WHO:エボラ対応工程表 更新 2/4 Ebola Situation report 4 February 2015 (仮訳)鹿児島大学名誉教授 岡本嘉六 症例数 死亡数 ギニア 2,975 1,944 リベリア 8,745 3,746 シエラレオネ 10,740 3,276 マリ 8 6 ナイジェリア 20 8 セネガル 1 0 スペイン 1 0 英国 1 0 米国 4 1 計 22,495 8,981 要旨 ● 週間症例頻度は今年になって初めて3ヶ国全てで増加した。2月1日まで の週に124名の新たな確認症例が報告され、ギニア39名、リベリア5名、 シエラレオネ80名だった。 ● 継続した地域社会の抵抗、ギニアにおける地理的広がり、シエラレオネ における広範な伝播および発生頻度の増加は、EVD対応が依然として重 大な課題に直面していることを示している。 ● 雨季への取組みとして、通行が一層困難になる遠隔地において、可能な 限り広範な地域で流行を緊急に終わらせる必要がある。 ● ギニアは39名の新たな確認症例を報告し、前の週より30名も増えた。コ ートジボワールとの国境Lola東部地域で1月初旬に安全でない埋葬が行 われた。マリとの国境Siguiriの北部地帯でさらに確認された症例も、 Lolaに由来している。 ● マリとの国境にあるギニア北部地域Touguéは、初めての2名の確認症例 を報告した。両名とも西部Dubreka地域に由来している。 ● ギニア北部における最近の増加に照らして、発生動向調査の連携強化の ため、ギニア、マリおよびセネガルの間の国境会議が計画されている。 迅速対応チームも、リスク査定と発生動向調査強化のため、Lola、 Guineaおよびコートジボワールの間の国境地帯に到着した。 ● 2月1日までの週に全部で80名の新たな確認症例がシエラレオネで報告 され、前の週の65名より増えた。西部のPort Lokoと首都Freetownが最 も発生した地域である。国内の14の県の内9県で少なくとも1名の確認症 例が報告され、前の週の7県より増えた。 ● 目標は、感染環の全てがそれぞれ追跡できて終息させるために、新たな 症例の100%が既知の接触者で発生することである。1月25日の週にギニ アにおいて、新たに確認または可能性が高い症例の26名中14名(54%) は登録された接触者で発生した。1月31日までの9日間にリベリアにおい て、新たに確認または可能性が高い症例の7名中7名(100%)は登録さ れた接触者で発生し、シエラレオネにおいて1月18日までの週に121名中 26名(21%)の確認症例は登録された接触者で発生した。 ● 入院患者の致命率(確定した転帰が報告されている全ての確認または可 能性が高い入院患者から計算)は、激しい伝播がある3ヶ国において、 50%から61%の範囲にある。 ● 激しい伝播があった3ヶ国において全部で822名の医療従事者の確認さ れた感染が報告されており、488名が亡くなっている。 ● ギニアにおいて全部で34県中10県が少なくとも1回の保安上の事件また はその他の協力拒否の案件を2月1日までの週に報告した。1月27日まで の週に同様の報告は、リベリアではなく、シエラレオネでは3地区が報 告した。 表 1.ギニア、リベリアおよびシエラレオネにおける症例数と死亡数 国 ギニア 症例区分 症例総数 過去 21 日の症例 死亡総数 確認 2,608 347 20 2,975 89 * * 89 1,597 347 ‡ 1,944 3,143 1,870 3,732 8,745 17 * * 17 ‡ ‡ ‡ 3,746 8,059 287 2,394 10,740 262 * * 262 2,910 208 158 3,276 22,460 368 8,966 可能性高い 疑い 計 確認 リベリア 可能性高い 疑い 計 確認 シエラレオ ネ 可能性高い 疑い 計 合計 * 再区分を要する割合が高いため報告されず ‡ データを入手できず. 表 2.ギニア、リベリアおよびシエラレオネにおける年齢・性別の確認およ び可能性が高い症例の累積数と罹患率(人口 10 万人当り%) 性別 ギニア リベリア シエラレオネ 男性 女性 0~14 歳 年齢別 15~44 歳 1413(26) 2550(128) 5187(182) 1508(28) 2447(124) 5503(190) 460(10) 829(48) 2329(96) 1648(35) 2671(156) 5776(223) 表3.医療従事者の症例数と死亡数 症例数 164 ギニア 371 リベリア 287 シエラレオネ 822 計 45 歳以上 791(51) 1019(191) 2416(327) 死亡数 88 179 221 488 図 1.激しい伝播がある国々におけるエボラウイルス病の地理的分布 靑色は累計、黄丸は過去21日間、赤丸は過去7日間 図 2.ギニアから各週に報告された EVD 症例数 水色細線:患者データベース、黒色太線:状況報告 図 3.リベリアから各週に報告された EVD 症例数 図 3.シエラレオネから各週に報告された EVD 症例数 図4.エボラ対応第2段階の主な指標の実績 図5.最後に報告されたエボラ確認症例から経過日数
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