平成26年度 蒼鷹丸第 X 次調査航海 深海及び近海海産生物等放射能調査 調査要項(案) 調査期間平成26年12月5日~12月19日 平成26年11月 xx 日 中央水産研究所海洋・生産系研究センター 海洋放射能研究室 1. 調査目的とこれまでの概要 2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第1 原子力発電所事故に伴う放射性元素の漏洩により、東日本を中心に水産物から 放射性元素の検出が相次いでいる。漂泳区生態系を構成する水産対象魚種にお いては事故直後に放射性セシウム濃度の上昇が確認されたものの,海水など環 境の放射性セシウム濃度の低下に伴い,浮魚類の放射性セシウム濃度も比較的 速やかに低下した.しかしながら,放射性セシウム濃度は事故前の水準までの 低下は認められていない.一方,底生生態系を構成する底魚類においては堆積 物の放射性セシウム濃度の低下が顕著ではないため,放射性セシウム濃度の低 下が浮魚類に比べ遅いことが明らかになりつつある.この汚染範囲の広がりと 水産重要生物や漁場環境中の放射性元素濃度を正確に把握するために、茨城県、 福島県、宮城県の沖合域を中心に、環境試料および生物試料を採取し詳細な分 析を実施する。本調査航海では 2011 年 10 月より継続している東経 147 度にお ける南北鉛直断面観測による海水の放射性セシウム分布状況の把握ならびに福 島県沖合の底生生物の放射性元素濃度の把握を目的とする。 2.調査概要 1)深海篭網 福島県沖海域において福島第1原発事故の影響評価として調査を行う。 2)CTD 観測および採水 海洋構造を明らかにするため、東経 147 度線において観測を行う。海産生物 中の放射性物質は、餌から取り込まれる経路と海水から直接取り込まれる経路 がある。海水中に存在する核種や海水中の懸濁粒子とともに移動する人工放射 性核種の挙動を調べるため、海洋構造を把握する。さらに海水に含まれる放射 性セシウム濃度を把握するために採水を行う. 3.日程(日程表参照) 平成26年12月 5日 ~ 12月19日 (15日) 4.調査船 蒼鷹丸(892 トン) 船長:澤田石 城 5.乗船調査員 所 内 職員 海洋・生態系研究センター 藤本 賢 平成26年12月 5日 ~ 12月19日 海洋・生態系研究センター 帰山 秀樹 平成26年12月 5日 ~ 12月19日 契約職員 4名を募集中。 6.調査方法 1)篭網によるカニ類、エビ類の採集(2 地点) 100 m(または 50 m)間隔で連結した径 180 cm の篭網 5 個に生物採集用のセ ルビンを装備した漁具を海底に設置し、切り離し方式で操業する。漁具の浸漬 時間は、約 12 時間を目標とする。 *篭調査点は、いずれも希望水深が優先。観測点に 18:30 までに到着した場合 は当日中に篭を投入設置し、翌日の日出時刻以降に回収する。篭1及び2のよ うに同一緯度ライン上にあり、近接した(30 マイル程度の距離)観測点では同 一の日に2地点の篭を投入し、作業の効率化を図る。篭は5個設置し、水深が 500 m 以浅の場合は 200 m の瀬縄を使用し、500 m 以深では 500 m の瀬縄を使用 する。 調査地点 カゴ 1: 37˚ 30’N, 145˚ 00’E カゴ 2: 37˚ 30’N, 146˚ 00’E(水深 5000m) 2)CTD 観測(31 地点) 水深 2,000m まで観測。採水は 1,000m 以浅の7層(10 m, 50 m, 100 m, 300 m, 500 m, 750 m,および 1000 m )にて 20L ずつを採取する. 調査地点 W01: 40˚ 00’N, 147˚ 00’E W02: 39˚ 30’N, 147˚ 00’E W03: 39˚ 00’N, 147˚ 00’E W04: 38˚ 30’N, 147˚ 00’E W05: 38˚ 00’N, 147˚ 00’E W06: 37˚ 30’N, 147˚ 00’E W07: 37˚ 00’N, 147˚ 00’E W08: 36˚ 30’N, 147˚ 00’E W09: 36˚ 00’N, 147˚ 00’E W10: 35˚ 30’N, 147˚ 00’E W11: 35˚ 00’N, 147˚ 00’E W12: 34˚ 30’N, 147˚ 00’E W13: 34˚ W14: 33˚ W15: 33˚ W16: 32˚ W17: 32˚ W18: 31˚ W19: 31˚ W20: 30˚ W21: 30˚ W22: 29˚ W23: 29˚ W24: 28˚ W25: 28˚ W26: 27˚ W27: 27˚ W28: 26˚ W29: 26˚ W30: 25˚ W31: 25˚ W32: 24˚ W33: 24˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 30’N, 147˚ 00’N, 147˚ 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E 00’E
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