仁淀病院からのお知らせ 整形外科での骨折治療 整形外科 小野 剛史 基本的に骨折に対してはギプス固定などの保存治療と手術治療の2つがあります。手術の方が望ましいなら 当院では骨折に対し以下の手術を行っています。今回は比較的頻度の高い骨折を取り上げます。 ①上腕骨近位部骨折:プレート固定、髄内釘固定 肩の外傷では脱臼とともに頻度が高いです。主にプレート固定術を行っています。 ②上腕骨遠位部骨折:プレート固定、ワイアー固定 骨折のタイプにより骨折部の内側、外側からプレート固定術を行っています。 ③橈骨遠位端骨折:プレート固定、髄内釘固定 大腿骨頚部骨折に次ぐ頻度の高い骨折。骨折のタイプによりプレート固定術か髄内釘固定術を行っています。 ④大腿骨近位部骨折:人工骨頭置換術、髄内釘固定、スクリュー固定、プレート固定 最も頻度の高い骨折。頚部内側骨折であれば人工骨頭術かスクリュー固定術を行っています。頚部外側骨折 であれば主に髄内釘固定術を行っています。 ⑤大腿骨遠位部骨折:プレート固定、髄内釘固定 時に人工膝関節置換術後に生じることがあります。骨折のタイプによりプレート固定術か髄内釘固定術を 行っています。 ⑥膝蓋骨骨折:ワイアー固定 テンションバンドワイアリング法にてワイアー固定を行っています。 ⑦脛骨近位部骨折:プレート固定 骨折のタイプにより骨折部の内側、外側からプレート固定を行い、必要に応じて骨移植を追加しています。 ⑧足関節骨折:スクリュー固定、プレート固定、ワイアー固定 足関節の捻挫により生じることがあります。内果はスクリュー固定術かワイアー固定術、外果はプレート固 定術かスクリュー固定術を行っています。 ⑨踵骨骨折:プレート固定、スクリュー固定 高所からの転落で生じます。骨折のタイプによりプレート固定術かスクリュー固定術を行っています。 〈手術例〉 上腕骨近位部 尺骨近位部 上腕骨遠位部 橈骨遠位部 頭蓋骨(ずがいこつ) 鎖 骨(さこつ) 上腕骨(じょうわんこつ) 肋 骨(ろっこつ) 脊椎骨(せきついこつ) 骨盤骨(こつばんこつ) 尺 骨(しゃっこつ) 大腿骨遠位部 膝蓋骨 脛骨近位部 橈 骨(とうこつ) 下腿骨遠位部 大腿骨(だいたいこつ) 腓 骨(ひこつ) 脛 骨(けいこつ) 広報いの 2015 1月号 16
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