10 微分積分

2 次:数理技能対策
微分積分
10
講義のポイント
・微積分は計算のツールにすぎない!多くの問題を解いて,その使い方をマスター
しよう!!
■接線・法線の方程式
法線とは,曲線上の点
における接線と,点
で直交
直交する直線である。接線,法線の傾
傾
直交
きは,曲線の式の微分係数
微分係数を用いて算出することができる。
微分係数
曲線 Y
X{Y{上の点
上の点
,X{ͷ{әにおける
における
Әͷ,
・接線の方程式
Y . X{ͷ{
X
{ͷ{{Y
. ͷ{
2 直線の直交条件
傾きの積
・法線の方程式
Y . X{ͷ{
.
X {ͷ{
.
{Y . ͷ{ ただし X {ͷ{
■関数の極大・極小
連続な関数 ˦{˲{が,˲
I の前後で増加から減少
増加から減少に変わるとき,˦{˲{は
˲
増加から減少
るといい,˦{I{を極大値
極大値という。逆に,連続な関数
˦{˲{が,˲
極大値
変わるとき,˦{˲{は ˲
I の前後で減少から増加
減少から増加に
減少から増加
I で極小
極小であるといい,˦{I{を極小値
極小値という。
極小
極小値
また,極大値・極小値を合わせて極値
極値という。
極値
連続な関数 X{Y{において,
において,Y
において,
ͷ で増減が変わるとき
① 増加から減少の場合
X {Y{の符号が正から負に変わる
の符号が正から負に変わる
② 減少から増加の場合
X {Y{の符号が負から正に変わる
の符号が負から正に変わる
注意
関数 X{Y{が
がY
ͷ で微分可能であるとき,
X{ͷ{が極値
が極値 ; X {ͷ{
X{ͷ{が極値
が極値 ɕ X {ͷ{
63
I で極大
極大であ
極大
2 次:数理技能対策
■面積
面積計算は,定積分
定積分により求めることができる。以下に面積の計算方法を示す。
定積分
曲線と座標軸の間の面積
曲線 Y
X{Y{,
,Y 軸,2
軸,2 直線 Y
ͷ,
,Y
① 区間 ?ͷ,
,͸C で常に X{Y{ ≥
であるとき
͸
W
2 曲線間の面積
曲線 Y
X{Y{,
,Y
X{Y{XY
ͷ
② 区間 ?ͷ,
,͸C で常に X{Y{ ≤
W
͸ で囲まれた面積 W は
であるとき
.
͸
ͷ
X{Y{XY
X{Y{と
と 2 直線 Y
ͷ,
,Y
͸ で囲まれた面積 W は
区間 ?ͷ,
,͸C で常に X{Y{ ≥ X{Y{であるとき
であるとき
W
͸
ͷ
{X{Y{ . X{Y{{XY
また,面積計算に役立つ積分公式を示す。
①
次関数 放物線
͸
{Y . ͷ{{Y . ͸{XY
ͷ
②
. {͸ . ͷ{
次関数
͸
ͷ
{Y . ͷ{{Y . ͸{ XY
64
{͸ . ͷ{
2 次:数理技能対策
■偶関数・奇関数の定積分
以下が偶関数・奇関数
偶関数・奇関数の定義である。偶関数・奇関数の性質を利用することで,以下の
偶関数・奇関数
公式を導くことができる。公式の証明は省略するが,偶関数・奇関数のグラフを書くこと
で理解できる。
① 常に X{.Y{
X{Y{ → 偶関数
・グラフは Y 軸に関して対称
② 常に X{.Y{
.X{Y{ → 奇関数
・グラフは原点に関して対称
・偶関数の線形結合も偶関数
・奇関数の線形結合も奇関数
・偶関数との積も偶関数
・奇関数との積は偶関数
・奇関数との積は奇関数
・偶関数との積も奇関数
・Y ,Y など
・Y,
,Y など
偶関数・奇関数の定積分
ͷ
X{Y{XY の形の定積分において
ͷ
① X{Y{が偶関数の場合
が偶関数の場合
ͷ
ͷ
X{Y{XY
X{Y{XY
ͷ
② X{Y{が
が奇関数の場合
ͷ
X{Y{XY
ͷ
■積分方程式
積分方程式とは,未知の関数
未知の関数が積分の中に入っている方程式のことである.以下に積分
積分方程式
未知の関数
方程式の解き方を示す。
積分方程式の解法
①
②
͸
ͷ
X{Y{XY ͷ,
,͸ は定数 は,定数であるから ͻ とおく
͸
ͷ
X Y,
,Y XY のように,被積分関数に積分変数 Y 以外の文字として
変数 Y を含む場合は,Y
を含む場合は, を定数と見なして積分計算を行う
③ 積分区間に変数 Y を含む場合は,
X
XY
65
Y
ͷ
X{Y{XY
X{Y{ ͷ は定数 を用いる
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
関数の極大・極小
関数 ˦{˲{
2
□
˲ % + ˫˲ $ + ˫˲ が極値を取らないような,定数 ˫ の値の範囲を求めなさい。
接線の方程式・面積
接線の方程式・面積
曲線 ˳
˲ % + 6˲ $ + 16˲ . 32 の,˲
とする。このとき,
3
□
.4 における接線と曲線とで囲まれた面積を ˟
˟
の値を求めなさい。
18
積分方程式
˦{˲{
I˲ +
#
"
{˦{ˮ{{$ ˤˮ を満たす関数 ˦{˲{がただ 1 つしか存在しないように定数 I の
値を定めなさい。また,そのときの関数 ˦{˲{を求めなさい。ただし,Iを正の実数とする。
66