数値解析 [2014 第5回目] 1 補間法 y = f (x) x-2 x-1 x0 x1 x2 標本点 x y=f (x) の値がとびとびの x につ いてしか得られない場合がある。 これは、 f (x) の値が実験によっ て与えられるような現実の問題で は切実である。 これを数値解析により克服する 方法を学習する。 求めたい x の値が標本点の最大 と最小の区間内にあるときには 『内挿』、区間外にあるときは『外 挿』と呼ぶ 2 補間法 Lagrange補間 線形補間 = 一次補間 y = f (x) 求めたい近似式 近似式 = [0] + [1] ( x − x1 ) [0] = ( x − x ) f ( x0 ) 0 1 形状関数と言う. x0 a x1 b [0] x0でf(x0), x1で0 ( x − x0 ) f ( x1 ) [1] = ( x1 − x0 ) [1] x0で0, x1でf(x1) 3 補間法 Lagrange補間 二次補間 y = f (x) 求めたい近似式 近似式 = [0] + [1] + [2] ( x − x1 )( x − x2 ) [0] = ( x − x )( x − x ) f ( x0 ) 0 1 0 2 [1] [0] x0 a [2] x1 x2 b [0] x0でf(x0), x1で0 , x2で0 [1] x0で0, x1でf(x1) , x2で0 [2] x0で0, x1で0 , x2でf(x2) ( x − x2 )( x − x0 ) f ( x1 ) [1] = ( x1 − x2 )( x1 − x0 ) ( x − x0 )( x − x1 ) f ( x2 ) [2] = ( x2 − x0 )( x2 − x1 ) x0,x1,x2が等間隔ならば もっと楽 4 補間法 Lagrange補間 一般的な場合 y = f (x) 求めたい近似式 近似式 = [0] + [1] + ・・・+[j]+・・・[n] ( x − x1 )( x − x2 ) ( x − xn ) f ( x0 ) [0] = ( x0 − x1 )( x0 − x2 ) ( x0 − xn ) … [0] x0 x1 a xn [1] b j [j] = ( x − x1 )( x − x2 ) ∨ ( x − xn ) j f (x j ) ( x j − x1 )( x j − x2 ) ∨ ( x j − xn ) n n 近似式 = ∑ j =0 ∏ (x − x ) i i =1( ≠ j ) n ∏ (x j f (x j ) − xi ) i =1( ≠ j ) 5 補間法 Lagrange補間 等間隔の標本点のとき 2点 f (x0 + ph) ≈ (1− p) f0 + pf1 3点 f (x0 + ph) ≈ 4点 5点 p( p −1) ( p +1)p f−1 − ( p +1)( p −1) f0 + f1 2 2 f (x0 + ph) ≈ − p( p −1)( p − 2) ( p +1)( p −1)( p − 2) f−1 + f0 6 2 ( p +1)p( p − 2) ( p +1)p( p −1) − f1 + f2 2 6 p( p 2 −1)( p − 2) p( p −1)( p 2 − 4) f (x0 + ph) ≈ f−2 − f−1 24 6 ( p 2 −1)( p 2 − 4) ( p +1)p( p 2 − 4) ( p + 2)p( p 2 −1) + f0 − f1 + f2 4 6 24 これらを微分すると数値微分公式が得られる 6 補間法 誤差推定 f(x)がn次以下の多項式である場合は、その多項式は一 意に決まるので誤差は零。 一般にラグランジュ補間の誤差は、最大と最小の標本点 の間にある t について、以下の式で表わすことができる ことが知られている。 f (n+1) (t) ε = (x − x0 )(x − x1 )(x − xn ) (n +1)! また、標本点の間隔が一定の場合は、誤差が標本の間 隔のn+1乗に比例することが予想される。 7 補間法 次数と補間誤差 ラグランジュ補間において,近似する多項式の次数 n を 上げることによって生じる問題. 1 Rungeの現象 f ( x) = 1 + 25 x 2 1.5 1 y 0.5 0 -0.5 -1 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 x 8 補間法 次数と補間誤差 ラグランジュ補間において,近似する多項式の次数 n を 上げることによって生じる問題. 1 Rungeの現象 f ( x) = 1 + 25 x 2 1.5 n=0 n=2 1 y 0.5 0 n=1 -0.5 -1 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 x 9 補間法 次数と補間誤差 ラグランジュ補間において,近似する多項式の次数 n を 上げることによって生じる問題. 1 Rungeの現象 f ( x) = 1 + 25 x 2 1.5 1 y 0.5 0 -0.5 n=4 n=8 -1 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 x 10 補間法 次数と補間誤差 ラグランジュ補間において,近似する多項式の次数 n を 上げることによって生じる問題. 多数の標本点を利用できるのであれば、補間によって値 を得たい点をできるだけ標本点群の中央に近づけられる ような標本点を選択して補間計算を行なうと良い. 11
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