各種マイクロ化学デバイスを用いた微粒子の製造

化学工学会関西支部 第3回技術シーズフォーラム
2014.10.22 大阪科学技術センター
-医薬・ファインケミカルのためのプロセス技術(プロセス、晶析、粉体)-
「各種マイクロ化学デバイスを用いた微粒子の製造」
京都大学大学院工学研究科化学工学専攻
前 一廣、牧 泰輔、長谷川 功
研究室で開発したマイクロデバイスの例
特徴
マイクロミキサー
流体の分割・混合を繰り返す。
(YM-1、YM-2)
流体のせん断を利用
(KMーmixer)
高温高圧対応
応用例
エマルション作製、
反応原料の迅速混合、
エマルション抽出
ポリマー微粒子作製
ナノ粒子作製
ガラス製マイクロ
チャネル
熱交換可能。多様な流路形状
に取り替え可能
液相反応
層流抽出
ナノ粒子作製
アセンブル型マイ
クロリアクター
触媒交換容易、微細加工の必
要なし
メタノール分解、改
質による水素製造
2重管型マイクロリ
アクター
2流体の接触界面を反応場とし
て利用、微細加工の必要なし
微粒子作製
・比較的大規模な連続生産を
念頭に各種マイクロデバイス
を開発。
・マイクロミキサーについて
は多くの化学反応にも利用
実績がある。
・流体力学的手法・反応工学
的手法を用いてマイクロデ
バイスの設計。
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研究方法、主要な成果
例1:マイクロミキサー(迅速混合)の多段
操作による金ナノ粒子の粒径制御
例2:二重管マイクロリアクター(精緻混合)
によるZiO2ナノ粒子の作製
内管流体
Syringe pump
内管流体
同心軸の二重管構造
A
A
B
HOT
HOT(60℃)
環状部流体
A
HOT
HOT(60℃)
・・・
Micromixer
衝突混合場
Micromixer
流体 A
環状部流体によって壁面へ
粒子を付着させることなく
連続的に微粒子を製造可能
環状部流体
0.5~10cm
Micromixer
7~20cm
507µm
特徴
1587µm
界面
2500µm
混合生成物
KMミキサー
流体 B
入口プレート
混合プレート
corning
power
stirrer
hot top
Fig.リアクター内での
微粒子生成のイメージ
出口プレート
粒子成長
Zirconia single-nanoparticles
核生成
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結論
1)粒子のサイズ、粒子生成速度に応じて、種々のマイクロリアクターを開発に成功
2)多段操作により核生成過程と粒子成長過程を分離して制御可能
3)二重管型リアクターによる閉塞の防止かつ金属アルコキシドの加水分解など非常
に迅速な反応も制御可能
多様な種類の粒子、サイズの粒子作製に対応可能
今後の展開、応用への展開
・有機結晶多型の制御も検討中
・マイクロリアクターの高速混合特性、高比表面積(迅速加熱・クエンチ)、
微小滞留時間制御、安全性は粒子作製のみならず様々な反応系に有用
京都大学マイクロ化学生産研究コンソーシアム(MCPSC-KU)
マイクロリアクターを利用した次世代化学プラント・製造法の実用化・事業化・
市場化を促進するため,マイクロリアクターを軸にした研究開発及び技術の普及
活動を産学連携で推進しています。
(Webサイト http://www.cheme.kyoto-u.ac.jp/7koza/mcpsc/)
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