エボラ緊急事態対応国連代表団:外部状況報告 UN Mission for Ebola Emergency Response (UNMEER) External Situation Report UNMEER, 9 January 2015 (仮訳)鹿児島大学名誉教授 岡本嘉六 重要点 ● ギニアの燃料不足はエボラ対応に影響を与えている。 ● 計画された「60日間でエボラゼロ」キャンペーン開始が、地域社会によるエ ボラ対応への執拗な抵抗のため延期された。 ● 1月16日に西アフリカ諸国経済共同体 (ECOWAS) は、EVDに対する戦いに ECOWAS協力者の高レベル調整会議を組織した。 重要点と経済的発展 1. ギニアは、エボラ対応に影響を与える燃料の不足に直面している。エボ ラ緊急事態対応国連代表団(UNMEER)の Macenta 野外危機管理官は、ギニ アの赤十字が燃料不足のため疑い症例をエボラ治療センター(ETC)へ輸送で きなかったことを 1 月 8 日に報告した。報告は、地元当局がフランス赤十字の 支援に取り組んできたことを示している。さらに Lola と Yomou の N'zérékoré 野外危機管理官は、燃料の供給は ETU で 5,000 リットル (10 日間供給)に低 下しており、周知放送をしているラジオ局は 4 日間動いていないと報告した。 対応活動と健康 2. リベリア Bong 県の保健局員は、Monrovia から 11 名の遺体が県の保健 チームによって捕捉されたと伝えた。県の感染率は低い状態で推移しているが、 Monrovia とその他の地域から EVD 症例の移動を制御する必要がある。 3. リベリア Sinoe 県でエボラ対応作業員 106 名中 94 名の給与が払われた。 彼らはまた新しい契約を受けた。Bong 県の待機センターと Nimba 県の Ganta エボラ治療センターの職員への支払いは、保留中である。アフリカ NGO eHealth と連携している Bong 県の保健チームは、待機センター職員への 1 ヶ月 分の支払いをしようとしている。 4. UNMEER は、地域社会を基盤とする組織 Peace Link Liberia に技術的 支援を行っており、それはリベリア Lofa 県における EVD 発生に起因する潜在 的な紛争地域を特定して地図と文書に示すことを目的として紛争査定チェック リストを作成している。査定は、EVD 後の回復、復帰および平和構築プログラ ムのための計画立案における協力者への情報提供となる。 5. ギニア Forécariah 県で 1 月 10 日に開催予定だった「60 日間でエボラゼ ロ(1 月 5 日の報告を参照)」キャンペーンの計画された開始は、その地域にお ける EVD 対応への継続的抵抗のため延期された。WHO によると、1 月 6 日に 県の 31 地区で EVD 対応活動が地域社会の抵抗に直面した。 6. 最も影響を受けた 3 ヶ国において、全部で 20,972 名の確認、可能性が高 い、疑い症例が報告されている。8,259 名の死亡が報告されている。 物流 7. 国連世界食糧計画(WFP)はこれまでギニアにおいて 2 回の医療避難訓 練(Medevac)を実施してきた;初回は Macenta で ALIMA との協力で、2 回 目は Gueckedou でベルギー国境なき医師団との協力で 1 月 8 日に行った。これ らの訓練目的は、WFP の活動協力者、専用の Bell 205 ヘリコプター乗組員およ び WFP 専用の Bell 205 ヘリコプター乗組員および WFP 職員に、技術的に固 有の Medevac を実施するために必要な標準操作手順(SOPs)を周知すること である。WFP は、重要な事前準備対策としてこの種のより多くの訓練を関連す る協力者と組織し、実際の医療避難事態においてそれらの複雑な手順が正しく かつ効率的に実行されるようにする計画である。 8. 定期的な物流活動の情報は、http://www.logcluster.org/ops/ebola14 を見 てください。 資源の動員 9. 国連人道問題調整事務所(OCHA)エボラウイルス流行の必要性と要件 の概要では、現在総額 15 億米ドルであり、11 億 6000 万米ドルが資金提供済み で、全体の要望の約 77%になっている。 10. エボラ対応複数協力者信託基金は、1 億 3490 万米ドルが現在委託され ている。総額 1 億 4000 万米ドルが契約済みである。 11. 供与者と受益者の機関を含む全ての人道支援協力者は、電子メール ([email protected])を介して OCHA の財政追跡サービスに自らの貢献情報を通知す ることを推奨する。 奉仕活動と教育 12. 一般地域社会保健ボランティア(gCHVs)は、リベリア Lofa 県におい て、積極的な症例検索、エボラに関する地域社会の意識向上活動、ならびに心 理社会的活動を続けている。県の保健チームは、gCHVs の動機および報酬に関 連した問題と取組む手伝いを協力者に追加支援を要請している。 必要不可欠なサービス 13. 15,000 台の赤外線熱検出器の調達(1 月 6 日報告参照)に加えて、国連 児童基金(UNICEF)は、リベリアの全 5,181 校が安全な学習環境を推進し、 再開時に承認された実施要領を満たすために基本的な衛生および手洗いの資材 を確保するように、消毒と衛生の必需品(手洗い用バケツ、スプレー、洗浄用 保護具)の調達を開始した。 今後の催し 14.西アフリカ諸国経済共同体 (ECOWAS) は、ガーナの Accra において 1 月 16 日に EVD との闘いに関する ECOWAS 協力者の高レベル調整会議を開催する; Ould Cheikh Ahmed 国連特使が会議に参加する。会議に先立って、技術調整会 議が 1 月 15 日に開催される。 Attachments and resources Reliefweb: Maps on the EVD response
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