。為替相場がやや円高になり、海外の原材
料調達はメリットが出始めているが、販売価格の再値上げを4月に予定する企業もある。
24.<富山県 一般製材>
業界的にも個人消費が減少しており、消費税は上げるべきではない。中小の支援機関等は消
費増税に反対して欲しい。
25.<鳥取県 製材品>
春の需要期だが、売上げは減少して資金繰りは厳しい。また消費増税に対応した駆け込み需
要もなく、公共事業も殆どない。先行きは不透明である。
26.<香川県 家具>
年度末の駆け込み受注の減少や材料の値上げにより収益が悪化。業界全体が悪化傾向。
27.<福岡県 木材・木製品>
3月期の売上げは前年比約10%減。全体が荷動き低調。消費税10%アップ後も不透明で
平成28年度はさらに厳しい予想である。
28.<鹿児島県 木材・木製品>
原木素材、製材製品共に荷動きと価格も好転せず年度末となった。需要の長期低迷が常態化
し、取引に積極性は感じられず、先行き不透明のなかで小口の当用買いに終始している。当分
は苦戦が継続する予想。
紙・紙加工品製造業
29.<群馬県 紙製容器>
円安や原油安等で古紙相場は落ち着いているが、株価の乱高下が中小にも波及している。
30.<大阪府 段ボール>
主原料コストに変動はないが、引き続き労働力不足、特に物流部門の運転職等の人材が慢性
的に不足のため、人件費等が高騰している。
31.<愛知県 段ボール箱>
原紙の販売量が下落し、加工部門の紙器段ボールも全体として景気が悪化。原因はやはり消
費全般の低迷が影響していると思われる。
32.<三重県 古紙>
ユーロの危機や中国バブルの崩壊等の経済ショックの準備をしたいが、現状も先行きも不透
明で対応が困難。紙の消費減傾向は変わらず、また古紙の持ち去りも多く、入荷は減る一方。
33.<島根県 紙製容器>
2月に引き続き、停滞気味で推移しており、新規案件も4月以降で受注の予定。
34.<高知県 機械すき和紙>
パルプが原油安や円高の影響で少々安くなり、今後もこの状態が継続すれば業界も楽になる。
今後の為替の動向に注目している。
印刷
35.<秋田県 印刷>
需要の低迷が続いており、年度末の需要期にあっても非常に動きが鈍い。また受注金額の改
善も進んでいない。
36.<千葉県 印刷>
受注売上げは、先行き不安から来る消費マインドの冷え込み等の影響により、全体として良
くない。中には年度末需要で好調な企業もあるが、パイの奪い合いが一層激しくなっており、
デフレ状況が継続している。
37.<奈良県 印刷>
昨年並みに多忙だが、売上げは減少。利益率の少ない受注が増加している。
38.<兵庫県 印刷>
年度末需要で繁忙月ではあったが、例年と比べ収束も早く、景気減速の影響が表れたようだ。
39.<山口県 印刷>
収支改善の施策として、諸経費や人員の削減、外部発注の内製化等あらゆる手段でコストダ
ウンに努めているが、業界縮小のスピードの方が早い。売上げの急激な低下を恐れている。
40.<徳島県 印刷>
年度末需要に期待をしたが、需要が伸びずに対前年比で減少。業界にとって繁忙期にも関わ
らず、ここ数年減少傾向が継続している。
41.<鹿児島県 印刷>
業況として、多忙であるはずの3月の動きが鈍いままとの声が多い。
42.<沖縄県 印刷・同関連>
紙材価格の高騰が継続。売価の値上げも困難でユーザーからは値下げ要求も起きている。ま
た人手不足も慢性的で人員確保に苦心している。
化学・ゴム
43.<群馬県 ゴム製品>
売上高・収益ともに減少している。
44.<東京都 ゴム製品>
トラック・バス等特殊な部品を除いて、自動車系部品が伸び悩んでいる。ゴム原料のナフサ
価格が4月から安くなることから、買い控えも発生している。
45.<神奈川県 石油製品>
原油の値下がり等でガソリン価格が下がったが、需要を押し上げる材料にはならず厳しい1
年だった。輸出関連の売上高は増加しているが、国内向けは依然として低迷。
46.<富山県 医薬品>
県内の医薬品生産額は順調に伸びているが、配置用医薬品は年々減少している。
47.<岡山県 ブロック>
前年比で売上げは減少。今年も依然としてコンクリートブロック市場は横這い傾向。
48.<広島県 プラスチック>
原油安等に伴うガソリン・重油等の価格安は収益面で良い傾向にある。しかし、コストダウ
ン要請や春の賃金アップ等を考慮すると、経営環境は先行きが見えず、厳しい状況。
窯業・土石製品製造業
49.<山形県 コンクリート製品>
県内の公共事業は、前年度対比で2割以上も減少している。
50.<長野県 セメント同製品>
年度末だったが集荷量がなく、今年度は過去最低の出荷量だった。次年度もあまり期待でき
ず厳しい状況が続く。
51.<東京都 砕石>
年度末需要が様変わりしており、骨材需要の低迷に加え、老朽化したプラントの修理・更新、
跡地整備、運賃アップなどのコスト増で経営は逼迫している。
52.<山梨県 骨材・石工品>
3月に入り、骨材関係の県内の年度末需要は始まって以来の悪化となった。
53.<岐阜県 砕石生産>
出荷量が前年同月比で大きく減少。秋頃までは好調だったが、年末から低調に変わり、年度
末にはさらに厳しい。需要の減少により景況が後退している。
54.<石川県 陶磁器・同関連>
3月中旬過ぎから急ブレーキがかかった。収益性も在庫過剰になっている。また原材料費も
上昇しており、収益性はダウン傾向にある。個人消費も停滞状況。
55.<島根県 生コンクリート>
生コンクリートの出荷量は前年同月比約8割。今後も前年割れが続くと思われる。
56.<香川県 ブロック>
3月は年度末の繁忙期だが、受注に期待できず、来年度の資金繰りの困難さにどう対処すべ
きか検討中である。
57.<熊本県 コンクリート製品>
人員不足が深刻化。歴史ある事業所も例にもれず、技術者が定年退職し、製造がままならず、
今期末で廃業・脱退した。売上不振も影響している。女性雇用もしたいが製品が重量物のため
難しい。
58.<沖縄県 コンクリート製品>
売上げの大半を占める10月~3月期の売上額及び出荷量が例年よりも大幅に悪化。公共工
事の発注量が減少する4月以降も安定的に受注が見込めるのか不透明な状況。
鉄鋼・金属製造業
59.<岩手県 金属製品>
年明けから徐々に悪化。年度末の需要が伸びなかったのは納入先が先行きに慎重になってい
る影響かと思われる。今後は短納期傾向がさらに強まりそうだ。
60.<茨城県 鍍金>
前年同様、年度末需要増の企業と需要減の企業で二極化した。自動車部品・重電機・電子機
器・建設機械等の部品企業は低調だが、建築・住宅関連の部品を扱っている企業は好調だった。
61.<栃木県 金属製品>
機械設備部門は中国経済の激変により、受注が大幅に減少。今後の見込も不透明な状況。
62.<群馬県 金属被覆・彫刻業、熱処理>
マイナス金利政策が中小への貸し出しに寄与している状況は全くない。融資枠を最大限に使
用してしまい、査定が厳しくなっている様子である。
63.<埼玉県 複合業種>
平成27年度を通してみると需要の低迷が続いており、景況は決して良い方向ではない。現
状はさらに厳しくなっている。
64.<神奈川県 金属製品>
決算を迎えて仕事量はやや上昇しているが、増益になっている企業はない。今年度が中小企
業の生き残りをかけた年になりそうである。
65.<新潟県 鉄骨>
先月同様に稼働率・見積りの引き合いともに少ない。1~3月は低調だが、共同積算件数は
増加傾向なので、これから地元案件が動き出すものと期待している。
66.<山梨県 金属製品>
横ばい状態から悪化に転じた。当分の間は円高が推移する予想で生産調整が続くと思われる。
67.<岐阜県 鍍金>
景気が悪いという声しか聞こえてこない。年度末は受注量が増えるのだが、その兆しが皆無
だった。またマイナス金利が実施されたが、設備投資は増加していない。
68.<石川県 一般産業用機械・装置>
3月が本決算等もあり、建設機械は一時的に上昇傾向だったが、軸受け需要の主力である自
動車・産業用機械、輸出が共に振るわず、ピーク時の8割程度の落ち込み。中国を始めとする
新興国経済が浮上するきっかけもなく、欧米の回復は牽引するには力強さに欠けている。
69.<滋賀県 機械部分品>
全体的に業況は良くない。中国経済悪化の影響を受けて国内外とも受注が減少している。
70.<大阪府 金属処理>
年後半からの落ち込みは年を越してさらに悪化しており、ピーク時同月比でも輸送機器向け
以外は軒並み低い水準になっている。特に電気機械向けは依然として大きく落ち込んだままで、
シェアとしても1.7%に縮小してしまっている。
71.<高知県 刃物・金物類>
好調の商材と不調の商材に差が出ている。一部の生産者から値上げの申し出があったが材料
費の値上りが原因かもしれない。
一般機器製造業
72.<北海道 金属工作機械>
消費税の引き上げは、アベノミクスによる景気回復の波に乗れなかった地方や中小・零細に
とって、さらに厳しい経済環境を招く懸念があるので、中小企業対策が必要である。
73.<山形県 その他の電気機械器具>
受注量が減少しており、また円高傾向でもあるので今後の取引が不安である。
74.<長野県 一般機械器具>
円高と中国経済の低迷、欧州諸国の混乱等で先行き不透明感を増大し、受注も10~30%
減と各社とも厳しい状況。
75.<静岡県 生産用機械器具>
中国の景気が予想以上に悪化している。原油安は良いが、産油国経済もかなり打撃を受けて
いるようで、中小企業への仕事量が減少している。
76.<三重県 一般機器>
景気に低迷観が感じられ、企業の投資意欲も減少傾向にあり、仕事量もやや落ち込んでいる。
消費動向も弱含みで、相変わらず中小企業を取り巻く環境は厳しい。
77.<石川県 機械工作鈑金加工>
県内下請けの加工業者においては、今年に入ってから受注状況が悪化したとの声が多い。要
因は中国低迷によるインフラ開発の減速があるのではないかと思われる。原油価格の低迷等、
世界経済の将来には不安要素しかない。
78.<福井県 機械工業>
業況等が停滞から悪化へと変わる業種が増加。特に小規模事業者で顕著にみられ、製造業全
体へと広がりつつある。
79.<愛知県 機械工業>
為替も円高に振れて、輸出関連会社にとっては先行きが全く判らない。目の前の仕事を取る
事を確保しても収益は厳しく、景気は後退している。
80.<京都府 一般機械器具>
半年前から昨年末にかけて上向き傾向だったが、一変して2月頃から年度末に向けて下降傾
向を示している。
81.<山口県 一般機械器具>
3月決算の企業が多いが、株価の安値傾向による含み損を懸念。また一部企業で4月以降の
国内外ともに受注が無く、今後が不安である。
82.<福岡県 一般機械器具>
3月に入り受注減少が激しくなり、景気減速感が強くなっている。
電気機器製造業
83.<埼玉県 電気機器>
年度末の売上高は、過去10年間で最低となった。「新技術開発」に注力するとともに、「異
なる業界との連携」にも努力している。
84.<長野県 電子機械器具>
生産設備を更新したくても難しく、設備資金も返すあてがない。諏訪地域は御柱祭一色だが
厳しい状況が続いている。アベノミクス効果など本当にあるのか疑問である。
85.<山梨県 電気機械器具>
中国経済の悪化により東南アジアやヨーロッパをはじめ海外経済が悪化傾向で、国内の景気
回復は望めないと思われる。
86.<兵庫県 電気機器>
主要顧客である自動車関連は、昨年春の軽自動車税引き上げによる不振が続き、前年同月比
8.6%減と15ヶ月連続でマイナスとなった。
87.<広島県 電気機械器具>
今月の売上げは生産が停滞気味で減少。賃金の高騰が続いているので、収益や人員確保に大
きな問題が出ている。賃金の問題は深刻である。
輸送用機器製造業
88.<富山県 自動車部分品>
売上高は減少。収益は経費削減したが、売上げと棚卸在庫の減少により悪化。
89.<愛知県 機械工業>
円高と中国経済の景気懸念やトヨタの休業の影響が重なり厳しい状態。新年度を迎えるが、
大きなプラス要因は見当たらない。
90.<静岡県 輸送用機械器具>
年度末需要はあるが、前年同月比で生産量は減少しており、引き続き厳しい状況が継続。
91.<広島県 輸送用機械器具>
材料費の高騰により、収益性が悪化している。
92.<愛媛県 造船>
中手造船所が建造してきた「ばら積船」は中国経済の減速で輸送需要の頭打ち感が出ており、
船舶の新規供給が続いて需給ギャップが拡がり、本年の2月には史上最低の運賃となったが、
3月は多少ではあるが上昇に転じたようだ。
93.<大分県 造船>
資源価格の大幅な下落傾向で運賃も下落し、非常に厳しい。このような状況の中で、造船業
界も当面の受注は確保しているが、3~4年先が厳しくなりそうだ。また人員不足を外国人造
船就労者事業の雇用で何とか凌いでいる。
その他の製造業
94.<埼玉県 ガス業>
販売量は気温が高かった影響で家庭用が減少。それに加えて原材料価格の低下による販売価
格の下落で売上げも減少。ただし、原料価格の低下と販売価格へのスライドのタイムラグが収
益に貢献したことで利益は微減ですんでいる。
95.<岡山県 畳製造>
例年であれば年度末は忙しいが、全般的に低調でアベノミクス効果もない。
《非製造業》
卸売業
96.<千葉県 建築材料>
グローバル化が進むにつれて賃金や所得が下降し、中流中間層が消え、下流化が加速される
気配が強い。今後とも国民の大多数は景気回復を実感できないのではないか。また目先の需要
減に対する危惧から受注競争も激しく、コスト相応の価格獲得を放棄しているのが現状。
97.<埼玉県 各種商品>
円高や販売先の減少により競争が激化しており、これにより販売価格の低下も著しい。
98.<東京都 織物>
年初来の景況不安から脱せず、買い控え傾向が強く、衣料品の売れ行きが悪い。零細事業者
の経営環境も悪化しており、廃業・倒産も増加。
99.<神奈川県 料理材料>
3月は例年繁忙期にも関わらず、外食業界は低迷。消費者の財布の紐が固く、低価格メニュ
ーへ少し逆戻りしている。全体の景況感悪化も影響しているようだ。
100.<岐阜県 電設資材>
設備投資がなく、先が見えない。雇用も人材が大手に取られ、中小には優秀な人材が集まら
ない状況。
101.<富山県 セメント>
年度末の需要増に期待したが、市場は相変わらず冷え込んでおり、組合の年度末における計
画数量比は約80%、前年実績でも約80%で終始した。
102.<兵庫県 その他の卸売業>
年度末にも関わらず、特に大きな動きなかった。
103.<鳥取県 各種卸売>
卸売業は淘汰されつつあり、直売の流れが強くなっている。県外資本の大型店、全国フラン
チャイズ店の集中出店により、取引先への影響が深刻となっている。
104.<高知県 各種卸売>
新規採用を含め人材確保が難しく、業務のアウトソーシングを検討する企業も見られる。景
況は明らかに悪化している。
105.<熊本県 各種商品>
前年比売上ほゞ横這い。今後も大幅な売上増は見込めない。借入金利については、市場金利
低下により支払い利息軽減がはかられているが、景気低迷で投資意欲はいま一つの感あり。
小売業
106.<岩手県 青果・果実>
物量の動きは低迷。特に将来への不安増大で消費者の財布状況も厳しくなり、食糧品関係に
その歪みが影響している。
107.<秋田県 ポイントカード>
3月は進入学や就職等で消費が動く季節だが、地域を離れる人が多く、町中には人の姿がほ
とんど見られなかった。毎月恒例のセールは好評だが、売上げの増加にも繋がっていない。
108.<福島県 共同店舗>
3月は入学や進学、新生活の関連商品が売上げの好転に繋がった。しかし、あくまで必需品
需要であり、依然として業況は厳しい。
109.<東京都 文具>
来年4月に実施される消費税10%を控えていることもあり、消費者の購買意欲は弱い。
110.<神奈川県 青果>
消費者の購買力が低下傾向で景気は鈍化しているが、来年に消費税増税を控えている状況で
の賃金水準の低迷も要因だと考えられる。
111.<岐阜県 家電機器>
8%の消費増税以来、消費者の節約志向は強く、買替え意欲も減退し売上げは低迷。4K方
式のテレビや大型の冷凍冷蔵庫等に少し動きはあるが、売上げに寄与するまでには至ってない。
112.<兵庫県 家庭用機械器具>
全体的に消費者の購買意欲は最低のまま。とりわけ当店を含めて不祥事が発覚した某大企業
商品の売行きが悪く、工事代等で食いつないでいる状況。
113.<山口県 各種商品>
個人消費が依然として低迷。また大型ショッピングセンターの影響が大きく売上高も悪化。
114.<岡山県 自転車>
組合店の販売は年々厳しさが増しており、年間最大の販売期である春需要も低調。通学自転
車の低価格化によって大型専門店等のプライベートブランドに流れている。このような状況は
後継者難にも通じている。
115.<香川県 石油>
元売の卸売価格は4~5円上昇しているが、小売価格に反映できていない。また過当競争状
態であり、今後とも厳しい収益状況が続くと小規模なSSの廃業が増加しそうだ。
116.<宮崎県 各種商品>
消費増税後の落ち込みから脱却できず、低レベルで推移している。増税による地域消費への
大きな影響が覗え、今後の10%への増税の動向は重大な関心事であり、増税後の状況は全く
予想もできない。
117.<長崎県 食肉>
一番の課題は求人問題である。各方面とも応募者が全くなく、時期的なこともあろうが、
人手不足が益々深刻になりつつある。
118.<鹿児島県 中古自動車販売>
年間を通じて一番の需要時期を迎えて盛況になってきたが、新車の生産遅れ等により、商品
不足になり良質な車の仕入れが困難。早期回復に期待したい。
商店街
119.<群馬県 沼田市>
暖冬の影響から降雪が少なく、例年より早くスキー場が閉まり、マイナスの影響は単にスキ
ー場のみならず、多方面に及んで苦心している。
120.<新潟県 新発田市>
年度末の人事異動があり、送別会等で需要増の筈が予算・回数ともに減少傾向を見せており、
飲食店が低迷。また物販店関係においても贈答品・記念品等の動きも鈍く、節約・倹約傾向が
強まっている。
121.<山梨県 各種商品>
消費者マインドの悪化が、さらに激しくなっている。
122.<愛知県 刈谷市>
年明け以降、中国経済の減速や株価低迷、急激な円高等により、今まで以上に景気が厳しく
なることが予想され、その影響を商店街も受けそうだ。消費税10%引上げへの懸念もあり、
対応を考える必要がある。
123.<京都府 京都市>
中国人は減少しているが、白人の観光客が目立つ。賑わいのある店舗は外国人観光客が多い
が、いつまでインバウンド景気が続くのか。この支えがなくなると一気に不景気感が出てしま
うと思われる。
124.<奈良県 県下全域>
3月に入り、中華系の訪日外国人は目立たなくなっているようだ。市内では欧米系の外国人
客やムスリム風の衣装の外国人客が増加傾向にある。
125.<兵庫県 豊岡市>
各製品の価格が値上がりし、物価の上昇が継続。消費者の購買意欲も低下するとともに節
約・倹約志向が優先し、不況の波が拡大している。
126.<徳島県 徳島市>
商店街の景気は後退局面に入り、売上高は昨対比微減となった。イベント開催等、客足は増
加傾向にあるが消費マインドが上昇しないと今後も厳しい状況が予想される。
127.<愛媛県 松山市>
3月の通行量は前年比で+38%の増加だったが、商店街に景気回復感は無く消費の減退感
は依然続いている。
サービス
128.<山形県 情報処理>
消費税の増税の余波が未だに継続し、不景気が拡大している。好景気など全く感じられない。
一億総活躍など言っている間に小企業者は続々と倒産を強いられるのではないか。
129.<秋田県 タクシー>
前年同月を下回った。乗務員不足により稼働率が低下し、需要に対応しきれないことが大き
な要因である。
130.<栃木県 自動車整備>
3月は年度末であり、当組合の決算月でもあったが、年々業況は厳しくなっている。
131.<群馬県 不動産>
消費増税を来年4月に控えて、駆け込み需要が想定されるが、それ以降は反動減の懸念があ
る。中小事業者は、一時的な需要のために従業員を増やすわけにもいかず苦慮している。増税
後の消費の落ち込みは最小限になるよう配慮してもらいたい。
132.<静岡県 情報サービス>
年度末を迎えて作業量は微増傾向だが、単価は据え置き。人員確保も厳しい状況。
133.<滋賀県 理容>
景気が低迷している状況での増税に消費者がついていけるのか疑問が残る。非正規労働の問
題も含め、所得格差の広がりを懸念。また物価上昇に伴い来店頻度の長期化が目立つ。また低
料金店への顧客の流失が続いている。
134.<奈良県 広告>
年度末で多少は受注の増加は見られるが、例年並みには届かない。
135.<島根県 道の駅>
人材・人手不足には変わりはない。今後も人員の確保に社員全員で臨まなければならない。
136.<高知県 飲食店>
一部には好転している店舗も見受けられるが、顧客層の高齢化で特にモーニングサービスの
売上げが減少している。
137.<福岡県 旅館ホテル>
消費増税10%への懸念が大きい。まだ景気は回復していない。
建設業
138.<青森県 一般土木>
東日本大震災から5年経ったが、未だに震災の影響により岩手県等の現場を請け負っている
組合員がいる。それに伴い、現場代理人・作業員不足も続いている。
139.<岩手県 土木工事>
全体としては不変。前年比で売上高や雇用人員増加等も見られるが、年度累計でみると、景
況は悪化しているとの報告もあった。年度当初の公共工事発注見通も減少。
140.<山形県 板金工事>
受注は閑散としており、全体的に動きが少ない。来年の消費税増税による悪影響を懸念。
141.<宮城県 建設>
震災から5年が経ったが、復興の進捗度合いについては、地域で濃淡が見え始めており、仕
事が極端になくなる地域も出始めていることから、価格競争が激化。経営体力の弱体化にも大
きな危機感を抱いている。
142.<福島県 建設>
除染業務が完了した地区が多くなったが、新たな工区の着工が盛んに行われている。土木工
事は減少が継続しているが、建築工事は民間の工事新築・増築などが若干増加している。
143.<神奈川県 空調設備>
今後は人手不足によって、これまで以上に現場工程が遅延する予想。
144.<和歌山県 板金・金物工事>
販売単価が低いので仕事が多くても収益が悪化している。
145.<山口県 左官工事>
公共工事・民間工事とも減少し、忙しい筈の年度末に仕事が不足している。技能者不足から
現場作業を簡略化した工法が一段と進んでいる。
146.<徳島県 建設>
年度末の繁忙期のはずが、県全体の公共工事が低調で前年比約10%の減少となった。
147.<佐賀県 建設>
全体的に工事量が減少しており、特に公共工事が減少。年始来、見積り件数の減少が続き、今
後も仕事量は減少傾向。前年比で2割程度工事量が少ない。単価を安くして受注する企業も出て
おり、組合員がこれまで単価維持に努力して来た成果が崩れる事を懸念。
148.<長崎県 建設>
公共工事量が減少しており、設計価格と施工価格の乖離も激しい。また受注競争により、適正
な利益確保も難しい状況である。
運輸業
149.<北海道 一般貨物自動車>
例年、3月は物流が活発化して輸送量が増加するのだが、今年は昨年同様、むしろそれ以上
の落ち込み。特に本州からの貨物(食品、生活必需品などの定期貨物以外のもの)の落ち込み
が目立った。
150.<山形県 一般貨物自動車>
3月の移動時期にも関わらず需要減。また最近は有効求人倍率の上昇が言われているが、応
募者の多くは何十回と短期間に退職した等、経歴に問題がある者や失業保険の受給資格更新の
ためと目されるような人物も散見され、安定的な労働力の確保は容易ではない。
151.<栃木県 一般貨物自動車>
例年、年度末の荷物状況は増加していたが、今年度末は前月に引き続き低調。主要因はドライ
バー不足と考えられるが、景況悪化も一因となっている
152.<千葉県 貨物運送>
政府が言っている景気の良さを感じられない。また組合の事業収入が年々減少し、財務の状況
も悪化傾向である。
153.<長野県 道路旅客運送>
節約志向や景気回復の実感も薄く、タクシー以外の交通機関を利用することが増大し、利用客
は低迷が続いている。
154.<静岡県 道路貨物運送>
年度末の月だが荷動きが非常に鈍い。飲料品の輸送は若干増加したが、全体的な運送の受注は
減少した。
155.<京都府 道路旅客運送>
3月になっても街頭の動きは低調。マスコミ報道等のとおり中国経済の低迷や円高傾向が一般
消費者の財布の紐を固くしている。
156.<島根県 道路貨物>
昨年同様に年度末の繁忙期という感じではなく、荷動き・稼働率ともに低調に推移。年度末に
在庫も持たなくするためか返り荷は勿論行き荷も減少傾向を示した。こうした動きから4月以降
の荷動きの停滞も予想される。
157.<広島県 道路貨物運送>
3月の荷動きは決算月らしい動きだったが、鋼材・鉄鋼関連は足踏み感がある。要因としては、
中国への輸出案件減少が考えられる。また、その他も期待したほどの動きはなく、全体的に昨年
同様の荷物量となった。心配された車両不足は決算月に関わらず、深刻な事態ではない。
158.<山口県 一般旅客運送>
消費税増税など明るい将来展望が持てない状態では設備投資や個人消費が減少する一方だ。ア
ベノミクス効果は地方経済や個人消費にまで届いていないと言わざるを得ない。
159.<宮崎県 軽貨物>
年度末の移動シーズンで引越関係の問合せは多いが、人材確保難で対応が困難な状態。組合員
の高齢化も深刻であり、新規加入者の確保が先決である。