3_概要P37-P49_CID4.1 13.9.18 11:14 ページ047 3 サーモグラフィによる体感温度の比較 熱放射 快適・環境 COMFORT 冷放射ゾーンの比較 普通の一枚ガラスとLow-Eペアガラス、それぞれの真夏 不快ゾーン(ブルー部分)は真冬の外気温ー8℃、室内温度 の窓辺の体感温度をサーモグラフィで比較してみました。 20℃の時、平均放射温度が17℃以下のゾーンを示しま 衣類まで高温になっている一枚ガラスに比べて、Low-E す。下記図中の数値は不快ゾーンの床面積比です。 ペアガラス〈サンバランス〉の場合は皮膚以外の温度が 低くなっています。 Low-Eペアガラス <サンバランス> 2∼3% 放射 高断熱Low-Eペアガラス サンバランス(シルバー) ある温度の物体から発する熱エネルギーが、別の温 3ミリ+12ミリ(乾燥中空層)+③ミリ 度の物質へ放射エネルギーとして到達し、再び熱エ ネルギーに変わる伝熱を放射といいます。人を取り 囲む壁面からの放射伝熱によって、人体の快適性は 13∼14% 影響をうけます。 たとえば、空気温度が快適な温度であっても、夏場 に表面温度の高い窓の近くでは暑く感じたり、冬場 一枚ガラス ペアガラス 3ミリ+6ミリ (乾燥中空層)+3ミリ に表面温度の低い窓の近くでは寒く感じるのはこの 放射の影響です。 Low-Eペアガラスは、体感温度に大きな影響を及ぼ す窓からの放射を効果的に遮ることができます。 67∼68% 単板ガラス 3ミリ Low-Eペアガラスとは? Low-EのEはEmissivityの略で、放射。つまり、 ■ Low-Eガラスの断熱特性 ■ Low-Eペアガラスの高い遮熱性能 Low-Eとは『低放射』を意味しています。 Low-Eガラスにはこの『低放射』の威力を発揮する Low-Eペアガラスは高い断熱性能に加え、夏の日射 熱は伝導や対流、放射というかたちで伝わります。 特殊金属膜がコーティングされています。 を遮る高い遮熱性能も同様に兼ね備えています。遮 伝導、対流は熱の移動を防ぐ複層ガラスの中空層が Low-Eコートには、光を通し、日射や暖房などの遠 熱性能とは日射の室内への侵入を抑え、夏の快適さ 担当しています。 赤外線を反射するなど、透過するものを選択する性 と冷房エネルギー消費の軽減に役立つ性能で、日射 Low-Eガラスは、熱の伝わり方の中で最も厄介な放 能があり、普通のガラスよりも“温室効果”を高め、 熱取得率(η値)という性能値で示されます。各種ガ 射を抑えます。 室内の保温性を大幅に向上させる特性があります。 ラスの断熱性(熱貫流率)と遮熱性(日射熱取得率) 高遮熱断熱Low-Eペアガラス <サンバランス>断面図 ■ Low-Eペアガラスの高い断熱性能 の関係を下図に示します。 光や熱を選択透過・ 反射する特殊金属膜 ● Low-Eガラスを用いた複層ガラスをLow-Eペアガラス といいます。熱の逃げやすさを示す性能値、熱貫流 率を比較すれば明らかな違いがあります。 6.0 W/m2・K 透明ペアガラス 2.9 W/m2・K Low-Eペアガラス サンバランスピュアクリア 1.7 W/m2・K Low-Eペアガラス サンバランスアクアグリーン 1.6 W/m2・K 透明ペアガラス 0.80 サンバランスピュアクリア L o w E ペ ア ガ ラ ス の 選 択 範 囲 - 単板ガラス 日 0.8 射 熱 取 得 0.7 率 0.6 0.58 0.5 乾燥中空層 サンバランスアクアグリーン 0.40 0.4 室外側 室内側 吸湿剤 ● 封着材 ● ● スペーサー 高 遮 熱 0.3 1.0 高断熱 1.5 2.0 2.5 3.0 熱貫流率(W/m2・K) 047
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