{ 丶 - 京都大学学術情報リポジトリ

Architectural
Arohiteotural
Institute
エnstitute
of
of Japan
Japan
23094
日 本 建築 学会 大 会学 術講 演 梗概 集
チール チ
ス
ッ
プ補強 セ
メ ン ト系複 合材料 の
2011 年 8 月
(関 東 〕
基礎 的材 料実験
そ の 1 材 料 特性に 及 ぼ す ス チ ー ル チ ッ プ混入 率 の 影響
正 会員 ○金 田学 H
同 金 子 佳 生 *2
ース
繊維 補 強 セ メ ン ト系 複 合 材 料 切 削 屑 リユ
f. は
じめ に
ク リ
て
コ
ン
ー ト材 料 分 野
で は
強度
,
各種 繊維 を 混 入 した繊 維補強
セ メ ン
’
1) 2 }
(
FRCC > の 開 発 が 進 め られ て い る
を 空 練 り ,水 お よ び 減 水 剤 を 数 回 に 分 け て 加 え て
向 上 を意 図 し
ール
ト系 複 合 材 料
体 は ,φ 100mmxh200mm
混 入 され る繊維
。
・付 着 を 考 慮
は ,モ ル タ ル と の 調 合
,そ れ
・靱 性
して様 々 な加 工 が 施
。切
,高 槻 ら に よ る 形 状 記 憶 合
3
ス ト的 な
金 屑 を 用 い た 実 験 が あ る が ,建 築 構 造 物 で は
そ こ で ,工 場 等で 切 削加 工 に よ り発 生 す る 切 削
困難 が あ る
ス
屑 似 下 , チ ール チ ッ プ) を 繊 維 の 代 替材 と し て 利 用 で き
され て
い
るが
ゆ えコ
ト増 に っ な が りや す
ス
い
削屑 を利用 し た研 究 と し て は
)
コ
c
れ ば ,産 業 廃 棄 物 の 減 少 と コ
研究 は そ
実現性 を検証 す る た
の
チ ール
チ
ッ
チ
に 生 じたも
で あ り
の
,表
す 。精 工 鋼 板 ス チ ール チ
べ
,形 状
ッ
プ補強
ソ
一一
般
プは,
旋盤
で
,鋼
ス
な
した
い
鋼製 品 で あ
加
過程 で 発 生 す る
ス
ール
チ
チ
ッ
ッ
SS400
ため清潔
品 を は じ め 各 種用 途 に 堅 調 な需 要 が ある
工
チ ール チ
種 も ほ とん ど
て い
精密加 工
の
り
で
。し か
。
プ は ,Vf = O /。 の 調 合 に 対 し て 体 積 比
なが ら
可能 なス
。ま た ,ス チ ール チ
Vf =
2 ,3 ,4 ,5 ,6 %
ッ
。 di100mm h200mm の 円 柱 試 験 体 内 に 混 入
チ ール チ
プ は 0.
634kg ,体 積 比 5 .
2% に 相 当 す
を 混 入 した
×
ッ
。
る
×
した 。翌 日 に 脱 型 し た
後 ,気 温 20 ℃ ,湿 度 60 % に 保 ち ,養 生 した 。
3,
3 試 験 方法
円 柱 試 験 体の 圧 縮試 験は
用い て 行っ
た
。変位 計 も し
を測 定 し ,圧 糊 鍍
を示
,材 齢 2 週 に 2000kN 万 能 試験 機 を
ー
くは ひ ずみ ゲ ジ に よ り 縦 の 変 形 量
’
s
ひ
が S、
0 × lO
113 応 力度 を 示 す点 と
の
す点 を 結 ぶ 割 線 の 勾 配
を
と
静弾性係 数 E .
,
体 の 3 点 曲げ試 験 は ,中央 に コ
200mm
で
単 調 お よび 繰 返
の
し載荷
。角 柱試 験
ーで 深 さ
した
ー トカ
ン ク リ
1〆5 (
20mm ),幅 3mm
が 梁せ い の
ずみ
タ
ッ
切 欠 き を入 れ
を行 っ た 。繰 返
,ス パ
し載荷
→
→
→
→
→
っ
エ
,繰 返 し 載 荷 の 場 合 は ,実 験 結 果 の
。計 算 の 精 度 と 安 定 性 を 考慮 し て ,f の
許 容 誤 差 は 5 % と し ,俳 の 算 出 に お い て は ひ び 割 れ 開 口 変
位 lmm ま で を 求 め た D .
4 ,実験結果 と考察
4、
1 練混 ぜおよ び打設 状況
表 3 に 全試 験結果 を 示 す。表 の 値 は 各調 合 の 3 っ の 試験体 の
ー試 験 の 結 果 か ら ス チ ール チ ッ プ の 体
平 均 値 で あ る。フ ロ
Vf
積 比 Vf一
2 % ま で は 185mm 以 上 を 確 保 し て い る が ,
‘4 % を 超 え る と ス チ ール チ ッ プ の 結 合 が 強 く な り,Vf =
6%
ール チ ソ ブ が 塊 と な り ,そ の 隙 間 か らセ メ ン
で は ,ス チ
=
5% ま で は 問 題 な
トが 流 れ 出 た 。型 枠 の 打設 状 況 は ,Vf ・
か
た が ,Vf=
6 % で は モ ル タ ル が 充 填 され な い 部 分 が 多 く
を 求め た
。こ
こ で
包絡線か ら求め た
へ
っ
。
,
2 圧 縮 試 験 結 果
見 られ た
3.
2 試 験 体 製 作
4
,1 回 あ た りの 製 造 量 は 20f
と し た 。表 乾 状 態 の セ メ ン ト,シ リ カ フ ユーム ,細 骨 材
表 1 ス チ ール チ ッ プ
練 り混 ぜ
3 体製作
角柱 試 験体 を そ れ ぞ れ
た 。 試験
っ
100 100x500
円 柱 試験 体 と
の
GF
プ は 産 業廃 棄 物 と
に 示す
°
プ を 少 しず つ 加 え な が ら練 り混 ぜ を行
に
あ る。
て 処 分 され て い る。
°
の
ッ
チ
プ
な り,再 生 鋼 材 と し て の 需 要 は 皆 無 で あ り ,全 て 埋 め 立
3 , 実 験概 要
3、
t 使 用 材 料 お よ び 調 合
Vf =O ! で 使 用 し た 調合 を表 2
チ
,ス
に お け る 除荷 変 位 は ,原 則 と し て 0 .
33mm →0.
67mm →lmm
2mm
3mm
5mm
7mm
9mm
の 順 と し ,剛 性 急 変 時
は若干 の 調整を行
た 。そ の 結 果 か ら,多 曲 線 近 似 法 に
4)
基 づ く逆解 析
に よ り ,引 張 強 度 舌 お よ び 破 壊
ネル ギー
,機 械 部
し
mm
ン
プは 精 工 鋼 板 の 表面 切 削 時
ッ
が比較的均質 で
精 工 鋼 板 は NC
そ
チ
1 に 外 観 形 状 ,寸 法 ,質 量 を 示
限 定 さ れ ,潤 滑 油 も使 用 され
の
ール
プ
今 回 使 用 し た ス チ ール チ
に 比
,ス
め
ト系 複 合 材 料 の 基 礎 的 材 料 実 験 を行 っ た 。
セ メ ン
2、 ス
ト低 減 に 寄 与 で き る 。本
ス
佐 藤 裕 一*3
同 は
手 練 りで 実 施
し
平均
{ 丶
h
“
)
0200
.
10
20.
60753
D (mm
)
】0
t(
mm
)
わ(
mm
)
質愚
h (mm
辱
蠶
量
巳
標 準偏 差
巻 き 数 (回 )
.
165
0.
25o
2.
639
1.
620
.
73
.
09
.
71
,
92
図 1 に 圧 縮応
が 60−80N !mm2
体積
ーひ ず
に 増加 した 、
Vfeo f で 圧 縮 強 度
み 関係 を示 す。
°
で 爆 裂破 壊 が 生 じ た 。
比の ±
曽加 に 伴 い
ス
,圧 縮 強 度 が V 岸 0 % 約
ス チ ール チ ッ プ が 繊 維
これ は,
ら骨 材 に 似 た 機 能 を発 揮
Vf
ッ
プ の
L2 〜1.
5 倍
で あ りなが
。ま た ,
=3 % 以 上 で
。た だ し ,載 荷 装 置 の 容 量 が 2000kN
=3% 以 上 で も 爆 裂 を 生 じ る 可 能 性 が あ
KANADA
チ
し た た め と考 え られ る
た
っ
。
チ ール
の
圧 縮 破 壊 時 の 爆 裂 現 象 も ,Vf
Composite
Fundamenta1MaterialTest ofSteel −Chip Relnforced Cemen 重itious
Part1: lnfluences
ofStee
]
Chip V (山 me Fraction
on Material
Prop巳rties
(
)
カ
Manabu
観 察 され な く な
未満で ある場合,
る。
,KANEKO
and
Yoshio
SATO Yuichi
一 213 一
一
NNII-Electronic
工 工 Eleotronio
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Library
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Japan
4,
3 3 点 曲 げ試 験 結 果
図 2 に 3 点 曲 げ試 験 の
=
0%
を 示 す 。Vf
逆解析 か ら求 め た 引 張軟化
曲線
あ る と考
で は ,ピ ーク 荷 重 に 到 達 後 ,急 激 に 荷 重 が
低 下 し た 。ス チ ール チ
ッ
ーの 点 か ら
お よ び 破 壊 エ ネル ギ
VfL4 % が 最
も良 好 で
。
え られ る
【謝 辞 】
ス チ ール チ
プ 混 入 に よ り ,軟 化 勾 配 が 緩 や
か に な り ,引 張 応 力 も 増 加 し ,ひ び 割 れ に 対 す る 抵 抗 力
プ を御 提 供 頂
ッ
い
た 株 式会社 奥 田お よび 藤
巻鋼材大阪株式会社 に 記 して 謝意 を表 します。
=4 % を 超 え る と,
引 張 応 力 が 減 少 に 転 じ る 。 こ れ は ,ス チ ール チ ッ プ の 隙
間 に セ メ ン ト が ト分 に 浸 透 し な い た め と考 え ら れ る 。
5. ま と め
本 研 究 の ス チ ール チ
プ 補 強 セ メ ン ト系 複 合 材 料 の 基
が 向 上 す る こ と が わ か っ た 。た だ し,Vf
【
参考文 献 】
礎 的材 料 実 験 か ら 得 ら れ た 知 見 を 以 下
,桐越 一紀 ,阿 部孝仁 鋼 繊 維 補 強
一
セ メ ン ト系複 合 材 料 の 単純 化 し た 軸 構 成 モ デ ル , 日
12
本 建 築 学 会技 術 報 告 書 ,第 11 号 ,5−8,2000.
一
2 ) 佐 々 木 勇 気 ,金 子 佳 生 ,桐 越 紀 , 新構 法 に 用 い ら
1 . ス チ ール
れ る 繊 維 補 強セ メ
ッ
に 比べ
チ ッ プ を混 入
,圧
万 能試 験機の 場合
・
3°
/以 上 で 発 生
Vf ・
。
しな くな
た 。破 壊 エ ネ ル
っ
複合材料の 材料特性 お よ び構
,日本 建 築 学 会 東 北 支 部 研 究 報 告 集 .構 造 系 ,第
71 号 ,
115一
且18,
2008.
6
Mn −si−Cr
3) 高 槻 哲 平 ,佐 藤 尚,渡 辺 義 見 ,丸 山 思 克 Fe・
ー ト複 合 材 料 の 開
形 状 記 憶 合 金 切 削 屑 を利 用 し た ス
:
ト系複
ン
ン ト系
成 則
縮破 壊 時の 爆 裂現 象 は
る鋼繊維 補強 セ メ
:
:
た。
っ
2 . 引張 強 度 は ,通 常使 用 され
合 材 料 と 同程 度 で あ
に示 す ,
,圧 縮 強 度 が 無 補 強
し た 。本 実 験 で 用 い た
こ とで
1.
2 − 1.
5 倍 に増加
て 約
2000kN
する
金 子 佳 生 ,三 橋 博 三
1)
ギ ーは ,2 .
0〜
マ
0
ON !mm で あ り,鋼 繊 維 補 強セ メ ン ト系複 合 材 料 〔8,
3.
pp .
92,
24−28 ,2006 .
9
発 ,鉄 と鋼 ,vo ].
〜
〜
い
モ
ル
ル
.
1
ON !mm )に は 及 ば な が ,無 補 強
タ
0
9.
〔
ー
ー
ン ク リ
4) 士 木 学 会
ト技 術 シ リ ズ , ン ク リ ー ト
2N 〆mm )に 比 べ て 大 幅 に 増 加 す る こ と が 確 認 さ れ た 。
0.
の 寸 法 効 果 と 引張 軟 化 曲 線 .3 章 : 引 張 軟 化 曲線 の 求
3. 今 回 の 実 験 の 範 囲 で は 施 工 性 圧 縮 強 度 ,引 張 強 度
:
,
表 2 Vi≒ 0%
寧強セ メ
シ リカフ
ll緲
ン
ト
ユーム
AE 減 水 剤
高性 能
水
3,
蓍4
2.
20
2.
51 〔絶 乾 )
1.
o◎
LGO
め 方 ,1998
表 3 全 試 験 結 果
調合
の
1£ あ た
りの 重量 ()
755
弖89
試
験体
1276
21.
189
ー
リ
シ
ズ
密 度
ρ
Vf」 o %
V 卜 2%
V卜 3%
Vf誕 %
ア
δ
(輝ノcm
2
ユ
)
3230
燃
×
陛 繍強 度
引 彊 強 度 破壊 ヱ ネ ル ギ
2
〉
广〔Nlm 皿 )汚〔Nlmm2 ) σメN /mm >
24 〔レ
β7 6
5 〔}
o Io
×
×
晦翌
。
.
.
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】、
76
.
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2.
11
2.
12
2.
87
.
3
.
9
7.
0
,
7
.
8
靜弾性係数
(kNlmm2)
12 5
4
.
15 .
3
正7 .
:
i
17 .
5
工7 .
2
12 .
3
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(8
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6
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2
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Vf
R 麓 80
逡 田 60
灘
ー値 ロ
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(
2.
3ユ
185 19588
2.
4 ξ)
120 × 1109
2.
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王1593
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2、
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ひ
ひ
ず み ひ ず み
図 1
圧 縮応 カ
*
1 京都 大 学大 学 院 工
*
2
*
3 京都 大 学 大学 院 工 学研 究 科 助 教
ーひ ず み 関 係
0.
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び 割 れ 開 口 変位 (
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引張軟 化 曲 線
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び 留 れ 開 口 変位 (
mm
,
Kyotu Unlverslty ,
Gr duate School of En ineerln
ity ,
D.
Prefessor ,
KyDto Univgr 呂
Graduate SchQol Qf Engineering ,
Ph .
Graduate
学 研 究 科 修 士 課 程
京 都 大 学大 学 院工 学研 究科 教 授
0
呂
臼
しant
Professor ,
Engine巳ring ,
Eng
.
KyotQ University ,
Graduate School of Dr.
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