愛媛大学プロテオサイエンスセンター ウインター・サイエンスキャンプDX

学生中心の大学
地域にあって輝く大学
PRESS RELEASE
平成26年12月19日
愛
媛
大
学
愛媛大学プロテオサイエンスセンター
ウインター・サイエンスキャンプ DX を開催
愛媛大学プロテオサイエンスセンターでは,このたび,独立行政法人科学技術振興機構の主催
する標記のプログラムを,下記のとおり共催します。
このキャンプは,次代を担う青少年が,先進的な設備がそろう研究現場等で実体験し,第一線の
研究者等から直接指導を受けることにより,科学技術に対する興味・関心を高め,学ぶ意欲を育て
ることを目的としています。
高校生を対象とした今回の実習プログラムには,平成 25 年度から高校「生物」の教科書にも
掲載されている,当センターの無細胞タンパク質合成技術(生きた細胞を用いず,コムギ胚芽の抽
出液を利用して高効率,自由自在にタンパク質を生産する技術)を使った実験が組み込まれていま
す。
 サイエンスキャンプ DX(deepen & extend の意味)は,より深く学びたいと思う意欲の高い
サイエンスキャンプ受講者を対象とした探求・深化型のプログラムで,全国 9 会場のうち,
3 会場のみで開催されるものです。愛媛大学会場には全国から 100 人を越す参加希望がありま
したが,その中から選抜された 24 人(県内では松山南高等学校から 1 人)が参加します。
つきましては,是非,取材くださいますようお願いいたします。詳しいスケジュールやプログラ
ム等については,添付資料をご参照ください。
記
日
時:平成 26 年 12 月 25 日(木)13:00 ~ 12 月 28 日(日)14:30(3 泊 4 日)
場
所:愛媛大学城北キャンパス内
対
象:全国から公募により選抜された高校生 24 人
愛大ミューズ 2 階
M 実験室 1 及び M23 講義室 ※別紙参照
(東京 6 人,神奈川 2 人,京都 2 人,福島 1 人など,15 都府県)
主
催:独立行政法人科学技術振興機構(JST)
駐車場:無
※報道機関の方で,車で取材に来られる場合は,正門警備員室で会社名等をご記入の
上,来客用駐車場を利用してください
参考 HP:(J
S
T)http://www.jst.go.jp/cpse/sciencecamp/
(愛媛大学)http://www.pros.ehime-u.ac.jp/scamp/index.html
※送付資料 3 枚(本紙を含む)
本件に関する問い合わせ先
愛媛大学プロテオサイエンスセンター
生体超分子研究部門
教授 林 秀則
電話 089-927-9611
試験管の中で生命をつくる〜遺伝情報とタンパク質〜
生命科学、分子生物学、遺伝子組換え実験
愛媛大学 プロテオサイエンスセンター
会期 : 2014年12月25日(木)〜12月28日(日) 3泊4日
生命活動には、様々なタンパク質の働きが必要です。生きた細胞の中で、必要
な時に必要な量のタンパク質を作るためには、遺伝子の情報が利用されます。こ
の遺伝情報からタンパク質を作る仕組みをキャンプの実習と講義で学びます。実
際に扱うのは 2008 年のノーベル化学賞で話題になったクラゲの緑色蛍光タン
パク質です。この光るタンパク質を遺伝子操作によって、生きた大腸菌に作らせ
ます。それと並行して生きた細胞を使わないで、試験管の中の溶液反応として光
るタンパク質を作ります。このとき利用するのが愛媛大学で開発された最先端バ
イオテクノロジーのひとつ、
「コムギ胚芽の抽出液を用いた無細胞タンパク質合
成システム」です。そして遺伝情報として用いた DNA の分析や、作られたタン
パク質の分析によって、遺伝子の情報に従ってタンパク質が作られるという生命
の共通原理を理解して下さい。
「試験管の中で生命活動に不可欠なタンパク質を
つくる」実験を通じて、生きた細胞の中で起こる生命現象が物理や化学の法則に
従った試験管の中でも再現可能な反応であることを体感しましょう。
会 場
愛媛大学 プロテオサイエンスセンター
愛媛県松山市文京町 3
(「松山空港」より空港連絡バスで JR「松山駅」ま
で約 15 分。JR「松山駅」より伊予鉄道で約 15 分。
「赤十字病院前駅」より、徒歩約 5 分)
URL:http://www.ehime-u.ac.jp/
http://www.pros.ehime-u.ac.jp/
宿泊場所:国際ホテル松山
募集人数
24 名
キャンプのプログラム内容(予定)
(1)タンパク質の試験管内合成
オワンクラゲの緑色蛍光タンパク質の遺伝子を組み込
んだプラスミド DNA と RNA ポリメラーゼを使って、
試験管内の転写反応によって mRNA を合成します。
この mRNA と 20 種類のアミノ酸などをコムギ胚芽抽
出液に加えて試験管内でタンパク質を合成します。蛍
光タンパク質が正しくできているかどうか紫外光を照
射して調べます。
(2)大腸菌への遺伝子導入
緑色蛍光タンパク質の遺伝子を組み込んだプラスミド
DNA を大腸菌に導入し、一晩培養します。この遺伝
子操作によって大腸菌がどのようになるか観察し、蛍
光タンパク質が合成されているかどうか調べます。
(3)DNA の電気泳動
大腸菌に目的の遺伝子が導入されているかどうか、
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)
によって DNA を増幅し、
アガロースゲル電気泳動によって分析します。
(4)DNA の塩基配列の解析
大腸菌に導入したプラスミド DNA の塩基配列を、ジ
デオキシ法と DNA シーケンサーによって解読し、そ
の塩基配列から蛍光タンパク質のアミノ酸配列を推定
します。
(5)タンパク質の分析
アクリルアミドゲル電気泳動および質量分析によって
コムギ胚芽抽出液および大腸菌によって合成されたタ
ンパク質を分析します。遺伝子操作に用いたプラスミ
ド DNA に対応するタンパク質を検出します。
(6)遺伝暗号解読の仕組みの考察
プラスミド DNA の分析結果およびタンパク質の分析
結果から、遺伝暗号の解読の仕組みを考察します。最
終日に、結果の解析や考察した内容についてグループ
ごとに発表します。
(7)研究センターや SSH 校の見学
無細胞生命科学工学研究センターを訪問し、研究内容
の説明を受けたり、実験室を見学したりします。SSH
指定校である愛媛県立松山南高校を訪問し、特色のあ
る授業や課題研究の取り組み内容などについて説明を
受け、昼食時に情報交換します。また講師や大学生と
の懇談の時間も用意されていますので、同世代の仲間
や先輩などと科学について語ってください。
会場からのひとこと
DNA、RNA、タンパク質、転写、翻訳、遺伝子操作・・・・。
教科書で習ってもなかなか実感がわきませんね。高校では
できないような実験を思う存分楽しみ、そして生命科学の
最先端を覗いてみませんか?
応募にあたっての注意事項
下記のサイエンスキャンプDX特設サイトを必ずお読みください。
愛媛大学 プロテオサイエンスセンター サイエンスキャンプ DX 特設サイト:
http://www.pros.ehime-u.ac.jp/scamp/index.html
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愛媛大学 「愛大ミューズ」
案内図
愛大ミューズ 2 階
M 実験室・M23 講義室