30amF-560

30amF560
オ キサ リプ ラチ ン誘発性末梢神経 障害 に対 す る牛車 腎気丸 お よび 関連 方剤 の作用
メカニズ ム解析
○ 加藤 芳徳 1,斎藤 由佳 1,天谷 隼也 1,飯村 直史 1,岡田 愛 1,木村 祐介 1,
松本 諒子 1,真野 泰成 1
,
2
,田島 正教 1,虞揮 伊織 1,大 内 かお り1,旭 満里子 1
,
2
,
小瀧 - 1
,
2
,山田 治美 1,
2
(1
国際医福大薬 ,2国際医福大 院薬 )
【目的】オキサ リプラチン 匹OHP)は切除不能な進行 ・再発の結腸 ・直腸癌に適応 さ
れているが,重篤な副作用 として末梢神経障害 pN)が高頻度で発現することが知 られ
ている. この副作用に対 し,牛車腎気丸の投与が有効 との臨床報告があるが,その詳細
なメカニズムはまだ明 らかではない.さらに,牛車腎気丸の構成生薬の うち,どの生薬
が有効であるかも解明されていない.そこで本研究では,牛車腎気丸の PN 抑制作用メ
カニズムの解析および抑制作用に関与する生薬の探索を目的 として,
LOHP誘発性冷感
過敏モデル ラッ トに牛車腎気丸 と関連方剤 (
八味地黄丸 六味丸)を投与 し,その冷感
感受性行動に及ぼす影響について検討 した.さらに,各薬物投与ラッ トについて,温度
受容体 として機能するb
・
ns
a
i
e
n
tr
e
c
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p
t
o
rpo
t
e
n
t
i
a
lme
l
a
s
t
a
t
n 8(
i
TRPM8
)の遺伝子発現解析
を行った. 【
方法】実験動物 として W s
t
a
r系雄性 ラッ トを用い,
LOHP(
4mg
n
(
g
/
mL)お
%ブ ドウ糖液を週 2回腹腔内投与 し,各種漢方薬 (
1g
n
(
g
/
5mL)および精製水につ
よび 5
いては連 日経 口投与を行った. LOHP投与 1日後および 3日後にコール ドプ レー トを
用いた冷感感受性試験を行った. 2週間の行動試験終了後,各薬物投与ラッ トより第 4
-第 6腰髄の脊髄後根神経節を採取 し,総 RNA を抽出した.得 られた総 RNA に対 して
:
RPMS遺伝子の発現を確認 した.この際,q,
c
l
o
phi
l
i
n遺伝子 も同様に増
RTPCRを行い,7
幅 し,補正値 とした. 【
結果】冷感に対する行動について,v
e
h
i
c
l
e群 と比較 し,LOI
i
P
単独投与群において有意な行動数の上昇が認められた.また,いずれの漢方薬を併用 し
た群 において も,LOHP で上昇 した冷感 に対す る行動数の有意な減少が認 め られた.
e
h
i
c
l
e群 と比較 し,LOHP単独投与群で 7
;
RPMS
さらに TRPMS遺伝子の発現解析では,v
遺伝子発現 レベルの有意な上昇が認められた.また,いずれの漢方薬併用群においても,
LOHP 単独投与群 と比較 して有意な発現 レベルの低下が認められた. 【
考察】LOHP
誘発性冷感過敏症状の抑制には,少な くとも六味丸の構成生薬が必要である事が示唆
された. また,その症状抑制作用には,7
:
RPMS遺伝子の発現 レベルが関与 している可能
性が示 された.
(