第01回 (2014/04/17)

工業熱力学演習問題
平成 26 年 5 月 1 日 (木)
各問題は 10 点。
【問題 1】
盛り土を固めるために 2.00m×4.00m の板で覆い、その上に板の重さも含めて、2500kg
の荷重を掛けた。この板が盛り土に作用する圧力は何 Pa か。ただし、作用する圧力
は大気圧との差で答えよ。
大気圧
荷重
【問題 2】
次の問いにこたえよ
(a) 0.250L は、何 mL か
(b) 2.50L は、何 m3 か
(c) 時速 66.0km を秒速にすると何 m/s か
(d) 体積 4.50L の液体の重さは、7.40kg であった。液体の密度 kg/m3 は幾らか
(e) ロケットノズルから毎秒 140kg のガスが、速度 450m/s で噴き出している。推力 (運
動量のこと) は何 ton か
【問題 3】
ある物体が外から熱を受けて,熱効率 45.0 %で外に 280kW の仕事をした.外部か
ら受けた熱量はいくらか.
【問題 4】
次の物理量の表を埋めよ
意味
記号 単位
示量変数か示強変数か
面積
体積
密度
比熱
–
速度
加速度
これらは一つの変数の空欄がすべて正解ではないと採点しない。
工業熱力学演習問題解説
平成 26 年 5 月 1 日 (木)
【解説 1】
圧力の定義は (力)/(面積) である。掛けた荷重が kg であたえられているので、こ
れに重力加速度 g を乗じて単位 N として計算する。盛り土に作用する力は (大気圧
力)+(板の重さ)+(荷重) であるので、かかる圧力はこの値に大気圧 101.3kPa を加え
て計算する。多くの人は圧力が N/m2 と知っていても、力 kg と N の関係を間違え
ている。2500kg は 24.5kN である。(板の重さ)=(荷重) となるので、これを面積で割
ると答え。
圧力 3.06kPa
【解説 2】
次の問いにこたえよ
(a) 1L = 1000mL という’m’ ミリが 1/1000 であることがわかれば良い
(b) 1m3 = 1000L である。1m×1m×1m = 1m3
(c) 1 時間は 3600 秒、1km=1000m の 2 つを知っていて、vh を km/h、v を m/s で表
すと
[km]
66.0 × 1000[m]
vh = 66.0
=
= 18.333
[h]
3600[s]
(d) 密度=質量/体積 で、質量 kg は地球上では重さ kg と同じ数値である。桁を考えて
計算する
(e) 推力はガス量 [kg/s]× 噴出相対速度 [m/s] である。この 2 つを掛けると kgm/s2 =N(ニ
ュートン) という単位になるが、力の単位を kg にするには重力加速度 g =
9.80665m/s2 で割る。そして kg を ton (1ton = 1000kg) に換算する。
(1) 250mL,
(2) 2.50×10−3 m3 ,
(3) 18.3m/s,
3
3
(4) 液体の密度は 1.64×10 kg/m , (5) 推力 6.42ton
【解説 3】
熱効率 η の意味は、(外にした仕事 W )/(受けた熱量 Q) というエネルギ形態の変換効
率のこと。式は, η = W/Q であるので、
Q = W/η
外部から受けた熱 622kW
【解説 4】
意味
面積
体積
密度
比熱
速度
加速度
記号 単位
示量変数か示強変数か
A または S
V
ρ
c
v または w
a
2
示量変数
示量変数
示強変数
示強変数
示強変数
m
m3
kg/m3
J/kgK
m/s
m/s2