東京都立翔陽高等学校 10 期生 年次通信 平成26年12月25日 No.5 実り多き秋が深まり,高尾の厳しい冬が到来する。 後期に入り,2年生の文理選択へ向けての動きが本格化してきました。適性検査や模試の結果,担任の先生と の生徒面談,そして総合的な学習の時間に行われた「協同学習」から,自分の進路を真剣に考える時間を持てたの ではないでしょうか。年明けは,翔陽高校1年次生としての総まとめと, 「勉強に行事に,すべての中心となる2 年次生」への準備が本格化します。高尾の冬は厳しいですが,来たる春へ向けて,じっと力を蓄える時期なのか もしれません。芽吹きを待つ植物のように,みなさんも着実に毎日の生活を送りましょう。 10月8日(水) R-Cap事後講演会 10月15日(水)文理選択講演会 11月6日(木)進研模試 リクルートの岡裕幸さんによるR-Cap(自己適性検査)返却にともなう「将来を考える」講演会では,自分が知っ ている仕事の「枠」を大きくしていくことで,進路選択を考えていこうとするものでした。これを受け,進路指導 部による「文理選択講演会」では, 「とりあえず理系へ」という風潮に対して,自分と本気で向き合うようにという お話がありました。 <生徒のワークシートより> ・自分がつきたい仕事につけるかは自分の怒力しだいだという言葉が印象にのこりました。全部自分次第で変えら れる将来なのだから今からもっと怒力すべきだなと思った。 ・苦手科目から逃げて科目選択を行うのではないということ。自分では気づけないことに気づかされました。 ・私たちの未来にはたくさんの道があって自分のやりたいことができるようになっているのだなと思いました。そ のためには私たち自身がしっかりと将来を見つめて自分に合った進路を決めなければいけないということを知り ました。これから『1 年だからまだいい』と思わずじっくり進路を考えていきたいと思います。 7月に続いて実施された11月の進研模試では,年次全体の平均偏差値が 46.1⇒46.2 に若干アップするという 結果になりました。この時期,都立高校は概して偏差値を下げてしまう傾向にある中で,この結果は,年次全体が 学習に取り組んでいる結果がでているということが言えるでしょう。この良い傾向を継続して,2年次生を迎える ことができるように日々の学習に取り組んでいきましょう。 1~2月 今後の予定 1月 「“困った”を解決するプランナーになろう」企画 <優秀作品一覧> 8日(木) 1 HR・清掃 10時間にわたって「翔陽高校の良さをアピールしよう」ポスターの作製に 2~6 冬休み課題テスト 10日(土) 土曜授業 取り組んできましたが,投票の結果,全36チームから選ばれたには以下のチ ームです。 14日(水) 5 G-TEC 6 職業に関する講演会 21日(水) 5~6 金銭に関する教育 「家計管理」 24日(土) 土曜授業 1組 ポテトヘッド 3組 から揚げ棒 2組 JUSTICE 4組 ハクナマタータ 3組 Boo 4組 カリスマプランナー丹沢 決勝プレゼンの結果,3組のBooが優勝,4組のカリスマプランナー丹沢が 準優勝となりました!物事の分析からスタートして,それを形にしてアウトプ ットするという体験は,今後の生活にきっと役に立つことでしょう。 26日(月)~27日(火) 推薦入試により自宅学習 31日(土) 土曜授業 2月 12日(木)~13日(金) 学力調査 14日(土) 3~4 保護者による職業講話 10月25日(土) 翔陽高校10周年記念式典 オリンパスホール八王子にて,翔陽高校10周年記念式典が挙行されました。厳粛な雰囲気の中で行われた第1部に 続いて,ダンス部・吹奏楽部・和太鼓部のコラボ発表を中心とした第2部が実施されました。「和」をイメージして演 出したという発表は,来場者をくぎ付けにするほどのクオリティの高さでした。 (写真左下) 11月7日(金) 奉仕活動「高尾山清掃」 高尾山に登って,紅葉を見ながら清掃を実施し,さらにクラスの親睦を深めるという高尾山清掃が実施されました。 当日は天候にも恵まれ,楽しく登山しながら,自然環境のことを考える有意義な一日となりました。 (写真右上) 10期生の学習の試みを紹介します。 その1 10月10日(金) 校外学習・芸術鑑賞教室「劇団四季・ライオンキング」 秋晴れの中,浜松町の劇団四季劇場まで出かけ, 『ライオンキング』を鑑賞しました。翔陽祭にて全クラス演劇に取り 組んだ結果,本物の演劇を鑑賞する目も違っていたようです。もしかすると,来年の翔陽祭に向けて,思いを新たにし た人もいたのかもしれません。 <生徒のワークシートより> ・どの役者さんもみんな相当練習して,今回の公演ができていると思いました。役者さんだけでなく,セットなどの移 動をしていた裏方や横で演奏していた人など,この劇は多くの人の努力から生まれた作品なのだと考えたら,改めて 一つの作品を作り上げることの大変さを考えさせられました。これはこの前の翔陽祭で実際に演劇に挑み,自分で感 じたことでもありました。またの機会があったら今度は他の公演も見てみたいです。 ・最初の父親ムファサと息子シンバの掛け合いが心に残りました。いつもの王としてのムファサではなく,父としての ムファサが息子を大切にしているのがわかって心がしめつけられるくらいに愛おしく思いました。シンバが消えた後 のムファサとザズーのシーンも好きです。遠回しにムファサの子供時代を話している時は思わず笑顔になりました。 また,プロってすごいなと思いました。言葉をはっきりさせながらその言葉一つひとつに感情を入れている姿に衝撃 を受けました。 ・上演時間は3時間ありましたが,観はじめたら,すごく面白くて,あっという間でした。まず,演出に驚きました。 舞台下から階段が上がってきたり,ワイヤーを使ったり,予想していなかった装置や登場の仕方がありビックリでし た。役者の歌声にも感動しました。オープニングの歌から,声の迫力に引き込まれてしまいました。プロの歌声を生 で聴いたことがなかったので,歌でこんなに圧倒されることがあるのかと驚かされました。 ・劇団四季の「ライオンキング」を知ったのは小学生の頃でした。CMやTVの特集などで,おもしろそうだと思って いました。いつか見に行ってみたいな,と思ってはいましたが予定が合わず,行けずじまいでした。まさか,高校生 になって見ることができるとは…。校外学習で見られると知り,とてもうれしかったです。 ・声量と演技の迫力に圧倒されました。動物の細かいしぐさまでそっくりだったし,歌に熱い思いみたいなものが込め られていて,とても感動的でした。また,衣装がそれぞれ個性的で,メイクにも一体どれくらい時間がかかっている のだろうと思えるくらいに見とれてしまいました。そして舞台右下,左下のパーカッションの方も歌やダンス,演技 の引き立て役としての姿を見てカッコイイと思いました。 ・最初の「サークル・オブ・ライフ」でライオンキングの世界に入り込むことができました。力強く圧倒的に歌い上げ ている俳優さんたちは日々努力してこの役を勝ち取ったのだなと思うと,尊敬して,すごいと思いました。あと,舞 台には煙が出たり,階段が出てきたりしていたので,どういう仕組みになっているのだろうと不思議に思いました。 演じている役者も素晴らしいけど,他にも音楽を奏でている人,照明で照らす人,舞台装置を動かす人と,本当にた くさんの人の支えがあってこれだけ素晴らしいものができるのだと感動しました。 ・いろいろな動物が出てきて踊っている場面がとてもすごかったです。私はダンスをよく見ていましたが,一つ一つの 動きがぴったりと合っていて,角度などもしっかり合っていて,やっぱり本物はすごいなと思いました。雌ライオン の踊りも,低い姿勢のまま踊っていて絶対キツイはずなのに,それを感じさせないようにしていてすごかったです。 途中でアクロバットのような踊りもあって,とても格好よかったです。 ・印象に残っている点が二つあります。一つ目は俳優さんたちの歌声です。マイクを使わなくても 2 階席にいる私たち にはっきりときれいな歌声が響いてきました。二つ目はセットの凄さです。特にシンバがヌーの群れから逃げるシー ンは迫力がありました。ヌーガ次々と襲ってくるような躍動感や必死に逃げるシンバの緊迫した雰囲気が,あのステ ージの中で表現されていることに驚きました。 10期生の学習の試みを紹介します。 その2 10月31日(金)~11月1日(土) 宿泊をともなう防災訓練 秋が深まる中で,災害に備えて,宿泊防災訓練が実施されました。担架・AED・煙体験などの訓練や,何より学校 の教室に毛布を敷いて寝泊りをするという貴重な体験は,有事のとき,皆さんが主力となって救助活動をするための基 礎力となっていくのではないでしょうか。 <生徒のワークシートより> ・担架はあんな簡単な作りで大柄な男子生徒まで持ち運べるとはすごいと思いました。煙体験は正直,なんとなく見え るだろうとなめていました。でも実際入ってみると真っ白で何も見えず,呼吸をした時はめちゃくちゃむせてしまい ました。実際の火事では煙は熱いだろうから,呼吸をするとのどや肺がやけどするのではないかと心配になった。い ざというときは,自分たちの世代が一番の戦力になるので,訓練は必要だと改めて思った。 ・阪神淡路大震災で救われた人の 77%が近隣の人々が救ったというのを見て,素人でも力を合わせれば人を救えると分 かりました。それに少しでも知識が加わればもっと効率よく救えると思うので,町単位の防災の意欲の向上ができた らいいなと思いました。 ・初めて体験することばかりで,とても勉強になりました。特に煙体験は衝撃的でした。煙が充満した空間では,あん なに何も見えなくなるなんて…。あの狭い空間でも出口がわからなくなってしまったので、実際の家や学校で火災が 発生したら,自力で脱出することはかなり難しいのではないかと思いました。今回, 「壁沿いに歩く」ということを学 んだので,万が一のときに活かしたいです。他にも三角巾の使い方,担架の作り方やAEDの使い方など災害時に役 立つことをたくさん学ぶことができ,とてもためになりました。いざというときに自分自身が誰かの役に立てるよう に、忘れないでおこうと思います。 ・心肺蘇生法やAEDの取り扱いを学べたことが特に印象に残っています。最初に驚いたことは,AEDは心臓を止め るためにできた装置であることや,最も重要な行動は心臓マッサージであるということでした。心臓マッサージの方 がAEDよりも重要であることや,成人,老人,子供によって心臓マッサージのやり方を変えることなどを知り,本 当に驚きました。今回の経験を通して,人を助け,協力しあう大切さを学ぶことができました。人を助けるために必 要な技術と知識を丁寧に教えていただき,感謝しています。 ・今回の宿泊防災訓練を通じて,もし実際に災害が起きたときの大変さが分かりました。食事は好きなものが食べられ ず,かたい乾パンを食べなければいけないときもあります。寝る際には,固い床に寝なければいけないこともありま す。大震災のときに避難所に泊まっていた人は本当に疲れただろうなと思いました。今回体験したことを活かして, 実際に災害が起きた際には適切な行動を取りたいと思いました。 ・訓練しておくことの大切さが分かりました。訓練をすることで,どういう風になるのか,そしてその時自分はどうす ればいいのかが,少しは分かるようになった。また,自分の命を守ることができるのは自分自身だと思った。訓練を することで助けられる命があり,生きのびる力ができるのだと改めて分かりました。 ・本当の災害があったときは,今回の訓練より遥かに大変なのだろうと思いました。今回も夜の床は固くて寝にくく, 毛布も薄いので非常に寒く感じました。実際の災害が起きた時に真冬だったら,もっともっと寒く,とても辛いと思 いました。今回の宿泊防災訓練は、貴重な体験をする機会となりました。 ・本当の被災地だったら 1 週間,1か月以上の生活を強いられる中,周囲との関係や生活環境面など,自分を保つこと が難しいだろうと思いました。教室を寝室として使用し,非日常を体験することで,ジュースや炭水化物,ベッドの ある日常というものの尊さを感じました。東日本大震災の被災地を,一刻も早く復興してほしいと思います。
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