仮処分から予定通り本裁判へ移行 《「全空連の協力団体である地位」は裁判所の最終判決が出るまで保全される》 1 仮処分において当方の主張が全面的に認められたことについて、全空連が 争う方法としては、①仮処分決定に対する異議を述べる方法及び②本裁判手 続で争う方法の2通りの方法があることは、先般、「仮処分後決定後の手続」 でご説明したとおりです。 今般、相手方は、②本裁判手続で争う方法を選択し、起訴命令申立を行い ましたので、この意味について改めて説明いたします。 2 起訴命令申立 そもそも、仮処分とは、本裁判での判断を待っていては権利が著しく侵害 される可能性があるために、暫定的な判断に基づき仮の地位を定める処分を いいます。つまり、仮処分はあくまで暫定的な手続であり、最終的な権利の 存否は後に本裁判で審理することが予定されています。 そこで、仮処分の相手方たる全空連は、仮処分決定後、裁判所に対し、裁 判所から空手協会に対し「○日以内に訴訟提起をせよ」との命令(起訴命令) を出すよう申し立てることができ、これを起訴命令申立といいます。申立を 受けた裁判所は、2週間以上の相当な期間を定めて、起訴命令申立を発令す ることとなります。そして、命令を発令された者が、当該期間内に訴訟提起 を行わなかった場合には、仮処分の効力は消滅します。 今回、裁判所から当協会に対し「1か月以内に訴訟提起をせよ」との起訴 命令が発令されましたので、当協会としては、1か月以内に、訴訟提起手続 を行うことといたします。 なお、訴訟提起を行った場合でも、仮処分の効果、すなわち「当協会と全 空連は協力関係の地位にある」との判断は、本裁判の結果(判決)が出るま で存続し続けます。 3 全空連のホームページの記載 全空連は、全空連のホームページに「平成26年11月12日に開催され ました当連盟の第8回理事会において、当連盟は公益社団法人日本空手協会 との協力関係を解消することを決議いたしました。」との文章を掲載していま す。 この点、仮処分決定が除名処分を無効としたことにより、全空連の一方的 な意思表示で関係解消はできないことが明確となっているにもかかわらず、 公益法人である全空連が、司法機関である裁判所の判断を無視して、一方的 な関係解消を行うことは許されません。1 もっとも、全空連が決議を行っただけでは違反行為があったとはいえませ んが、具体的な違反行為があった場合には、当協会は断固たる対応をとりま す。 4 全空連が仮処分決定を無視した対応を現実にとった場合 全空連が、仮処分決定を無視し、当協会会員に対し大会への出場を認めな い等の対応をとった場合、会員各位は、状況の保全、具体的には、全空連が 仮処分決定違反の行為を行ったことを、写真撮影、ビデオ撮影、録音等の方 法により記録してください。 やむを得ずその場で撮影等ができなかった場合にも、メモを作成したり複 数人で立ち会って確認するなどして、できる限り状況を正確に記録するよう 心がけてください。 以 上 2
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