━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山口事務所発：人事労務レポート速報版 vol.76（平成 27 年 1 月 15 日）こんにちは。毎月お送りしている「人事労務レポート」とは別に、人事労務に関する最新情報をタイムリーにお伝えしていきます。【目次】 1．賃金不払残業の是正結果（平成 25 年 4 月～平成 26 年 3 月） 2．2014 年新入社員の意識調査結果 ■社会保険労務士山口事務所：http://www.ys-office.co.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ---------------------------------------------------------------------1．賃金不払残業の是正結果（平成 25 年 4 月～平成 26 年 3 月） ---------------------------------------------------------------------全国の労働基準監督署による、平成 25 年 4 月から平成 26 年 3 月までの賃金不払残業に関する監督・是正指導の結果が公表されました。 100 万円以上の割増賃金是正支払が行われた企業数は 1,417 企業で前年度から 140 企業増加、支払われた割増賃金の合計額は 123 億 4,198 万円で同 18 億 8,505 万円の増加で、ブラック企業という単語が定着して労働者の権利意識が高まったことなどもあり、企業数・支払額ともに増加しています。また昨年、事業場外みなし労働時間制に関する最高裁判決（阪急トラベルサポート事件）があり、事業場外で業務を行っていても、事前に業務遂行に関する具体的な指示がされていたり、携帯電話などで随時会社から指示・連絡できる状況にある場合などはみなし労働時間制は適用されないと判断されました。・当日の訪問予定をあらかじめ上司に報告している、または訪問予定表やグループウェアなどに登録している。・外出中は携帯電話を持っていて、常に会社から業務遂行に関する指示・連絡ができる状況にある。・帰社後に営業日報を作成して上司へ報告している。最高裁の判決から、上記のようなケースではみなし労働時間が認められずに残業代を請求される事態も考えられます。みなし労働時間制を採用している場合、制度の運用や実際の業務遂行状況について再度確認してみましょう。参考：http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/chingin-c_h25.html 1 ----------------------------------------------------------------------2．2014 年新入社員の意識調査結果 ----------------------------------------------------------------------公益財団法人日本生産性本部が、「2014 年度新入社員秋の意識調査」として入社半年後の新入社員を対象とした調査を行い、結果が公表されました。主な内容は、・管理職になりたくない新入社員：男性 34.5％、女性 72.8％・管理職になりたくない理由は「自分の自由な時間を持ちたい」とする新入社員：男性 56.2％、女性 38.9％・子供が生まれたとき、育児休業を取得したい新入社員：男性 70％、女性 97.6％・残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間を使える職場を好む新入社員：男性 64.4％、女性 81.0％・よい条件の会社があれば、さっさと移るほうが得だと考える新入社員：男性 49％、女性 38.8％全体的に、仕事よりもできるだけプライベートを優先させたい傾向にあるようです。特に育児休業については、男女ともに高い割合で育児休業の取得を望んでいます。育児休業には、雇用保険の育児休業給付金や社会保険料の免除といったメリットのある制度が労使双方にあります。休業できる条件や期間についての説明、および手続も失念しないように準備しておくことが重要となります。また、今後よりよい人材を確保し定着させていくため、若者の就労意識を捉えて柔軟な勤務体系や福利厚生制度を整えていくといった対応も必要となってくるでしょう。参考：http://activity.jpc-net.jp/detail/mdd/activity001430/attached.pdf ＊毎月 1 回、メールでも配信しています。メール配信をご希望の方は、下記の連絡先までお気軽にご連絡ください。 2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 内容に関するお問い合わせは山口事務所まで社会保険労務士山口事務所執筆：望月孝次、佐藤貴之〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷 1-7-5 ヒロビル 2Ｆ TEL：03-5775-0762 FAX：03-5775-0763 Homepage：http://www.ys-office.co.jp Facebook ：http://www.facebook.com/ysoffice ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★5 月 30 日に代表山口の新著が発売されました。「裁判事例から見える労務管理の対応策」（新日本法規出版） http://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_50857.html 3