情報連絡員からの報告(要旨) 《製造業》 食料品製造業 1.<北海道 水産食料品> 主原料の魚肉すり身の高騰が未だに収まらず収益に悪影響を与えている。 2.<山形県 麺類> そば粉の高騰を吸収できないままで、さらに生産も縮小という厳しい状況に陥った。4月か らの麦価格の値上げも発表されており、製品の値上げを実現するかどうかが、今後の販売店と の価格交渉にゆだねられており、一層先行きの不安が増している。 3.<千葉県 酒類> 消費税増税後の落込みの影響から脱し、好転の傾向も見えつつあるが、好転したとまではい えない。 4.<岐阜県 食肉(国産)> 昨年に引き続き、今年に入っても牛・豚の出荷頭数は減少しており、枝肉価格は高値傾向が 続いている。 5.<福井県 醤油味噌> 一部の組合員企業では、今春より商品価格の値上げに踏み切る。甘味料、調味料の値上げも 予定されており、現在の商品価格水準を維持することが難しくなっている。 6.<島根県 菓子> 当地は消費税増税以来、景気が回復しておらず、菓子離れが進んでいる。遷宮効果が薄れ、 観光客も減少しているように感じられる。 7.<愛媛県 水産加工> 毎年閑散期である2月だが、今年は特に低迷、3~4月の人の動きに期待。宇和島じゃこ天 については、近年、時期に関係なく原料高が続き、値上げを検討している業者が数社あり。円 安の影響で、輸入冷凍すり身・食用油・包装資材等が値上がり。 8.<鹿児島県 蒲鉾> 円安の影響により、輸入している材料が高騰していることから、値上げの要請が多くなって いる。大手商社は商品の値上げに踏み切ったが、県内の業者においては、売上が下落している ため、なかなか値上げに踏み切れない状況となっている。 9.<沖縄県 パン> 円安のため、輸入原材料の価格高騰(原価高)になっている。乳製品、バターは、まだまだ 慢性的不足が続いている。人手不足も慢性化しており、採用が難しい。 繊維・同製品製造業 10.<秋田県 ニット> 2月の受注数量は、前年同月と同水準となっている。なお、追加生産の要請があり、生産キ ャパシティが一杯の状況となっている。 11.<福島県 縫製品> 夏物の生産が本格化し受注量も増加、稼働率も上がり、売上も多少増加する傾向にある。販 売価格の上昇がみられず、また人手不足により、収益を一段と好転させるためには力強さが欠 ける。しかし今後の展開には希望が持てる。 12.<栃木県 染色整理> 設備操業度は若干減少気味である。景気回復の兆しは未だなし。 13.<新潟県 外衣> アパレル関係はますます小ロット生産になって残業が少なくなっている。 14.<愛知県 撚糸> 繊維の衣料部門では消費が低迷。受注減と生産コスト増のダブルパンチである。 15.<富山県 ニット> 全般的に受注減少企業が増加している。衣料用は横ばいから微減で、産業用は減少傾向が強 い。 16.<滋賀県 絹織物> 消費動向は依然厳しく、春が全く見えない。他業種とは違い、余裕あっての消費財であり、 厳しい内需に頼る業界は苦しい。この先の消費税再増税には大きな危機を感じる。 17.<和歌山県 その他の繊維製品> 昨年の今頃は消費税増税前の駆け込み需要で大変忙しかったが、その反動で1年間売上は前 年を下回る状況が続いている。特に、繊維業界の個人消費の回復は遅れている感じがする。3 月は多くの取引先企業が決算期で在庫調整のため仕入れを抑制するので、売上が低迷するので はと懸念している。 18.<山口県 下着類> 一般的には回復傾向と言われているが、まだまだその状況にない。受注状況は引き続き低調 で、取引先の状況も販売が伸びず厳しい。 19.<愛媛県 縫製> 円安の影響で、特に中国生産の商品で国内回帰が進んでいるようだが、ここ10~20年で 国内の縫製工場の数が減少しているため、すべて対応することは難しい状況である。加工賃は 海外生産時の単価で生産しようとするので、非常に厳しい場合がある。 木材・木製品製造業 20.<茨城県 木材・木製品> 原木価格は高止まりしているが、製品価格は一段と軟化し、製材工場の採算性は著しく悪化 している。2月は例年不需要期であるが、今年はここ数年にないほど売れ行きが弱い傾向であ る。製品価格も安くすれば売れるのではなく、価格を維持している状況である。先行き不透明。 21.<栃木県 一般製材> 例年2月は売上が少なくなる月だが、より冷え込んでいる状態。販売価格は現状を維持して いるが、他社の動向を考えると非常に厳しい状況が続きそうである。 22.<三重県 木材> 消費税増税による反動減が依然として続いているが、国の進める住宅エコポイント制度や住 宅補助制度に期待している。 23.<富山県 一般製材> 木材需要が回復せず、新規住宅着工数も回復せず、木材供給事業者への注文が増えず、ジリ 貧状況が続いている。 24.<奈良県 竹製品> 前月に引き続き注文数が例年に比べ増加している。輸入品が減少しているためと思われる。 25.<徳島県 木材> 天候等により原木丸太出材量が少ない状況であるが、建築需要が非常に悪く、原木丸太価格 が弱含みに展開している。また木材の荷動きが悪化しており、依然として厳しい状況で推移し ている。 26.<高知県 一般製材> 原材料は不足気味で、値上がり状態のようであるが、製品の価格に大きな変動なく、業界全 体にわたり市況は低迷している。 27.<宮崎県 製材(プレカット)> 1月に続き2月も受注が低迷し、前年同月比で20%減という結果となった。年度初めに想 定していた反動が今になって出てきているように感じる。 28.<鹿児島県 木材・木製品> 年度末を迎え、公共工事の完成が急がれており、大型物件を請け負っている工務店等は大変 忙しい状況である。ただ、一般住宅についてはあまり状況の変化はない。 紙・紙加工品製造業 29.<茨城県 段ボール> 仕入価格が上昇傾向にあるが、製品の値上げまでには至っていない。4月に再値上げの話が あり、このまま製品の値上げができなければ収益の悪化は避けられない。今後の仕入価格の動 向に注意が必要である。 30.<群馬県 紙製容器> 引き続き、食品関連・自動車関連は好調で一般品は低調に推移。新規受注の動きが見られる 中、競争激化で例年より販売数量を減らし、販売価格も下落傾向にある。 31.<愛知県 紙器段ボール箱> バレンタイン関連はある程度あったが、土産物関係が落ち込んでいる。爆弾低気圧、豪雪等、 厳しい天気予報が出た際のキャンセルの影響が大きいとの声がある。全体としては、節約志向 の中で高額品需要はしっかりしており、二極化が進んでいるようだ。 32.<岐阜県 機械すき和紙> 特別な変化を感じないが、本美濃紙制作技術の無形文化遺産登録により派生的な需要増を見 込み、在庫数量を積み増しした事業所もある。地域団体商標「美濃和紙」の登録商品申請も例 年になく活発である。 33.<高知県 機械すき和紙> 原材料の重油価格は安くなってきたが、主原料の輸入パルプ価格は、依然として高値の状態 にあるので、非常に厳しい状態にある。花粉症の需要を期待している。 印刷 34.<秋田県 印刷> 依然として需要の低迷が続いており、年度末の需要期でも動きは鈍い状況となっている。ま た、低価格の受注状況を改善できておらず、更に諸材料等の価格が高止まりしているため、経 営を圧迫している。 35.<東京都 印刷> 年度末に入り受注が伸びている組合員もある。印刷用紙の値上げ要請が本格化している。 36.<三重県 印刷> メーカーの印刷用紙価格値上げに伴い、卸売価格も10%以上値上げされた。価格転嫁をし なければ利益減となる状況である。 37.<石川県 印刷> 前年同月と比較すると、1~2月は売上も伸び、多忙であった。特に北陸新幹線開通で行政 や各業界もPRに懸命で売上も伸びたと思う。 38.<滋賀県 印刷> 2月に入り、年度末納期の入札ものや官公庁、学校関係の仕事で多忙ではあるが、入札とい うことで販売価格は不変、あるいは昨年より低下したり、材料費は値上がりしていても売価は 上げられないことも多いため、収益が好転するまでには至らない状況である。 39.<岡山県 出版・印刷> 地元大手企業の環境変化や需要の停滞から売上は非常に厳しく低調である。一方、原材料の 用紙やインクなどの値上げにより、コスト増が続き、収益面でも全体的に厳しい状況が続いて いる。改善の兆しは一向に見えない。 40.<香川県 印刷> 売上面においては前年実績をやや下回るものの、今年に入ってから徐々に収益面で回復しつ つある。コスト面では、今年3~4月に紙メーカーが一斉に紙価格の値上げを表明し、まだ混 沌とした状況。 化学・ゴム 41.<群馬県 ゴム製品> 全般的に景況は良い傾向にあるが、一部では大きな落ち込みもみられ、まだら模様の状況が 窺える。 42.<東京都 家庭薬> 年度末に近づき、売上は比較的好調さを保っている。春節によって増加した中国からの訪日 客は、旺盛な購買意欲によって売上増に貢献しているが、業界の景況を大きく改善するには至 っていない。 43.<京都府 プラスチック製品> プラスチック製品製造業は全般に足踏み状態で推移しているが、産業用機器(電子部品・モ ーター部品)は持ち直しが続いている。 44.<和歌山県 化学> 原油価格の下落を受け、燃料コストは低下傾向にあるも、中国等からの輸入原料は円安の関 係もあり、高止まりの状態が続いている。円安でも輸出が伸びず、製品価格の改定等で収益を 確保するのが精一杯の状況である。 45.<広島県 工業用ゴム製品> 上半期は、消費税増税前の駆け込み需要の名残もあり、前年度上半期と同程度の仕事量が確 保できたが、下期は円安進行にもかかわらず、売上は対前年比マイナスとなりそうである。国 内販売不振、現地生産への移行が要因と思われる。 窯業・土石製品製造業 46.<北海道 砕石> 仕事量があまりに少なく、資金繰りが厳しくなりつつある。管内の土木業者の倒産も増えそ うだが、当業界も同様になりそうである。 47.<東京都 コンクリート製品> 昨年の2月は大雪の影響を受けて売上が大きく減少した。このため前年比の売上は、表面上 増加している。ただし、一昨年前の水準である。 48.<神奈川県 砕石> 一部に、販売価格の上昇に伴った収益状況の改善が見られたものの、今後の出荷量の見通し は、決して明るくない。 49.<長野県 セメント同製品> 昨年は大雪の影響が多分にあったが、今年は雪のしわ寄せもなく仕事は順調に推移した。 50.<滋賀県 陶器製品> 食器メーカーを中心に国内の展示会等に出展したところもあり、個別には引合いもあったが、 全体としては販売不振で生産も低調に留まっている。 51.<大阪府 生コンクリート> 前月同様に原材料や電気料金の値上げ等により、経営環境はますます厳しい状況である。需 要に関しては微減で推移すると思われる。 52.<山口県 生コンクリート> 出荷量は、前月比85%、前年同月比88%。4月から1月の出荷量は対前年比99%であ り、このまま推移すると本年度出荷量は昨年度をやや下回る見込み。現時点はセメント・骨材 等の資材調達に問題はないが、セメントの一部で4月から値上げの動きがある。 53.<福岡県 砂・砂利・玉石採取> 昨年度からの価格改定により売上高は増加しているものの、需要量そのものは前年度より減 少傾向が続いている。対前年比102%。 54.<長崎県 生コンクリート> 出荷の落ち込みが厳しく、前年と対比すると2割減となっている。また、官公需要の請負額 が減っているようで、回復の兆しが見えない。 鉄鋼・金属製造業 55.<青森県 鉄鋼> 見積物件数が依然として低調ではあるが、工場平均稼働率は各事業所とも高い水準を維持し ている。受注価格については横ばいの状況のため、今後は更なる価格上昇と見積物件数の増加 に期待したい。 56.<岩手県 金属製品> 全体的に稼働率・手持ちの仕事量ともに高水準を維持しているが、受注価格・加工費用とも に一進一退が続き、未だ適正な利益を確保できる受注価格に至っていない。これまで1年近く 低迷していた各社への見積依頼数が、若干ながら改善傾向を示している。しかしながら、先行 きについては慎重な見方が依然として大勢である。 57.<千葉県 機械部品> ここへきて、操業度が好転してきている状況がある。業界動向は、期待が持てるまでにはい かないが、好転の兆候がある。 58.<神奈川県 工業団地> 年度末にあたり、操業度は増して売上自体は増加しているものの、利益に結びつかず、相変 わらず苦しい状態。時期的に4月以降の仕事のメドがついておらす、不安である。 59.<大阪府 建築金物> 新設住宅着工戸数が減少する中、依然として円安による原材料費の高騰分を販売価格に転嫁 できず、厳しい状況が続いている。 60.<徳島県 鉄鋼> 業況に大きな動きはなく停滞状況であり、全体的に売上、収益状況など弱含み傾向が見受け られる。景気回復の実感が乏しく、先行きの不透明さは変わらない。 61.<熊本県 金型> 1月、2月は毎年稼働日数が少ないことから売上が減少するため、この時期は厳しい。円安 効果による国内生産を期待しているが、現時点ではない。 62.<大分県 鋼構造物> 仕事量も多く、単価も安定してきた。今の状態が少しでも長く続くことを希望している。 63.<沖縄県 鉄鋼> 原料スクラップは中国鉄鋼業界の生産過剰により市況が低迷。鉄筋等の製品は、職人不足に よる建築工程の遅れと新規物件の着工遅れが製品出荷の停滞を招く。 一般機器製造業 64.<岩手県 一般機械器具> 受注量は依然、低迷した状況が続いている。見積り依頼が増加しており、若干売上増を期待 している。特殊鋼材の入りが悪く、納期対応に苦慮している。 65.<埼玉県 一般機器> 受注単価は厳しく収益確保は難しい状況が続いているが、業種によってばらつきはあるもの の、建設及び自動車関連は比較的明るい状況にある。 66.<新潟県 機械器具> 年度末の在庫調整や生産調整によって、受注量が減少している。 67.<静岡県 生産用機械器具> 自動車業界向けは堅調であるが、他業界の動きは鈍く、総じて景気は弱含みの状況にある。 また、収益面も向上するまでには至らず、社内努力で何とか前年並みに維持しているが、今後 の資材の高騰が懸念材料となっている。 68.<京都府 一般機械器具> 全体としては大きな変化はなく、受注環境は安定して推移している。また、一部の自動車部 品関連の事業所で増産の傾向にある。 69.<兵庫県 工業団地> 厳しい経営環境は続くものの、受注の落ち込みもなく、1月同様の状況と見られる。また、 ここにきて時間外工場稼働が数社見受けられる。厳しい状況は変わらないが、底は脱している ように見える。 70.<岡山県 工作機械> 受注の面では概ね前年並みの数値を確保しているが、安心感は全くない。 電気機器製造業 71.<長野県 電子機械器具> 期末決算に向けての前倒し発注があり好調。 72.<山梨県 電気機械器具> 円安とアベノミスク効果が中小企業にもようやく表れてきたと思われる程度に仕事量が増 えてきた。円安により、海外生産の一部が国内に戻って来ていることも、仕事量が増加してい る要因。 73.<鳥取県 電気機械器具> 前月比、前年同月比とも売上高は増加。不安定な状況であるが、円安のメリットが少しずつ 出てきており、3月までは好調に推移することが予想される。4月以降の反動に懸念。 74.<広島県 電気機械器具> 輸出物件の増加で生産が上向いており、前月比、前年同月比ともに5%増加となった。 75.<福岡県 電気機械器具> 2月の売上高は先月より増加。1月の長期休暇に伴う落込み分を挽回できた。年度末に向け て、公共関係の増大と産業用ロボット関連のさらなる増産を期待している。 輸送用機器製造業 76.<静岡県 輸送用機械器具> 前月同様、昨年が消費税増税前の駆け込み需要で大幅に生産が増えたため、それと比較する と決算前の生産増があるものの、減少・低下の状況となっている。 77.<兵庫県 輸送用機器> 売上高は、前月比△9.7%、前年比2.8%と小幅な増減となった。米国西岸の港湾作業の 混乱で米国向けのリードタイムが長期化しており、生産にも影響が出始めている。 78.<大分県 造船> 操業度はアップしているが、深刻な人員不足の状況が継続している。 その他の製造業 79.<山梨県 貴金属・宝石製品> 限定的と思われるが、発注量、売上ともに増加した。しかし、依然として先行き不透明。 80.<石川県 漆器> 2月も、輪島への観光客の入込みは不安定な天候の影響で昨年比で10%ほど減少となり、 観光業の影響は大きい。また、円安のため輸入価格が上昇し、漆の価格の値上がりが出てきた。 北陸新幹線の開業に大きな期待を持っている。個人消費について、高額商品が売れる場面が少 なくなった。消費税率引上げの影響が続いているようだ。 《非製造業》 卸売業 81.<秋田県 青果> 2月の売上は、野菜や果物は安値で安定したため、前年同月比で100.7%と微増となっ た。なお、野菜全般は、今年1月から徐々に価格が値下がりしており、入荷数量も安定してい る。 82.<栃木県 各種商品> 包装資材や食品添加物卸売業等では、円安による仕入価格の上昇を販売価格に転嫁すること が困難な状況である。建設資材関連卸売業では、依然として熟練職人不足に苦慮している。原 油安がこのまま続いてくれればとする声が多かった。 83.<埼玉県 卸団地> 販売価格は上昇するも、円安による仕入単価上昇に追い付かず、収益面の改善は期待できな い。 84.<東京都 紙> 製紙メーカーが用紙価格を値上げする一方で、販売先の印刷・出版業界に対する価格転嫁は 困難となるなど、卸商は板挟みの状況に陥っている。このため収支状況は悪化の一途を辿って いるとともに、資金繰りの悪化も懸念されている。 85.<静岡県 セメント> 国・県・市町村関係の公共工事がいずれも減少している影響から、出荷量は5か月連続で前 年を下回っている。 86.<富山県 非鉄金属製品> 新幹線開業のムードが高まり、首都圏への売り込みに期待が持てる。今はまだ行政主導の取 組みが多いが、これから徐々に個々の動きも活発化してくることが予想される。 87.<石川県 一般機械器具> 依然として住宅市場は低調だが、非住宅市場は堅調である。北陸新幹線開業を間近に控え、 駅舎改修や駅周辺整備需要が活発に推移しており、売上・収益ともに前年レベルは維持。 88.<高知県 卸団地> ガソリン価格の低下はコスト削減につながっているものの、外食産業や観光面が低調な動き で経済波及効果が乏しく、景況は横ばい状態が続いている。 89.<熊本県 各種商品> 毎年2月は売上の変動はないが、昨年4月の消費税率アップによる影響が今も続いており、 消費が低迷し回復の兆しが見えてこない。 小売業 90.<北海道 各種食料品> 2月の雪まつりでは、海外からの観光客で一部では売上が伸びたが、全体としての売上は前 年並みであった。札幌市内ではホテルやお土産屋の売上が伸びている。水産は、天気の影響と 入荷が不安定なことにより、価格の上昇がかなりあった。 91.<青森県 燃料> 原油輸入コストの上昇により一転して卸価格も値上げとなったが、販売価格への転嫁が進ま ず、収益確保がますます厳しい状況にある。 92.<福島県 共同店舗> 昨年は消費税増税に伴う駆け込み需要が前年2~3月にかけてあったことから、本年の売上 が昨年対比で落ち込んでいる。 93.<茨城県 共同店舗> 昨年に比べ積雪が無かったので、相対的な入館数は増えたが、衣料・雑貨系の集客、売上確 保は依然として厳しい。 94.<新潟県 スポーツ用品> メーカーの値上げが2月、3月に多いことから、その前の駆け込み需要があり、一時的には 売上が良い。値上げ前の仕入れも多く、在庫は多めとなっている。ただし、景気の回復とは考 えにくい。 95.<山梨県 青果> 低温による野菜類の入荷減のため価格が上昇。消費動向は低調に推移したが、全体として売 上は上昇。業況は好転の兆し。 96.<愛知県 中古自動車> 相変わらず良質な中古車は不足傾向にある。相次ぐ新型車の発表により、今後の中古車発生 に期待をしている。 97.<福井県 オートバイ> 新車、中古車とも冬季のため動き鈍い。整備需要は例年よりやや良い。春の新入生向け原付 の販売に力を入れたい。 98.<島根県 共同店舗> 消費税増税以降の傾向として、売上はほぼ横ばい、客数は前年対比2~5%ダウンで推移し ている。 99.<徳島県 電気機器> 2月も個人消費の伸びを感じられなかった。3月末のデジアナ変換終了によるテレビの買い 換えに期待している。 100.<宮崎県 石油> 仕入価格が大幅に上昇したが、業者間の競争や需要の停滞などにより、販売価格への転嫁が できていない。また、資金繰りも悪化しており、運転資金の調達が必要となっているが、厳し い状況である。 商店街 101.<青森県 青森市> ガソリン価格が下がったことで若干は消費の喚起につながったが、物価の上昇が続き、明る い兆しが見えない。2月の青森市は降雪が少なく雪解けも進み、外出するには環境が良かった が、買い回り品が中心の商店街や個店にとっては、あまり影響は感じられなかった。 102.<福島県 会津若松市> 冬物セール前半はよかったが、後半は伸び悩みだった。3月春物に期待している。 103.<神奈川県 小田原市> 空き店舗に新たなテナントが決まるなど回復の兆しも見え始めているが、依然として深刻な 状況が続いている。 104.<岐阜県 商店街> 2月は春節とも相まって、中国系の観光客の動向が目立った月であった。その分、国内の観 光客の動きも地元の人の消費動向も盛り上がりに欠ける中で、地方の景気回復はまだまだと感 じた月であった。 105.<富山県 富山市> 2月は寒さが厳しく、人通りも少なく、各店舗の売上も減少した。3月以降は新幹線の開業 や卒業、入学、就職などで個人消費が上向くものと期待している。 106.<石川県 金沢市> 新幹線開業間近で、都市部で金沢の特集等が組まれ、その影響か、観光客は新幹線開業前で も増えているようで、飲食店は賑わいを取り戻しつつある状況である。 107.<京都府 京都市> 2月に入り景気は上向いてきたかと思われる。天候もあまり良くなく、寒い日が続いたが、 人通りは1月よりは多く感じられた。 108.<香川県 高松市> 前年に対して通行量が増える中、客単価や購買率は下がっており、売上全体は非常に厳しい。 109.<愛媛県 新居浜市> 昨年の消費税率アップから1年近くになろうとしているが、業種を問わず売上減少が続いて おり、2月は特に消費が冷え込み、買い物の仕方がよりシビアになった。商店街の店舗で扱う 一般買回り品の消費動向は、今後もより深刻な状況になるとみられる。 110.<大分県 大分市> 駅ビル期待で人出は多くなっている。 サービス 111.<岩手県 自動車整備> 車検(継続検査)台数の横ばい傾向に加え、台当たり単価の低下、仕入れに係る費用の増加 等から売上確保に苦戦し、収益の改善につながらなかった。 112.<栃木県 旅館・ホテル> 2月の業況は、昨年同月の業況が大雪のため大きく落ち込んだことから、当然アップした。 一方で、街を歩くお客様は少なく、相変わらず厳しい状況が続いている。 113.<千葉県 一般廃棄物処理> 繁忙期を目の前に、前月よりも良い状態となったが、まだまだ業界の大幅な景気好転には程 遠い状態である。 114.<山梨県 ホテル旅館> 海外からの観光客も僅かだが増加傾向にあり、外国人向けのプランなど受入体制作りが急務 となっている。 115.<愛知県 理容美容> 客足が悪く、思うように伸びてこない。春先の需要期に向けて期待したい。 116.<石川県 旅館ホテル> 例年よりも観光、ビジネス客とも増加した。北陸新幹線開業のプロモーション効果により、 観光客が増加した。新幹線開業に向けて、施設内の改装、サービスの充実などに追われる中、 例年になく2月の観光入込みが多かった。開業前の出控えはなく、都会で毎日のように北陸新 幹線に絡んで金沢の観光が取り上げられたおかげである。 117.<奈良県 広告> 地方統一選挙もあり忙しく見えるが、一部の業者に留まる恐れ。例年の年度末の忙しさは感 じない。 118.<兵庫県 屋外広告> 前年に比べれば業況は好転していると見られるが、前月比では大きな変化は見られない。た だし、一部地域においてはイベント(姫路マラソン、淡路花博等)開催に伴う垂れ幕や看板等 の製作受注もあり、若干上向き感が見られる。 119.<和歌山県 旅館・ホテル> インバウンド(外国人)の観光客が順調に伸びている。特に、春節を迎えた中国、香港、台 湾などからの観光客が多かった。 120.<岡山県 クリーニング> 2月は1年の中で最閑散期であるが、売上は前年とほぼ変わらなかった。春先の繁忙期に向 けて設備の更新等が増えている。 121.<香川県 情報> 人手不足感が出てきている。 122.<鹿児島県 美容> 2月は全体的に売上が落ち込んだ。また、従業員の確保についても苦戦中である。人材を確 保するには、給与等の待遇面を改善することが急務であるが、売上が減少している現状では難 しい面がある。 123.<沖縄県 ホテル旅館> 2月はこれまではオフシーズンと言われていたが、近年のプロ野球キャンプによる誘客効果 や外国人客入域が好調なこともあり、春節と重なった2月19日~22日は客室が足りないと いうメディア騒ぎもあった。 建設業 124.<山形県 板金工事> 新築住宅の受注件数の減少が続いている。資材関係については、原油の高止まりと円安の影 響により、今春からルーフィング関係が値上げされる予定。 125.<群馬県 一般土木建築工事> 全体的な工事量は前年並みのようであるが、一部では受注確保の厳しさがみられ、企業間格 差が見られる。 126.<埼玉県 鉄骨工事> 需要の回復や人手不足により、設備導入による自動化や効率化を進める組合員が増えている が、かたや東京五輪後の需要反動減を警戒し、投資判断をしかねている組合員もいる。 127.<長野県 総合工事> 大型の公共工事と新幹線延伸に伴う工事が次第に終了してきてはいるが、昨年発生した地震 による災害復旧工事が予定されていて、今後しばらくは安定した工事量が見込める。資材関係 も燃料費の低下等で安定しているが、労務費は上昇。 128.<三重県 総合工事> 今年度は補正予算による発注が少ないため、2月の売上高は対前年比約10%減となったが、 公共工事設計労務単価の引上げ等により、経常利益率は改善の傾向にある。 129.<滋賀県 総合工事> 今年度の工事発注が、消費税増税による景気への影響を考慮して前倒しで発注されたため、 後半息切れしてしまった。工事についてはやはり平準化されることが望ましい。また、県内の 工事量(金額)は前年より減少している。 130.<奈良県 鉄構> 1月~2月にかけて、やや落ち着いている。4月以降の受注増を期待したい。 131.<大阪府 建設> 昨年の駆け込み受注と比べればだいぶ落ち込みはあるが、それ以前の大阪の景況と比べると 「それなりに」忙しく、職人不足が目立つ。業種によりバラツキがあり、2~3月に集中して いる。 132.<山口県 左官> 年度末の工事量は例年より少ないが、技能者の大幅な減少で各事業所は忙しくしている。隣 接県だけでなく、北海道・新潟・大阪からも少人数の応援が来ている。 133.<長崎県 建設> 官公庁や新幹線関連工事などの大型物件はあるものの、地元企業はそれほど恩恵を受けてい ない。また、公共工事は前年比でここ数か月連続で減少しており、人手不足よりも公共工事減 少の方が深刻である。 134.<熊本県 塗装工事> 年度末を迎え大変忙しくなっている。工事量は前月より増加。昨年と同じで、2月、3月の 工事量は多いが、4月からの工事量は不確定で、人手が余る状態になるのではないかと心配で ある。 運輸業 135.<秋田県 トラック> 2月の輸送量は、前年同月比で売上が横這いに推移した。なお、燃料価格の下落により、収 益が前年同月比で10%増加したが、燃料価格が値上がり傾向になっているため、来月以降は 収益の減少が見込まれている。 136.<東京都 貨物自動車運送> 売上高については、昨年が消費税増税前の駆け込み需要が発生したため、昨年対比で減少と なるのはやむを得ない。しかしながら、そうした背景を除いても、このところの荷動きは低調 である。運賃ベースは好転傾向にあるものの、景況は盛り上がりに欠けている。 137.<静岡県 道路貨物運送> 2月前半は軽油価格が下がったが、後半に入ってまた上昇に転じた。消費の落ち込みが物量 の減少につながっているのか、荷動きが鈍化している。 138.<鳥取県 運輸> 往路、復路とも、製造業、非製造業とも出荷量は低調な動きとなっている。稼働日数も少な く低運賃で、売上高は前月比で不変、前年同月比で減少した。燃料価格が値上がり傾向にある ものの低価格が続いていたため、収益状況は好転、資金繰りも改善傾向にある。 139.<島根県 道路貨物運送> 貨物需要の少ない2月にしては、荷動き及び稼働率は比較的良好であったが、地域によって は荷動きが非常に悪いといったところも見受けられた。 140.<広島県 道路貨物運送> 2月は例年閑散期であるが、車両数が減少しているためか、今年は忙しかったようである。 燃料単価も再び上昇し、先行きが心配されている。 141.<福岡県 道路貨物運送> 先月に引き続き石油価格が下がり、各組合員平均で売上、収益とも前年比および予算比は単 月では好転した。ただし、後半より若干石油価格が上がり始めたので、今後予断は許されない 状況である。 142.<宮崎県 貨物運送> 1月まで燃料価格の値下がりが続いていたが、2月は転じて値上げとなり、今後の見通しも 値上げ基調であることから、業界では不安感が漂っている。
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