平成27年1月号 - 松丸社会保険労務士事務所

平成 27 年 1 月号
事務所便り〈17〉
松丸社会保険労務士事務所
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1 月から「高額療養費」の
自己負担限度額が変更さ
れます!
れます!
◆ 医療費が高額になったら
…
怪我や病気がひどく、医療
費が高額になってしまった
場合、申請により一定の金額
(自己負担限度額)を超えた
分が、後から払い戻される健
康保険の制度が、「高額療養
費制度」です。
また、事前に医療費が高額
になることがわかる場合に
は、
「限度額適用認定証」とい
うものを提示して、支払時に
減免された額だけ支払えば
済む方法もあります。
◆制度のポイント
払い戻しは、病院等から提
出される診療報酬明細書(レ
セプト)の審査を経て行われ
ますので、診療月から 3 カ月
以上かかるのが通常です。ま
た、申請時には病院等の領収
書が必要になります。申請書
の提出先は、全国健康保険協
会または加入している健康
保険組合です。
なお、他の家族(被扶養者)
が同じ月に病気やケガをし
て医療機関へかかった場合
や、1 人が複数の医療機関を
受診した場合などは、自己負
担額を世帯で合算すること
ができますので、確認するこ
とをお勧めします。
さらに、高額療養費を受け
た月が、直近 12 カ月間に 3
回以上あったときは、4 回目
からは自己負担限度額が低
減されます(多数回該当の制
度)ので、その点も確認して
おくと良いでしょう。
◆自己負担限度額の見直し
これまで 70 歳未満の被保
険者等に係る自己負担限度
額については、所得区分が 3
段階に分かれていましたが、
今般この区分が 5 段階に細分
化されます(平成 27 年 1 月
診療分より)
。
自己負担限度額は、年齢
(70 歳未満の人、70 歳以上
75 歳未満の人)と所得により
区分されています(70 歳以上
75 歳未満の人については、今
回は変更なし)
。
【70 歳未満の人の区分】
(1)標準報酬月額 83 万円
以上の方
252,600 円 + ( 医 療 費 -
842,000 円)×1%[多数回該
当:140,100 円]
(2)標準報酬月額 53 万円
以上 83 万円未満の方
167,400 円 + ( 医 療 費 -
558,000 円)×1%[多数回該
当:93,000 円]
(3)標準報酬月額 28 万円
以上 53 万円未満の方
80,100 円 + ( 医 療 費 -
267,000 円)×1%[多数回該
当:44,400 円]
(4)標準報酬月額 28 万円
未満の方
57,600 円[多数回該当:
44,400 円]
(5)市町村民税が非課税の
方
35,400 円 [ 多 数 回 該 当 :
24,600 円]
雇用障害者数・障害者雇
用率が過去最高に!
◆平成 26 年の障害者雇用状
況
厚生労働省から、民間企業
や公的機関などにおける「平
成 26 年度 障害者雇用状況
(6 月 1 日時点)
」が発表さ
れました。
この結果によると、民間企
業における雇用障害者数は、
43 万 1,225.5 人と前年より
2 万 2,278 人増加、実雇用率
も 1.82%と前年より 0.06%
上昇しており、ともに 11 年
連続で過去最高。
また、法定雇用率(従業員
数に対する障害者数の割合。
民間企業は 2.0%)を達成し
た企業数は、3 万 8,760 社、
割 合 は 44.7 % で 前 年 よ り
2.0%上昇しました。
◆法定雇用率未達成企業
は?
法定雇用率未達成企業は、
4 万 7,888 社(55.3%)でし
た。そのうち、障害者を1人
も雇用していない企業(いわ
ゆる「0 人雇用企業」
)は、未
達成企業のうち約 6 割
(59.4%)を占める結果とな
りました。
現在、法定雇用率未達成企
業に対する罰則として、常用
雇用労働者が 201 人以上の
事業主には、法定雇用障害者
数に不足する障害者数に応
じて 1 人につき月額 5 万円の
障害者雇用納付金を納付し
なければならないこととさ
れています。
◆ 今後の動向と企業への影
響
来年 4 月から、障害者雇用
の義務対象が、常用雇用労働
者が「101 人以上」の事業主
へと拡大されます。そのた
め、常用雇用労働者が 101 人
以上 200 人以下の事業主に
ついても、今後は障害者雇用
納付金制度の申告が必要と
なりますので、注意が必要で
す。
また、障害者雇用率は、労
働者と失業者の総数に対す
る身体または知的障害者で
ある労働者と失業者の総数
の割合を勘案して、少なくと
も 5 年ごとに政令で定められ
ます。
雇用率の次の改定は 2017
年となりますが、現在の民間
企業の 2.0%が引き上げられ
る可能性もあり、企業・障害
者・行政ともに障害者雇用の
さらなる拡大への取組みが
求められることが予想され
ます。
1 月の税務と労務の手続
提出期限[提出先・納付
提出期限[提出先・納付
先]
13 日
○ 源泉徴収税額(※)
・住民税
特別徴収税額の納付[郵便
局または銀行]
※但、6ヵ月ごとの納付の
特例を受けている場合に
は、26年7月から12月
までの徴収分を1月20
日までに納付
○ 雇用保険被保険者資格取
得届の提出<前月以降に
採用した労働者がいる場
合>[公共職業安定所]
○ 労働保険一括有期事業開
始届の提出<前月以降に
一括有期事業を開始して
いる場合>[労働基準監督
署]
20 日
○ 特例による源泉徴収税額
の納付<前年7月~12 月
分>[郵便局または銀行]
2月2日
○ 法定調書<源泉徴収票・報
酬等支払調書・同合計表>
の提出[税務署]
○ 給与支払報告書の提出<1
月 1 日現在のもの>[市区
町村]
○ 固定資産税の償却資産に
関する申告[市区町村]
○ 個人の道府県民税・市町村
民税の納付<第4期分>
[郵便局または銀行]
○ 労働者死傷病報告の提出
<休業4日未満、
10 月~12
月分>[労働基準監督署]
○ 健保・厚年保険料の納付
[郵便局または銀行]
○ 労働保険料納付<延納第 3
期分>[郵便局または銀
行]
本年最初の給料の支払を受け
る日の前日まで
○ 給与所得者の扶養控除等
(移動)申告書の提出[給
与の支払者(所轄税務署)
]
○ 本年分所得税源泉徴収簿
の書換え[給与の支払者]