柳 学 校 だ よ り 風 ≪蘇州日本人学校教育目標≫ 未来に向かい 明るく 元気で 心豊かな子どもの育成 第112号 平成26年12月24日 【 発行者 】 蘇州日本人学校 校長 杉田康之 ~ 蘇州での年の瀬 ~ 早いもので、もう年の瀬を迎えようとしています。この「年の瀬」とは、江戸時代にはすでにあった言 葉で、その頃の庶民は年を越えることも大変で、渡ることができないのであれば命を失いかねない流れの 速い「瀬」に喩えたのだそうです。ところで、中国のこの時期は日本に比べると、随分と雰囲気を異にし ているような気がします。ここ蘇州で「年の瀬」という歳末の慌ただしさを感じるには、春節を待たねば ならないようです。しかし、間違いなく、2014 年から 2015 年へと年が移り変わっていきます。 そんな中、世界でご活躍されているお二人の方に来校していただきました。 【戸田拓夫さん(紙飛行機滞空時間ギネス記録保持者) 12月6日(土)】 教育講演会にお迎えした戸田拓夫さんは、高校時代、森田健 作さんのドラマ「おれは男だ!」に魅せられて剣道部に入部し、 2段の腕前だそうです。大学入学後に登山サークルに所属して いた際、病に倒れたことをきっかけに紙飛行機作りをはじめら れ、滞空時間の世界記録を樹立されるまでに至りました。本校 では、 「届け!宇宙への夢!!~紙飛行機ギネス記録をもつ経営者 の挑戦」という演題で紙飛行機にかける夢を熱く語って下さい ました。そして実際に紙飛行機作りを指導してくださいました。 それからというもの、本校に紙飛行機ブームが到来し、校舎内 の手の届かない高所には、かなりの紙飛行機が引っ掛かっている状態です…。 尐年の瞳に戻ったお父さん方の強力な紙飛行機作りボランティアにも感謝いたします。 【小野リサさん(世界で活躍するボサノヴァの第一人者) 12月19日(金)】 小野リサさんの中国コンサートツアーの幕開けがこの蘇州か らでした。 「蘇州でグローバル人を目指して頑張っている子ども たちに、会いに来て頂けませんか?」というお願いに快く答え て下さいました。小野リサさんはブラジル(サンパウロ)生ま れで、10 歳までの幼尐時代をブラジルで過ごし、15 歳からギタ ーを弾きながら歌い始めたのだそうです。現在はニューヨーク、 ブラジル、アジアなどで海外公演を行うなど、日本人ボサノヴ ァの第一人者として世界で活躍されています。 当日は、本校児童生徒と同じ時代のお話や抱いていた夢、音 楽活動をするうえで大切にしていることなどを、物静かな中にも力強く語っていただきました。その後に は、3曲の歌のプレゼントが用意され、本校体育館に美しい調が響き渡りました。 お二人の活躍の世界は随分とかけ離れています。しかし、共通しているのは、自 分を信じ続けながら、 『夢』に向かってひたすら努力されていらっしゃることです。 子どもたちの『夢』は案外身の回りにあり、それに気付く確かな目と、実現するた めの地道な努力が鍵を握っています。 来年の干支は「乙羊(きのとひつじ) 」で、この「乙」の字には、豊作への願い が込められているのだそうです。今年を糧に、豊かな実りへと導くことが出来たらと考えています。
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