2014年度 計測制御工学 レポート

2014 年度 計測制御工学 レポート
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2014 年度 計測制御工学 レポート
[提出期限]
提出期限:9 月 8 日 (月)8:50 まで
[課題]
倒立振子システムは,台車と棒から構成され,台車のモータに加える電流を制御することによって棒の位置を制御
し,棒を垂直で安定に維持させるシステムである。本来,このシステムは不安定なシステムであるので,モータに加
える電流を制御して安定化する。倒立振子システムのモデルを図 1 に示す。図 1 を用いて倒立振子システムの数学的
モデルを α(t) = 0 で線形化すると,
2
sin α(t) ≈ α(t), cos α(t) ≈ 1, (α(t))
˙
≈ 0, α(t)2 ≈ 0
(1-1)
となり,倒立振子システムの線形化モデルは以下のように記述することができる。
M1 x
¨c (t) = −(Ip + Mp lp2 )Beq x˙ c (t) − Mp lp Bp α(t)
˙
+ (Ip + Mp lp2 )Fc (t) + Mp2 lp2 gα(t)
(1-2)
M1 α
¨ (t) = (Mc + Mp )Mp glp α(t) − (Mc + Mp )Bp α(t)
˙
− Mp lp Beq x˙ c (t) + Mp lp Fc (t)
(1-3)
ただし,以下の関係がある。
M1 = (Mc + Mp )Ip + Mc Mp lp2
(1-4)
Fc (t) = −Fc1 x˙ c (t) + Fc2 Vm (t)
(1-5)
以下の問いに答えよ。
y
xc
Mp
yp
α
lp
xp
Mc
0
Fc>0
x
図 1: 倒立振子システム
表 1: 倒立振子システムのパラメータ
記号
値
記号
値
Mp
Ip
1.27 × 10−1
1.1987 × 10−3
lp
Bp
1.7780 × 10−1
2.40 × 10−3
Beq
Mc
5.4
1.0731
g
M1
9.81
5.7471 × 10−3
Fc1
7.7443
Fc2
1.7265
2014 年度 計測制御工学 レポート
[問題 1]
2
T
(1-2)-(1-3) 式から,状態ベクトルを x = [xc (t) α(t) x˙ c (t) α(t)]
˙
としたとき,倒立振子システムの状態
方程式 x(t)
˙
= Ax(t) + BVm (t) の A と B を求めよ。
[問題 2] 問題 1 で求めた A,B を用いて,倒立振子システム
x(t)
˙
= Ax(t) + BVm (t), x(0) = x0
(1-6)
η(t) = x(t)
(1-7)
に対して,以下の性能仕様を満足する最適レギュレータ (LQ 最適制御) を行え。
• 台車の目標値を 0 [m] とする。
• 棒の直立位置からのずれが |α| ≤ 1◦ とする。
• 制御入力 Vm が飽和しない。−13 ≤ Vm ≤ 13 [V]
ただし,以下を提出せよ。
(1) 設計した Q,R の値を示せ。
(2) 状態フィードバック u(t) = K(t) のゲイン K の値を示せ。
(3) 初期値が x0 = [0.02 0.1 0 0]T の応答が安定となる波形を示せ。
(4) 設計に用いた m-file を示せ。
(5) simulink のブロック線図を示せ。
[問題 3] 問題 1 で求めた A,B を用いて,倒立振子システム
x(t)
˙
= Ax(t) + BVm (t), x(0) = x0
(1-8)
y(t) = Cx(t), C = [1 0 0 0]
(1-9)
η(t) = x(t)
(1-10)
に対して,以下の性能仕様を満足する最適サーボを行え。
• 台車の目標値は,0 と 0.05 [m] を 5 秒ごとに繰り返し,台車の位置 xc は 3 秒の間に目標値に収束する。
• 棒の直立位置からのずれが |α| ≤ 1◦ とする。
• 制御入力 Vm が飽和しない。−13 ≤ Vm ≤ 13 [V]
ただし,以下を提出せよ。
(1) 設計した Qe ,Re の値を示せ。
(2) フィードバックゲイン K ,G,Fa ,Fb の値を示せ。
(3) 初期値が x0 = [0.02 0.1 0 0]T の応答が安定となる波形を示せ。
(4) 設計に用いた m-file を示せ。
(5) simulink のブロック線図を示せ。