2014 年 9 月 9 日
氏名
ID
1 変数,総和の記号(宿題)— HW (2)
(提出:9 月 16 日)
1. 変数の分類
(a) 講義用 Web site http://www.yoshizoe-stat.jp/stat/data/contents.html に掲載さ
れている Boston Housing Data (bonstonh.dat) について,以下の問いに答えよ.
1-1. 変数 X1 から X14 のうち,どれが質的変数か,
1-2. 離散的な量的変数はどれか,
1-3. X9 (index of accessibility to radial highways) をグラフにするときは,ヒストグラム,棒
グラフのどちらが適切か.
(b) 講義用 Web site http://www.yoshizoe-stat.jp/icu/statdata/statistics_1_1.pdf の
27 ページにある「練習問題」 について,
• 「練習問題 1.1」に答えよ.
• 「練習問題 1.2」に答えよ.
2. 数値の組 {a1 , · · · , an } および {b1 , · · · , bn } について,総和記号
(1)
∑
(ai + bi ) =
∑
ai +
∑
∑
(2) c を定数とするとき
∑
の練習
bi を確かめよ.
(cai ) = c
∑
ai および
n
∑
c = nc を確かめよ.
i=1
n
n
∑
1∑
(3) 算術平均 x
¯=
xi の xi からの偏差の和は
(xi − x
¯) = 0 となることを示せ.
n i=1
i=1
(4) (xi , yi ) について
n
∑
n
∑
i=1
i=1
(xi − x
¯)(yi − y¯) =
xi yi − n x
¯y¯ を確かめよ.
2 第 II 章, III 章 進んだ問題
(提出不要)
(1) Jensen の不等式:y = x2 のように下に凸の関数を凸関数 (convex function) という.また
y = log x のように上に凸(下に凹)の関数を凹関数 (concave function) という.凸関数の正確
な定義は,任意の x1 < x2 と 0 < t < 1 に対して,次の不等式が成立することである.
f (tx1 + (1 − t)x2 ) <
= tf (x1 ) + (1 − t)f (x2 )
凹関数では不等号の向きが逆になる.凸関数に関しては,任意の a に対して,傾き b を適当
に選ぶと,点 (a, f (a)) を通る直線 y − f (a) = b(x − a) が f (x) より大きくなる.すなわち
f (a) + b(x − a) <
= f (x) とすることができる.
(i) このような直線が存在することを図を描いて確かめよ.
(ii) 凹関数の場合は,不等号の向きが逆になる直線が存在することを確かめよ.
(iii) f (x) を凹関数とする.数値 {x1 , · · · , xn } の平均 x
¯ に対して b を適当に選ぶと
f (¯
x) + b(x − x
¯) >
= f (x)
(1)
が成り立つ(左辺は曲線状の点 (¯
x, f (¯
x)) を通る直線である).
この不等式を xi (i = 1, · · · , n) について合計することによって,不等式 f (¯
x) >
= (1/n)
∑n
i=1 f (xi )
が成立することを示せ.
x) >
この不等式の左辺は f の平均 x
¯ における値,右辺は f (x) の平均 f (x) である.f (¯
= f (x)
を Jensen の不等式と呼ぶ.
∑
(iv) x > 0 の場合,y = log x は凹関数だから,log x
¯>
= log xi /n となる.右辺は幾何平均の
∑
対数 log G =
log xi /n であり,この不等式は log x
¯>
= log G, すなわち「算術平均は幾何
平均より大きい」ことを意味している.
(v) ウェイト x1 , · · · , xn (wi > 0,
∑
wi = 1) が与えられたとき,不等式 (1) に wi を掛けて
合計することにより,同じウェイトを用いた加重算術平均 x
¯w =
Gw =
∏
i
xw
i
(log Gw =
∑
∑
wi xi は加重幾何平均
wi log xi ) より大きいことを示せ.
(vi) y = 1/x は x > 0 の範囲で凸関数である.これから(加重)算術平均 x
¯w は(加重)調和
平均 Hw =
(∑
wi x−1
i
)−1
より大きいことを示せ.
∑
n
(2) 中央値の性質:観測値 x1 <
= xn に対して,g(m) = i=1 |xi − m| を m の関数とする
= ··· <
= x2 <
と,g(m) は m ̸= xi となる区間においては直線であり,その傾きは容易に求められる.#{· · ·} を
{· · ·} 内の条件を満たす観測値の個数として,#{xi < m} = k1 , #{xi > m} = k2 (k1 + k2 <
= n)
とすると,m における g(m) の傾きは g ′ (m) = k1 − k2 となる.すなわち g(m) は k2 > k1 なら
減少, k2 < k1 なら増加である.
(i) n が奇数のとき m = xk (k = (n + 1)/2) は g(m) を最小にすることを示せ.
(ii) n が偶数のとき xk <
= xk+1 (k = n/2) を満たす m は g(m) を最小にすることを示せ.
=m<
(注)中央値は,#{xi < m} < n/2 かつ #{xi > m} < n/2 を満たす m として定義される.