No.2 平成27年6月1日 発行: 園芸振興への道 (第一回) 今後、園芸振興に関する特集記事を継続して掲載していきます。今月は(独)農研機 構および(株)パディが開発した「地下水位制御システム(FOEAS)」の紹介です。 地 地下 下水 水位 位調 調節 節シ シス ステ テム ム「 「F FO OE EA AS S」 」の のご ご紹 紹介 介 1.目的:湿害と干ばつの両方に対応して、作物に最適な地下水位を維持できるシステムの 導入により、田畑輪換を可能にし、水田の有効活用を図ります。 2.FOEASの機能 (1)作物に最適な水位・土壌水分を維持し、優れた暗渠排水機能を持っています。 (2)施工コストは、地下水位制御等に必要な機能を附加していますが、従来の暗渠とほぼ 同額となります。 (3)降下浸透量が大きく、常時一定の地下水位維持が困難な水田でも乾田直播や大豆、野 菜等の発芽、苗立ちの促進および干ばつ時の用水補給が可能です。 (4)下層に礫層が存在しても排水性が悪い水田が存在しますが、これらの圃場で田畑輪換 を行なう際にはFOEASの暗渠排水機能により湿害を回避できます。 < F O E AS の 概 要 > ※掲載内容の無断使用・転載を禁じます。 3.畑作時のメリット (1)湿害と干ばつを回避でき、作物の安定生産が図れます。 (2)田畑輪換によって暗渠疎水剤の籾殻は湿潤と乾燥を繰り返し、腐りやすくなりますが、 地下灌漑によって水に浸しておくことで腐食を予防でき、暗渠機能が持続します。 (3)転作を続けると畦畔や下層土に亀裂が入り、水田に戻すと水持ちが悪くなりますが、 地下灌漑を行なうことで水田としての機能が持続します。 (4)水田で畑作物を連作すると畑雑草が繁茂し、病気や害虫の被害、連作障害などが発生 しますが、田畑輪換によりこれらが回避され、畑地よりも理想的な畑作が行えます。 < 地下 水 位 お よび 湛 水 位 の管 理 > 設定水位よりも低いときは給水 設定水位よりも高いときは排水 ※ 掲載記事は(独)農研機構の資料から抜粋して作成しております。 (全農新潟県本部 担い手・営農支援部) ※掲載内容の無断使用・転載を禁じます。
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