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NAOSITE: Nagasaki University's Academic Output SITE
Title
経済成長と人口 -マルサス的均衡よりの離脱について-
Author(s)
児玉, 元平
Citation
経営と経済, 39(2), pp.1-26; 1959
Issue Date
1959-12-25
URL
http://hdl.handle.net/10069/27564
Right
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http://naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp
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玉
−マルサス的均衡よりの離脱について−
経 済 成 長 と 人 口
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元
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古典派理論の崩壊、近代経済学の誕生は人口の原理がかって経済理論の中でもっていた重要な地位から追放される
運命を開いた。例えば所謂近代経済学の創立者の一人としての名者をもつW・S・ジエヴオンスは次のごとく述べて
l
●
いる。﹁人口の原理はそれは重要であるが経済学の直接の問題のなんらの部分ともならない。経済学は生産要素のあ
たえられた量からえられる収穫の極大化に関するものである茸われわれはここで碗済学者達が、彼等の経済学体屈め
2 3
中で人口原理をどのように取扱ったかという問題0史的考察に入らないであろう当ただいいうることは一二の例外は
あっても多くの著書において人口原理は経済学の内部理論としてではなく、いはば経済学体系の門口において取扱わ
れたに過ぎなかった。このことは更に範囲を狭めて近代経済学における経済発展の理論に限定しても変りはない。一
般的にl雲て今日まで近代的発展理論も人口成長が経済発展の過程においてどのような役割をはたしつつあっ.たかと
いう開題の解明に十分の努力を払ってきたように思われない。例えば名著﹁経済発展の理論﹂を書いたシュンベータ
経済成長と人口
経蛍と経積
第三九年第二冊
ーでさえ人口を﹁発展﹂の外においた。彼は人口成長は或る状況の下では長期投資を惹起せしめる、或いは、人口成
長率の低落は他の要因によって相殺されなければ、投資の減退を結果する乙とを否定しはしなかった。しかし彼は経
﹁人口の変化を外部的要因の一つに数える理由は、それと商品の流量の変化との聞に一義的な関係
済的発展力としては人口成長にはあまりウエイトをおかなかった。人口は彼の発展理論の体系にとっては外部的要因
にすぎなかった。
A官
がないという乙とである。そこで他の目的にとっては不適当であっても、われわれの目的にとっては人口増加を一定
の現象を条件付ける環境の変化とみなす乙とは便利であると思われる。汁シュンペ lターにとっては経済の発展とは
外部から強制されないところの、それ自身のイニシアチブによって、内部から生ずるところの経済生活の変化を意味
した。したがって﹁人口の増加や富の増加によって示されがととき経済の単なる成長は、乙乙では発展の過程として
あげる乙とはできない。何故ならこの場合喚起されるものは質的には新なる現象ではなく、ただ自然的与件の変化と
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シュムペ lタ!は人口変化を与件の変化と看倣する乙と
同じ種類の適応過程メ守ぎないからである。われわれは他の現象に注意を向けんと欲するから、かかる変化は与件の
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変化とみなすであろう。﹂真の発展は質的変化を必要とする
によって人口を彼の発展理論体系の外においた。周知のととく古典派理論における経済発展の構造は、伝統的なマル
サス人口理論を支柱としたものであった。古典派理論の分析の帰結はマルサス人口理論より導かれたものであった。
しかるにマルサス人口理論はその後における西欧諸国の歴史的現実に背反的である点が指摘され、 マルサス的予言の
正当性について疑問が持たれた結果、経済学者はその人口理論を放棄するにいたり、そしてそれとともに経済発展に
関する古典派理論の全体をも放棄してしまった。しかし古典派理論の放棄は経済学者をしてそれに代るべき新しき発
展理論の体系を生み出す方向にむかわしめなかった。かくてしばらくの間近代経済学では発展の問題は忘却されてし
まった。人口はせいぜいのと乙ろ与件として取扱われ、ひとびとの関心は短期経済均衡の条件分析におかれたむ静学
前均衡理論が経済学体系の中心的部分を占めるにいたうたか
近代経済学が再び経済成長の長期的問題に分析の方向をむけはじめたのは、資本主義経済の現実的傾向を直視する
ようになった乙とに帰国するのであるが、その端緒をひらいたのはケインズであった。ケインズ理論は、本来的に短
期分析であり形式的には静学的であり、その体系には長期発展の問題への志向はなかったにしろ、ケインズ理論の長
期化動学化が今日の近代成長理論の出発点となった乙とは疑問のないととであるべしかしケインズ自身はマルサス人
口理論を復帰せしめたのではなかった。経済発展における人口要因のもつ重要性が再び認識されるにいたったにしろ
そのことはマルサス人口理論が古典派理論において持っていたような地位の回復ではなかった。ケインズが自己の分
月
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﹁雇用の一般理論﹂における重
析の先駆者として認めたのは人口理論におけるマルサスではなく、有効需要の理論におけるマルサスであった。人口
増加は有効需要の決定要因としての投資誘因に関係ある独立的変数と考えられたが、
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要な分析対象とはならなかった。人且ゆ分析は再び裏口から経済理論に復帰することが許されたにすぎない。ハロツ
ド、ドマ l ルの成長モデルにおいても人口変数は陽表的に導入されておらない。彼等のモデルにけおる主役は資本係
数(或いは生産力係数)と貯蓄係数である。かくて近代理論が再び経済発展の問題を取上げるにいたった場合でも経
済学者は人口変数をせいぜいのと乙ろ外生的変数として第二流的資格をあたえたのにすぎない。
この小論の根本的な立場は、人口動向は資本蓄積、技術的進歩と並んで経済発展の基本的な要因をなすものであり、
人口は経済外的な諸要素によって影響を受ける事実を認めながらも尚人口変動と経済成長とは密接な関係を持つ事を
改めて認識しつつ、人口を経済成長の体系において内生的変数としての地位をあたえようとするものである。特に過
剰人口に悩む後進経済の成長模型を形成するにあたっては、人口は最も重要な主役を演ずる変数として導入されねば
ならぬであろう。
経済成長と人口
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ド 1 ・ドマ 1 ルのそデルについて次のごとく述べている。﹁ハロツド、ドマ 1 ルの成長模型は財政的中
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またミユルダ 1ルも人口被退が投資需要の獄少をもたらす乙とを指摘する。
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K ・グリハラはハロ
立性という仮定にもとづく純粋に自由放任的な模型であり、先進経済の成長的均衡の条件を明示する乙とを目的とするもので
ある。それ故に彼等の模型の含意すると乙ろは後進経済においてひとびとが期待すると乙ろのものと全く反対のものである。
それにもかかわらずハロツド、ドマ 1ルのモデルは重要である。何故なれば、ケインズの静学的短期貯蓄投資理論を動学化し
経済成長と人口
五
が経済的後進地域とよぷ多くの地域においてはその経済発展を阻止する最も有力な力は過剰人口或いは急速な人口増
趨勢に依存する。経済の生産力の上昇が人口増加率を越えないかぎり所得水準の上昇はおこりえない。今日われわれ
示す乙とが一般的な後進経済成長理論の根本的な課題であろう。およそ所得水準の動向は経済の生産力と人口成長の
いた。そこで乙の安定的な低所得均衡の性質を解明し、その陥穿より脱出して永続的な発展の軌道にのりうる条件を
由の一つであったのであるが、多くの後進経済は長い期聞にわたって安定的な低所得水準均衡の陥穿にはまりこんで
生活水準の成長における国際的格差の増大が今日のととく後進経済成長の問題を世界的な問題の視界に入らしめた理
顕著なものは生存水準に近い低所得水準で、しかもその水準が長期にわたって安定的であるという点を指摘しよう。
後進地域の基本的な特徴についてはいろいろな点が列挙されているが、こ、ではその経済的な測面に限定して最も
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るように修正しうるからであるこ同・戸開ロ円FEELVE・同y
長期化する剤戟的な試みを示すだけでなく、叉後進国の経済成長における明確な変数として財政政策的パラメーターそ導入す
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第三九年第二冊
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(古典派体系にとっては土地は資本とは別個のカテゴリーに入る重要な生産要素であるが、こ、では
H 1刊 で 示 さ れ る 。 労 働 力 は 人 口 に 一 定 比 率 を も っ と 仮 定 し て 、 国 民 所 得 は
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勾配はコンスタントな生存水準としての所得水準をあたえる。乙の水準では人口増加率は零である乙とを示す。そ乙で
を示す
図で示守れる。曲線が上方に凸の形を示すのは枚穫逓減の作用によって国民所得の増加は人口増加に比例しない乙と
人口と資本が増加すれば国民所得は増加する。かりに Kをパラメーターとすれば人口増加と国民所得との関係は第一
ベ日¥︿︿司・同)
人口と資本の函数として、
資本に含めて考えよう)平均所得は可
をK で示そう。
われわれはまづマルサス的均衡の概念を明らかにすることから始めよう。いま人口を P、実質国民所得をY、資本
たっているからである。
ではない。マルサスにおいて無視され或いは軽視された要因が今日の後進経済成長にとって決定的重要性を持つにい
うるとしても、このことは唯にマルサス的な方法が経済発展にたいする唯一の有効な万法である乙とを意味するもの
ったのも理由のないととではない。しかし多くの後進経済において人口動向がマルサス的な人口理論によって説明し
スの人口原理であった。後進経済成長の問題を考察するにあたって、マルサスやリカ l ドが再び脚光をあびるにいた
したのはリカ l ドを中心とする古典派理論であった。そしてその発展理論の中心をなしたものは既述のととくマルサ
乙の問題についてなした寄与は決して多いものではない可長期的な経済成長と人口成長との関係を最も体系的に追求
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と経済成長との関係について徹底的な考察が第一次的重要性をもつであろう
。しかし今日迄のととろ近代経済理論が
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加率である。経済成長を助長する要因がぼう大な人口文はその増加によって相殺される傾向があるかぎり、人口動向
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口の増加は平均所得水準をおし下げる
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昇せしめる。そ乙で次の式があたえられる。
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第二図は第一図から導出される。 れで示される平均所得水準は生存水準を示し
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可
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では人口増加率は零
人口増加率零水準である。そ ζで山口 V M 2 であるかぎり人口増加率は正で人口
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は増加し、 可八 主
で人口はコンスタントである。そこで資本むでは且点がマルサス的均衡、
ち人口は巳で均衡水準且生存水準にひとしい低所得肝をあたえる
。人口増加と
。
円
枚穫逓減の作用が共に働くかぎり、 この均衡は成立する。資本の増大は曲線を
K P 共に
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右にシフトせしめるが、牧穫逓減の傾向が働くかぎり、再び口地点で生存水準均
衡が成立するO Lで示される均衡は払で示される均衡に比べて、
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大であるが平均所得水準においては相
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経営と経済
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なり、その限界点以上の人口数では牧穫逓減により平均所得水準が下降的と考えると、
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(かかる想定は最適人口論の
関係を人口数が小なる範囲では牧穫逓増したがって平均所得水準が上昇的とし、或る人口数で平均所得水準は極大と
以上は人口の大きき如何にかかわらず牧穫逓減の作用が常に働くと仮定されているが、人口と所得(産出高)との
ミ(司同)八。
更にマルサス均衡の安定条件は、
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の関係を含み、これは枚穫逓減の作用を示す
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基礎をなすものである。) 図で知るごとく、交点が払と hとの二つ成立する。 Lも hも共に均衡を示すが、その性質
を異にすることは明らかである。町で示される生存水準均衡は不安定的である。人口がこの水準以下に減少すると平
均所得水準は生存水準以下に低下し、このことは更に人口を減少せしめる。引より下への離脱がひとたびお乙ればま
すます町より離れる作用を生ぜしめる。逆に hより上への離脱は人口増加と平均所得水準の上昇が併行し、ますます
hより離れる。人口増加と平均所得水準上昇が併行するという経路は経済成長の経路を意味する。しかし向はマルサ
ス的均衡をあたえない。以上の且とも向とも異った性質の均衡も考えることができる。例えば最底生存水準が上昇し
杓水準であたえられるとしよう。平均所得曲線が丁度この生存水準を示す曲線V と匂で接すると考えよう o hも均衡
点である。しかし匂で示される人口より大なる人口では平均所得水準の生存水準以下への低下を生ぜしめ、乙の乙と
は人口を減少せしめ結局再び鳥で示される人口の大ききに復帰する。乙の意味で匂より右への離脱については均衡は
安定的である。ところが鳥で示される人口より小なる人口では、所得水準の生存水準以下の低落と人口減少とが併行
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するから、ますます向より離れるであろう。そ乙で向より左への離脱については均衡は不安定的である。このような
性質をもった均衡をサムエルソンは
スタントとして平均所得水準と人口変化との関係を考察しマルサス的均衡の性質を明らかにした tqそ乙でいまや準備
的な考察を終えたわれわれは、資本ストックの増加と、人口増加、平均所得水準との三者の相関関係を明らかにする
経済成長のモデルを設定しなければならぬ。第三図は本質的に第二図と同じである。 Kがただ平均所得水準の函数と
して導入される点で異なる。即ち K は平均所得水準が最底生存水準以上である場合増加し、生存水準ではコンスタン
c 両者が一致しない場合は後で考察し
トとされる。平均所得水準が生存水準にひとしい時は投資は零、人口増加率も零とする。尤も人口増加率が零となる
所得水準は、投資率が零となる所得水準とが必ずしも一致するとはかぎらない
経済成長と人口
九
経営と経済
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資本ストックの増加は平均所得水準を川まで引上げる。以下最低生存水準は所得
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水準の変化にかかわらずコンスタントと仮定しよう。現実の所得水準が生存水準
を越える余剰部分即は、人口増加を結果せしめるであろう。人口は飢から叫に増
クの増大をでも示さそう。乙のように最初の刺戟によって生じたところの、生存
しめる。資本ストックの増大は平均所得水準を上昇せしめる。そ乙で資本ストッ
かし余剰部分川の存在は貯蓄を通じて投資を誘発せしめ、資本ストックを増大せ
加するとしよう。人口増加は Kを一定とすれば平均所得を引下げるであろう。し
(
3
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能性は少ない)によって資本ストックがもで示される水準に増加したとしよう。
な刺戟(例えば外資導入!このような低所得水準の下では内生的な投資の起る可
で示きれる。人口は払、平均所得水準はめであたえられる。いま何らかの外生的
ょう。そ乙で先ず最初の資本ストックを品であたえよう。マルサス的均衡は n
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第三九年第二冊
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得水準では
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m点の位置がきまるであろう。さらに訓の所
て平均所得を引上げる効果を誘発する。乙の効果の純結果知何によって M
水準を越える平均所得水準の上昇は、人口増加を通じて平均所得水準を引下げる効果と、資本ストックの増大を通じ
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持する基本的な条件をなすであろう。
となりうるものである。人口増加の抑制、技術の改善による蚊穫逓減傾向の弱化、投資率の増大が永続的な発展を維
成長率は小となる。これらの係数は経済成長の構造的係数であり、したがって経済成長のための政策的パラメーター
率も大であり、逆に枚穫逓減の程度を示す係数d、更に余剰所得によって誘発される人口増加係数gが大であるほど
用、乙れらを示す係数の大ききが平均所得水準の動的変動経路を決定する。 n即ち資本蓄積係数が大であるほど成長
35) 式では平均所得水準の成長率は(ロ│品開)であたえらる。 即ち、投資、資本蓄積、人口増加、政穫逓減の作
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経営と経済
第三九年第二冊
傾向的には上昇すると考えうるし、更に構造的係数そのものも人口や平均所得の変化と共に発展過程において変化す
るであろう。 d、 g、 nを最初からコンスタントとすれば平均所得水準の発展経路は当初においてきまってしまうで
あろう。しかしこれらの係数が平均所得水準や人口と共に変化するとすれば成長経路はそのプロセスの途中で方向を
変ずるであろう。例えば人口増加率や投資率が平均所得水準と共に変化するとすれば、低い所得水準では人口増加率が
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準減退効果は上昇効果を圧倒するから、平均所得の初期水準が伽であれば、平均
るとザ線とZ曲線との垂直的距離向で測られた減退効果が発生する。乙の所得水
二期では平均所得はf 点で示される。しかし所得水準減退効果が生ずる。 f であ
線までの水平的距離 mで測られる所得水準上昇効果が発生するとする。そ乙で第
例えば図で最初の期間で平均所得水準仰がであるならば、次の期間では
線は所得水準上昇効果の強きを示し、 Z曲線は所得水準減退効果の強きを示す。
準と所得水準の上昇を測り、縦軸には平均所得水準と所得水準の低下を測る。
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ベンシュタインは乙の問題を次のような図でもって説明する。横軸に平均所得水
g
因であるから、投資率が人口増加率を圧倒するにいたる平均所得水準の己主
g
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減退効果と、投資による平均所得水準の上昇効果の強弱が永続的な成長の決定要
投資率を圧倒しても、高い所得水準では投資率が人口増加率を圧倒するかも知れぬ。人口増加による平均所得水準の
k
から、平均所得の変動経路は発散的となるであろう。そこで経済発展への最初の刺戟が旬以上で位以下の範囲内に平
所 得 の 変 動 経 路 は 与 え と な りE点にいたる。逆に初期水準が位以上であると、所得上昇効果が減退効果を圧倒する
Xt
均 所 得 水 準 を 上 昇 せ し め る ほ ど に 過 ぎ な い な ら ば 、 平 均 所 得 は 終 極 的 に 均 衡 点E に か え る で あ ろ う 。 し か し 刺 戟 が 平
内向。
RES-SEEEBO 2522
と
均所得味を以上に上昇せしめるほど強力なものであるならば経済はかぎりなき発展の軌道に乗るであろう。したがっ
て他が平均所得の Rzs-szo である。ライベンシュタインは乙のことを
聞
称した。もっともZ曲線が E点で下からX 曲線と交わり、以後常に X曲線より上位にあるならば、ひとたび E点を上
方に離脱すると発散的な変動経路をあたえることは推測しうる。
ネルソンは同様の問題をやや異った分析手法を使用してライベンシュタインと同じ結果を導出している。ネルソン
ω資
ω 所得決定方程式。これは根本的には生産函数と同じである。所得は
の発展模型は次の三つの方程式で構成される。
資本ストック、人口の大きき、技術水準に依存する。ネルソンの生産函数は一次の同次性が仮定されている。
一
YP
(
6
)
ω の方程式を示
第五図は
る。第六図は貯蓄創造資本と平均所得水準との関係を示し、 X点では
の増加函数となる。それ以後人口増加率は、コンス夕、〆トと仮定され
水準以上の所得水準では人口増加率は EJW にいたるまでは平均所得
す
。 S点は生存水準にひとしい平均所得水準で人口増加率は零。生存
準が出生率にあたえる影響は無視される。
化によって生ずる。ネルソンのモデルは短期モデルであるから所得水
死亡率の変化によって生ずる。死亡率の変化は一人当り所得水準の変
ゴ成長に関する方程式。低所得水準地域では人口増加率の短期変化は
同じと考えてよい。それは道具設備等のストックの増分を示す。
ω人
本形成に関する方程式。純投資は貯蓄創造資本と耕地の増分とから成立つ。貯蓄創造資本は産業部門における投資と
臼一?
経済成長と人口
Y
P
第三九年第二冊
い投資率
Mi
様、 ifr
以上の所得水
ol
れ得ない理由として、ネルソンはω平 均 所 得 水 準 と 人 口 増 加 率 と の 高 い 相 関 関 係ω低
ω使 用 可 能 な 未 耕 地 の 稀 少 性 凶 能 率 の 悪 い 生 産 方 法 等 を あ げ て い る
結 局S点 で 示 さ れ た 低 所 得 水 準 に 迄 低 下 す る で あ ろ う 。 乙 の 低 所 得 均 衡 の 落 穴 か ら 逃
準である。したがって的市が
Ezg-ES である。それ以下の所得水準では、
にのみ J1
凶同ーとなる。乙の条件が成立するのは第六図ではバ
W
叫 V
仏吋/品目
場合にのみ平均所得は増加する。換言すれば資本の増加率が人口増加率を越える場合
人コにたいしてコンスタントな比率をもっとされる。)にたいする資本の比が増加した
的あでる。生産函数は、ネルソンにおいて一次の同次性が仮定れている。そこで労働(
ン ス タ ン ト で あ る 。 民 点 で 示 さ れ る 均 衡 は 不 安 定 的 で あ るOLで示される均衡は安定
AU
れた均衡は安定的である。乙の点で臼一P も Y 一
Y も共に零でしたがって Y 一
P もコ
る。乙の図ではS点とX点 と が 合 致 す る と 仮 定 さ れ て い る 。 そ 乙 で こ の 合 致 点 で 示 さ
貯蓄率は零であることを示す。以上の諸関係を基礎として、第七図の関係が示されう
四
の基本的な特徴が記述されている。向後進地域に関する新しい優れた労作として Fリユ何者・ ω
Egg- 巴ロ内庁Eos-ea ﹀g
g
w
ggEO 切言wdgEg叩師自色開円。ロ。自由のの円。三yzmア℃・ちlt において詳絢に後進地践
例えば国民4
4UFOSSE- 開
(
7)
経蛍と経済
一
YP
(羊}**
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J
リカードの命題に含まれている真理の要素を再び見つけ出し、それを強調し人口
の運動がなお経済事情によっていかなる程度に影響せしめられているかを示す乙とが、リカード自身の命題という死んだ馬に
に非経済的な説明に向って造に進んで来た
ケアステツドは今日の人口理論の傾向について次のごとき批判をあたえている﹁現代の人口理論は人口の現象についての完全
zミがある。
ω
註
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(
2
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fEconomic Change,1948,p・100.
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豆
単品鉱蛍~AI A1目
第三九年第二冊
一六
経請の平均所得とその経済内の所得分配の状態が丁度人口の大雪さ及び資源が増積する傾向をもたないようなものである
経嘗と経済
ω
乙と。所得構造は生存所得構造と称せられるものにひとしくある乙と。即ち、いかなる所得グループの構成員も、その数も
増誠せしめる乙とのない様なものである乙と。
生存水準の平均所得では純貯蓄と純投資とは零である乙と。
利子率の水準及び構造は全体としての経済にとって純貯書も純不貯蓄も生ぜしめないものである乙と。
に
的
学
言
に
う
年令別出生率と年令別死亡率とは毎期コンスタンでしたがって年令構成は不変。
総結婚と総離婚とはひとしい。年令別結婚と年令別離婚率はコンスタント。
凶労働力の各職業別グループへの出入はひとしい。したがって職業構成はコンスタント。
BZ
は、その要素が体系の変数にたいする値である一つのペグトルを意味する。そして均衡値の特性はかかる均衡値のセットが存
開
。
。
ロo
gw-pg。肉 O
同ps-v
ggFEE- 匂・ωHIωN・
同
。
4・
勺
国SSEE-55・
匂
・8l邑・またライペンシユタインは準安定均衡について次の土号な説明をあたえた。﹁体系の均衡解
国-FZvo
ロ丘旦P ﹀ 叶yo。門司 O 同
h の資源が丁度人口を維持するに十分な平均所得を生ずるよ
るたえられた資源の水準にたいして、人口の大きさは一人当 り
人
口
うなものであるとと。
更
総出生と総死亡とはひとしい。
と
(
4
) (
3
) (
2
)
(
3
) (
2
) (
1
)
K の24ZY
一で島るような均衡ベグトルのセットを考えている。﹂戸 FEZEZEP g
。B
開g
BW 田忠W43as凹明書色開。g
と、すべてのペグトルにとって異った要素とを含むぺグトルからなる体系を意味する。特にと乙では平均所得要素について同
均所得の価値を考える。:::準均衡体系はその均衡解のセットがすべてのペグトルにとって同一であるような若干の対応要素
在するならば、体系が外部的な諸力によってかく乱されないかぎり存続するというととである。均衡解の要素の一つとして平
(
7
)
z s・
og-cE・では経済体系の
田
︼B
。
・ 813・ライペンシユタインは旧著の﹀吋Zoミ。内野SOS目。・p g晶ZZRF40吉
変数がすべて同一である均衡を本つ体系ぞ完全安定体系と呼び変数のうち、若干のものが同一である均衡をもっ体系を部分安
(匂・
ωむ )
定体系であるとし、マルサス的体系は平均所得水準について安定的であるが人口の大ききゃ資本資源については不安定的な体
系であると定義している。
問問
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同・
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ω
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﹀
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3
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ω
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マルサス大系についてまた、﹀・同v
0 門司O
ヨ
Lで平均所得水準の成長をもって経済成長を測定する。何にをもって経済成長の指標とするかについてはいろ
るが逆は必ずしも真でないからである。
乙 Lで使用したモデルは本質的にボールヂイングに依存している。
国
ネルソンの成長模型では一次の同次性をもっ生産画数が仮定されている。か
経済成長と人口
8552525gmgz
を仮定する乙とは不自然ではないとし土
七
とき増加しえぬ稀少資源の制限がない場合は成長理論で
であるかどうかについては疑問がある。ソロ 1の成長模型でも 85SERZ自由吉田gZ が仮定されているが‘彼は土地のご
Lる仮定が成長模型の-設定において現実的な仮定
。
富
山2・呂田
国
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8色開。。ロO互のの341yzミ・同︾・ φ∞
三日ロ色止命同国的。。同巴ω
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山
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﹄ ロ
・
ロ
ら、平均所得水準の上昇をもって成長の指標とする方が最も適当と考える。平均所得の成長は総所得、産出高の成長を意味す
/¥な見解がある。しかしわれわれは人口過剰、人口増加の圧力がきびしい後進経済の成長モデルを取扱っているのであるか
われわれは乙
たえられている。
0
0・において図式により簡易な説明があたえられている。また
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so。ミ g
op 501 N
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マルサスの人口法則を含む古典派大系の要約的な説明は芦田2 目。ァ開ggEnu ω自由gLCE- 5 に於てグラフであ
・
℃
(
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) (
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(
10
)
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司
経営と経済
河
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第三九年第二冊
司
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削樹立。己︼﹃﹄。ロ円ロ丘
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由
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師
・
58・匂・ 2 ・
022包括 gzgmgREO となり、成長模型はりカ 1ド的となると述べている。
地が稀少な場合には資本及び労働について&
人
え方を定式化しよう。資本を一定として平均所得は人口の函数として
﹃
(
同J )
uJHM
HMJiu
存水準を越える余剰部分は
聞神
+H)
・
∞
・H )
FVC で
、 b司 昨 日 。 で あ れ ば 野 乙V ? であることを意味する。そ乙でいま、司昨日司伸之と仮定する
t期 の 投 資 は 公
ruH( 聞神)・ 同昨日印仲
ω
)
・
ω
(
期において利用しうる資本ストック K の増大を意味するから、川式の函数を上昇せしめる。
。
可
ω
(
一人当りの投資をI、 一人当りの貯蓄をS で示すと、貯蓄は余剰部分よりなされ貯蓄は全部投資されるとすると、
・凶)
次に生寄水準としての平均所得水準をれで示し、 これはコンスタントと仮定する。そ乙で現実の平均所得水準が生
ω
(
シュタインが簡単な動学模型を展開している。本節は主として後者の手法に準拠して前章において記述され基本な考
内
4
程 式 体 系 で も あ た え る 乙 と が で き る 。 前 者kbいてはハ l ベルモ l やソロ l の業蹟がある句、後者についてはライベン
人口を内生的変数として導入した経済成長の模型はこれを微分方程式体系であたえる乙とも出来るが、また定差方
門戸
g
n 阿南wiodF58・P ∞
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+HH 弘司岬円件
仲
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経済成長と
人口
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・旬)
・
∞
)
ω
(
・寸)
・
∞
)
ω
(
ω
(
あたられる。人口増加は仮定により平均所得水準を引下げる。いま人口増加による平均所得の減退効果を、
+σ 期との聞の人口変化は、
ができる。勿論われわれは muC では?"。を仮定する。そこで t期と 2
qd
・HH)
同
J Fでえ
P H 円(聞神)
・HC)
ω
(
乙の函数の形状については一定でない。平均所得水準のある高さにいたるまでは rはgの単調増加函数と考えること
ω
(
H (同+ロ回)聞神
・也)
ω
(
3 式のととくなる。もっとも右は人口を不変としている。平均所得の上昇は人口を増
(同+ロ回)日冨 とすれば
・
ω
(
加せしめるであろう。人口増加率を rとすればこれは gの函数である。
日間同+ロ回関陣
ω
(
。仲+回目富岡同
・品)
ω
(
の関係がえられる。乙、で Gは人口を不変とした場合の余剰水準の上昇を示す。 Mは次のことがらを示す。いま gの
うち投資にまわる比率を nとすれば、
口問昨日﹁
同
σ 期の gの上昇は、
そこで t期 に お け る 投 資 に よ っ て 生 ず る 会+
回
投資による平均所得の増分との比は、
l
長
、、
経営と経済
第三九年第二冊
で示す。 dは係数である。そ乙で投資によって誘発された平均所得にたいする純効果は、
O
二
mZHE の??仲 lロデ TM
・HM)
ω
(
以上の方程式から平均所得水準(これは uJHMZ+? である)の動的時間経路が求められる。 仇叫が時間の経過とと
もに零に近づくならば方程式であたえられた体系は安定的であり、めがますます大きくなる体系は不安定である。そ
乙で次に体系の安定不安定の条件を吟味しよう。出発点としてマルサス的均衡状態とする。そ乙で平均所得水準の初
(ω Hω)
・
期値はれ生存水準にひとしい。第一期で投資が体系に導入されたとしよう。 マルサス均衡体系のかく乱がお乙る。平
均所得水準は生存水準を越える。
聞
神 HM 可 仲luz
gのうち一部分に貯蓄され投資される。
H伺同(同+ロ回) l h片 岡MM同一回
凶
ロ
H 曾冨 l
ω
(
ω
(
・Ha)
・同町一)
ω神HH昨 日 ロ 聞 神
・H品)
ω
(
第二期でとの投資によりて更に平均所得の上昇が誘発される。しかし他方人口増加も誘発されるから平均所得の純上
昇効果は
開凶
岡崎
ω
・5
) の式で示されるととく或る平均所得水準までに
の式で示される。 nとBとはコンスタントと仮定しよう rは (
m u (同+ロ回)
l h 片 岡MU叫
ω
(
・HJJ
単調増加函数であるが、 ここでは極大値に達したとしコンスタントとして取扱う。そこで第三期では同様に、
制品目
1iÆ~単ll.紙国賓 p 包
(
3
.
1
8
)
の
ga = {
g
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1+nB) 一 品 r
}(
l+nB) 一
mP1
(
3
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2
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)
(
3
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)
(
3
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2
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)
(
3
.
1
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)
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rM - dP2
r
P2
mP2
(
3
.
2
3
)
(
3
.
2
5
)
+……… d m PtrM+dm P1r) (3.24)
……… dPt-2rM-dPt-lr
g
a = g1
(
1+
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B
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'
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1+nB) - dP2
r
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t=g1M -dP1
r(M + M m + M m2+
…
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g
t=g1M -(dP1rM+ dmP1
rM +dm2PtrM
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)
・
・M叫 )
M
)
・∞
同]
弘司同門は第一期の平均一所得の土昇による人口増加の結果生じた第二期の平均所得水準の減退を示す。乙れを悶円I H N
とおくと
m
r
H何回冨
N
同
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にl
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中
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幾
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乙の式を次のごととく整理しよう。
の
ちば、係数Z、 m、M に よ っ て き ま る と 乙 ろ の gの 経 路 し た が っ て yの 動 的 経 路 が 求 め ら れ る で あ ろ う 。 そ 乙 で 構 造
乙の方程式をわれわれの体系の基本方程式とよぷ乙とができる。初期の投資導入によりて&の値があたえられるな
()
刊引の経路については次のような可能性
的係数の吟味がマルサス均衡よりの離脱に関する条件をあたえる上において重要となる。
SV冨即ち人口増加率が平均所得の増加率より大なる場合を考えよう。
同同
+
¥/
冨
│
%割﹀。
。
BV冨 の 場 合 似
(
ω・ωC)
B H H +ア 冨 H Hトロ切であるから共にーより大、また
併の場合はN Vロ切であれば生ずる。乙れは次のようにして証明される。
muHP冨ーも三
経済成長と人口
(ω ω H )
・
投資導入の大きが亦成長経路にとって決定的な重要性をもっ乙とを明示するものである。 叫がが最初から逓減的である
きくする乙とができる。従って下降転回点の生ずるのをおくらすことができる。このことは初期条件としての最初の
う。ところで既述のごとくZ は&の値に依存する。そこで酌の値を十分に大きくすることによってZ の値を十分に小
下降に転ずる時点は部分的には Z の値に依存するであろう。 Z の値が大であるほど酌の下降転回点は早く来るであろ
のととくはじめはめに上昇的であっても、やがて&の上昇は止み、下降に転ずる一点が存在するであろう。然し酌が
そ乙で tの値が大となるにつれて mが益々&の経路に決定な影響をあたえるようになる。そこで
自│
IIN
VOであるから、 NVO そして BV冨であると、
系であり、同で示される体系は不安定体系である。
川町引は最初から逓増的で t の 増 大 と 共 に 益 々 大 き く な る 。 同 と 併 で 示 さ れ る 体 系 は 平 均 所 得 に つ い て は 安 定 体
叫がは或る点までは逓増的で、その点をすぎると逓滅的に転じ、 t の増大と共に零に近づく。
色は最初から逓減的で、 t の増大と共に零に近づく。
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第三九年第二冊
同
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経営と経済
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・
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∞
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あることが必要であることを意味するじ構造係数が経済成長に有利なものであっても、初期における投資の導入額が
は 、 冨VB の 条 件 の み な ら ず N八 冨 │ 自 の 条 件 が 必 要 で あ り 、 こ の こ と は 初 期 に お け る 投 資 の 導 入 額 が 十 分 に 大 で
が成立しないならばマルサス的均衡よりの離脱は一時的である。そ乙で体系が平均所得について不安定であるために
そ こ で & はt の 増 大 と と も に 益 々 大 と な り 、 発 散 的 な 成 長 経 路 を 示 す 。 然 し 冨VE で あ っ て も N八 冨 │ 自 の 条 件
となる。そ乙で
o
o
ω
(
そ 乙 で 最 初 に 導 入 さ れ る 投 資 が N八 ロ 切 な ら し め る ほ ど に 十 分 に 大 で な け れ ば 、 平 均 所 得 水 準 は 第 一 期 以 後 直 に 均
水
準
K
冨V B の場合を考えよう。 乙の場合
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下
降
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冨ug 即ち所得の増加率が人口増加率と同一の場合を考えよう。
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間昨日間同︹冨:ー N Q │ご 冨 : ︺
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冨 lNH)︺
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8) の式に於て、 tの増大とともに(冨 l巴)はますます小となり、 tの或る値において零となる。既述のとと
・
ω
(
く第一期以後において gが上昇するためには N八ロ∞の条件が必要であることを指摘した。 N八ロ切であるとこの場合
でも平均所得は或る期間は上昇する。然し tが或る値に達すると平均所得は上昇を停止し、均衡水準に向って下降す
る。然し BV冨の場合と同様、 Z の値が小であるほど下降転回点に達するのはおそいであろう。
以上の分析は人口増加率は極大値に達し、その水準でコンスタントと仮定される。勿論人口増加率は平均所得水準
によって変化するであろう。一般的にいって極大値にいたるまでは平均所得水準の単調増加函数、平均所得水準が或
る水準をこえると逓滅的傾向を示すものと考えることができる。そこで極大値をとった mがMより小なる場合、
逓減的傾向を示す範囲内でも、体系が不安定的であることは rが極大値でコンスタントの場合と変らない。然し極大
r
二五
c そ こ で 冨 UY
自の範囲内に体系が入り得るほど大きな初期の離脱があるならば、体系はその点で不安定とな
値においてヨ八冨の場合、体系は安定的であったが、 rが 逓 減 的 傾 向 を 示 す と 、 冨VB となる平均所得水準が存
在する
経済成長と人口
が
(
3
)
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経営と経済
第三九年第二冊
一
一
六
る。そこで rが平均所得の或る水準で下降的となる場合、体系が安定的となるか不安定的となるかを内同定するもの立
﹁構造的係数の変化は進歩と沈滞、急速な進歩と緩慢な進歩、或
初期の離脱の大きを決する投資導入額である心かくて経済体系の永続的な成長の可能性を決定するものはその体系の
もつ構造的係数のみならず、初期条件知何による。
る時点における変数の高い値と低い値との差異を意味する。しかし二つの体系(二つの地域)が同一の値の構造的パ
A
a
ラメーターをもっとしても、初期条件の差異は一つの地域が累進的に発展するか、他の地域が沈滞に向って動くか、
或いは一地域の進歩が他地域の進歩よりも早いかを決定するこ
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1は本書の中で経済学者の中には動学体系の初期条件を体系の構造的性質ほど重
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