WHO:エボラ対応工程表 更新 2/18

WHO:エボラ対応工程表 更新 2/18
Ebola Situation Report - 18 February 2015
(仮訳)鹿児島大学名誉教授 岡本嘉六
症例数
死亡数
ギニア
3,108
2,057
リベリア
9,007
3,900
シエラレオネ
11,103
3,408
マリ
8
6
ナイジェリア
20
8
セネガル
1
0
スペイン
1
0
英国
1
0
米国
4
1
計
23,253
9,380
要旨
● 全部で128名の新たなエボラウイルス病(EVD)確認症例が2月15日ま
での週に報告された。ギニアは52名の新たな確認症例を報告し、前の週
より減少し、1月25日以来初めて減少した。シエラレオネにおける広範
な伝播は続いており、首都Freetown で45名の新たな確認症例が報告さ
れた。リベリアは2月12日までの4日間で2名の新たな確認症例を報告し
た。
● 地域社会の効果的な参加は、ギニア、リベリアおよびシエラレオネの多
くの地域におけるゼロ症例への成功の鍵の一つであるが、依然としてい
くつかの地域で課題となっている。3ヶ国のいずれにおいても、エボラ
対応と関連する治安上の問題が前の週に比べて増加した。ギニアとシエ
ラレオネにおいて、2月15日までの週に、それぞれ39件と45件の安全で
ない埋葬が報告され、地域社会で死亡があった後、治療施設とは離れた
地域で個々人に検査行われた際だけで40名以上の新たな感染が見つか
っている。これらの人々は救命治療を受けていないだけでなく、地域社
会のその他の人々は最初の徴候があった時に隔離されるよりもEVDへ
の曝露リスクが一層大きい。接触者追跡も発生地域の協力に依存してお
り、その協力が安全でない場合、感染環追跡の基本的業務はきわめて困
難になる。Lolaの東部ギニア地域における地域社会との協力の最近の成
功は、追跡担当者による症例と安全でない埋葬の接触者の追跡を可能に
-1-
し、地域に限局した発生を迅速に制御下に置いた。同様の進展が伝播が
ある残りの地域で現在実施しなければならない。
● ギニアによって報告された新たな確認症例の大半は、首都コナクリ(13
名の確認症例)とForecariahの西部地域(24名の確認症例)が主である。
マリとセネガルとの国境のギニア北部地域で、新たな2名の確認症例が
報告された。
● コートジボワールの国境地帯における精力的な発生動向調査の任務が遂
行されている。国境の発生動向調査を強化するため、ギニアビサウ、マ
リおよびセネガルにおいてさらなる事前対策が今月以降計画されてい
る。
● 全部で2名の確認症例がリベリアから報告された。これらは全て
Montserrado県の同じ地域に由来し、単一の感染環に関わっている。
● シエラレオネにおける症例発生頻度の12月から1月末の急速な減少に続
いて、発生頻度は現在安定している。2月15日までの週に全部で74症例
が報告され、前の週の76名の確認症例より減った。
● 入院患者の致命率(確定した転帰が報告されている全ての確認または可
能性が高い入院患者から計算)は依然として高く、発生3ヶ国において
53%から64%の範囲にある。
表 1.ギニア、リベリアおよびシエラレオネにおける症例数と死亡数
国
ギニア
症例区分
症例総数
過去 21 日の症例
死亡総数
確認
2,727
374
7
3,108
156
*
*
156
1,683
374
‡
2,057
3,149
1,876
3,982
9,007
11
*
*
11
‡
‡
‡
3,900
8,212
287
2,604
11,103
230
*
*
230
3,042
208
158
3,408
397
9,365
可能性高い
疑い
計
確認
リベリア
可能性高い
疑い
計
確認
シエラレオ
ネ
可能性高い
疑い
計
合計
23,218
* 再区分を要する割合が高いため報告されず
‡ データを入手できず.
-2-
表 2.ギニア、リベリアおよびシエラレオネにおける年齢・性別の確認およ
び可能性が高い症例の累積数と罹患率(人口 10 万人当り%)
性別
ギニア
リベリア
シエラレオネ
年齢別
男性
女性
0~14 歳
15~44 歳
45 歳以上
1481(27)
2824(142)
5127(180)
1586(29)
2770(141)
5445(188)
487(10)
951(55)
2225(92)
1720(37)
3008(176)
5840(226)
837(54)
1157(217)
2327(315)
表3.医療従事者の症例数と死亡数
症例数
167
ギニア
372
リベリア
294
シエラレオネ
833
計
死亡数
88
179
221
488
図 1.激しい伝播がある国々におけるエボラウイルス病の地理的分布
靑色は累計、黄丸は過去21日間、赤丸は過去7日間
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図 2.ギニアから各週に報告された EVD 症例数
水色細線:患者データベース、黒色太線:状況報告
図 3.リベリアから各週に報告された EVD 症例数
図 3.シエラレオネから各週に報告された EVD 症例数
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図4.エボラ対応第2段階の主な指標の実績
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図5.最後に報告されたエボラ確認症例から経過日数
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