2014年度 川崎医科大学 一般 物理 解答

2014 川崎医科大学 物理
1
(1)
ア
このときの向心力は天体間に働く万有引力なので, F  G
イ,ウ
m1m2
R2
→ 4
円運動の向心方向の加速度は,(半径)×(角速度)とかけるので,運動方程式は,
F  m1 r1  2 , F  m2 r2  2
エ
→ 5,5
イ,ウより,F を消去して,
m1 r1  m2 r2
オ
r1  r2  R と エ の式を連立して,
r2 
カ
m1
R
m1  m2
カ より,  
よって, T 
ク,ケ
m1  m2
R3
2
R3
 2

G(m1  m2 )
→ 1
天体1,2と人工衛星との間の距離はそれぞれ, R  x ,x なので,
mm2
mm1
2 , F2  G
x2
( R ) x)
→
@ ,@
人工衛星は半径 r2  x ,角速度  で等速円運動をするので,衛星に働く遠心力は,
F  m(r2 ) x) 2  m 
サ
→ 1
G(m1  m2 )
R3
F1  G
コ
→ 2
ア,ウ,オ より,
2  G
キ
→ 2
m1
m1  m2
R ) x FG
m1  m2
R3
→ 5
力のつり合いの式は,
F1  F2  F
となり,F,F 1 ,F 2 を代入して,
m1
m2
m1
m1  m2
R ) xF
2 
2 
m

m
x
R3
( R ) x)
2
1
→ 5
(2) 問1
シ
ばね定数 k のばねが質量 m の物体につながれて単振動するので,周期は
T  2
ス,セ
m
k
→ 4
音源の速さは振動中心で最大となる。周波数は,速度の向きが + x 方向のとき最大値 fmax
(最高音)となり,- x 方向のとき最小値 fmin (最低音)となる。ドップラー効果より,
fmax 
V
V
f , fmin 
f
V  a
V  a
→
4,3
1
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2014 川崎医科大学 物理
ソ
∆ f  fmax ) fmin

2aV
 2
f
V ) (a) 2
∴
∆f
a
2
, 
とおくと,  
V
f
1  2
∴
2a
V

a 2
f
1
F
V
∆f
 2  2    0
1  2  1
  0 より,  

2
ここで, f  ∆ f より  は微小量なので, 1    (1 

∴
(a)
(b)
1

2
a ∆ f

V
2f
→ 2
波の進む速さ v は,波長  と周期 T として,
タ
v
1
 1   2 と近似できるので,
2
1 m ∆f
k
V
より, a 
2 k
f
m

問2
1
2 2
 )
 2cm

 /.5 cm/s
T
4s
チ,ツ,テ
s  20s
→ 1
のとき波源 A,B から発生した波はそれぞれ進行方向に,
。よって,各点の変位は,x  0cm で 0 cm,x  1 cm で 0 cm,
/.5 cm/s  2/s  1/ cm 進んでいる(図1)
x  5 cm で 0 cm となる。
→ 5,5,5
B
1
5
0
A
x〔cm〕
図1
ト,ナ,ニ
s  25s
のとき波源 A,B から発生した波はそれぞれ進行方向に,
/.5 cm/s  25s  12.5 cm 進んでいる(図2)。重ね合わせの原理から,このときの各点の変位は,
x  0cm で 2 cm, x  1 cm で - 2 cm, x  5 cm で -1 cm となる。
→ 9,1,3
2
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2014 川崎医科大学 物理
B
1
A
5
0
x〔cm〕
図2
(注意) 波源 A,B での波の発生は継続されている,つまり,それぞれの波は後方に無限に存在する
と考えた。また,(b)の問題文には「波の振幅」とあるが,これは「波の変位」と解釈した。
2
(1) 問1
ア
電子は電界から y 軸正方向に eE の力を受けるので,加速度の大きさ a は,運動方程式から,
a
eE
となる。よって,求める時間を t とおくと,
m
L
イ
1 2
at
2
∴
→ 5
2eEL
m
→ @
電子が磁界から受ける力,すなわちローレンツ力を f とすると,
f  evB  eB
エ
2L
2mL

a
eE
求める速度を v とおくと,
v  at  2aL 
ウ
t
2eEL
m
→ 7
半径を r として,向心方向の運動方程式より,
m
v2
 evB
r
∴
r
mv 1 2mEL

eB B
e
e
2EL
 2 2 となる。
m B r
→ 6
→ 6
オ
エ より,比電荷
カ
T
キ
エ より,r は
2
1
E

に比例するので,
倍となる。
B
2
2
→ 4
ク
カ より,T は
1
1
に比例するので, 倍となる。
B
2
→ 5
問2
ケ
2 r 2 m

v
eB
→ 2
磁界に対して垂直な速度成分が v cos  であることから,向心方向の運動方程式は,
3
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2014 川崎医科大学 物理
m
(v cos m) 2
 e  v cos m  B
r'
よって, r ' 
コ
mv cos mm
cos
2mEL

eB
B
e
→ 6
カ より周期は電子の速さによらないことがわかるので, T '  T である。
→ 2
(2)
サ,シ,ス
セ
ソ
M

j 1
mj 
n
 Sl n
j
j 1

j 1
(x c ) xj )mj g  0 より,
ここで,左辺= x c
n
m
j 1
xc M 
チ
fj 
j
n

j 1
x c mj 
n
 (x
j 1
c
) x j ) mj g
→ 8
n
x m
j 1
j
j
 x c M となるので,
n
x m
j 1
→ 1,5,9
→ 3
j
x c のまわりの重力によるモーメントの和は,
n
タ
n
Vj  Slj , mj   j Vj  Slj  j ,重さは mj g  Slj  j g
j
→ 5
j
mj
lj n j
 n
M
lj n j
→

@
j 1
n
ツ
タ より, x c
xm


j
j 1
j
M

x1m1  x 2 m2   xn mn
M
m1
m2
mn
 x2
  xn
M
M
M
 x1 f1  x 2 f2   xn fn
 x1

n
x f
j 1
→ 4
j j
4
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2014 川崎医科大学 物理
講評
1
(1) 力学 万有引力
二つの天体が一つの点を中心として同じ角速度で等速円運動をする問題。見慣れぬ問題で戸惑うかも
しれないが,内容は基本的である。
(2) 問1 力学 単振動とドップラー効果
単振動とドップラー効果の融合問題。ソの近似がやや難しい。
問2 波動 波の合成
基本的な問題である。
2
(1) 電磁気 磁界中の電子の運動
問1はどれも基本的な問題である。電界中は電子は加速され,磁界中ではローレンツ力を受けて電子
が等速円運動をする。
問2は速度の磁界に対して垂直成分に注目する。電子は,磁界に対して垂直な方向には等速円運動を
するが,磁界方向には等速運動をするため,らせん軌道となる
(2) 力学 力のモーメント
(ソ)以降は,シグマの計算ができるかが求められており,やや難しい。
5
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