A Comparative Study on PCA and LDA Based EMG Pattern

GV Lab. Reading group:Human Centered Robotics Session 17 Summary 2014/06/25
Theme
A Comparative Study on PCA and LDA Based EMG Pattern
Recognition for Anthropomorphic Robotic Hand
Daohui Zhang, Xingang Zhao, Jianda Han, and Yiwen Zhao
1. 諸言
近年では四肢のない人に向けた筋電義手の開発などが盛んになっている.筋電(EMG)を
用いた義手のコントロールのために,筋電のパターン認識が注目を集めている.
EMG のパターン認識システムにおいて,得られた筋電からの特徴量を抽出する手法は様々
なものが検討されてきた.同時に,抽出される特徴量の種類も複数検討されている.
より多くのモーションを認識するためにはより多くの筋電の信号が必要となり,結果,高
次元の計算をすることになる.このため,特徴ベクトルの低次元化が必要となる.そこで,
PCA と LDA,この二つの手法を合わせた PCA+LDA による射影を行い,射影された(低
次元化された)データに対して,モーションの分類を MDC を用いて行う.
先行研究においては,表面筋電位の4つのチャンネルから得られた 5 つの時間領域特徴
と4つの周波数領域特徴に対して,LDA と PCA+LDA を用いて分類を行った.この研究の
目的は,PCA,LDA,LDA+PCA のどれが効果的な射影手法なのか,また,最適な特徴量の
選択方法について検討するということである.
2.データの取得
Fig. 1 9種類の手または手首のモーション
本研究では Fig. 1 に示した 9 つのモーションの認識を行う.
用いる表面筋電位の位置は Fig.
2 の通りである.
Fig. 2 表面筋電位の設置場所
本研究では,無傷の前腕から表面筋電位を集めた.
3. 特徴量抽出
時間遅れの影響なく,リアルタイムでロボットハンドの制御をするために,EMG のパター
ン認識にかかる時間は 300msec 以下でないとならない.そこで,本研究では,5 種類の解
析の手法を用いた.
(時間領域解析,周波数領域解析,ウェーブレット変換解析,非線形エ
ントロピー解析,フラクタル解析)
これらから得られる特徴量を表 1 のようにグループ化し,各グループについて,最適な特
徴量選択になっているか実験において検討する.
表 1 特徴量のグルーピング
Feature
Grouping
Features
Groups
Group A
Group B
MAV, RMS, ZA,
AP, FMN,
WL, SSC, ARC
FMD, WTC
Group C
Group D
TE, SE, DC, DB
RMS, WL, SSC,
4. 特徴量の射影と分類
パターン認識の流れは Fig. 3 の通り.
Fig. 3 表面筋電位のパターン認識の流れ
WTC
PCA, LDA, PCA+LDA による射影の式は以下の通り.
PCA:
Y = 𝐴𝑇 𝑋
𝐴𝑇 : X の共分散行列の固有値解析により求めた固有ベクトルの並んだ行列
Y ∶ 最大の情報量を含みながら次元圧縮されたデータ
𝑋 ∶ 高次元の元データ
LDA:
Y = 𝑊𝑇𝑋
𝑊 𝑇 : 変換後のクラス間変動とクラス内変動の比を最大化するような射影
行列
PCA+LDA:
Y = 𝐴𝑇 𝑊 𝑇 𝑋
5. 実験結果と考察
A. 特徴量の次元圧縮手法の比較
PCA,LDA,PCA+LDA による特徴量の低次元化とそれを用いた,動作の識別精度および
識別までにかかる計算時間を比較した.
Fig. 4 3 次元特徴空間におけるクラスタリングの結果
表 2 動作の分類の正確度と処理時間の平均値
Classification
Performance
Feature Projection Schemes
PCA
LDA
PCA+LDA
Classification accuracy [%]
85.6±2.2
97.4±0.8
97.5±0.7
Processing time[msec]
0.479
0.495
0.51
Fig. 4 と表 2 より,PCA は動作の分類の精度が低く,LDA と PA+LDA は精度が高い.ま
た処理時間はどれも大差ないため,LDA が一番良いという結果が得られた.
B. 4つの特徴量のグループの比較
どの特徴量を用いるのが,動作認識において最適化ということを比較した.
Fig. 5 LDA を4つの特徴量グループに用いたクラスタリング結果
表 3 4 つの特徴量グループを用いたときの動作の分類の正確度と処理時間の平均値
Classification
Performance
Four Groups of features
Group A
Group B
Group C
Group D
Classification accuracy [%]
97.4±0.8
95.1±1.2
94.1±1.5
96.2±0.9
Processing time [msec]
0.5
37.1
320.1
4.3
Fig. 5,表 3 からどのグループを用いても正確度には差があまりないが,処理時間は大きく
差が出た.時間領域の特徴量を用いたときは処理時間が短く,複雑な特徴量を用いたとき
には処理時間が大幅に長くなっている.そのため,リアルタイムの筋電を用いた制御を行
う目的であれば,複雑な特徴量を検討する必要はない.
C. リアルタイムでの人型ロボットハンドの筋電による制御
PCA+LDA を,GroupA の特徴量群に適用し動作認識を行い,ロボットハンドを制御した.
6. 結言
PCA,LDA,LDA+PCA による EMG のパターン認識を比較した.またどの特徴量群を用
いると最適な結果が得られるかを比較した.PCA は精度が低く,PCA+LDA は PCA に比
べあまり改善が見られなかったので,LDA を用いるのがよい.また,特徴量は時間領域の
ものと,ウェーブレット変換のものを用いるのが,識別精度,処理時間の双方の面でよい.
そして,PCA+LDA により Group A の特徴量群を射影し,動作認識を行う方法で人型ロボ
ットハンドのリアルタイム制御を行った結果,時間遅れなく,良好な制御が実現された.
この論文の疑問点・議論点
・なぜ 5-A で LDA が最適という結果を出したのに,5-C では LDA+PCA を用いてロボッ
トハンドの制御に実装したのか?
・特徴両群の選び方の基準が明確にされていない
Written by Saori MORISHIMA, Yoshida Lab.